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075)あせもの成り立ち~汗疹はどうやって出来る?~【Dr.デルぽんの診察室観察日記】(ブログより転載)

第75回 あせもの成り立ち(『デルマな日常』より転載)アロ〜ハ☆今日も元気なデルぽんで〜す☆夏だ!プールだ!あせもが真っ赤だー!!(©ロート)ということで本日は汗疹の漫画でーす☆どうぞー!あせもは、どうやって出来る?それは、作られすぎた汗が蒸発しきれずに、汗の通り道に溜まってしまい作られます!汗をかきやすい夏(高温多湿)に多く、最も季節の影響を受ける皮膚疾患とも言えるっ腕の内側、膝の裏、おなか背中、にできやすいよ☆赤ちゃんやこどもは、顔にもよくできるよ〜はじめは赤くプツプツ小さくて、ひっかいたり放っておくうちに湿疹になってボコボコ赤みが増してくるよ(かゆい)とくに、こんな方はあせもに要注意☆アトピー性皮膚炎肥満の方暑い職場で働く方多汗症の方赤ちゃんこども赤ちゃんやこどもは皮膚が薄い&弱い。そして、汗をたくさん、かきやすい!とくにケアが必要です!あせものケアは、予防も大事☆明日はあせもの予防についてお送りする予定でーす☆でわね!バーイ☆※この記事は、Dr.デルぽんのご厚意により『デルマな日常』から転載させていただきました。(転載元:『デルマな日常』2017年07月07日 あせもの成り立ち~汗疹はどうやって出来る?~)

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アトピー性皮膚炎、抗IL-13抗体薬のステロイドへの上乗せは有用か?

 中等症~重症アトピー性皮膚炎(AD)の青少年・成人患者において、インターロイキン13(IL-13)をターゲットとする高親和性モノクローナル抗体lebrikizumab(LEB)と局所コルチコステロイド(TCS)の併用は、TCS単独と比べてアウトカムの改善が認められた。米国・オレゴン健康科学大学のEric L. Simpson氏らが第III相無作為化試験「ADhere試験」の結果を報告した。安全性は先行試験の報告と一致していた。LEB単剤の有効性と安全性は、第IIb相試験の16週単独投与期間中および2件の52週の第III相試験で示されていた。JAMA Dermatology誌オンライン版2023年1月11日号掲載の報告。 ADhere試験は、第III相多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照試験で、2020年2月3日~2021年9月16日に、ドイツ、ポーランド、カナダ、米国の54の外来施設において16週間の期間で実施された。青少年(12歳以上18歳未満、体重40kg以上)と成人の中等症~重症AD患者を対象とした。 全体で211例が2対1の割合で、LEB+TCS群(ベースラインと2週目に500mgを投与、その後隔週で250mg投与)またはプラセボ+TCS群に無作為に割り付けられ、TCSとの併用投与を16週間受けた。 16週時点で有効性解析が行われ、主要エンドポイントは、Investigator's Global Assessmentスコア0または1(IGA[0、1])を達成かつベースラインから2以上改善した患者の割合であった。主要な副次エンドポイントは、Eczema Area and Severity Indexの75%改善(EASI-75)を達成した患者の割合(欧州医薬品庁[EMA]では本項目も主要エンドポイントに設定)、Pruritus Numeric Rating Scaleに基づくかゆみ、睡眠へのかゆみの影響、QOLなどであった。安全性評価には、有害事象(AE)のモニタリングが含まれた。 主な結果は以下のとおり。・被験者211例の平均年齢(SD)は37.2(19.3)歳で、女性が48.8%(103例)であった。人種はアジア系が14.7%(31例)、黒人/アフリカ系のアメリカ人が13.3%(28例)であった。・16週時点で、IGA(0、1)達成患者の割合は、プラセボ+TCS群が22.1%(66例)であったのに対し、LEB+TCS群は41.2%(145例)であった(p=0.01)。EASI-75達成患者の割合は、それぞれ42.2%、69.5%であった(p<0.001)。・LEB+TCS群は、主要な副次エンドポイントすべてで、統計学的に有意な改善を示した。・治療中に発現した有害事象(TEAE)のほとんどが、重篤ではなく、重症度は軽症または中等症であった。・LEB+TCS群で報告頻度が高かったTEAEは、結膜炎(7件、4.8%)、頭痛(7件、4.8%)、ヘルペス感染(5件、3.4%)、高血圧(4件、2.8%)、注射部位反応(4件、2.8%)であった。これらのTEAEのプラセボ+TCS群での発現頻度は、いずれも1.5%以下であった。・患者の報告に基づく重篤なAEの発現頻度は、LEB+TCS群(2件、1.4%)とプラセボ+TCS群(1件、1.5%)で同程度であった。

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074)水いぼの何が困る?こんなところ【Dr.デルぽんの診察室観察日記】(ブログより転載)

第74回 水いぼの何が困る?こんなところ(『デルマな日常』より転載)アロ~ハ☆今日も元気なデルぽんで~す☆連日の水いぼスイマセン!自然治癒する水いぼ。どうせいつか治るなら何が問題なの?というお話。どうぞ~~!水いぼは何が困るか?まとめると、湿疹化することがあるかきこわしから細菌が入りとびひになることも見た目の問題プールに入れない(プール問題についてはまた次回・・)そもそも、肌の弱い子は水いぼがうつりやすい。もともと乾燥肌のある子、湿疹になりやすい子。アトピー性皮膚炎と言われている子は、要注意。肌がうつりやすい状態なので、全身に広がりやすかったり湿疹やかきこわしで苦労することがある。(この状態は治療が必要!)様子を見ていたら体中にできましたなんていうことも・・・こうした子は、しっかり保湿をすること(皮膚を保護してポックスちゃんから守る)湿疹の治療をすること(かきこわし・とびひ注意)かかりつけをもち、困ったことがあったら相談することが大事です。水いぼを取る場合は湿疹が治ってから。実際は、見た目が悪い、気持ち悪いプールに入れないという理由で水いぼを取りにくるパターンが多いです。水いぼがあったらプールは入れないの?という問題については、また次回★でわね!バーイ☆※この記事は、Dr.デルぽんのご厚意により『デルマな日常』から転載させていただきました。(転載元:『デルマな日常』2017年07月01日 水いぼの何が困る?こんなところ)

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皮膚科の次世代型医療:Z世代の医学部生を中心に開発

 東北大学大学院医学系研究科皮膚科学分野では、志藤 光介氏の研究グループの協力のもと、医学部5年生の柳澤 祐太氏が主体となり、スマートフォンなどで簡便に撮影された画像から病変部位を認識し、その病変部位を検出し着目させる病変部抽出システムを、深層学習を用いて開発することに成功した。デジタル環境で育ったZ世代の医学部生の目線で作成された皮膚科関連AI研究である。東北大学 2023年1月26日付プレスリリースの報告。 近年、皮疹の画像を撮影しAIで解析をするシステムは世界中で開発されており、病院内でも実用化されている。患者が利用するAIでは、専用の画像撮影機器などを用いずに、スマートフォンなどを使って簡便に撮影した画像から画像解析を行えることが望ましいものの、スマートフォン撮影では一定の条件下で撮影されないため、被写体との距離が一定せず、同じ皮膚病変であっても撮影距離によって皮疹の様子が異なるという問題があった。このような撮影バイアスは疾患判別精度に大きく影響することがあり、深層学習を用いた画像解析を行ううえで技術的な課題であった。 とくにアトピー性皮膚炎は慢性疾患であり、治療が長期化することでさまざまな合併症を併発する。その中でも早期の対応が必要な細菌感染症やウイルス感染症、早期発見が予後に影響する悪性腫瘍の発見が遅れると重症化し、生命予後に関わることもある。そのため、アトピー性皮膚炎患者自身が病変の変化に気が付くのを助け、医療機関への受診を促すために気軽に使用できる疾患判定AIツールの普及が望まれていた。 そこで、柳澤氏は、志藤氏らのグループの協力のもと、デジタル機器で撮影された病変の部位を認識し、自動的に病変部位を着目して画像をトリミングする病変部抽出システムを開発した。病変部抽出システムを利用して病変部位を着目させる解析と、疾患判定画像診断解析の2段階の画像解析を行うことで、さまざまな拡大率で撮影された画像でも安定した深層学習による画像解析が可能となる。 さらに、この病変部抽出システムを利用して、アトピー性皮膚炎に合併しやすい疾患(感染症並びに悪性腫瘍)を対象に、深層学習モデルを利用したアトピー性皮膚炎合併疾患判定AIソフトウェア(AD-AI)を開発した。アトピー性皮膚炎に合併しやすい、単純ヘルペスウイルス感染症、カポジ水痘様発疹症、伝染性膿痂疹(とびひ)、菌状息肉症を対象に解析モデルの検証を行った。アトピー性皮膚炎への感染症や悪性転化を画像から判定する課題において、研究グループが開発したシステムで自動的にトリミングした画像と皮膚科専門医がトリミングした画像を用いて深層学習モデルを作成し精度を比較したところ、同程度に疾患が判定できることがわかった。 今回開発したアトピー性皮膚炎合併疾患判定AIソフトウェア(AD-AI)によって、患者が気になったときにスマートフォンで皮疹を撮影し、AIで感染症の合併が起きていないか判定ができると、これまで以上の早期発見と早期治療介入が可能となることが期待される。今後は、このAD-AIをアプリに実装し、広く一般の患者に利用してもらえるように、さらなる精度の向上ならびに使用上の規制への対応を目指し開発を進める方針とのこと。 本研究は、Journal of Dermatological Science誌オンライン版2023年1月11日号に掲載された。

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ルキソリチニブクリーム、アトピー性皮膚炎への長期安全性・有効性は?

 アトピー性皮膚炎(AD)に対するヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬ルキソリチニブ(本邦では骨髄線維症、真性多血症の適応で承認)のクリーム製剤の安全性・有効性について、長期評価の結果をカナダ・Clinical Research and Probity Medical ResearchのKim Papp氏らが報告した。必要に応じて投与が行われた(as-needed)44週の治療期間中の疾患コントロールと忍容性は本治療が有効であることを示すものであったという。ルキソリチニブクリームのAD治療については、2つの第III相二重盲検無作為化プラセボ対照試験(TRuE-AD1試験とTRuE-AD2試験)で検討が行われ、8週時に安全性と有効性が示されていたが、著者は「今回の試験で8週の結果を確認することができた」とし、また「安全性の所見では、ルキソリチニブの血漿中濃度は低く既知のリスク因子が反映されており、生理学的に重大な全身性のJAK阻害の可能性は非常に低いと考えられる」とまとめている。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2022年11月26日号掲載の報告。ルキソリチニブクリームのアトピー性皮膚炎に対する有効性を1,072例で確認 TRuE-AD1試験とTRuE-AD2試験は北米と欧州で行われ、12歳以上、AD罹病期間2年以上、IGAスコア2または3、病変が体表面積(BSA)の3~20%の患者が参加した。 被験者は、0.75%ルキソリチニブクリーム群、1.5%ルキソリチニブクリーム群、溶媒群に、二重盲検下で無作為に2対2対1の割合で割り付けられ、1日2回の塗布を8週間受けた(VC期間)。被験者は、ベースラインで認められたすべてのAD病変部の改善または消失が認められても治療し続けるよう指示された。 8週時点で、溶媒群は1対1の割合で実薬群のいずれかに割り付けられ、44週間治療が続けられた(LTS期間)。同被験者には疾患活動性のADが認められる病変部のみ治療すること、病変消失3日後に治療を中止すること、再発の最初の兆候が認められたら治療を再開することが指示された。皮膚軟化剤以外のレスキュー治療は許可されなかった。 安全性と忍容性は、治療中に発現した有害事象(TEAE)、治療関連AE(TRAE)、重篤なAEの種類と頻度、および治療中止に至ったAEの頻度などが含まれた。疾患コントロールは、IGAスコア0または1を達成した患者割合で定義し、BSAの平均割合も評価(4週ごと)された。 ルキソリチニブクリームのアトピー性皮膚炎治療の有効性を調べた主な結果は以下のとおり。・1,249例が無作為化を受け、1,119例(89.6%)が8週のVC期間を完了。このうち1,072例(95.8%)がLTS期間に組み込まれた。・1,072例(ルキソリチニブクリーム群872例[0.75%群426例、1.5%群446例]、溶媒からルキソリチニブクリーム切り替え群200例)のうち、831例(77.5%)がLTS期間を完了した。ベースラインの人口統計学的特性および臨床特性は、治療群間で類似していた。・52週時点で、有害事象の報告は、0.75%ルキソリチニブクリーム群(426例)67.4%、1.5%群(446例)62.6%、溶媒→0.75%群(101例)53.5%、溶媒→1.5%群(99例)57.6%であった。・最もよくみられたAEは、上気道感染(各群10.3%、11.4%、5.9%、7.1%)、上咽頭炎(8.9%、9.9%、7.9%、14.1%)であった。・重篤なAEの報告は、0.75%ルキソリチニブクリーム群12例(2.8%)、1.5%群8例(1.8%)、溶媒→0.75%群5例(5.0%)、溶媒→1.5%群1例(1.0%)であったが、1例の奇胎妊娠を除き、ルキソリチニブクリームとは関連していないとみなされた。・適用部位反応はまれであった(各群3.8%、1.8%、1.0%、1.0%)。・LTS期間を通じて疾患コントロールは達成された。52週時点でIGAスコア0または1の患者は74.1~77.8%であり、平均BSAは低値(1.4~1.8%)であった。

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072)ピュアガールと皮膚科医【Dr.デルぽんの診察室観察日記】(ブログより転載)

第72回 ピュアガールと皮膚科医(『デルマな日常』より転載)おっはよ~☆今日も元気なデルぽんでーす!デルぽんこないだね、お母さんに連れられた高校生を診たんだけどね、とっても明るくてピュアな子だったよ☆今日はそんなピュアガールとの外来の一コマです!どうぞ〜☆同じところで何年も皮膚科をやっていると、何年かぶりに会う人や、1年ぶり、ってひとがたまに来るよー梅雨になると水虫で来るひととか。夏になると汗疹で来るひととか。冬だけ乾燥肌で来るひとなどなど。たまにだけで良いというのは皮膚が健康で良い証拠。だがしかし。来るべき必要があるのに、年一回のひとも、いるよォォ圧倒的外用不足ッ口惜しや…とくにアトピーなんかは定期的な通院がとっても大事。きちんと適切に塗れば良くなるのにな…と思いながら口を酸っぱくして1ヶ月後に来るよう言ったんだけど来月来てくれるかなー!?いいともーーーーーーーってみんなが言ってくれたらいいのにな。ハイ、本日のデル日はこれにておしまいっバイチャーお☆※この記事は、Dr.デルぽんのご厚意により『デルマな日常』から転載させていただきました。(転載元:『デルマな日常』2016年08月02日 ピュアガールと皮膚科医)

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デュピルマブ、12歳以上の好酸球性食道炎にも有効/NEJM

 好酸球性食道炎患者において、デュピルマブ週1回皮下投与は組織学的寛解率を改善するとともに、嚥下障害症状を軽減することが、オーストラリア(4施設)、カナダ(4施設)、欧州(25施設)および米国(63施設)の96施設で実施された第III相無作為化二重盲検プラセボ対照試験で認められた。米国・ノースカロライナ大学のEvan S. Dellon氏らが報告した。デュピルマブは、好酸球性食道炎に重要な役割を果たしているインターロイキン(IL)-4とIL-13のシグナル伝達を阻害する完全ヒト型モノクローナル抗体で、既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎や気管支喘息、鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎の治療薬として承認されている。NEJM誌2022年12月22日号掲載の報告。デュピルマブ300mgを週1回または隔週皮下投与とプラセボを比較 本研究の対象は、内視鏡生検で好酸球性食道炎と診断され(高倍率1視野当たり好酸球数が15以上)、ベースライン時の嚥下障害症状質問票(DSQ)スコアが10以上(スコアの範囲:0~84、スコアが高いほど嚥下障害症状が高頻度または重度)の12歳以上の患者である。パートAとして、適格患者81例をデュピルマブ群(300mgを週1回)とプラセボ群に1対1の割合で(それぞれ42例、39例)、パートBとして240例をデュピルマブ300mgの週1回または隔週、またはプラセボ群に1対1対1の割合で無作為に割り付け(それぞれ80例、81例および79例)、24週まで皮下投与した。 その後は引き続きパートCとして、パートAを完遂した適格患者は全例52週までデュピルマブ300mgを週1回皮下投与し(パートA-C群)、パートBでプラセボ群に割り付けられた患者は、デュピルマブ300mg週1回または隔週群に1対1の割合で無作為に割り付け、パートBでデュピルマブを投与された患者は同じ用法用量で、それぞれ52週まで皮下投与を継続した。なお、パートCは現在進行中である。 パートAおよびBの主要評価項目は、24週時の組織学的寛解(高倍率1視野あたりの好酸球数が6以下と定義)を達成した患者の割合(組織学的寛解率)、およびDSQスコアのベースラインからの変化量であった。週1回皮下投与で、組織学的寛解率60%、嚥下障害症状も有意に改善 組織学的寛解率は、パートAではデュピルマブ群60%(25/42例)、プラセボ群5%(2/39例)で、デュピルマブ群が有意に高かった(補正後群間差:55ポイント、95%信頼区間[CI]:40~71、p<0.001)。パートBでは、デュピルマブ週1回群59%(47/80例)、隔週群60%(49/81例)、プラセボ群6%(5/79例)であり、デュピルマブ週1回群はプラセボ群との比較で有意差が認められたが(補正後群間差:54ポイント、95%CI:41~66、p<0.001)、デュピルマブ隔週群とプラセボ群との比較では階層的検定で有意差はなかった(56ポイント、43~69)。 ベースラインの平均(±SD)DSQスコアは、パートAで33.6±12.41、パートBで36.7±11.22であった。24週時のDSQスコアのベースラインからの変化量(最小二乗平均変化量)は、パートAではデュピルマブ週1回群がプラセボ群と比較して有意に大きかった(-21.92 vs.-9.60、群間差:-12.32[95%CI:-19.11~-5.54]、p<0.001)。パートBでも、デュピルマブ週1回群がプラセボ群と比較して有意に大きかったが(-23.78 vs.-13.86、-9.92[-14.81~-5.02]、p<0.001)、デュピルマブ隔週群とプラセボ群との間に有意差は認められなかった(-14.37 vs.-13.86、-0.51[-5.42~4.41]、p=0.84)。 重篤な有害事象は、パートAまたはBにおいて9例(デュピルマブ週1回群7例、デュピルマブ隔週群1例、プラセボ群1例)、パートA-Cにおいて1例(パートAではプラセボ群、パートCではデュピルマブ週1回投与群)に発現した。

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患者に伝えたいアナフィラキシー症状

患者さん、その症状はアナフィラキシー ですよ!アナフィラキシーとは「アレルゲン等の侵入により、複数臓器に全身性アレルギー症状が引き起こされ、生命に危険を与え得る過敏反応」のこと。以下のような症状を伴います。□紅潮□そう痒感□蕁麻疹□立毛□結膜の充血□流涙□口腔内腫脹□気道狭窄感□息切れ□嗄声(声がれ)□激しい咳・喘鳴□鼻閉・鼻汁・くしゃみ□腹痛□下痢□血圧低下□拍動性頭痛□浮動性めまい□嘔気・嘔吐□意識障害 □動悸・頻脈□嚥下障害◆こんな場合も要注意!• 蕁麻疹が出なくても、急に息切れや腹痛、血圧低下が起こればアナフィラキシーと診断されます。• 薬剤や食べ物で起こりますが、約半数の患者さんでは原因が特定できないことも。• 薬物投与などの数時間後に症状が起こる場合もあるので、治療によっては院内でしばらく待機する必要があります。出典:日本アレルギー学会. アナフィラキシーガイドライン監修:福島県立医科大学 会津医療センター 総合内科 山中 克郎氏Copyright © 2021 CareNet,Inc. All rights reserved.

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1日のうちで花粉が多く飛散する時間帯が明らかに

 花粉症の原因となる花粉の飛散量は、季節や日によってだけでなく、1日のうちの時間帯によっても差があり、気温の上昇に伴い増加することが明らかにされた。米Atlanta Allergy and Asthmaのアレルギー専門医であるStanley Fineman氏らによるこの研究結果は、米国アレルギー・喘息・免疫学会年次学術集会(ACAAI 2022、11月10~14日、米ルイビル)で発表されるとともに、「Annals of Allergy, Asthma & Immunology」11月号(増刊号)に掲載された。 Fineman氏によると、花粉の飛散量の監視はこれまでも行われてきたが、24時間単位での測定が一般的であったという。これに対して、Atlanta Allergy and Asthmaの研究チームは、2021年3月24日から31日にかけて米エモリー大学の研究チームとともに、アトランタの3カ所のエリアで1週間にわたり1時間ごとの花粉飛散量を、画像技術を用いてリアルタイムでモニタリングした。天候の変化による日ごとのばらつきを低減するため、この期間中の1時間ごとの花粉濃度の平均値を算出した。その結果、花粉飛散量は、午前4時から正午までの間は比較的少なく、午後2時から午後9時の間は多くなることが明らかになった。 Fineman氏は、「米国では温暖化傾向により、1年の中で花粉の飛散量が増える時期も早まりつつある。個人差はあるが、重度の花粉症の人が屋外で活動する場合には、午前中の早い時間帯にする方が良いだろう」と助言している。 今回の知見をレビューした米LifeMDのPayel Gupta氏は、「温暖化に加え、天候も花粉の飛散量に影響を及ぼす」と指摘する。同氏は例として、風の強い日には花粉が多く飛び、激しい雨が降れば雑草の花粉が地面から舞い上がることを挙げ、「日によって大きな変動があったはずだ。影響を及ぼした可能性のある小さな因子も含めた全てのデータを見てみたい」と述べている。 Gupta氏は、「花粉の飛散量がいつ増えるのかを知っていれば、窓を開けたり、外で運動する時間帯を選ぶ際に役立つ。また、花粉の飛ぶ時期に外から帰宅した際には、顔や手を洗い、服を着替えるなどして花粉を落とすことも重要だ」と話す。さらに同氏は、「今回の技術を応用し、花粉飛散量の情報を、アプリ等を通してリアルタイムで受け取れるようになれば、大きな利点がある」との考えを示している。 花粉症に対して飛散量を確認する以上のケアが必要な人には、市販薬を利用する手も考えられる。その場合には、「薬をどう使えば一番効果的なのかを、専門家に相談する方が有益だ」とGupta氏は話す。それでも改善しない場合には、注射等で環境アレルゲンを投与する免疫療法もある。また、イエダニおよび雑草花粉アレルギーについては、米食品医薬品局(FDA)が承認した錠剤薬がある。同氏は、「注射剤も錠剤も、患者の症状を大いに軽減する」と話す。Fineman氏は、「花粉症の症状を治療するには、まずアレルギー専門医の診察を受け、検査で原因を明らかにするべきだ」と助言している。

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070)皮膚科外来を通して感じる季節感【Dr.デルぽんの診察室観察日記】(ブログより転載)

第70回 皮膚科外来を通して感じる季節感(『デルマな日常』より転載)デルにちは〜☆ 今日も元気なデルぽんでーす!今日も皮膚科勤務医のさり気ない日常風景を漫画にしたよ!本日のデル日は…!『皮膚科外来で感じる四季の移り変わり』です☆どうぞ〜〜〜↓↓えー他科も多少あるかと思いますが、皮膚科はかなーり季節と天候の影響を受けます!!汗とか!乾燥とか!湿気とか!虫とか紫外線の影響を、たぶんに受けまくる皮膚という臓器。耳鼻科・眼科も花粉の季節は忙しいかな?泌尿器は年中変わらないのかな、、、精神科は春かな?ニュースでへんな事件ふえる季節、春…皮膚科はいつが忙しいかっていうとね、がぜん夏!!!!皮膚科の夏ッ!!!夏の環境って皮膚にはあんまり宜しくないんだよね。ムレたりなんだり。あと虫とか活発になるねん。蜂刺され虫刺され等々。プールが始まると水イボが流行り(と言うかこの時期になると幼稚園・保育園に言われて連れてくる親多し。出来たらすぐ取る、これ秘訣)水虫も湿気を味方に水を得た魚のように息を吹き返し。蚊に刺されては掻きむしりとびひになって病院へ来るという(爪は短く・清潔にね☆)。えー。夏場は汗をかいてじっとりするから保湿は要らないかっていうと実はそんなことはない。汗っていうのは乾燥肌には刺激になるのです。ほらしょっぱいでしょ。痒くなるでしょ。夏場こそシャワーの後にはさっぱり保湿してほしいなとデルぽんはおもいます。肌弱い子はね。夏は行水!そして保湿!これに限る。夏は紫外線も強いし夏休みレジャーで日焼けしすぎたとか。蕁麻疹が増えるのも夏。沖縄でシュノーケリング一時間したって言って両足けっこうな潰瘍作ってきたひといたよね…みんな沖縄レジャーはちゃんと日焼け止めしような。そいで気候が落ち着き秋になると少しホッとした時間が持て、冬場になると今度は乾燥で悪化した老人やアトピーが増えるという、そんな仕組みになっております。あとなんか年末年始は帯状疱疹が多い!!一年の疲れが出るのか?!とまあそんな具合に。外来やってると、四季の移り変わりを感じますよというお話でしたーん☆ではでは。まったねー!アデュー!※この記事は、Dr.デルぽんのご厚意により『デルマな日常』から転載させていただきました。(転載元:『デルマな日常』2016年06月30日 皮膚科外来を通して感じる季節感)

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中等症~重症アトピー性皮膚炎、抗OX40抗体rocatinlimabの効果/Lancet

 中等症~重症のアトピー性皮膚炎(AD)の成人患者に対し、開発中のヒト型抗OX40モノクローナル抗体rocatinlimabは、プラセボと比較して症状スコアの有意な改善を示し、投与終了後もほとんどの患者で改善が維持された。忍容性は良好であった。米国・マウント・サイナイ・アイカーン医科大学のEmma Guttman-Yassky氏らが国際多施設第IIb相二重盲検プラセボ対照試験の結果を報告した。Lancet誌オンライン版2022年12月9日号掲載の報告。4用量設定で対プラセボの有効性と安全性を評価 試験は、中等症~重症AD成人患者におけるrocatinlimabの有効性と安全性を評価することを目的とし、米国、カナダ、日本、ドイツの65の2次または3次医療センターで行われた。試験適格は、ADが確認された(American Academy of Dermatology Consensus Criteriaまたは各国診断基準による)中等症~重症の患者。重症度はEczema Area and Severity Index(EASI)スコア16超、検証済みInvestigator's Global Assessment for Atopic Dermatitisスコア3(中等症)または4(重症)で定義し、スクリーニングとベースラインにおいて皮疹が体表面積の10%以上にみられ、局所治療では効果不十分または局所治療が不適当の治療歴(1年以内)がある患者とした。 適格患者は二重盲検下で無作為に5群に割り付けられ(1対1対1対1対1)、rocatinlimabを4週ごと(150mgまたは600mg)もしくは2週ごと(300mgまたは600mg)あるいはプラセボの皮下投与を18週目まで受けた(最終投与は16週目)。被験者は18週時点で、18週間の延長試験(18~36週目)に組み込まれ実薬が投与された(rocatinlimab群に割り付けられていた被験者は同じ用量を、プラセボ群に割り付けられていた被験者は2週ごと600mgを投与)。さらに、投与中止後に20週間のフォローアップを受けた。 主要エンドポイントは、16週時点で評価したEASIスコアのベースラインからの変化率(%)。EASIスコアは延長試験期間、フォローアップ中にも評価した。評価対象は、無作為化を受け試験薬を投与され、ベースライン後(16週時点またはそれ以前で)EASIスコアが得られた全無作為化患者とした。 安全性は、無作為化を受け試験薬を投与された全患者を対象に評価(無作為に割り付けられた試験群で解析)した。16週時のEASIスコアの変化率、プラセボ群-15.0%、rocatinlimab群-61.1~-48.3% 2018年10月22日~2019年10月21日に、274例(女性114例[42%]、男性160例[58%]、平均年齢38.0歳[SD 14.5])がrocatinlimab群(217例[79%])またはプラセボ群(57例[21%])に無作為に割り付けられた。 ベースラインから16週のEASIスコアの最小二乗平均%変化は、プラセボ群(-15.0%[95%信頼区間[CI]:-28.6~-1.4])と比較して、rocatinlimab全用量群で有意に低かった。rocatinlimab各用量群の同変化率は、4週ごと150mg投与群-48.3%(-62.2~-34.0、p=0.0003)、4週ごと600mg投与群-49.7%(-64.3~-35.2、p=0.0002)、2週ごと300mg投与群-61.1%(-75.2~-47.0、p<0.0001)、2週ごと600mg投与群-57.4%(-71.3~-43.4、p<0.0001)。 二重盲検試験期間中にrocatinlimab群で最も一般的にみられた有害事象(rocatinlimab全投与群の患者の5%以上でプラゼボ群よりも一般的にみられた有害事象)は、発熱(36例[17%])、鼻咽頭炎(30例[14%])、悪寒(24例[11%])、頭痛(19例[9%])、アフタ性潰瘍(15例[7%])、悪心(13例[6%])であった。死亡例はなかった。

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068)皮膚が教えてくれること。【Dr.デルぽんの診察室観察日記】(ブログより転載)

第68回 皮膚が教えてくれること。(『デルマな日常』より転載)デルにちわー!今日はちょっと頭痛いデルぽんだよ~☆このブログは、皮膚科勤務医デルぽんの正直どうでもいい日常をたまに熱っぽく語るお気楽絵日記漫画ブログです!以後お見知りおきを~☆さてさて。本日のデル日は。なんかちょっとメロドラマ風の三文記事タイトルにしてみました~☆どうぞ~~~えー。前回ちょっぴりいじけた漫画を描いてしまいましたが。皮膚は実に色んな物事を雄弁に語ってくれます。その人の癖や趣味、職業、年齢、幼少期の既往、生活環境や体調、この1週間に何をした・何処へ行った等々…長年皮膚と向き合っていると、色んなことがわかるようになり、それが皮膚科の楽しみのひとつかなあとおもっています。まあ、もちろんわかんないことも、沢山あるけどね!!!電車のなかとかは、比較的暇なので、気がついたら皮膚観察をしていることがままあります。美容師さんというのは本当にわかりやすく。パーマ液やシャンプーでなかなか治りにくい手湿疹をお持ちの方が多いです。まあ皮膚以前に見た目でわかるだろ、というツッコミは甘んじて受けます☆あと看護師さんや介護士さんなど手をとくに使うかたはそう。※とくにオペ看さん(たぶんストレスもある)アトピーの方というのは大人になり全身が綺麗になってきても手湿疹だけが残るという人がけっこう多い。この人はどんな背景を持った人かな~と思いながら皮膚を診ると、きっと皮膚科はもっと楽しくなるは・ず・・・☆ああ!頭痛いからこの辺で!それではまた~☆★ BYE~~☆※この記事は、Dr.デルぽんのご厚意により『デルマな日常』から転載させていただきました。(転載元:『デルマな日常』2016年06月23日 皮膚が教えてくれること。)

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血中デュピルマブ値と治療反応、有害事象は関連するか?

 デュピルマブ治療を受けるアトピー性皮膚炎(AD)成人患者の治療反応および有害事象は、血中デュピルマブ値と関連しているのか。オランダ・ユトレヒト大学のLotte S. Spekhorst氏らは、前向きBioDayレジストリのデータを利用した臨床前向き観察コホート試験で、被験者の16週時点の血中デュピルマブ値は広範囲にわたったが、1年時点の評価で治療反応や有害事象との関連は認められなかったことを明らかにした。 AD成人患者へのデュピルマブ用量は隔週300mgとされている。今回の結果を踏まえて著者は、「デュピルマブの奏効は、インターロイキン-4(IL-4)受容体サブユニットαをターゲットとしていることに依存しており、患者間のばらつきが奏効の不均一性を生み出している可能性がある」と述べている。JAMA Dermatology誌オンライン版2022年11月2日号掲載の報告。 研究グループは、AD成人患者における16週時点の血中デュピルマブ値を評価し、血中デュピルマブ値と治療反応および有害事象との関連を調べる検討を行った。被験者は、前向きBioDayレジストリの登録患者で、デュピルマブ治療を開始済みで16週時点の血清サンプルを入手できた成人患者であった。全被験者は、ユトレヒト大学でBioDayプロトコルに従って治療を受け、デュピルマブ負荷用量600mgを皮下投与され、その後隔週で300mgを投与された。 主要評価項目は、ベースライン、16週時点、52週時点でEczema Area and Severity Index(EASI)を用いて評価したAD疾患重症度であった。 治療反応は、対ベースラインのEASIスコアの減少率(EASI 90は90%減少など)と、EASIカットオフスコアの絶対値が7以下(コントロールされたAD)で定義。有害事象は1年間記録された。16週時点で血中デュピルマブ値と治療反応を測定して解析。多変量ロジスティック回帰モデルを用いて、共変量の年齢と性別を考慮した16週時点の血中デュピルマブ値で、52週時点の奏効の予測値(EASI 90;EASI≦7)と有害事象を確認した。16週前に投与量を調整・中止した患者は除外し、2022年1月~6月にデータを解析した。 主な結果は以下のとおり。・合計295例のAD患者(平均年齢41.5[SD 15.9]歳、男性170例[57.6%])において、治療16週時点の血中デュピルマブ中央値は86.6μg/mL(四分位範囲[IQR]:64.6~110.0[範囲:10.1~382.0])であった。・16週時点で、レスポンダー(EASI<50、50、75または90)であった被験者において血中デュピルマブ値に有意差はみられなかった。・多変量ロジスティク回帰分析の結果、16週時点の血中デュピルマブ値は長期反応性(EASI 90のオッズ比[OR]:0.96[95%信頼区間[CI]:0.90~1.04]、p=0.34)(EASI≦7のOR:1.03[95%CI:0.93~1.14]、p=0.55])および有害事象(OR:1.01[95%CI:0.95~1.07、p=0.83])の予測因子とはならなかった。

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アナフィラキシーなどの治療を非専門医向けに/アレルギー総合ガイドライン改訂

 多くの診療科に関係するアレルギー疾患。2022年10月に刊行された『アレルギー総合ガイドライン2022』は、2019年版の全面改訂版だ。各診療ガイドラインのエッセンスを精選して幅広いアレルギー診療の基本をまとめ、前版より大幅なコンパクト化を実現した。編纂作業にあたった日本アレルギー学会・アレルギー疾患ガイドライン委員会委員長の足立 雄一氏(富山大学 小児科学講座 教授)に改訂のポイントを聞いた。重複を削る編集作業で、コンパクト化を徹底――『アレルギー総合ガイドライン』は、各分野のガイドラインや診療の手引きの短縮版を合本してつくられています。これまではそのまま合本していたため、どうしても重複箇所が多くなり、2019年版は700ページを超えました。読者から「読みにくい」「重くて持ち運べない」といった声が出ており、今回はガイドライン委員が全ページに目を通して重複を削る作業をした結果、300ページ近いコンパクト化を図ることができました。――2022年版の編集方針は「総合的に、かつ実用的に」です。章立てを変更し、すべてのアレルギーに共通する「アレルゲン検査」「アレルゲン免疫療法」「アナフィラキシー」の項目に最初の3章を割き、その後に個別疾患の解説が続く、というつくりにしました。――さらに前版の「重症薬疹の診断基準」の章を拡充して「薬物アレルギー」の章を新設しました。ここは前版まで皮膚科の医師だけが執筆していましたが、新たに内科と小児科の医師も執筆に加わり、臨床の場で実際に診ることの多い軽症・中等症の対応にもページを割いています。この1冊でアレルギー全般の診断、治療、管理について最低限知っておくべき知識を得られ、疫学的知識や病態への理解をさらに深めたい方はそれぞれ原本となるガイドラインにあたってもらう、という方針で作成しました。非専門医が主要な想定読者だが、専門医にも有用――読者として想定している層は2つです。メインは日常診療を行う非専門医です。国民の2人に1人がアレルギー性疾患を持つとされ、日常診療を行う医師は誰もがアレルギー診療を避けては通れない状況です。そうした非専門医に向け、アレルギー全般の現在の標準治療がわかる1冊としました。コンパクトにまとまっていることで利便性も増したと思います。さらに、今版からは各章の章末に「専門医への紹介のポイント」という文章を加えており、紹介に迷ったときの指針になると思います。――もう1つの読者層は、アレルギー専門医です。たとえば、私は小児アレルギーが専門ですが、他のアレルギー疾患もある程度まで診られたほうがよいと考えています。というのも、アレルギー疾患は身体の複数の部位に症状が出るケースが多く、たとえば成人喘息の患者さんであれば呼吸器内科にかかり、アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎を合併していれば、それぞれ皮膚科と耳鼻科を受診するというケースは少なくないと思います。それぞれが重症であればしかたないでしょうが、いずれかが軽症であれば重症の科の医師が主治医となって他の症状も診ることで患者さんの負担を減らすことができます。本書は、こうした「総合アレルギー専門医(Total Allergist)」の指針ともなる1冊です。――今回の改訂では、これまでの合本の形式から1冊の本へ編集し直す、という大きな方針転換をしました。図表や画像、レイアウト、紙の質まで細かく見直しています。これから集まる読者の感想を聞き、また3年後の改訂につなげたいと思っています。『アレルギー総合ガイドライン2022』定価:5,060円(税込)判型:B5判頁数:419頁発行:2022年10月作成:一般社団法人日本アレルギー学会発行:協和企画https://www.carenet.com/store/book/cg003919_index.html

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事例012 アトピー性皮膚炎疑いでのTARC検査で査定【斬らレセプト シーズン3】

解説事例では、アトピー性皮膚炎疑いの患者に、「D015 血漿蛋白免疫学的検査の(19)TARC(Thymus and Activation-Regulated Chemokine)検査」を施行したところ、D事由(告示・通知の算定要件に合致していないと認められるもの)にて査定となりました。査定の理由には、「TARC検査は、アトピー性皮膚炎およびCOVID-19の確定病名以外では原則認められない」と付記されていました。査定内容を確認するために、医師に問い合わせたところ「炎症が著しかったためにアトピー性皮膚炎を強く疑い、確定診断検査に合わせて行った」と説明を頂きました。査定時の付記を確認するためにTARC検査の留意事項を参照したところ、「アトピー性皮膚炎の重症度評価の補助を目的として、血清中のTARC量を測定する場合に、月1回を限度として算定できる」とありました。アトピー性皮膚炎の確定診断後の検査であることが分かります。医師には、2022年度診療報酬改定時に新しく示された留意事項を示して、レセプトには確定診断を付与いただくようにお願いしました。レセプトシステムには、アトピー性皮膚炎およびCOVID-19に「疑」が付与されている場合には、確定診断が必要と表示されるように改修し査定対策としています。

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アトピー性皮膚炎の湿疹とかゆみ、臨床で推奨される測定手法は?

 臨床において、アトピー性皮膚炎患者の湿疹コントロールおよびかゆみの強度測定に推奨される手法は何か。イスラエル・ラビン医療センターのYael A. Leshem氏らHarmonising Outcome Measures for Eczema in Clinical Practice(HOME-CP)イニシアチブが、システマティックレビューを介して入手した測定手法についてエビデンスレビューを行った。 結果、湿疹の長期コントロールの測定には、Recap of Atopic Eczema(RECAP)とAtopic Dermatitis Control Tool(ADCT)が、かゆみ強度の測定には、かゆみに関するPatient-Reported Outcomes Measurement Information System(PROMIS)質問票に基づく、かゆみの数値評価スケール(NRS-itch)でみた24時間ピーク値および1週間ピーク値と1週間平均値が推奨される、とのコンセンサスステートメントを発表した。 「臨床医と患者は、これらの十分に検証され、迅速に実行でき、使いやすい手法を診療所に持ち込み、ニーズに最適な手法を選択することを推奨する。今回の評価は、患者と臨床医の出会いに取って代わるものではなく、実臨床での研究およびヘルスケアの改善に資するものである」と述べている。JAMA Dermatology誌オンライン版2022年10月12日号掲載の報告。 臨床でのアウトカムを測定することは、患者のケア、質の改善および実臨床のエビデンスジェネレーションに役立つ可能性がある。HOME-CPイニシアチブは、臨床でアトピー性皮膚炎を測定するための、有効かつ実現可能な手段のリストを作成している。これまでの研究で、湿疹症状と長期的なコントロールが、臨床診療で測定すべき最も重要な領域であることが確認されている。 湿疹コントロールとかゆみ強度を測定するための利用可能な手法をシステマティックレビューにより特定し、HOME VIIIバーチャルオンラインミーティング(2020年10月6日と9日)においてコンセンサス(合意形成)プロセスを開催した。検討では、臨床で最適な手法を選択するために実行可能性(feasibility)の側面に力点が置かれた。反対者が30%未満の場合、その手法がコンセンサスを得られたとした。 主な結果は以下のとおり。・湿疹コントロールの手法は7つが特定された。そのうち、コンセンサスを得たのはRECAP(反対者3/63例[5%])とADCT(7/69例[10%])であった。・1つの質問による患者の総合評価は、支持を集めはしたが、現時点で利用可能な手法はコンセンスを得るには至らなかった。・かゆみの強度の測定手法は6つが特定された。そのうち、3つの手法が推奨のコンセンサスを得た。・3つの手法は、かゆみのPROMIS質問票に基づく、NRS-itchの24時間ピーク値(11/63例[17%])、1週間ピーク値(14/63例[22%])、1週間平均値(16/59例[27%])であった。

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067)アトピー性皮膚炎と尋常性乾癬。こんな人が多い、気がする?【Dr.デルぽんの診察室観察日記】

第67回 アトピー性皮膚炎と尋常性乾癬。こんな人が多い、気がする?ゆるい皮膚科勤務医デルぽんです☆普段の診療でもよくみかけるアトピー性皮膚炎の患者さん。それより数は少ないものの、ちらほらと受診される尋常性乾癬の患者さん。それぞれに、こんな雰囲気の人が多いかも? と思う、私の中での個人的な「患者像」を漫画にしてみました。毎月まじめに通ってきてくれるアトピー性皮膚炎の患者さんに多いのが、まじめできっちりしたタイプ。残りの薬の本数を細かく教えてくれたり、皮膚症状についての質問が細かかったりします。血液型占いでいうとA型っぽいイメージ。反対に、尋常性乾癬の患者さんに多いのは、ざっくりとしていておおらか? なタイプ。2~3ヵ月に1度、決まった薬をもらいに来て、腰など塗りにくい場所に皮疹が残っていても、本人はあまり気にしていなかったりします。血液型占いでいうとO型のイメージ。あくまで私が個人的に感じている傾向ですので、もちろん当てはまらない方もいます。ですが、なんとなく、こんな傾向があるように思っています。日々、皮膚科診療に携わる先生方、いかがでしょうか?「好発年齢やそれまでの経過、皮膚症状の特徴などが、こうした傾向に影響しているのかな~」などと、想像してみたりするのでした。それでは、また〜!

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新生児への毎日の保湿剤、アトピー性皮膚炎を予防しない

 生後1年間、保湿剤を毎日塗布しても、アトピー性皮膚炎への予防効果は認められなかったことが、英国・ノッティンガム大学のLucy E. Bradshaw氏らが行った無作為化試験「Barrier Enhancement for Eczema Prevention(BEEP)試験」の結果、示された。食物アレルギー、喘息、花粉症への予防効果も認められなかった。保湿剤塗布のアトピー性皮膚炎/湿疹への予防効果については議論が分かれている。Allergy誌オンライン版2022年10月19日号掲載の報告。 BEEP試験では、アトピー性皮膚炎およびアトピー性の症状に対する生後1年間の毎日の保湿剤塗布の効果を、5歳まで評価した。 アトピー性疾患の家族歴がある新生児1,394人を、1対1の割合で無作為に2群に割り付け、毎日の保湿剤塗布+標準的スキンケアをアドバイス(保湿剤塗布群:693人)または標準的スキンケアのみをアドバイス(対照群:701人)した。 保護者に対する質問票により、3歳、4歳、5歳時に長期フォローアップを行った。主要評価項目は、保護者の報告に基づくアトピー性皮膚炎および食物アレルギーの臨床診断とした。 主な結果は以下のとおり。・保湿剤塗布群の保護者のほうが、5年間にわたり保湿剤塗布の頻度が高かったと回答した。・生後12~60ヵ月(5歳)にアトピー性皮膚炎と臨床診断されたのは、保湿剤塗布群188/608例(31%)、対照群178/631例(28%)であった(補正後相対リスク:1.10、95%信頼区間[CI]:0.93~1.30)。・保湿剤塗布群でも、3歳時、4歳時時点ですでに前年度の食物反応について報告した保護者がいたが、5歳時までに医師により診断された食物アレルギーの累積発生率は、保湿剤塗布群15%(92/609例)、対照群14%(87/632例)で、同程度であった(補正後相対リスク:1.11、95%CI:0.84~1.45)。・喘息、花粉症の累積発生率も両群で類似していた。

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