消化器科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:48

食道腺がん、周術期化学療法が術前化学放射線療法を上回る(ESOPEC)/ASCO2024

 切除可能な局所進行食道腺がんに対する世界的な標準治療は、術前化学放射線療法(CROSS療法)+手術とされてきた。一方、切除可能な胃がんに対しては、周術期化学療法(FLOT療法)+手術といった新たな治療戦略の開発が進められている。これらの両治療戦略を直接比較した第III相ESOPEC試験の結果、FLOT療法がより優れた治療成績を示した。米国臨床腫瘍学会年次総会(2024 ASCO Annual Meeting)のPlenary Sessionにおいて、ドイツ・ビーレフェルト大学のJens Hoeppner氏が本試験の詳細を報告した。

同世代・同診療科の医師の年収は?/医師1,000人アンケート

 ケアネットでは、2月20日(金)に会員医師1,004人(男性:875人、女性:129人)を対象に、「年収に関するアンケート」を実施した。その結果、80%の医師が昨年度の年収額は1,000万円以上と回答した。しかし、男女別にみると、男性では1,000万円以上が83%であったのに対し、女性は60%と男女差がみられた。  全体で最も多い年収帯は1,400~1,600万円であった(全体の14%)。年代別では、35歳以下は1,000~1,200万円(20%)、36~45歳は1,400~1,600万円(23%)が最も多かった。それ以降の世代では2,000~2,500万円が最も多く、46~55歳では16%、56~65歳および66歳以上はそれぞれ15%であった。

統合医療システムにおけるプロトンポンプ阻害薬の過剰使用を減らすための大規模な多要素介入の影響:差分の差分法研究 (解説:上村直実氏)

わが国では、ピロリ菌感染率の低下や食べ物の欧米化などにより胃がんが減少している。一方、胃酸分泌が亢進する傾向とともに食道・胃逆流症(GERD)の増加とともにGERDに対する薬物治療として頻用されているプロトンポンプ阻害薬(PPI)が長期使用されるケースが増加しているのが現状である。最近、PPI長期投与による副作用に関する欧米からの研究報告が散見されている。すなわち、市中肺炎や骨折のリスク増加、胃酸分泌抑制に伴って生ずる腸内細菌叢の変化に起因するClostridium difficile(CD)腸炎など腸内感染症の増加、腎機能の低下などが報告されている。日本人を対象とした精度の高い臨床研究によるエビデンスはないが、PPIの過剰投与に関する副作用や不必要なPPIの処方による医療費の増大にも注意するべき時代となっている。

働き盛りに発症が多いIBDには社会の理解が必要/ヤンセン

 ヤンセンファーマは、5月19日の「世界IBD(炎症性腸疾患)デー」に合わせIBD患者の就労上の課題、その解決に向けた取り組みの啓発にメディアセミナーを開催した。  IBDは小腸や大腸の粘膜に慢性炎症や潰瘍を引き起こす国の指定難病で、現在国内には患者が約29万人いると推定される。発症年齢のピークは男女ともに10代後半~30代前半で、治療と仕事の両立が患者にとっては課題となる。  メディアセミナーでは、専門医による治療と仕事の両立での課題、患者視点による就労上の問題や患者アンケ―トの結果、ヤンセンファーマが推進する「IBDはたらくプロジェクト」で行なったIBD患者の就労に関する調査結果などが講演された。

Grade1のILD回復後のT-DXdによる再治療、7割弱でILD再発なし/ESMO BREAST 2024

 トラスツズマブ デルクステカン(T-DXd)によるがん治療におけるGrade1の間質性肺疾患(ILD)発症後、回復および適切な管理の実施後であれば、T-DXd再投与が有用な可能性が示唆された。米国・UCSF Helen Diller Family Comprehensive Cancer CenterのHope S.Rugo氏が乳がん、肺がん、胃がんなど9つの臨床試験の後ろ向きプール解析結果を欧州臨床腫瘍学会乳がん(ESMO Breast Cancer 2024、5月15~17日)で報告した。T-DXdによる再治療を受けた患者の約69%は減量しておらず、約67%はILDの再発がなかった。また約18%は1年超再治療を継続していた。

ゾルベツキシマブ併用化学療法への適切な制吐薬の対応/日本癌治療学会

 5月22日に薬価収載された「CLDN18.2陽性の治癒切除不能な進行・再発の胃がん」を適応症とする抗Claudin18.2抗体薬ゾルベツキシマブ(商品名:ビロイ)。ゾルベツキシマブはCLDN18.2陽性(免疫染色にて75%以上のがん細胞において発現が2+以上)の治癒切除不能な進行・再発の胃がんの治療成績の向上が期待される。その一方で、臨床試験の段階で催吐性が高いことも報告されていた。  この背景を踏まえ、今回、制吐薬適正使用ガイドライン改訂ワーキンググループの青儀 健二郎氏(同 委員長)らは、ゾルベツキシマブの導入に際し、日常診療において適切な制吐療法を遅滞なく行うことができるよう、『HER2陰性CLDN18.2陽性の治癒切除不能な進行・再発の胃がんに対するゾルベツキシマブ併用一次化学療法における制吐療法』に関する速報1)を日本癌治療学会のホームページに公開した。

がん診療に携わるすべての人のレベルアップ目指しセミナー開催/TCOG

 東京がん化学療法研究会(TCOG)は、第24回臨床腫瘍夏期セミナーをオンラインで開催する。  同セミナーは、がん診療に携わる医師、薬剤師、看護師、臨床研究関係者、製薬会社、CROなどを対象に、治療の最新情報、臨床研究論文を理解するための医学統計などさまざまな悪性腫瘍の基礎知識から最新情報まで幅広く習得できるよう企画している。

術後の静脈血栓塞栓リスク、最も高いがんは?

 がん手術後の静脈血栓塞栓のリスク増加を、がん種別に評価した研究結果が発表された。スウェーデン・カロリンスカ研究所のJohan Bjorklund氏らによる本研究結果は、JAMA Network Open誌2024年2月2日号に掲載された。  本試験は1998~2016年のスウェーデンの全人口データを用いた後ろ向きコホート研究であった。膀胱がん、乳がん、大腸がん、婦人科がん、腎臓・上部尿路上皮がん、肺がん、前立腺がん、胃・食道がんの8種のがんで手術を受けた全患者を、非がんの一般集団と1対10の割合でマッチさせた。データは2023年2月13日~12月5日に解析された。

入院患者の死亡率、患者と医師の性別で異なる

 医師の性別と患者の性別の組み合わせによって臨床転帰は異なるのだろうか。東京大学の宮脇 敦士氏らが、米国で内科的疾患で入院した患者を男女に分け、医師の性別と臨床転帰の関連を調べたところ、女性医師による治療のほうが死亡率および再入院率が低く、女性医師による治療のベネフィットは男性患者よりも女性患者で大きいことが示唆された。Annals of Internal Medicine誌オンライン版2024年4月23日号に掲載。  本研究は、米国で2016~19年に入院し、病院総合診療医の治療を受けたメディケア有料サービス受給者から無作為に抽出したサンプルを用いた後ろ向き観察研究で、主要評価項目は30日死亡率および再入院率とした。

デュルバルマブ+化学療法、進行胆道がん患者の3年OS率を2倍に改善/AZ

 アストラゼネカは2024年4月23日付のプレスリリースで、第III相TOPAZ-1試験の最新の探索的結果にて、デュルバルマブ(商品名:イミフィンジ)と標準治療である化学療法の併用療法により、進行胆道がん患者において3年経過時点の臨床的に意義のある長期の全生存期間(OS)ベネフィットが示されたことを発表した。  本結果は、進行胆道がんにおける第III相無作為化国際多施設共同試験で報告された最も長期にわたるOSの追跡調査結果であり、4月18日に2024年胆管がん財団会議(米国、ユタ州ソルトレークシティ)で発表された。