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職場高血圧とは

Dr.桑島の高血圧をわかりやすく説明できるスライドサラリーマンの3人に1人 が、「職場高血圧」!メモ「職場高血圧」は仮面高血圧の1種です。以下をすべて満たせば、その疑いが濃厚です。①検診時の血圧が正常値 ②BMIが25以上 ③喫煙する④両親や兄弟が高血圧 ⑤45歳以上監修:東京都健康長寿医療センター顧問 桑島 巌 氏Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.

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職場高血圧はストレスと肥満が関与

Dr.桑島の高血圧をわかりやすく説明できるスライド「職場高血圧」はストレス と肥満 が関与!メモ職場でのストレス、プレッシャーなどにより、血圧が高くなります。中間管理職に多いといわれます。診察時にはリラックスして、ふだんより血圧が低くなるため、見逃しやすいタイプでもあります。職場にも血圧計を置くと発見しやすくなります。①45歳以上 ②肥満 ③両親に高血圧、の組み合わせで職場高血圧になりやすいことが知られています。監修:東京都健康長寿医療センター顧問 桑島 巌 氏Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.

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喫煙は高血圧・血管疾患のリスク

Dr.桑島の高血圧をわかりやすく説明できるスライド喫煙に伴う血圧の変化喫煙者 は喫煙収縮期血圧(mmHg)偽喫煙140130高血圧予備軍!1201101001本目メモ2本目3本目4本目喫煙習慣を有する健常者10例が一晩禁煙後、翌朝15分間隔で4本のタバコを吸った際の血圧の変化Groppelli A, et al. J Hypertens. 1992; 10: 495-499.喫煙時間が長いほど、血圧が高い時間帯が長くなります。それだけ血管への負担は大きくなり、動脈硬化などの血管病になるリスクが増します。タバコは、肺がんや食道がんだけでなく、血管病にも悪影響を及ぼします。監修:東京都健康長寿医療センター顧問 桑島 巌 氏Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.

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血圧測定のし過ぎは逆効果

Dr.桑島の高血圧をわかりやすく説明できるスライド「血圧不安症」にもご用心 !メモ血圧の測り過ぎ、気にし過ぎはかえって逆効果。血圧の値が気になって不安になり、かえって血圧が高くなることもあります。1日1~2回決まった時間帯に測定するのが理想的です。(1日1回なら朝、2回なら朝と就寝前がおすすめ)監修:東京都健康長寿医療センター顧問 桑島 巌 氏Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.

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PCI予定での抗凝固療法、ヘパリン vs ビバリルジン/Lancet

 経皮的冠動脈インターベンション(PCI)施行予定患者への抗凝固療法について、ヘパリンベースと比べてビバリルジン(国内未承認)ベースのレジメンは、心筋梗塞およびステント血栓症のリスクを増大するが、出血リスクは低下することが、メタ解析の結果、示された。米国・ブリガム&ウィメンズ病院のMatthew A Cavender氏らが報告した。ただし出血リスクの低下は、糖蛋白IIb/IIIa阻害薬(GPI)併用の有無によって大きく変化し、使用が想定される試験や予定されていた試験を解析対象に含んだ分析では、同リスクの低下についてレジメン間に有意差はみられなかったという。ビバリルジンは、PCI施行患者においてヘパリンに代わりうる選択肢とされている。Lancet誌2014年8月16日号掲載の報告より。16試験、3万3,958例のデータをメタ解析 研究グループは、虚血性および出血アウトカムに関し、それぞれをベースとした抗凝固療法の有効性を明らかにするメタ解析を行った。 Medline、Cochrane Libraryほか関連学会抄録を検索し(2014年4月9日時点)、PCI予定患者についてビバリルジンvs. ヘパリンベース療法を比較検討した無作為化試験を特定し分析した。 主要有効性エンドポイントは、30日時点での主要有害心イベント(MACE)発生率とした。副次有効性エンドポイントは、死亡、心筋梗塞、虚血による血行再建術、ステント血栓症などだった。ランダムエフェクトモデルを用いて、プールリスク比および95%信頼区間[CI]を算出し評価した。 検索により解析には16試験、3万3,958例のデータを組み込んだ。そのうちMACE発生は2,422例、重大出血発生は1,406例で認められた。ビバリルジン群でMACEリスク増大、大出血リスクは低下もGPI併用に依存 結果、MACEリスクの増大は、ビバリルジンベース療法がヘパリンベース療法よりも有意に認められた(リスク比:1.09、95%CI:1.01~1.17、p=0.0204)。リスクの上昇は、主に心筋梗塞の増大によるもので(同:1.12、1.03~1.23)、また虚血による血行再建術による影響も認められた(同:1.16、0.997~1.34)。死亡への影響はみられなかった(同:0.99、0.82~1.18)。 ビバリルジンベース療法では、ステント血栓症リスクの増大も認められた(リスク比1.38、95%CI:1.09~1.74、p=0.0074)。主にST上昇型心筋梗塞の急性例での増大がリスクの増大に影響していた(同:4.27、2.28~8.00、p<0.0001)。 なおビバリルジンベース療法では大出血リスクが、全体解析では有意な低下がみられた(リスク比:0.62、95%CI:0.49~0.78、p<0.0001)。しかしGPI併用の有無による変動が大きく(p<0.0001)、併用使用がヘパリンベース療法群のみで優勢に認められた場合は有意な低下がみられたが(同:0.53、0.47~0.61、p<0.0001)、両療法群での使用が想定される試験(同:0.78、0.51~1.19、p=0.25)、予定されていた試験(同:1.07、0.87~1.31、p=0.53)を組み込んだ分析では、いずれも有意な低下はみられなかった。

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Vol. 2 No. 4 オメガ3系多価不飽和脂肪酸の作用機序 動脈硬化抑制の多面的作用を考える

佐田 政隆 氏徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部はじめにオメガ3系多価不飽和脂肪酸が動脈硬化性疾患の罹病率、死亡率を低下させることは、疫学ならびに前向き臨床研究で明らかとなった。また、オメガ3系多価不飽和脂肪酸がいかにして動脈硬化を予防するかについても、さまざまな研究が行われてきた。本稿では、オメガ3系多価不飽和脂肪酸の多面的な薬理作用に関して、特に動脈硬化予防の観点から概説したい。オメガ3系多価不飽和脂肪酸による心血管イベント抑制オメガ3系多価不飽和脂肪酸が動脈硬化を抑制する機序については、さまざまな研究が行われてきた。急性心筋梗塞の発症原因として、軽度な狭窄しかきたさない動脈硬化病変の破裂やびらんに起因する急性血栓性閉塞が注目されている。破綻した病変では、脂質コアの増大、被膜の菲薄化、平滑筋細胞数の減少、凝固能の亢進、コラーゲン含有量の減少、炎症細胞浸潤、タンパク分解酵素の発現亢進、プラーク内血管新生などが認められる。最近の分子生物学的研究から、オメガ3系脂肪酸が血管内皮細胞、炎症細胞、血小板に対して多面的作用を及ぼし、病変形成とプラークの不安定化を抑制して、プラーク破綻ならびにそれに引き続いて生ずる血栓性閉塞を予防している機序が解明されてきている。オメガ3系多価不飽和脂肪酸による内皮機能の改善オメガ3系多価不飽和脂肪酸の血管内皮機能改善効果は広く知られている。血管内皮細胞は、血管壁の管腔側を覆う一層の細胞群である。かつては単なる血液と血管壁との境界として考えられていたが、その後、多彩な生理的な機能を有することが明らかにされた。その代表的な機能には、抗血栓作用、血管透過性の制御、さらに血管緊張度や内腔径の調節作用がある。血管内皮細胞は、一酸化窒素(NO)をはじめとする血管拡張物質やエンドセリンなどの血管収縮物質を分泌し、血管の恒常性維持に大きな役割を果たす。生活習慣病は、この内皮機能を障害することによって動脈硬化発症の契機になると考えられている。各種の動脈硬化危険因子は、血管機能を障害することが知られている。現在、いろいろな血管機能検査が開発されてきているが、その中でも、血管内皮機能検査は動脈硬化性の早期の変化を検出するのに有用である。冠動脈疾患患者を対象にして、オメガ3系多価不飽和脂肪酸6週間投与の前後に前腕血流を測定した臨床研究が報告されている。オメガ3系多価不飽和脂肪酸の長期投与により前腕血流の増加がみられ、この効果は、L-NMMAを用いて一酸化窒素合成酵素(NOS)を阻害することでキャンセルされた。EPAの長期投与により内皮機能が改善し、NO産生が亢進したと考えられる1)。オメガ3系不飽和脂肪酸が内皮機能を改善する機序に関しては、内皮型NO合成酵素(eNOS)のタンパクレベルならびに活性が増加することが報告されている(本誌p.14図を参照)2)。また、培養内皮細胞を用いた検討では、オメガ3系多価不飽和脂肪酸によってeNOSが細胞膜のカベオラから解離し、細胞質に移行することでCa2+非依存性に活性化され、NO産生を亢進させると報告されている3)。オメガ3系多価不飽和脂肪酸による抗血小板作用プラークが破綻して血栓性閉塞が生ずると急性心筋梗塞が発症する。オメガ3系多価不飽和脂肪酸は、この血栓形成の足場となる血小板凝集を抑制することにより血栓形成を抑制し、心血管イベントの発生抑制に寄与すると考えられる。Ex vivoにおいて、コラーゲンならびにADPによって誘発される血小板凝集をオメガ3系脂肪酸は抑制する。オメガ3系多価不飽和脂肪酸単独でも血小板凝集能を抑制するが、クロピドグレルなどのチエノピリジン系薬剤に対する上乗せ効果も認められている。注目すべきことには、オメガ3系不飽和脂肪酸は、単独投与ならびにチエノピリジン系薬剤との併用において、出血時間を延長させることがなかったと報告されている。出血の危険性を増加させることなく、血小板凝集を抑制することができることになり、オメガ3系多価不飽和脂肪酸は臨床的に大変有用であると考えられる。オメガ3系多価不飽和脂肪酸による抗血小板作用の機序としては、トロンボキサンA2 (TXA2)の産生抑制が報告されている。血小板内でオメガ6系多価不飽和脂肪酸であるアラキドン酸からTXA2が生成され、血小板内のCa2+濃度が上昇することで凝集することが知られている。アスピリンの抗血小板作用は、TXA2の産生に関与するシクロオキシゲナーゼ(COX)を抑制することによる。オメガ3系多価不飽和脂肪酸は、アラキドン酸と競合することでTXA2の産生を減少させ、抗血小板機能を発揮すると考えられている。オメガ3系脂肪酸による抗炎症作用オメガ3系多価不飽和脂肪酸が、マクロファージの内皮細胞への接着やローリングを抑制し、抗炎症作用を有することは広く知られている4)。その分子機序としては、VCAM-1、ICAM-1、E-selectinなどの接着因子4)やIL-1、IL-8などのケモカインの発現を低下させることが報告されている。近年、オメガ3系多価不飽和脂肪酸の抗炎症効果の機序としては、いろいろな分子機構が報告されている。オメガ6系多価不飽和脂肪酸であるアラキドン酸は、炎症惹起物質として知られるTXA2や、ロイコトリエンB4(LTB4)などの脂質メディエーターに変換される。一方、オメガ3系多価不飽和脂肪酸からは、TXA2の代わりにTXA3、LTB4の代わりにLTB5が産生される。TXA3やLTB5は、生理活性をほとんど有さないことが報告されている。また、オメガ3系多価不飽和脂肪酸からは、抗血小板作用、血管拡張作用を有するプロスタサイクリン(PGI)2の代わりにPGI3が生成されるが、PGI3はPGI2と同等の生理活性作用を有している(図)。また最近では、脂肪酸代謝物の包括的メタボローム解析から、オメガ3系不飽和脂肪酸由来の、新しい抗炎症性脂質メディエーターも同定されている。オメガ3系不飽和脂肪酸に、チトクロームP450あるいはメチル化されたCOX-2が作用することで生成される18R-HEPEに、5-リポキシゲナーゼが働くとレゾルビンEが生成する5)。レゾルビンEは強力な抗炎症作用を発揮する5)。オメガ3系多価不飽和脂肪酸からは、この他にもレゾルビンDやプロテクチンDなどの抗炎症性の生理活性物質が生成される。これらの物質は急性炎症の収束への関与が示唆されており、オメガ3系不飽和脂肪酸の多彩な動脈硬化抑制作用に関与している可能性が示唆されている。Peroxisome proliferator-activated receptor(PPAR)αは、炎症のさまざまなシグナル伝達との相互作用により炎症反応を調節している核内受容体であるが、EPAは血管内皮細胞やマクロファージのPPARαの発現や活性を強めているという報告がある6)。野生型のマウスでは、EPAが血管内皮においてNF-κBの活性を抑制したが、PPARα欠損マウスではこの現象は認められなかったという7)。さらに最近では、各種脂肪酸が細胞膜表面の受容体のリガンドとして特異的に作用することも報告されている。GPR120では、オメガ3系多価不飽和脂肪酸であるドコサヘキサエン酸(DHA)を含む長鎖脂肪酸がアゴニストとして作用し、腸管細胞からインクレチンの1つであるglucagon-like peptide(GLP)-1の分泌を促すことが報告されている8)。GLP-1は膵臓からグルカゴンの分泌を抑制し、インスリンの分泌を促進して血糖値の上昇を抑制するほか、心血管系などにさまざまな生理作用を持つことで、最近特に注目されている。また、マクロファージや脂肪細胞におけるGPR120の新たな作用が報告され、オメガ3系脂肪酸による抗炎症作用機序の一端が明らかになった9)。マクロファージ細胞株RAW264.7にもGPR120の発現が認められ、GPRアゴニスト(GW9508)、あるいはDHAによる刺激をしたところ、lipopolysaccharide(LPS)依存性の炎症性サイトカイン分泌が有意に抑制された9)。この作用機序として、GPR120に結合するβ-arrestin-2を介するシグナルが、LPS受容体TLR4による炎症性シグナルを阻害することが報告されている。GPR120欠損マウスの腹腔内脂肪組織から単離した間質性血管分画では、野生型と比較して、オメガ3系多価不飽和脂肪酸による炎症性サイトカイン分泌抑制作用が著しく減弱していた。生体内でも同様のことが起こっており、炎症性マクロファージの活性抑制作用によって、インスリン抵抗性改善につながることが示唆された9)。また、オメガ3系多価不飽和脂肪酸によって、脂肪細胞からアディポネクチンの分泌が増加するという報告もある10)。アディポネクチンには、抗炎症作用やインスリン感受性改善作用が報告されており、オメガ3系多価不飽和脂肪酸による血中アディポネクチン上昇も、生体における抗炎症効果に反映しているのかもしれない。図 プロスタノイドの代謝経路細胞膜からアラキドン酸が切り出され、プロスタノイドと総称される、プロスタグランジンやロイコトリエンといった生理活性物質が生成される。オメガ3系不飽和脂肪酸は、TXA2の代わりに活性の少ないTXA3、LTB4の代わりにLTB5に変換される。血管拡張作用や抗炎症効果を持つPGI2の代わりにPGI3が作成されるが、PGI3はPGI2と同等の強い活性を有している。画像を拡大する抗動脈硬化作用われわれは高純度EPAが動脈硬化モデルマウスであるApoE欠損マウスならびにLDL受容体欠損マウスで、動脈硬化の進展を抑制することを報告した4)。高純度EPAの投与により大動脈壁の動脈硬化領域が減少し(本誌p.18図3を参照)、プラークの質が変化した。プラークの不安定性を規定する重要な因子の1つは、プラークの表面を覆う線維性被膜の厚さであり、線維性被膜の菲薄化がプラークの破綻につながる。線維性被膜は、EPA群で対照群に比べ有意に肥厚し、マクロファージの浸潤はEPA群で対照群に比べ有意に低下した。またSirius-red染色では、対照群に比べてEPA群では動脈硬化病変のコラーゲン含有量が有意に増加し、プラークの安定化に寄与していることが示された(本誌p.18図4を参照)。その機序として、EPAを前投与した細胞では、VCAM-1、ICAM-1などの接着因子の発現が抑制された。また、プラークの不安定化に寄与すると考えられるマクロファージからのMMP-2、MMP-9の発現はオメガ3系不飽和脂肪酸によって抑制された4)。さらに、ヒトの頸動脈プラークの内膜切除標本を組織学的に解析した研究でも、オメガ3系多価不飽和脂肪酸の投与によって、動脈病変が安定化することが示されている11, 12)。おわりにオメガ3系多価不飽和脂肪酸は、このように多岐にわたって心血管系に望ましい効果をもたらす。スタチンやレニン・アンジオテンシン系抑制薬の2次予防、1次予防効果は確立しているが、その抑制効果には限界があり、現在“残余リスク”として問題になっており、適切な追加治療法を見いだす必要がある。今後は、血中LDL濃度、HbA1c、血圧などと並んで血中オメガ3系多価不飽和脂肪酸濃度が測定されて、低い人には有効な補充療法が行われる時代が到来するかもしれない。食品から補充しなくても、高純度製剤が医薬品として処方されることは大変ありがたい。オメガ3系不飽和脂肪酸の薬理作用をよく理解して、必要な症例に有効な処方がなされ、イベント抑制につながることが期待される。文献1)Tagawa H et al. Long-term treatment with eicosapentaenoic acid augments both nitric oxide-mediated and non-nitric oxide-mediated endothelium-dependent forearm vasodilatation in patients with coronary artery disease. J Cardiovasc Pharmacol 1999; 33: 633-640.2)Chen J et al. Omega-3 fatty acids prevent pressure overload-induced cardiac fibrosis through activation of cyclic gmp/protein kinase g signaling in cardiac fibroblasts. Circulation 2011;123: 584-593.3)Omura M et al. Eicosapentaenoic acid (epa)induces ca(2+)-independent activation and translocation of endothelial nitric oxide synthase and endothelium-dependent vasorelaxation. FEBS Lett 2001; 487: 361-366.4)Matsumoto M et al. Orally administered eicosapentaenoic acid reduces and stabilizes atherosclerotic lesions in apoe-deficient mice.Atherosclerosis 2008; 197: 524-533.5)Arita M et al. Stereochemical assignment,antiinflammatory properties, and receptor for the omega-3 lipid mediator resolvin e1. J Exp Med 2005; 201: 713-722.6)Michaud SE, Renier G. Direct regulatory effect of fatty acids on macrophage lipoprotein lipase:Potential role of ppars. Diabetes 2001; 50: 660-666.7)Mishra A et al. Oxidized omega-3 fatty acids inhibit nf-kappab activation via a pparalphadependent pathway. Arterioscler Thromb Vasc Biol 2004; 24: 1621-1627.8)Hirasawa A et al. Free fatty acids regulate gut incretin glucagon-like peptide-1 secretion through gpr120. Nat Med 2005; 11: 90-94.9)Oh DY et al. Gpr120 is an omega-3 fatty acid receptor mediating potent anti-inflammatory and insulin-sensitizing effects. Cell 2010; 142: 687-698.10)Itoh M et al. Increased adiponectin secretion by highly purified eicosapentaenoic acid in rodent models of obesity and human obese subjects.Arterioscler Thromb Vasc Biol 2007; 27: 1918-1925.11)Cawood AL et al. Eicosapentaenoic acid (epa)from highly concentrated n-3 fatty acid ethyl esters is incorporated into advanced atherosclerotic plaques and higher plaque epa is associated with decreased plaque inflammation and increased stability. Atherosclerosis 2010;212: 252-259.12)Thies F et al. Association of n-3 polyunsaturated fatty acids with stability of atherosclerotic plaques: A randomised controlled trial. Lancet 2003; 361: 477-485.

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アリスミアのツボ 第1回

Q1不整脈に対する治療が必要か否かの線引きは何をもって判断するのでしょうか?治療の要否は心電図所見ではないことを肝に銘じましょう。治療の要否は患者の全体像によって決まるのです。「木を見て森を見ず」不整脈の診断は心電図でなされます。だからこそ、次のような誤解が生じやすくなります…心電図が読めないから不整脈は嫌い、心電図が正常でなければすべて病気、心電図が読めれば治療の要否がわかる、などです。しかし、今の時代、治療の要否をたった一つの(しかもたった一瞬の)検査結果だけで決定できる病気があるでしょうか。私は不整脈のコンサルトを受けることはよくありますが、心電図1枚だけで治療の要否や治療法がわかることはまずありません。そう、まず必要なことは、この不整脈に対する(あるいは心電図に対する)誤解を解くことだと思います。不整脈治療を心電図だけで行おうとすると、そのほとんどが「木を見て森を見ず」になりがちです。患者のイメージでは、なにをもって治療の要否を判断するのでしょう。私が不整脈の心電図に関するコンサルトを受けた時には、「何歳?性別は?今、症状あるの?心不全はなさそう?その他に合併症はない?」と心電図以外の質問攻めをします。これらの質問に対する答えがなければ、患者のイメージがつかめないからです。不整脈の治療の要否を判断するには、心電図より患者全体のイメージが何よりも重要です。で、具体的にはどうするの?…と言われそうですが、「線引き」ができる場合とできない場合があることを知っておきましょう。不整脈に限らず、治療の要否を簡単に線引きできる疾患はそう多くはないのです。90歳の悪性腫瘍はどのように治療しますか?そんな簡単には線引きはできないかもしれませんが、患者の全体像を知っていれば医師としての判断はしやすくなるでしょう。不整脈もこれと似ています。治療の要否決定は、デジタルではなくアナログで考えましょう。言葉にすれば、「現在の血行動態がやばい場合あるいは症状で困っている場合、ほうっておくと将来何か不幸が訪れると考えた場合」、これが不整脈治療の必要な場合です。さらに詳しい話はおいおいしていきたいと思います。Q2期外収縮の最新の薬物治療について知りたいのですが…期外収縮の治療は1990年代以降大きく進歩していません。この課題、卒業してもよさそうです。そもそも治療する?私が研修医をしていた1980年代、期外収縮は治療するものと習ってきました。心電図異常=病気という考え方に基づくものです。まったく理論的根拠がなかったのかというと、そうでもなくて、陳旧性心筋梗塞患者に限れば心室期外収縮が多ければ多いほどその後の予後が悪いということが知られていました。しかし、この事実をすべての患者に当てはめてしまうのは困りものですね。実際、虚血性心疾患や心不全がない患者では、心室期外収縮の有無によって、その後の予後に違いがないことが判明しています。ほうっておいても将来何も不幸が訪れないとわかっていて、何を目的に治療するのでしょう。たぶん、心電図所見から心室期外収縮が消えて、医者も患者も気分がよいという美容形成的な意味はあるかもしれませんが…。常識的に考えてみましょう。ここに心電図がないものとして、健康なイメージを有する人の脈をとったらたまたま1拍抜けていた…これだけですぐに治療しなきゃと考える人は少ないはずです。治療したらその効果はどう判断する?現在、期外収縮は相手にしないというのが基本的な考え方です。それでも、治療せざるを得ない場合があります。そう、現在の血行動態に問題なくても、将来不幸な出来事がなくても、患者の訴えが強くて困っているのに、「何もしない」というのは医学的には正しくても、人間としてつらいですね。そんな時、私はまず「教育」という治療をしています。患者さんは、「不整脈がありますね」と言われるだけで大きな不安を感じるものです。この精神的ストレスが期外収縮を増加させてしまいそうです。だから、まず「安心」をもたらすことが一番の治療だと思っています。それでもダメな場合はあります。その時は、β遮断薬、Ca拮抗薬、いわゆるI群抗不整脈薬の何でもいいと思っています。とりあえず、効きそうな薬を…です。しかし、私が選んでも、他の先生が選んでも、きっと患者さんにとっては変わりがないでしょう。それというのも、効果判定の手段がないからです。ホルター心電図の期外収縮数ほど再現性のない検査はありません。患者も医師も気楽に考えよう期外収縮は治療しない、どうしてもしなければならない時は患者の不快感がある場合に限られるとなると、効果判定は患者の不快感しかありません。だったら、もっと治療自体は気楽に考えればよいと思います。私は、始めた治療薬で患者の不快感がなくなればすぐに中止するようにしています。逆も真なりで、つらいなら飲み続けてもよいとも言っています。治療した時もう一つの重要なことは、抗不整脈薬をだらだら漫然と服用させないことです。目的を達したかどうかで、自由にオン・オフしてよいのです。Q3心房細動で抗凝固薬が絶対必要な症例とそうでない症例の見極めはどのようにするのでしょうか?CHADS2スコアで判断しますが、自分の感性も加味しています。CHADS2スコアとCHA2DS2-VAScスコア抗凝固療法の適応判断に用いるツールとして、CHADS2スコア、CHA2DS2-VAScスコアがあまりにも有名ですね。心房細動患者の脳梗塞リスクである、心不全、高血圧、高齢、糖尿病、脳梗塞の既往をリスクとして考えるCHADS2スコア、さらに動脈硬化性疾患、65-75歳、女性をリスクとして加味するCHA2DS2-VAScスコア、両者ともに便利なスコアですが、用いる人が使いやすいものを使えばよいと思います。どちらを使おうが、全くこれらを使わないで医師の感性だけで対処するよりずっとましだからです。ちなみに国内外のガイドラインを見ると、「65歳未満で何のリスクも持たない例」は抗血栓薬自体が不要、「CHADS2スコア2点以上」は絶対必要という点で一致しています。抗凝固薬の適応判断は単純なのだろうか?では、日常臨床ではそんなに簡単に見極めができるのでしょうか。文章で書くとわかってしまった気になるのですが、リスクとされる心不全、高血圧、糖尿病の有無はどのようにして決めるのでしょう。きちんと線引きができますか?年齢はそもそも連続的なのに、65とか75とか勝手に区切っていいものなのでしょうか?あるいはCHADS2スコア6点満点は絶対的に抗凝固薬の適応なのですが、患者に会ってみればあまりにもfragileでこれでも抗凝固療法が必要なのかと頭をかしげたくなる…これも日常臨床では必発です。アナログ判断は死なず結局、Q1と同じようなところに行きついてしまうのが医療なのでしょう。というか、それがあるからこそ、医師が必要なのです。基本は守りつつ、医師の感性、患者の感性も同じように重要だ…という感覚で心房細動の脳梗塞予防をしているのが私の実情です。私の基本は、「65歳未満で何のリスクも持たない例」以外はすべて抗凝固療法の適応ですが、年齢、高血圧については患者によってかなり斟酌の度合いが異なります。糖尿病の有無判断も、糖尿病の薬物治療をしているかどうかで決めています。fragileであれば、医学判断より家族判断を優先させます。こんなことはどの教科書にも書いてなくて根拠もないのですが、逆にそれはいけないと否定する根拠もなく、だからこそ自分が患者の全体像から感じる感性でアナログ的に加味して斟酌してもいいものと思っているのです。

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やはり果糖は高血圧に関連せず

 血圧における果糖の悪影響はほとんどの試験で示されていないが、高血圧における果糖の影響が懸念され続けている。そこで、カナダ・Clinical Nutrition and Risk Factor Modification CenterのViranda H Jayalath氏らは、果糖を含む糖(異性化糖、ショ糖、果糖)摂取と高血圧発症との関連を定量化するため、米国の男女における3つの大規模前向きコホート研究の系統的レビューとメタ解析を行った。その結果、果糖全体の摂取量は高血圧リスク増加と関連していなかったことが報告された。Journal of the American College of Nutrition誌オンライン版2014年8月21日号に掲載。 著者らは、2014年2月5日までMEDLINE、EMBASE、CINAHL、Cochrane Libraryから関連研究を検索した。2人のレビュワーがそれぞれ独立して関連データを抽出した。リスク推定値は、逆分散の変量効果モデルを用いて、摂取量の最も低い五分位(基準)と最も高い五分位を比較し、リスク比(RR)と95%信頼区間(CI)で表した。また、試験間異質性を評価(コクランQ検定)、定量化(I2統計)し、研究の質をNewcastle-Ottawa スケールで評価した。 主な結果は以下のとおり。・3つの前向きコホート(男性3万7,375人、女性18万5,855人)が適格基準を満たし、5万8,162例の高血圧症例が250万2,357人年にわたり追跡された。・果糖摂取量の中央値は、最低五分位では総エネルギーの5.7~6.0%、最高五分位では13.9~14.3%であった。・果糖摂取量は、高血圧発症と関連しておらず(RR:1.02、95%CI:0.99~1.04)、異質性も認められなかった(I2=0%、p=0.59)。・スプライン曲線モデルでは、摂取量が50パーセンタイル以下で負の相関、それ以上で正の相関となるU字型の関係を示した。

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統合失調症患者へのインフォームド・コンセント、有効な方法は

 研究の際のインフォームド・コンセントは、一般集団ですら取得が困難なことがあり、複雑な問題を抱えている。この問題は、統合失調症患者において最も大きい可能性がある。フランス・リール第1大学のT. Fovet氏らは、統合失調症患者を対象とした研究に際してのインフォームド・コンセントについて文献レビューを行った。その結果、統合失調症患者の同意に対するキャパシティは、健常人と比較して低下しているが、適切な介入により同意を得られやすい状態にもっていける可能性を示唆した。Encephale誌オンライン版2014年8月12日号の掲載報告。 本研究は、統合失調症患者を含む研究に際するインフォームド・コンセントについて、関連する文献の適用可能なデータをまとめることを目的とした。MedlineおよびGoogle Scholarにより、MESH用語(統合失調症、インフォームド・コンセントおよび研究)を検索した。  主な結果は以下のとおり。・MacCAT-CRなどのきわめて標準的なスケールを用いた研究により、統合失調症患者の同意に対するキャパシティは健常人と比較して低下していることが示された。・統合失調症が多様な障害であることを考慮すると、最低レベルの見識は重度の認知症状と同様に、同意に対するキャパシティがより障害されていると思われた。・こうした理解力と研究への同意に対するキャパシティの欠乏は、意思決定の変更と関連することが示された。・これらの特別な患者に対しては、介入により、同意へのキャパシティ向上につながる可能性があった。さまざまな戦略として、同意書の質向上、十分なディスカッション、テスト/フィードバック法、またはマルチメディアによる介入などが示された。・それらの中で、コミュニケーションならびに成長しつつある分野、すなわち情報テクノロジー(たとえばweb をベースとしたツール)に着眼したものは有望だと思われた。・最終的には、家族および患者の連携(French Association UNAFAMのような)により、患者が研究プログラムに安全な状態で参加しやすい状況にもっていける可能性が示唆された。・最適かつ個別化した介入を明らかにするため、さらなる研究が求められる。関連医療ニュース 他の精神科医は薬剤の選択基準をどこに置いているのか 入院から地域へ、精神疾患患者の自殺は増加するのか 職場のメンタルヘルス、効果的な方法は:旭川医大 職場のメンタルヘルス、効果的な方法は:旭川医大  担当者へのご意見箱はこちら

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完食させるための工夫

認知症患者さんのご家族へのアドバイス「一点集中食い」という問題満遍なく食べられない場合、完食させるためには、ご飯とおかずを1つの丼に入れて混ぜるという方法がある。食べるという行為を忘れたみたい向かいに座って食べてみせると真似る。また、食器ごと手に持たせて鼻の下まで持ち上げさせると、臭いが刺激になって食事が始まる。監修:筑波大学 医学医療系臨床医学域精神医学 教授Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.朝田 隆氏

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飲み込めない場合の補助

認知症患者さんのご家族へのアドバイス飲み込めなくなったら普通食と、ゼリー系や片栗粉を混ぜたスープを、交互にスプーンで入れてあげる。とろみをつけてスプーンで与える。膨らんだ頬の上を、人差し指でリズミカルに軽く叩いてあげる。口が開いてこぼれやすくなっていることが多いので、口元をティッシュで押さえて閉じてあげることも大切。監修:筑波大学 医学医療系臨床医学域精神医学 教授Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.朝田 隆氏

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排泄の準備における注意点

認知症患者さんのご家族へのアドバイス排泄の準備ズボンはゴムベルトが望ましい。「前後」「左右」と言わず、「こっち向いて」などと言って優しく体を回すとスムーズにいく。排尿も下着を下ろさせ、座らせれば周囲を汚さない。監修:筑波大学 医学医療系臨床医学域精神医学 教授Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.朝田 隆氏

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排泄における工夫とアドバイス

認知症患者さんのご家族へのアドバイス排泄全般失禁対策として、一定時間ごとにトイレに誘導しても空振りが多いため、尿の生成の多くなる午後に頻回に誘導する。一緒にトイレに入って「後は行為だけ」のところまで一緒にいてケアしてあげる。施錠・開錠が怪しくなれば、鍵を外したりドアを開けたままにしたほうがよい。監修:筑波大学 医学医療系臨床医学域精神医学 教授Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.朝田 隆氏

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服の着脱におけるアドバイス

認知症患者さんのご家族へのアドバイス衣服の着脱着脱の失敗は「考えれば着方がわかるかもしれないが、やってみてもできない失行という症状」である。多くのことを並列して指示するとわからなくなるので、1つ1つ直列方式で指示することが望ましい。「複雑なことを先に、簡単なことは後で」が基本。中等度以上になると、声かけしながら動作を押し出すことが望まれる。「左右」「上下」は言っても混乱させる。手渡すなら向かい合わず、横並びで目の前に正方向で置いてあげる。監修:筑波大学 医学医療系臨床医学域精神医学 教授Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.朝田 隆氏

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腰椎変性疾患への手術、従来法 vs ナビシステムTLIF

 近年、最小侵襲経椎間孔腰椎椎体間固定術(MIS-TLIF)が普及してきているが、ナビゲーションシステムの使用によりさらに手術が容易になってきている。中国・清華大学のWei Tian氏らは、腰椎変性疾患に対する単椎間TLIFについて、ナビゲーションシステムを用いた方法(CAMISS-TLIF)と従来法(open-TLIF)の臨床予後をレトロスペクティブに比較。CAMISS-TLIFのほうが優れていることを報告した。CAMISS-TLIFはopen-TLIFより手術時間が長くなるものの、術中出血、術後ドレーンおよび疼痛が少なく入院期間が短縮されるなどの利点が認められたという。Journal of Spinal Disorders & Techniques誌オンライン版2014年8月1日号の掲載報告。 試験対象は、単椎間TLIFを施行した61例(CAMISS-TLIF 30例、open-TLIF 31例)であった。 患者背景、手術成績、疼痛(視覚的アナログ尺度による)および機能(Oswestry disability index:ODIによる)などを調査するとともに、CTを用いてスクリュー挿入を評価した。また、術後2年時に骨癒合を独立した研究者によって評価した。 主な結果は以下のとおり。・CAMISS-TLIF群はopen-TLIF群より、出血量、術後ドレーン、輸血の必要性および術後初期の腰痛が有意に少なく、リハビリテーションの開始時期が早く、入院期間が短かったが、手術時間は長かった。・術後3ヵ月、1年、2年における疼痛および機能は両群で差はなかった。・挿入したスクリューのうちCAMISS-TLIF群で93.33%、open-TLIF群で73.39%は椎弓根穿孔が認められなかった(p=0.016)。・骨癒合率は両群で同程度であった(p=0.787)。

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日本血管病理研究会 第19回学術集会開催のお知らせ

 血管障害に関わる疾患の中で「血管炎」とは、病理学的に「血管壁の壊死と炎症細胞の浸潤」と定義される。民族や国・地域によって、疾患の頻度やその臨床症状が異なるために、臨床現場で血管炎の診療は難しく、専門的な知識と経験が必要となる。そのため、血管炎は古今東西の難しい学問・臨床分野の1つであると考えられ、年月を経ても理解に至らない疑問が数多く存在する。 血管炎診療の歴史は病理医と臨床医の共同作業であり、新しい発見が繰り返され、マイナー領域にもかかわらず、全身に及ぶ疾患ゆえに広い範囲の分野の医師が診療に携わっている。 今回開催される第19回日本血管病理研究会は、さまざまな診療分野の医師に血管炎を広く・深く理解してもらい、患者との密な医療連携に役立つ内容となっている。 詳しい開催概要は次のとおり。■概要会期  平成26年10月4日(土) 9:30~18:00(予定)会場  国際ファッションセンター(KFC) 2階 ホール セカンド    東京都墨田区横網1-6-1参加費 3,000円(当日登録のみ)    ※学生および研修医は無料(要学生証提示) ■プログラム・特別講演1 「血管炎の期待される新規治療について」 八田 和大 先生 天理よろづ相談所病院 総合内科 部長・膠原病センター長・特別講演2 「難治性血管炎の診断・治療に有用な新規マーカー遺伝子の同定」 野島 博 先生 大阪大学 微生物病研究所・分子遺伝研究分野(感染症DNAチップ開発センター)教授・シンポジウム 「ANCA関連血管炎と好中球細胞外トラップ(Neutrophil extracellular traps: NETs)を正しく理解する」詳細情報はこちら。※お問い合わせやお申し込みは事務局(順天堂大学医学部附属 順天堂越谷病院 内科)まで

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統合失調症の妄想低減へ、新たな介入方法

 統合失調症患者に対する認知療法としてのメタ認知トレーニング(MCT)は、抗精神病薬治療の効果を上回る妄想減少の持続的効果があることが示された。ドイツ・ハンブルク・エッペンドルフ大学医療センターのSteffen Moritz氏らが無作為化試験の結果、報告した。MCTは妄想に関する認知バイアスをターゲットとする介入だが、さらに3年時点では自尊心やQOL改善といった、予期しない“スリーパー”効果などもみられたという。JAMA Psychiatry誌オンライン版2014年8月6日号の掲載報告。 研究グループは、統合失調症へのMCT介入の長期効果を調べるため、2施設での無作為化対照並行群間比較試験を行った。試験は、評価者については盲検化された。DSM-IVに基づく統合失調症スペクトラムと診断され、抗精神病薬の処方を受けていた入院・外来患者(150例)を登録し、MCT(介入群)vs. 神経心理トレーニング(COGPACK、対照群)について最大16セッションの介入を行い検討した。被験者は、介入後も3年にわたりフォローアップ評価を受けた。主要評価項目は、陽性・陰性症状評価尺度(PANSS)で測定した妄想スコアとした。副次評価項目には、PANSSの陽性スコア、総スコア、Psychotic Symptom Rating Scales(PSYRATS)、結論判断バイアス、自尊心、QOLなどを含んだ。 主な結果は以下のとおり。・3年時点でのintention-to-treat解析の結果、MCT介入群は対照群と比べて、PANSS妄想スコアが有意に大きく低下した(η2partial=0.037、p=0.05)。・副次評価においても、intention-to-treat解析の結果、MCT介入群は対照群と比べて、PANSSの陽性スコア(η2partial=0.055、p=0.02)、PSYRATS妄想スコア(η2partial=0.109、p=0.001)で有意に大きなスコアの低下がみられた。・なお、注意スコアの改善は、介入群と同様にCOGPACK(対照群)でも認められた。・結論判断バイアスの改善はみられなかったが、自尊心と安寧に対する効果が認められた。関連医療ニュース 抑うつ症状改善に“手紙による介入”は効果的か?:京都大学で試験開始 統合失調症治療、家族への介入に効果はあるか 境界性パーソナリティ障害でみられる幻覚の正体は  担当者へのご意見箱はこちら

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肥満で10がん腫の発症増加/Lancet

 過体重や肥満は、子宮体がんや胆嚢がんなど10のがん種の発症増加に寄与していることが、英国・ロンドン大学衛生熱帯医学大学院のKrishnan Bhaskaran氏らの検討で示された。前立腺がんと閉経前乳がんは肥満者では少ないこともわかった。BMIが高いと特定のがんに罹患しやすくなることが、いくつかのコホート試験やメタ解析で示されている。しかし、がんのリスクパターンの特性を、可能性のある交絡因子を補正したうえで、大規模かつ詳細に検討した試験はこれまでなかったという。Lancet誌オンライン版2014年8月14日号掲載の報告。約524万人のプライマリ・ケア患者データを解析 研究グループは、BMIと頻度の高い22のがん種の関連を評価する地域住民ベースの前向きコホート試験を実施した。解析には、英国のプライマリ・ケアの診療記録が登録されたClinical Practice Research Datalink(CPRD)のデータを使用した。線形および非線形モデルを用い、がんの発症に及ぼす性別、閉経状態、喫煙、年齢の影響を考慮した検討を行った。 524万3,978人が解析の対象となった。このうちBMI<18.5が16万5,530人、18.5~25が257万1,573人、≧25が250万6,875人だった。全体の年齢中央値は37.9歳、女性が54.6%であり、喫煙者は35.5%、軽度飲酒者は57.2%、中等度飲酒者は10.2%、重度飲酒者は2.6%で、糖尿病既往歴ありは3.6%であった。 16万6,955人が、対象となったがんを発症した。BMIは22種のがんのうち17種と有意な関連を示したが、影響の程度はがん種によってばらつきがみられた。BMI 1上昇でがん患者が年間3,790人増加 BMIが5増加するごとに発症率が有意に上昇したがん種は、子宮体がん(ハザード比[HR]:1.62、99%信頼区間[CI]:1.56~1.69、p<0.0001)、胆嚢がん(1.31、1.12~1.52、p<0.0001)、腎がん(1.25、1.17~1.33、p<0.0001)、子宮頸がん(1.10、1.03~1.17、p=0.00035)、甲状腺がん(1.09、1.00~1.19、p=0.0088)、白血病(1.09、1.05~1.13、p≦0.0001)であった。 BMIは、全体として肝がん(HR:1.19、99%CI:1.12~1.27)、結腸がん(1.10、1.07~1.13)、卵巣がん(1.09、1.04~1.14)、閉経後乳がん(1.05、1.03~1.07)の発症と正の相関を示した(p<0.0001)が、これらの関連にはBMIや他の背景因子の程度でばらつきが認められた。 BMIと前立腺がん、閉経前乳がんのリスクは全体(それぞれ、HR:0.98、99%CI:0.95~1.00、0.89、0.86~0.92)および生涯非喫煙者(それぞれ、0.96、0.93~0.99、0.89、0.85~0.94)の双方で逆相関を示した。これに対し、BMIと肺がん、口腔がんのリスクには生涯非喫煙者では関連はなかったものの(それぞれ、0.99、0.93~1.05、1.07、0.91~1.26)、いずれのがんも喫煙者と元喫煙者では逆相関の関係が認められ、交絡因子としての喫煙の影響が推察された。 一方、BMIと正相関する10のがん種に占める過体重や肥満に起因するがんの割合は、子宮体がんが40.8%、胆嚢がんが20.3%、腎がんが16.6%、肝がんが15.6%、結腸がんが11.1%、子宮頸がんが7.5%、卵巣がんが7.3%、白血病が6.3%、閉経後乳がんが5.1%、甲状腺がんは1.9%であった。 また、英国の一般人口では、BMIの1の上昇により、上記のBMIと正相関する10のがん種のうち1つを発症する患者が年間3,790人増加すると推定された。 著者は、「一般人口レベルでBMIは実質的にがんのリスクと関連することがわかった」とし、「BMIが正常範囲内であっても、高めであればリスクが増大するがんもある。また、英国ではこの12年間にBMIがほぼ1上昇しており、この傾向に歯止めをかける戦略を検討すべき」と指摘している。

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COPD増悪患者の換気法 口or鼻?

 オープンマウスピース換気法は、従来型の鼻マスクによる換気法と同様に、軽症から中等症アシドーシスのCOPD患者のガス交換において、さらなる悪化を防ぐ可能性があることを、イタリアのセストリ・レヴァンテ病院のAntonello Nicolini氏らが明らかにした。RESPIRATORY CARE誌オンライン版2014年8月19日号の掲載報告。 オープンマウスピース換気法は神経筋の疾患を有する患者に対して、効果的であることがわかっている。そこで今回、軽症から中等症のアシドーシスでCOPD増悪を起こしている患者に、この換気法を実施した。 本研究は、2つの呼吸モニタリング・ケアユニットにより実施された。対象は、COPD増悪があり、呼吸数>25回/分、PaCO2 >45mmHg、pHが7.25~7.30、Kelly scale ≤ 2の患者とした。50例の患者が鼻マスク経由の非侵襲性の換気群とマウスピース換気群の2群に割り当てられた。プライマリエンドポイントは動脈血ガスの改善であった。動脈血ガスと呼吸数は、登録2時間後に測定し、その後は12時間後、24時間後、48時間後にそれぞれ測定した。非侵襲性の換気時間、入院期間、鼻マスクとマウスピースの満足度(リッカート尺度により)を調べた。 主な結果は以下のとおり。・両群ともガス交換は悪化せず、動脈血ガスと呼吸数は同様の傾向を示した。・非侵襲性の換気時間、入院期間に有意差は認められなかった。・満足度については、マウスピース換気法のほうが有意に高かった(p<0.01)。■「COPD増悪」関連記事COPD増悪抑制、3剤併用と2剤併用を比較/Lancet

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