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第2回 プラバスタチンの処方/カモスタットの処方/クエチアピンの処方と検査/肝硬変での検査【レセプト査定の回避術 】

事例5 プラバスタチンの処方脂質異常症の重症患者に、プラバスタチン10mg 2錠を処方した。●査定点プラバスタチン10mg 1錠が査定された。解説を見る●解説添付文書で、年齢・症状により適宜増減し、重症の場合は1日20mgまで増量できることになっていましたが、レセプトに「重症」のコメントが追記されていませんでした。コメントとして「重症」が求められます。事例6 カモスタットの処方逆流性食道炎の患者に、カモスタット100mg 6錠を処方した。●査定点カモスタット100mg 6錠が査定された。解説を見る●解説(1)カモスタットの添付文書で「カモスタット100mg 6錠」の傷病名は「慢性膵炎における急性症状の緩解」のため査定されました。(2)「逆流性食道炎」では、カモスタットの処方は認められていません。「術後」の「逆流性食道炎」では認められています。なお、「術後逆流性食道炎」では、カモスタット100mg 3錠の処方となります。事例7 クエチアピンの処方と検査統合失調症でクエチアピン錠25mg 3錠を継続処方している患者に、HbA1c検査を施行した。●査定点HbA1c検査が査定された。解説を見る●解説統合失調症にクエチアピン錠を投与すると、添付文書の「重要な基本的注意」で「著しい血糖値の上昇から、糖尿病検査」が求められています。このような場合には、糖尿病の疑いを追記するのではなく、「患者は『クエチアピン錠投与により著しい血糖値の上昇』を受けやすく、添付文書の【重要な基本的注意】によりHbA1c検査施行を必要とした」と症状詳記することが望ましいといえます。事例8 肝硬変での検査肝硬変でヘパプラスチンテストを施行した。●査定点ヘパプラスチンテストが査定された。解説を見る●解説ヘパプラスチンテストの保険請求では、「他の検査で代替できない理由を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること」となっています。コメントの記載がないため査定されています。

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日米における心血管代謝疾患のBMIカットオフ値

 日本人と米国人を対象とした横断研究から、日米とも高BMIが高血圧症、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症の有病率増加と関連すること、有病率が増加するBMIカットオフ値は日本人のほうが有意に低いことを、虎の門病院の桑原 政成氏らが報告した。米国における過体重/肥満の定義が日本では適用できない可能性が示唆される。Nutrients誌2018年8月3日号に掲載。 本研究は、聖路加国際病院における18~85歳の日本人成人9万47例と、米国国民健康栄養調査(National Health and Nutrition Examination Survey: NHANES)における成人1万4,734例での横断研究。BMIごとの高血圧症、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症の有病率を日米で比較した。 主な結果は以下のとおり。・高血圧症、糖尿病、脂質異常症の有病率は米国のほうが有意に高く、高尿酸血症の有病率は日米で差がなかった。・年齢、性別、喫煙や飲酒習慣、慢性腎臓病、その他の心血管リスク因子の調整後、日米とも、高BMIは高血圧症、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症の独立した危険因子であった・これらの心血管代謝リスク因子の有病率が増加したBMIカットオフ値は、米国が日本より有意に高かった(高血圧症:27 vs.23、糖尿病:29 vs.23、脂質異常症:26 vs.22、高尿酸血症:27 vs.23)。

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「そんなに食べていないのに痩せない」という患者さん【Dr. 坂根の糖尿病外来NGワード】第20回

■外来NGワード「知らないうちに、食べているんですよ!」(患者の気持ちに共感しない)「食べていないのなら、太るはずはありません!」(頭ごなしに否定)「食べなければ、痩せます!」(あいまいな食事指導)■解説 「そんなに食べていない」という患者さんの気持ちの裏には、「○○と比べて」そんなに食べていないという比較の心理が働いています。この「○○と比べて」の○○に入る言葉が、患者さんによって異なります。ある患者さんは、自分の若い頃と比べて「若い頃はいくら食べても太らなかったのに、今はそんなに食べていないのに太る」と考えています。また、ある患者さんは「同じ年代の友人や知人と比べて、食べていない」と考えているかもしれません。「私の友達は痩せているのに外食のときはよく食べるし、デザートも注文している」などとうらやむ気持ちがストレスにつながる恐れもあります。なかには、「同居している家族と比べて」そんなに食べていないという人もいます。「旦那と比べて、食べていない」「おばあちゃんは肉や甘いものを食べているのに」と訴える人もいます。まずは、患者さんが何と比較しているのかを明らかにしましょう。次に、食べている量は同じでも、比べているその人と、何が違うのかを考えてもらいます。それに気付くことができれば、減量に向けて前向きに考えることができますね。 ■患者さんとの会話でロールプレイ医師最近、体重のほうはどうですか?患者なかなか、減らないんです。そんなに食べてないんですけどね…。医師なるほど。食事には気を付けておられるんですね。患者そうなんです。みんなと一緒に食べにいっても、甘いものは控えています! でも、ほかの人はデザートも食べているのに…。医師そんなのを見ると、少し嫌な気持ちになりますね。患者そうなんです。医師せっかく食事に気を付けたり、運動したりしているのにね。患者…そういえば、運動はその人に比べるとしていないかも。(気付きの言葉)医師若い頃は、食生活や生活スタイルはどうでしたか?患者若い頃は、今よりもずっと食べていたのに太っていなくて…。でも、40代の後半から急に太りだして。やっぱり代謝が鈍ってきたんですかね。医師そうですね。今の自分の運動量や代謝能力に合わせて、食べる量を調節するのがよさそうですね。患者たしかに、若い頃はジムに通っていたし、休みの日もアクティブでした。何か、運動を始めてみようかな。(前向きな言葉)■医師へのお勧めの言葉「若い頃の、食生活や生活スタイルはいかがでしたか?」「旦那さんと比べて、食生活以外の生活スタイルに違いはありますか?」

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172)お菓子が大好きな患者さんへのアドバイス【糖尿病患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話医師低血糖のときはどんな対応をされていますか?患者ブドウ糖(10g)を飲めばいいのは、わかっているんですが…。ここぞとばかりに、甘いものに手が出てしまいます。医師なるほど…。低血糖のときには甘いものをおいしく感じますし、頭の回転も鈍りますからね。患者そうなんです。医師それでは、ここでクイズをやってみましょう。この8つの中で、血糖値を上げる炭水化物が1番多いお菓子はどれだと思いますか?患者炭水化物選手権…? 初めて見ました。どれかな…。あっ、ショートケーキでしょう?医師惜しいですね。ショートケーキも炭水化物が多いのですが、優勝は僅差で大福です。続いて、ショートケーキ、たい焼きですね。低血糖のときでも、お菓子の炭水化物は15gまでにしておきたいですね。患者大福だと53gだから、3倍以上ですね…。お菓子の食べ過ぎだから、低血糖の後に高血糖になるんですね。これから気を付けます。(納得した顔)●ポイント運動した後や小腹が空いたときなどに、ついつい食べたくなるお菓子。しかし、お菓子には砂糖などの炭水化物が多く含まれています。低血糖時の炭水化物は15gまで。それ以上は食べ過ぎであることを上手に伝えます(15/15ルール)。患者さん用(解答):1番炭水化物の量が多いのはどれ?■解答1位:大福 1個(炭水化物=53g)2位:ショートケーキ(47g)3位:たい焼き(41g)4位:カステラ(32g)5位:ドーナツ 1個(22g)6位:クッキー 3枚(19g)7位:せんべい 2枚(17g)――――― 15g ―――――8位:あめ 3個(15g)1)坂根直樹 監修,佐野喜子 著. 糖尿病の食事療法 カロリーつきカーボカウントナビ. エクスナレッジ;2010.

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日本におけるうつ病とBMI、代謝性疾患、ライフスタイルとの関連

 生活習慣病やBMIは、うつ病と関連している。国立精神・神経医療研究センターの秀瀬 真輔氏らは、大規模コホートにおけるWebベース調査を用いて、うつ病とBMIの分類、代謝性疾患、ライフスタイルとの関連について検討を行った。Journal of psychiatric research誌2018年7月号の報告。 対象は、うつ病患者1,000例(平均年齢41.4±12.3歳、男性501例)および対照群1万876例(平均年齢45.1±13.6歳、男性5,691例)。評価には、Psychological Distress Scale(K6)を用いた。 主な結果は以下のとおり。・うつ病患者では対照群と比較し、肥満および脂質異常症がより頻繁に認められ、スナック類や夜食の摂取頻度が高かった。一方、朝食の摂取頻度や高度~中等度の身体活動の割合は低かった。・低体重または肥満2~4度の人では、普通体重または肥満1度の人よりも、K6スコアが高かった。・ロジスティック回帰分析では、K6のカットオフ値は、低体重、脂質異常症、スナック類または夜食の摂取頻度と正の相関が認められたが、朝食の摂取頻度と負の相関が認められた。 著者らは「本検討により観察されたうつ病とBMI、代謝性疾患、ライフスタイルとの関連は、ライフスタイルや身体的状態が抑うつ症状の一部と関連していることを示唆している」としている。■関連記事うつ病患者の予後に影響する生活習慣病どのような精神疾患患者でメタボリスクが高いのか認知症リスクとBMIとの関連

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簡潔で読みやすい「脂質異常症診療ガイド2018年版」

 動脈硬化性疾患は、がんに次ぐ死亡原因であり、脂質異常症はその重要な危険因子である。昨年のガイドライン改訂に伴い、2018年7月5日、日本動脈硬化学会が「動脈硬化性疾患予防のための脂質異常症診療ガイド2018年版について」のプレスセミナーを開催した。今回、診療ガイド編集委員会委員長・日本動脈硬化学会副理事長の荒井 秀典氏(国立長寿医療研究センター病院長)が登壇し、診療ガイドの活用方法について語った。脂質異常症診療ガイド2018年版は簡潔に読みやすく 脂質異常症診療ガイドは脂質異常症患者の診療に必須の知識を理解するための、“簡潔で実用的なガイド”として発刊され、昨年改訂された「動脈硬化性疾患予防ガイドライン」とは異なる役割をもつ。各章はポイントの箇条書きや図表でわかりやすく構成されており、各病態のメカニズムや組織像の写真などが掲載されているため、メディカルスタッフとの情報共有や診察時の説明にも有効である。脂質異常症診療ガイドとガイドラインの違い 同氏はまず、以下の3点を脂質異常症診療ガイドとガイドラインの大きな違いとして強調した。1)脂質異常症の合併症として急性膵炎を動脈硬化性疾患に追加して記載2)実際の身体所見の写真や食品の脂質含有量例など栄養に関する具体的掲載3)新規薬剤の選択的PPARαモジュレーターが他の薬剤と別立てで追加 さらに動脈硬化性疾患予防のためには 、 早期からの包括的管理が重要であることを踏まえ、同氏は「生活習慣の包括的管理による危険因子(肥満、高血圧、高血糖、脂質異常症、腎機能障害など)の改善を基本コンセプトとして包括的管理チャートが作成された」こと、包括的リスク評価・管理の変更点として「Step1 はa、b、cの3段階から2段階に簡略化した」ことを述べた。 脂質異常症診療ガイドによると、脂質異常症を診断するうえで診断基準がポイントとなる。この診断基準の値は「動脈硬化発症リスクを判断するためのスクリーニング値であり、治療開始のための基準値ではない」と記載されており、この基準値を満たしても薬物療法が開始されるわけではない。そして、診断基準で必要なLDL-Cの計算方法は、Friedewaldの式、もしくは直接法で求めるよう記載されるようになった。家族性高コレステロール血症に脂質異常症診療ガイドを活用 FHは原発性脂質異常症の中でもっとも頻度の高い常染色体遺伝疾患であり、早期診断・治療がきわめて重要とされる。同氏は「このような遺伝子疾患をしっかり鑑別して診断してもらうためにも診療ガイドの活用を」とコメントした。アプリやWebの活用も 動脈硬化学会はアプリやWEB活用にも注力し、医療従事者向けアプリ「冠動脈疾患発症予測・脂質管理目標値設定」をホームページ上で提供している。Web版はパソコン上で利用可能であり、動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017年版に掲載している「吹田スコアによる冠動脈疾患発症確率と脂質管理目標値」を簡便に求めることが出来る。これに対応する一般向けアプリ「これりすくん」も提供しているので、患者が自身の疾患リスクを把握するためにも有効である。 最後に、同氏は「自身の興味ある領域の内容を、簡単かつ短時間に把握・理解してもらい、臨床に役立てていただきたい」と、脂質異常症診療ガイドの啓発活動に対する意気込みを語った。

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動脈硬化学会がFHの啓発にeラーニング導入

 日本動脈硬化学会が、家族性高コレステロール血症(FH)を医師に正しく理解してもらうために、eラーニングを用いた啓発活動を開始した。FHは遺伝性疾患として最も頻度が高いにもかかわらず、わが国では一般医に十分認知されていないため、診断率がきわめて低いのが問題になっている。 日本動脈硬化学会理事長の山下 静也氏(りんくう総合医療センター 院長)にFHに対する問題意識、今回の学会の取り組みの狙いなどを聞いた。―FHとはどのような疾患なのでしょうか FHは主として常染色体優性遺伝形式をとる遺伝性疾患です。著明なLDLコレステロール(LDL-C)高値を示し、家族内にLDL-Cの高い人がおり、アキレス腱黄色腫を特徴とします。FHでは早発性冠動脈疾患が高頻度で発症します。 また、FHの発生頻度は、200~500人に1人とされており、遺伝性疾患としては最も頻度の高い疾患だと言えます。脂質異常症を数多く診療されている先生であれば、患者さんの中にFHが含まれている可能性は高いと思います。―なぜFHの啓発活動を行う必要があるのですか? 学会がもっとも深刻な課題だと認識しているのが、その診断率の低さです。FH診断率は、もっとも高いオランダでは71%に達していますが、日本では1%以下であり、ほとんどのFH患者さんは見逃されてしまっている状態です。ですので、1人でも多くの医師にFHに関する基本的な情報を提供し、FH診断率の向上につながれば、早発性冠動脈疾患を防ぐことも可能と考え、今回の取り組みを始めました。―FHを見逃すべきではない理由は何でしょうか? どんな疾患も見逃すべきではありませんが、なかでもFHは最も見逃してほしくない疾患です。FHは遺伝性疾患ですので、胎児の時から高いLDL-Cに曝露されています。これが、他の脂質異常症に比べ、きわめて早期に冠動脈疾患を発症する理由です。 男性では30代、女性では40代から冠動脈疾患を発症し始めます。FHを早期に診断し、適切な治療介入を行うことで、冠動脈疾患の発症を予防していくことがきわめて重要です。―FHの診断は難しいのでしょうか? FHの病態を正しく理解し、健診や脂質異常症の診療時に疑っていただければそれほど難しくはありません。LDL-C値が180mg/dL以上の患者さんがいたら、まずアキレス腱を触診してみてください。肥厚が認められれば(X線軟線撮影によりアキレス腱9mm以上)、FHの診断基準を満たします。アキレス腱肥厚がない場合でも、早発性冠動脈疾患の家族歴(2親等以内)があれば、FHと診断されます。LDL-Cが250mg/dL以上の場合はFHを強く疑いますし、若いときからLDL-Cが高い場合にはFHを疑うべきで、家族にLDL-Cの高い人がいないかどうかを問診します。 また、急性冠症候群(ACS)の約10~20%にアキレス腱肥厚が認められますので、ACSで運び込まれた患者さんのアキレス腱を触診するのもとても大切なことです。―FHの疾患啓発について学会の取り組みを教えてください 日本動脈硬化学会では、より多くの先生方にFH診療を理解していただくために、2017年1月に小児FH診療ガイドを、6月に家族性高コレステロール血症診療ガイドラインを公開しています。また、世界FH dayである9月24日に合わせ、市民公開講座や医療者向けセミナー、プレスセミナーなどを実施するなどの活動もしてきました。 今回はさらに、医師に広くFHを理解いただくために、医薬教育倫理協会(AMEE)と共同で、eラーニングプログラムを開発、2018年6月に公開いたしました。FHの病態・診断・治療を実際の症例を盛り込み、臨床医目線でわかりやすく解説しています。 日本動脈硬化学会の認定単位対象プログラムですが、医師であればどなたでも視聴することができます。ぜひご覧いただき、FHに対する理解を深め、日常診療に役立てていただければと思います。■ケアネット医師会員は、ケアネットのID/パスワードにてこちらから受講可能です。

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脂質代謝遺伝子の発現を調節する高脂血症治療薬「パルモディア錠0.1mg」【下平博士のDIノート】第4回

脂質代謝遺伝子の発現を調節する高脂血症治療薬「パルモディア錠0.1mg」今回は、「ペマフィブラート錠0.1mg(商品名:パルモディア)」を紹介します。本剤は、フィブラート系薬に分類される高脂血症治療薬で、核内受容体であるペルオキシソーム増殖因子活性化受容体PPARαに選択的に結合し、脂質代謝遺伝子の発現を調節することで、血中の中性脂肪(トリグリセライド:TG)を低下させるとともにHDL-コレステロール(HDL-C)を増加させる作用を有します。<効能・効果>高脂血症(家族性を含む)の適応で、2017年7月3日に承認され、2018年6月1日より販売されています。本剤は、選択的にPPARαに結合した後、PPARαの立体構造変化をもたらすことで、主に肝臓の脂質代謝に関わる遺伝子群の発現を選択的にモジュレート(調節)して、脂質代謝を改善します。なお、本剤をLDL-コレステロール(LDL-C)のみが高い高脂血症治療の第1選択薬として用いることはできません。<用法・用量>通常、成人にはペマフィブラートとして1回0.1mgを1日2回朝夕に経口投与します。年齢・症状に応じて適宜増減可能ですが、最大用量は1回0.2mgを1日2回までです。<禁忌>次の患者には投与しないこと重篤な肝障害、Child-Pugh分類B/Cの肝硬変のある患者あるいは胆道閉塞のある患者(肝障害の悪化、または本剤の血中濃度が上昇する恐れがある)胆石のある患者(胆石形成が報告されている)妊娠または妊娠している可能性のある患者シクロスポリン、リファンピシンを投与中の患者(併用により、本剤の血中濃度が著しく上昇する恐れがある)<臨床効果>第III相臨床試験であるフェノフィブラートとの比較検証試験において、TG高値かつHDL-C低値を示す脂質異常症患者223例に、本剤0.2mg/日または0.4mg/日を1日2回朝夕食後、もしくはフェノフィブラート錠106.6mg/日を1日1回朝食後で24週間投与しました。その結果、空腹時血清TGのベースラインからの変化率は、フェノフィブラート群が-39.685±1.942%であったのに対し、本剤0.2mg群は-46.226±1.977%、0.4mg群は-45.850±1.942%であり、本剤のフェノフィブラート群に対する非劣性が認められています(p≦0.01)。なお、TG高値を示す脂質異常症患者、2型糖尿病を合併した脂質異常症患者を対象とした長期投与試験において、52週にわたり空腹時血清TGの改善が維持されました。<副作用>承認時までに実施された臨床試験において、1,418例中206例(14.5%)に副作用が認められています。主な副作用は、胆石症20例(1.4%)、糖尿病(悪化を含む)20例(1.4%)、CK上昇12例(0.8%)でした。<患者さんへの指導例>1.中性脂肪を低下させ、善玉コレステロールを増やす薬です。2.足のしびれ・痙攣、力が入らない、覚えのない筋肉痛など、いつもと違う症状が現れたらすぐに連絡してください。3.禁煙・運動・食生活など、生活習慣の改善も併せて行いましょう。<Shimo's eyes>既存のフィブラート系薬は腎排泄型の薬剤であり、安全性の観点から腎機能障害患者、肝機能障害患者、スタチン系薬を服用中の患者では使用が制限されてきました。ペマフィブラートは、腎機能障害(eGFR:60mL/分/1.73m2未満)を有する高TG血症患者に1日0.4mgまで投与した場合であっても、正常腎機能被験者と比較して発現頻度が明らかに上昇するような有害事象は現時点では認められていません。また、本剤と各種スタチン系薬との相互作用が検討された臨床試験においても、併用による双方の薬剤の血中濃度には変化がなく、有害事象の発現頻度は上昇しなかったことが確認されています。これらのことから、本剤を腎機能障害患者が服用したり、スタチン系薬と併用したりすることによる横紋筋融解症の発現リスクは、ほかのフィブラート系薬と比較して低いことが予想されます。そのため、2022年10月に高度腎障害のある患者への禁忌が解除され、慎重投与に変更されました。本剤は胆汁排泄型の薬剤であるため、肝機能障害には注意が必要ですが、申請時資料において、フェノフィブラートに比べて肝機能障害の有害事象が少ないという可能性が示唆されるデータがあります。しかし、ペマフィブラートは、日本で開発された薬剤であり、海外では臨床試験が実施されているものの、まだ承認されていません。十分な臨床での使用経験がないため、今後の副作用報告に注視する必要があるでしょう。※2022年10月、添付文書改訂により一部内容の修正を行いました。

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高血圧・高脂血症の治療は認知症を予防するか

 アルツハイマー病(AD)と血管リスク因子(VRF)の関連について疫学的エビデンスはあるが、VRFの治療が認知症やADの発症率を低下させるのか不明である。今回、スウェーデン・カロリンスカ研究所のSusanna C. Larsson氏らが、認知症およびADの発症におけるVRFの治療の影響について系統的レビューとメタ分析で検討した結果、降圧薬とスタチンが認知症やADの発症率を低下させる可能性が示唆された。Journal of Alzheimer's disease誌オンライン版2018年6月9日号に掲載。 著者らは、PubMedで2018年1月1日までに公表された関連研究から、認知症とAD発症率に対するVRF治療の影響を調査した無作為化比較試験(RCT)と前向き研究を同定した。 主な結果は以下のとおり。・8件のRCTと52件の前向き研究が同定された。・降圧治療により、RCT(5件、相対リスク[RR]:0.84、95%信頼区間[CI]:0.69~1.02)および前向き研究(3件、RR:0.77、95%CI:0.58~1.01)では、有意ではないが認知症リスクが低下し、前向き研究(5件、RR:0.78、95%CI:0.66~0.91)ではADリスクが低下した。・前向き研究において、スタチンによる高脂血症治療により認知症(17件、RR:0.77、95%CI:0.63~0.95)およびAD(13件、RR:0.86、95%CI:0.80~0.92)のリスクが低下したが、スタチン以外の脂質降下薬では低下しなかった。1件のRCTで、スタチンと認知症発症との関連は示されなかった。・1件のRCTおよび6件の前向き研究のデータから、血糖降下薬またはインスリン療法による認知症リスクへの有益な影響は示されなかった。

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PBCに対するベザフィブラートの有用性がフランスで証明された(解説:上村直実氏)-876

 原発性胆汁性胆管炎(PBC)は、原因不明の胆管に対する自己免疫疾患で国の特定疾患に指定されており、現在、日本における患者数は5〜6万人で軽症の症例が増加している。男女比は約1:7であり、50~60歳の中年以降の女性に最も多くみられる疾患である。 PBCに対する根治的な治療法は確立しておらず、薬物療法が奏効せずに顕著な黄疸を伴う肝硬変へと進展して肝不全状態に至った場合に肝移植が考慮される。薬物療法に関しては1980年代から使用されているウルソデオキシコール酸(UDCA)が肝硬変への進展を遅くする成績を有して一定の評価を得ているが、UDCAが無効な患者に対して有効な薬剤に関するエビデンスはなかった。 今回NEJM誌に掲載された論文では、UDCAで効果不十分な患者100例を対象としてフランスで施行されたRCTの結果、ベザフィブラート併用群はプラセボと比較して、生化学的完全奏効(総ビリルビン、ALP、AST、アルブミンがいずれも正常値かつプロトロンビン指数が正常値を示す場合)が有意に高率であった。すなわち、24ヵ月後の完全奏効率はプラセボ群では皆無であったのに対して併用群31%であり、患者さんに勇気を与えるものである。なお、リスクに関しては有害事象として腎機能に対する悪影響が懸念されると考察されている。 高脂血症に使用されているベザフィブラートがPBCに対して有用である可能性については20年以上前に日本から報告1,2)されていた。PBC診療ガイドラインの2017年改定版では、UDCA無効例に対してベザフィブラートの使用を検討する旨が明記されている。すなわち、古くからある薬剤の意外な有用性に関して日本から発信された治療法がフランスで施行されたRCTにより証明されたものである。PBCは長期経過が重要な疾患であるので、今後、長期的な有用性と安全性に関するエビデンスはなんとしても日本から発信してもらいたいものである。さらにベザフィブラートが有効である患者を抽出可能な宿主因子を探求することも重要である3)。

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メポリズマブは難病EGPAの治療を変えるか

 2018年6月6日、グラクソスミスクライン株式会社は、同社のメポリズマブ(商品名:ヌーカラ)が、5月25日に好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(以下「EGPA」と略す)の適応追加の承認を取得したことを期し、本症に関するメディアセミナーを都内で開催した。 セミナーでは、EGPAの診療概要ならびにメポリズマブの説明が行われた。EGPAの診断、喘息患者に神経症状が現れたら要注意 セミナーでは、石井 智徳氏(東北大学 血液免疫病学分野 特任教授)が、「好酸球性多発血管炎性肉芽腫症について」をテーマにEGPAの最新の知見を講演した。 EGPAは、従来「チャーグ・ストラウス症候群」や「アレルギー性肉芽腫性血管炎」と呼ばれていたが、2012年より本症名で統一された。EGPAの病態は、気管支喘息というアレルギーの要素と種々の臓器障害という血管炎の要素を併せ持った疾患であり、自己抗体(ANCA:抗好中球細胞質抗体)が出現することで著明な好酸球増多を起こし、血管に炎症を起こすとされている。わが国のEGPAの患者像として、推定患者は約2,000例、男女比では女性が多く、その平均発症年齢は55歳、気管支喘息の既往歴のある患者が多いという。 EGPAの全身症状としては、発現頻度順にしびれ、感覚障害などの「神経症状」(93%)、発熱、関節痛などの「全身症状」(76%)、肺炎などの「呼吸器症状」(60%)、紫斑などの「皮膚症状」(51%)、糸球体腎炎などの「腎障害」(39%)、副鼻腔炎などの「耳鼻咽喉症状」(23%)、不整脈などの「心血管系症状」(16%)、腹痛、下痢などの「消化器症状」(16%)、強膜炎などの「粘膜・目の症状」(10%)が報告されている。 診断では、先行症状の喘息、副鼻腔炎などからEGPAに結びつけることは難しく、ANCAでは臨床検査を行っても陽性率が30~50%とあまり高くなく、診断では見逃されている可能性が高いという。石井氏は「EGPAの診断では、患者教育と丁寧な問診、診察が求められ、患者が『最近、喘息発作が多い』『手足がしびれた感じがする』『足首に力が入らず上げられない』など訴えた場合は、本症を疑うべき」と診療のポイントを示した。また、EGPAでは、血管炎による心血管症状が最も予後に関わることから息切れ、心電図異常、MRI・心エコー検査の結果に注目する必要があるという。メポリズマブによるEGPA治療でステロイドを減量できた EGPAの治療では、現在第1選択薬としてステロイドが使用されている。ステロイドは、効果が確実に、早く、広く作用する反面、易感染症、骨粗鬆症、糖尿病の発症、脂質異常症、肥満など副作用も多いことが知られている。そこでステロイド抵抗性例やステロイドの減量を目的に、シクロフォスファミド、アザチオプリン、タクロリムスなどの免疫抑制剤が治療で併用されている。効果はステロイドのように広くないものの、長期投与では副作用がでにくく、最初はステロイドで治療し、免疫抑制剤とともにステロイドを減量する治療も行われている。そして、今回登場した生物学的製剤メポリズマブは、好酸球を作るIL-5に結合することで、好酸球の増殖を阻止し、血管などでの炎症症状を抑える効果を持つ。副作用も注射部位反応はプラセボに比べて多いものの、重篤なものはないという。 最後に石井氏は、「本症のステロイド治療者で糖尿病を発症し、インスリン導入になった患者が、メポリズマブを使用したことでステロイドの減量が可能となり、インスリンを離脱、糖尿病のコントロールができるようになった」と具体的な症例を紹介するとともに、「メポリズマブは、好酸球浸潤のコントロールが難しかった症例への適用やステロイドが減量できなかった症例への効果が期待でき、さらに再燃を抑制し、寛解維持を目指すことができる」と希望を寄せ、講演を終えた。メポリズマブの製品概要 薬効分類名:ヒト化抗IL-5モノクロナール抗体 製品名:ヌーカラ皮下注 100mg 効能・効果:(追加として)既存治療で効果不十分な好酸球性多発血管炎性肉芽腫症 用法・容量:通常、成人にはメポリズマブ(遺伝子組換え)として1回300mgを4週間ごとに皮下に注射する

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新規作用機序SDAMが特徴的な統合失調症治療薬「レキサルティ錠1mg/2mg」【下平博士のDIノート】第3回

新規作用機序SDAMが特徴的な統合失調症治療薬「レキサルティ錠1mg/2mg」今回は、「ブレクスピプラゾール錠1mg/2mg(商品名:レキサルティ)」を紹介します。本剤は、セロトニン-ドパミン・アクティビティ・モデュレーター(SDAM)と呼ばれる新しいタイプの非定型抗精神病薬で、統合失調症の治療継続に影響を及ぼす代謝性障害や錐体外路系症状を軽減し、陽性症状・陰性症状・認知機能障害を改善することが期待されています。<効能・効果>統合失調症の適応で、2018年1月19日に承認され、2018年4月18日より販売されています。本剤は、セロトニン5-HT1A受容体およびドパミンD2受容体に対して部分アゴニストとして働き、またセロトニン5-HT2A受容体に対してはアンタゴニストとして働きます。<用法・用量>通常、成人にはブレクスピプラゾールとして1日1回1mgから投与を開始した後、4日以上の間隔をあけて1日1回2mgへ増量します。なお、海外では1日4mgまで処方可能ですが、有効性は確立していないため、わが国においては2mgが維持量です。本剤は主にCYP2D6およびCYP3A4で代謝されますので、CYP2D6阻害薬(キニジン、パロキセチンなど)、強いCYP3A4阻害薬(イトラコナゾール、クラリスロマイシンなど)を併用する場合や、CYP2D6の活性が欠損している患者では以下の用量調節が規定されています。《1回1mgを1日1回》CYP2D6阻害薬および強いCYP3A4阻害薬の両方を併用する場合CYP2D6の活性が欠損していることが判明している患者で、強いCYP3A4阻害薬を併用する場合<臨床効果>統合失調症患者458例を対象とした国内プラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験において、本剤2mgを1日1回6週間投与した結果、陽性・陰性症状評価尺度(PANSS)総スコアのベースラインからの変化量は、プラセボが-7.63±2.11であったのに対し、本剤は-14.95±2.00と有意な改善を示しました(p=0.0124)。なお、日本人患者を対象とした長期投与試験において、52週にわたり精神病症状の改善が維持されました。<副作用>国内の臨床試験において、臨床検査値の異常を含む副作用が578例中233例(40.3%)に認められています。主な副作用は、アカシジア(5.7%)、高プロラクチン血症(4.0%)でした。<患者さんへの指導例>1.脳内の神経伝達物質のバランスを整えることで、気持ちの高ぶりや不安感を鎮めるほか、停滞した心身の活動を改善する作用があります。2.治療を開始した直後や再開・増量したときに、めまい、立ちくらみなどが現れることがあります。症状が続く場合や、重度の場合は相談してください。3.血糖値が上がることがあるので、激しい喉の渇きを感じたり、尿の回数や量が増えたりしたら連絡してください。4.眠気、注意力の低下が起こる可能性があるので、自動車の運転など危険を伴う操作は行わないようにしてください。5.興奮しやすい、他人に敵意を持つ、自分がすごい人だと思うような気分になった場合は相談してください。<Shimo's eyes>第2世代抗精神病薬(非定型抗精神病薬)は、第1世代抗精神病薬(定型抗精神病薬)に比べて、アカシジアなどの錐体外路症状が比較的軽減されています。しかし、非定型抗精神病薬においても、体重増加、高脂血症や糖尿病などの代謝性障害などによって治療を中断せざるを得ないことがありました。セロトニン-ドパミン・アクティビティ・モデュレーター(SDAM)に分類されるブレクスピプラゾールは、セロトニン系の受容体へ強く作用することで、統合失調症における陰性症状(意欲減退、感情鈍麻など)の改善が期待できます。一方、ドパミンD2受容体には部分アゴニストとして働き、ドパミンを適度に調節することから、陽性症状(幻覚、妄想など)への効果も期待でき、 錐体外路症状の軽減が見込まれます。海外の製造販売後調査において、本剤服用中に賭博に対する激しい衝動が発現して制御できない可能性があると報告されています。頻度は低いですが、衝動的で強迫的な制御不能の性欲亢進、消費行動、暴食・過食などの報告もあります。患者さんには異常な行動であるという認識がない可能性があるので、薬剤師がこのような徴候を察知したら、すぐに医師に報告して今後の対応を相談しましょう。

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日本人の急性冠症候群と脳卒中、患者背景の違いは

 急性冠症候群(ACS)と虚血性脳卒中の患者の臨床的特徴の違いについて、順天堂大学の内藤 亮氏らが全国多施設レジストリのデータを分析したところ、患者背景の特性が有意に異なり、男女で違いがあることが認められた。Internal Medicine誌オンライン版2018年6月6日号に掲載。 著者らは、ACS(PACIFIC)および虚血性脳卒中(EVEREST)に関する2つの多施設レジストリのデータを分析し、臨床的特徴を調査した。 主な結果は以下のとおり。・計6,878例(PACIFIC:3,426例、EVEREST:3,452例)を評価した。・患者背景の特性は、2つの集団間で有意に異なっていた。・ACS患者のほうが脳卒中患者より若年傾向で、BMIが高く、糖尿病および脂質異常症の有病率が高く、現喫煙者が多く、虚血性心疾患の既往歴がある人が多かった。・高血圧の有病率は、ACS 患者より脳卒中患者で高かった。・男性ではACS患者と脳卒中患者の特性の違いはサンプル全体と同様であったが、女性における高血圧有病率は、サンプル全体とは異なりACS患者と脳卒中患者で同様であった。

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糖尿病患者は日常的にしびれを感じている

 2018年5月24日から3日間、都内で第61回日本糖尿病学会年次学術集会「糖尿病におけるサイエンスとアートの探究」が開催された。5月25日のシンポジウム「神経障害の病態と治療―痛みを科学する」の概要を紹介する。半数の糖尿病患者は、外来でしびれや痛みを話さない 糖尿病性神経障害は、早期から発症する重大な合併症であり、なかでも糖尿病性多発神経障害(DPN)は、QOLを著しく低下させ、進行すると生命予後の短縮につながる疾患である。DPNは、罹病期間や血糖コントロールと関連し、5~10年単位で緩徐に進行するが、国際的に統一された診断基準はいまだ確立されていない。わが国では、「糖尿病性神経障害を考える会」の簡易診断基準とDPNの臨床病期分類(I~V期)などが用いられ、日常診療でのスクリーニングが行われている。また、ハンマーの金属部分や竹串の鋭端と鈍端を足に当てて、簡易的に神経(温痛覚)障害の初期症状をチェックする検査ができるという。 厚生労働省の「平成19年国民健康・栄養調査」によると、糖尿病と診断された患者の中で、「神経障害(手足がしびれる、感覚がにぶくなるなど)がある」と答えた人は、11.8%だった。しかし、実際の外来では半分ほどの患者しか神経症状を訴えていない。糖尿病性神経障害は、糖尿病が発覚する前から発症しているケースもあるため、なるべく早期に発見し、適切な治療と良好なコントロールを行う必要がある。医療者が、しびれや痛みを感じている患者の訴えを積極的に拾い上げることが望まれる。HbA1cの下降幅が大きいほど、治療後の神経障害が大きい 出口 尚寿氏(鹿児島大学大学院医歯学総合研究科糖尿病・内分泌内科学)は、「有痛性糖尿病性神経障害の臨床像」をテーマに発表を行った。 痛みを伴う糖尿病性神経障害は、感覚神経(温痛覚)と自律神経により構成される小径神経の障害(small fiber neuropathy:SFN)であり、DPNのような典型的病型のほか、主にメタボリックシンドロームに起因する耐糖能障害や、急性有痛性神経障害など、多様な病態・病型を含み、脂質異常症や高血圧症など、さまざまな因子の関与が示唆される。また、長期間HbA1cが高値だった患者の治療において、期間あたりのHbA1c下降幅が大きいほど、治療後に生じる神経障害の程度と障害の分布が大きい傾向にあるという。 神経障害による痛みの治療は、「神経障害性疼痛薬物治療ガイドライン」に準じて行うが、病型に応じた疼痛へのアプローチが求められる。第1選択薬(プレガバリン、デュロキセチンなど)を少量で開始し、効果と副作用をみながら漸増するが、急性で激しい疼痛がある病型では、速やかな増量や第2選択薬(トラマドールなど)の追加などが必要となる。出口氏は、「糖尿病患者にとって、疼痛は大きなストレスとなる。初期用量で効かないからと、薬を増量せずに中止するのではなく、副作用がクリアできれば、まず常用量をしっかり使うべき。患者さんの声を聞き、根気強く痛みと向き合いケアすることが大切だ」と強調した。痛みの緩和+運動習慣でQOLの低下を食い止める 住谷 昌彦氏(東京大学医学部附属病院 緩和ケア診療部/麻酔科・痛みセンター)は、「糖尿病関連疼痛の治療学」をテーマに発表を行った。 糖尿病性神経障害は、無髄神経線維(C線維)から有髄神経線維へと障害が進展していくが、簡易診断基準では有髄神経障害の症状しかスクリーニングできない可能性がある。しかし、C線維の障害だけでも疼痛は発症しうる。また、神経障害の初期には神経線維が保たれていても、痛みや知覚過敏などの徴候を示すことがあり、知覚鈍麻だけが糖尿病性神経障害の特徴ではない。神経障害に伴う症状は、寛解と増悪を繰り返して進行することが知られているが、病期が進むまで無症候な例もあるという。神経障害の重症度と疼痛の重症度が必ずしも相関しないため、とくに初期のしびれや違和感の把握が重要で、肥満があると、痛みやしびれが強く出る傾向にある。 神経障害性疼痛を持つ患者は、足の痛みなどが原因で、転倒に対する恐怖が付きまとうが、家にこもりがちになることに対して住谷氏は警鐘を鳴らした。運動量の減少が招く筋肉量の低下は、ロコモティブシンドロームの入り口となる危険性がある。同氏は、「痛みの治療だけではQOLは改善されない。QOLの改善には、適切な薬物治療を行って痛みをコントロールしたうえで、運動・食事療法も並行する必要がある。痛みを緩和して、運動習慣を定着させることが、QOL低下の悪循環を止めるために重要である」と語った。■参考厚生労働省「平成19年国民健康・栄養調査報告 第4部 生活習慣調査の結果」■関連記事神経障害性疼痛の実態をさぐる

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TIA/脳梗塞患者、長期の心血管リスクは?/NEJM

 一過性脳虚血発作(TIA)および軽度虚血性脳卒中を発症後の心血管イベントの長期的なリスクは知られていない。フランス・パリ第7大学のPierre Amarenco氏らは、21ヵ国のレジストリデータを解析し、TIA/軽度虚血性脳卒中の発症から1年後の心血管イベントのリスクが、5年後も持続していることを示した。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2018年5月16日号に掲載された。脳卒中後の新たなイベントのリスクは、発症後10日間は増大し、その後は発症後1年まで比較的安定するとされるが、1年以降の脳卒中のリスクを評価した研究は少なく、再発リスクを検討した試験の多くは単施設で行われたものだという。5年フォローアップした3,847例のデータを解析 本研究(TIAregistry.orgプロジェクト)では、2009~11年にTIAおよび軽度虚血性脳卒中患者4,789例を登録した21ヵ国のレジストリデータを解析し、2016年に1年時のアウトカムの結果を報告しており、今回は5年時の長期的なアウトカムの報告が行われた(AstraZeneca社など3社の助成による)。 レジストリへの登録前7日以内にTIA/軽度虚血性脳卒中を発症した患者を対象とした。1年時のアウトカム研究に参加した61施設のうち、5年時に登録患者の50%以上のフォローアップデータを有していた42施設を選出した。 主要アウトカムは、非致死的脳卒中、非致死的急性冠症候群、心血管死のうち最初に発生したイベントの複合であった。 5年フォローアップには3,847例(80.3%)が含まれた。各施設の5年フォローアップ患者の割合の中央値は92.3%(IQR:83.4~97.8)だった。心血管イベント発生率、1年時が6.4%、2〜5年時も6.4% 対象の平均年齢は66.4±13.2歳で、59.8%が男性であった。1年コホートのうち5年解析に含まれなかった患者は、5年解析に含まれた患者に比べ、高血圧、脂質異常症、喫煙者が少なく、修正Rankinスケール、NIH脳卒中スケール、ABCD2のスコアが低かった。 5年時の主要アウトカムのイベント発生は469例(心血管死:96例、非致死的脳卒中:297例、非致死的急性冠症候群:76例)に認められ、推定累積イベント発生率は12.9%(95%信頼区間[CI]:11.8~14.1)であった。このうち、235例(50.1%)は2~5年の期間に発症した。絶対イベント発生率は、1年時が6.4%であり、2~5年の期間でも6.4%だった。 5年時までに、脳卒中は345例が発症し、推定累積イベント発生率は9.5%(95%CI:8.5~10.5)であった。このうち、149例(43.2%)が2~5年の期間に発症した。心筋梗塞は、5年時までに39例が発症した。 全死因死亡は373例(推定5年累積イベント発生率:10.6%)、心血管死は96例(2.7%)、脳卒中またはTIAの再発は621例(16.8%)、急性冠症候群は84例(2.4%)に認められ、大出血は53例(1.5%)、頭蓋内出血は39例(1.1%)にみられた。 多変量解析では、同側大動脈のアテローム性動脈硬化(p=0.001)、心原性脳塞栓症(p=0.007)、ベースラインのABCD2スコア(0~7点、点数が高いほど脳卒中のリスクが高い)≧4点(4〜5点:p=0.01、6〜7点:p=0.04)が、2~5年の期間の脳卒中再発リスクの独立した予測因子であったが、神経画像上の脳病変はリスクの上昇とは関連しなかった。 著者は、「TIAおよび軽度虚血性脳卒中の患者では、心血管イベントのリスクが5年にわたり持続しており、イベントの半数は2〜5年の期間に発生していた」とまとめ、「継続的な2次予防策が、脳卒中の再発を抑制する可能性がある」と指摘している。

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non HDL-コレステロールが特定健診の新たな基準に導入された

 non HDL-コレステロール(non HDL-C)は、動脈硬化を促進するリポ蛋白を総合的に評価することが期待されている。総コレステロール(TC)値からHDL-コレステロール(HDL-C)値を減じた簡便な指標(non HDL-C=TCーHDL-C)であり、食事の影響を受けにくいとされる。 2018年4月24日、日本動脈硬化学会が都内でセミナーを開催し、岡村 智教氏(慶應義塾大学医学部 衛生学公衆衛生学 教授)が講演を行った。本セミナーでは「特定健診におけるLDL・non-HDLコレステロール」について、『動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017年版』の内容を踏まえ、解説された。新たな基準、non HDL-コレステロールとは? 2018年度から、特定健診の項目にnon HDL-コレステロールが加わった。本学会のガイドラインでは、LDL-コレステロール(LDL-C)の管理目標値が達成された後の2次目標として、non HDL-Cの管理目標値が設定された(LDL-C管理目標値+30mg/dL未満)。LDL-Cとnon HDL-C両方の管理目標値を達成した場合、動脈硬化性疾患発症のリスクが最も低くなるという報告1)があり、循環器領域の新しい指標として注目されている。non HDL-コレステロールについて2017年版ガイドラインから解説 特定健診でスクリーニングされる「メタボリックシンドローム」は、高LDLコレステロール血症とは独立したハイリスク状態である。メタボの診断基準項目にLDL-C値が含まれないことから、LDL-C値は重要でないという誤った認識の医療者、患者がいる可能性が指摘された。メタボリックシンドロームの治療・予防には、脂質異常症と同様に、LDL-C値を含めた検査項目による生活習慣の改善が必要である。ガイドライン改訂で問題は是正されるも、残される課題 2012年版ガイドラインにおける脂質異常症の診断基準は、LDL-C値をFriedewald式(TC-HDL-C-中性脂肪[TG]値/5)で計算する規定だった。しかし、TG値が400mg/dL以上の場合は計算できず、特定健診が未受診扱いになるという問題があった。 2017年の改訂では、LDL-C直接測定法の値もしくはnon HDL-C値を用いて評価した場合でも、LDL-Cの判定が可能となった。これにより、わが国における問題点は改善されたが、国際的にはTC値でのスクリーニング、Friedewald式で計算したLDL-C値による判定が治療の主流であり、世界への情報発信にLDL-C直接測定法による値とnon HDL-C値は使いにくいという課題が残されている。 講演の最後に、岡村氏は「特定健診や日常診療でのスクリーニング基準として、脂質異常症の診断基準を定めている。診断確定後、すぐに服薬治療を開始するための基準ではないことに留意してほしい」とまとめた。

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「高齢者の医薬品適正使用の指針(総論編)」通知へ:厚労省

 厚生労働省の高齢者医薬品適正使用検討会は 5月7日の会合で、「高齢者の医薬品適正使用の指針(総論編)」について大筋で了承した。本指針では65歳以上の高齢者、とくに平均的な服薬薬剤数が増加する75歳以上に重点をおいて、処方見直しの基本的な考え方や評価・減薬までの流れ、よく使われる薬剤の高齢者における留意点などをまとめている。 早ければ5月中旬を目途に、関連団体や都道府県宛に通知が発出される見通し。また、同検討会では引き続き、主に急性期での対応をまとめた本指針の追補として、外来・在宅などの療養環境別の特徴を踏まえた「高齢者の医薬品適正使用の指針(詳細編)」の作成を開始し、2018年度中のとりまとめを目指す。 本指針は多剤服用やポリファーマシーといった言葉の概念から、処方見直し時のポイントや進め方のフローチャート、減薬する際の注意点などをまとめた本文と、薬効群ごとの薬剤処方における留意点、慎重な投与を要する薬物リストなどの別表から構成される。別表1「高齢者で汎用される薬剤の基本的な留意点」では、A~Lの12の薬効群ごと(下記参照)に薬剤選択や投与量・使用法に関する注意点、他の薬剤との相互作用に関する注意点が一覧化されている。A.催眠鎮静薬・抗不安薬B.抗うつ薬(スルピリド含む)C.BPSD 治療薬D.高血圧治療薬E.糖尿病治療薬F.脂質異常症治療薬G.抗凝固薬H.消化性潰瘍治療薬 I.消炎鎮痛剤J.抗微生物薬(抗菌薬・抗ウイルス薬)K.緩下薬L.抗コリン系薬剤 なお、詳細編では認知症や骨粗鬆症、COPDなどについても取り上げることが検討されている。■参考厚生労働省「高齢者医薬品適正使用検討会」

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治療前のLDL-コレステロール値でLDL-コレステロール低下治療の効果が変わる?(解説:平山篤志氏)-852

 2010年のCTTによるメタ解析(26試験、17万人)でMore intensiveな治療がLess intensiveな治療よりMACE(全死亡、心血管死、脳梗塞、心筋梗塞、不安定狭心症、および血行再建施行)を減少させたことが報告された。ただ、これらはすべてスタチンを用いた治療でLDL-コレステロール値をターゲットとしたものではないこと、MACEの減少も治療前のLDL-コレステロール値に依存しなかったことから、2013年のACC/AHAのガイドラインに“Fire and Forget”として動脈硬化性血管疾患(ASCVD)にはLDL-コレステロールの値にかかわらず、ストロングスタチン使用が勧められる結果になった。 しかし、CTT解析後にスタチン以外の薬剤、すなわちコレステロール吸収阻害薬であるエゼチミブを用いたIMPROVE-IT、さらにはPCSK9阻害薬を用いたFOURIER試験など、非スタチンによるLDL-コレステロール低下の結果が報告されるようになり、今回新たな34試験27万人の対象でメタ解析の結果が報告された(CTTの解析に用いられた試験がすべて採用されているわけではない)。 その結果、More intensiveな治療がLess intensiveな治療よりアウトカムを改善したことはこれまでの解析と同じであったが、全死亡、心血管死亡において治療前のLDL-コレステロール値が高いほど有意に死亡率低下効果が認められた。心筋梗塞の発症も同様の結果であったが、脳梗塞については治療前の値の差は認められなかった。治療前のLDL-コレステロール値について、CTTによれば値にかかわらず有効であるとされていたが、本メタ解析の結果はLDL-コレステロール値が100mg/dL以上であれば死亡率も低下するということを示している。 近年、IMPROVE-ITもFOURIER試験も心筋梗塞や脳梗塞の発症は有意に低下させるが、死亡率低下効果がないのは、治療前のLDL-コレステロール値が100mg/dLであることが要因であると推論している。 このメタ解析は、LDL-コレステロール値の心血管イベントへ関与を示唆するとともに、“Lower the Better”を示したものである点で納得のいくものである。しかし、4Sが発表された1994年とFOURIERが発表された2017年の20年以上の間に、急性心筋梗塞の死亡率が再灌流療法により減少したこと、心筋梗塞の定義がBiomarkerの導入で死亡には至らない小梗塞まで含まれるようになったことも、LDL-コレステロール減少効果で死亡率に差が出なくなった原因かもしれない。 今後のメタ解析は、アウトカムが同一であるというだけなく、時代による治療の変遷も考慮した解析が必要である。

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糖尿病網膜症の日本人患者への強化スタチン療法:EMPATHY試験

 冠動脈疾患の既往歴のない、糖尿病網膜症合併高コレステロール血症患者に対するスタチン単独によるLDL-C低下療法は、通常治療と強化治療とで心血管イベントまたは心血管関連死に有意差は認められなかった。慶應義塾大学の伊藤 裕氏らが、EMPATHY試験の結果を報告した。著者は、「今回の結果は当初の予想より両群におけるLDL-Cの差が少なかった(36ヵ月時で27.7mg/dL)ため」との見解を示したうえで、「高リスク患者に対するtreat-to-target治療におけるLDL-C<70mg/dL達成のベネフィットについては、さらなる研究が必要である」とまとめている。Diabetes Care誌オンライン版2018年4月6日号掲載の報告。 EMPATHY試験は多施設共同試験で、PROBE(Prospective Randomized Open Blinded-Endpoint)法が用いられた。糖尿病網膜症および高コレステロール血症を合併し、かつ冠動脈疾患の既往歴のない30歳以上の2型糖尿病患者を、強化脂質管理群(LDLコレステロール<70mg/dLを目標、2,518例)と通常脂質管理群(LDL-C:100~120mg/dLを目標、2,524例)に1対1の割合で無作為に割り付けた。 主要評価項目は、心血管疾患発症または心血管疾患死であった。 主な結果は以下のとおり。・平均追跡期間は37±13ヵ月であった。・36ヵ月時のLDL-Cは、強化脂質管理群76.5±21.6 mg/dL、通常脂質管理群104.1±22.1mg/dLであった(p<0.001)。・主要評価項目のイベントは、強化脂質管理群で129例、通常脂質管理群153例に発生した(ハザード比[HR]:0.84、95%信頼区間[CI]:0.67~1.07、p=0.15)。・両群のLDL-Cの差とイベント減少率との関係は、糖尿病患者の一次予防研究と一致していた。・探索的解析の結果、強化脂質管理群で脳イベントが有意に少ないことが示された(HR:0.52、95%CI:0.31~0.88、p=0.01)。・安全性は両群で差はなかった。

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強化脂質低下療法はベース値が高いほど有益/JAMA

 米国・Inova Heart and Vascular InstituteのEliano P. Navarese氏らは、被験者約27万例を含む34件の無作為化試験のメタ解析において、LDLコレステロール(LDL-C)低下療法の強化は非強化と比べて、ベースラインのLDL-C値がより高い患者で、総死亡(total mortality)および心血管死のリスクを低下させることを明らかにした。また、ベースラインのLDL-C値が100mg/dL未満では、この関連性は確認されず、著者は「LDL-C低下療法で最も大きなベネフィットが得られるのは、ベースラインのLDL-C値が高い患者である可能性が示唆された」とまとめている。JAMA誌2018年4月17日号掲載の報告より。無作為化試験34件、約27万例のデータをメタ解析 研究グループは、電子データベース(Cochrane、MEDLINE、EMBASE、TCTMD、ClinicalTrials.gov、major congress proceedings)を用い、2018年2月2日までに発表された、スタチン、エゼチミブおよびPCSK9阻害薬の無作為化試験を検索し、研究者2人がデータを抽出するとともにバイアスリスクを評価した。試験介入群は、「強化療法」(強力な薬理学的介入)、または「非強化療法」(弱作用、プラセボまたは対照)に分類された。 主要評価項目は総死亡率および心血管死亡率とし、ランダム効果メタ回帰モデルおよびメタ解析を用い、ベースラインのLDL-C値と死亡、主要心血管イベント(MACE)などの低下との関連性を評価した。 検索により計34試験が特定され、強化療法13万6,299例、非強化療法13万3,989例、計27万288例がメタ解析に組み込まれた。関連が確認されたのは、ベースラインLDL-C値100mg/dL以上の場合のみ 全死因死亡率は、強化療法群が非強化療法群よりも低かったが(7.08% vs.7.70%、率比[RR]:0.92、95%信頼区間[CI]:0.88~0.96)、ベースラインLDL-C値によってばらつきがみられた。 メタ回帰分析において、強化療法はベースラインLDL-C値が高いほど全死因死亡率もより低くなる関連が認められた(ベースラインLDL-C値の40mg/dL上昇当たりのRRの変化:0.91、95%CI:0.86~0.96、p=0.001/絶対リスク差[ARD]:-1.05症例/1,000人年、95%CI:-1.59~-0.51)。同様の関連は、メタ解析では、ベースラインLDL-C値が100mg/dL以上の場合にのみ確認された(相互作用のp<0.001)。 心血管死亡率も同様に、強化療法群が非強化療法群よりも低く(3.48% vs.4.07%、RR:0.84、95%CI:0.79~0.89)、ベースラインLDL-C値によってばらつきがみられた。メタ回帰分析において、強化療法はベースラインLDL-C高値ほど心血管死亡率減少との関連が示され(ベースラインLDL-C値の40mg/dL上昇当たりのRRの変化:0.86、95%CI:0.80~0.94、p<0.001/ARD:-1.0症例/1,000人年、95%CI:-1.51~-0.45)、同様の関連はメタ解析では、ベースラインLDL-C値100mg/dL以上の場合にのみ確認された(相互作用のp<0.001)。 メタ解析において、全死因死亡率が最も減少したのは、ベースラインLDL-C値が160mg/dL以上の患者を対象とした試験であった(RR:0.72、95%CI:0.62~0.84、p<0.001、1,000人年当たり死亡は4.3減少)。強化療法は、ベースラインLDL-C値が高いほど、心筋梗塞、血管再建術およびMACEのリスクもより減少する関連が認められた。

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