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血管止血デバイスの安全性評価に有用な監視システム/NEJM

 DELTA(Data Extraction and Longitudinal Trend Analysis)と呼ばれる前向き臨床登録データサーベイランスシステムを用いた検証により、血管止血デバイスの1つであるMynxデバイスが、経皮的冠動脈インターベンション(PCI)後の有害事象増加と関連しており、最初の1年以内で他の血管止血デバイスと有意差がみられることが明らかとなった。米国・Lahey Hospital and Medical CenterのFrederic S. Resnic氏らが、PCI後の有害事象増加が懸念されているデバイスの安全性モニタリングについて、DELTAシステムを用いた戦略が実現可能かを評価したCathPCI DELTA試験の結果、報告した。これまで、医療機器の市販後の安全性を保証する過程は、有害事象の自主報告に依存しており、安全性の評価と確認が不完全であった。NEJM誌オンライン版2017年1月25日号掲載の報告。Mynxデバイスの安全性に関する傾向スコア解析を実施 DELTAは、オープンソースのデータベース管理および統計解析ツールを結合する統合ソフトウェア・コンポーネントで、臨床登録と他の詳細な臨床データから安全性シグナルを前向きにモニターするサーベイランスシステムである。 研究グループは、DELTAシステムを使用し、CathPCI Registryに登録された患者を対象に、Mynxデバイスの安全性を他の承認済み血管止血デバイスと比較する傾向スコア解析を実施した(Mynxは、シースを抜く際に大腿動脈の穿刺部を、生体に吸収されるポリエチレングリコールで止血するデバイス)。 主要評価項目は、全血管合併症(穿刺部出血、穿刺部血腫、後腹膜出血、その他の処置を要する血管合併症)、副次評価項目は治療を要する穿刺部出血および施術後輸血であった。他の血管止血デバイスと比較し、Mynxデバイスで血管合併症リスクが有意に増加 2011年1月1日~2013年9月30日の間に、大腿部アプローチによるPCI後にMynxデバイスを使用した患者7万3,124例のデータが解析された。 Mynxデバイスは、他の血管止血デバイスと比較して、全血管合併症のリスクが有意に増加した(絶対リスク1.2% vs.0.8%、相対リスク:1.59、95%信頼区間[CI]:1.42~1.78、p<0.001)。同様に、穿刺部出血(同:0.4% vs.0.3%、1.34、1.10~1.62、p=0.001)、および輸血(1.8% vs.1.5%、1.23、1.13~1.34、p<0.001)も有意なリスク増加が確認された。 Mynxデバイスによる血管合併症に関する警告(増加が有意であることが最初に認められたこと)は、モニタリング開始後12ヵ月以内に発生した。相対リスクは、事前に定義した3つのサブグループ(糖尿病、70歳以上、女性)でより高かった。 FDAの指示により追加された2014年4月1日~2015年9月30日の間の別の4万8,992例を対象とした解析でも、すべての評価項目に関して最初の12ヵ月以内に警告が確認された。

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安定冠動脈疾患にRAS阻害薬は他剤より有効か/BMJ

 心不全のない安定冠動脈疾患の患者に対するレニン・アンジオテンシン系(RAS)阻害薬の投与は、プラセボとの比較では心血管イベント・死亡のリスクを低減するものの、Ca拮抗薬やサイアザイド系利尿薬などの実薬との比較では、同低減効果は認められなかった。また、対プラセボでも対照集団が低リスクの場合は、同低減効果は認められなかった。米国・ニューヨーク大学のSripal Bangalore氏らが、24の無作為化試験についてメタ解析を行い明らかにし、BMJ誌2017年1月19日号で発表した。心不全のない安定冠動脈疾患患者へのRAS阻害薬投与については、臨床ガイドラインでは強く推奨されているものの、最近の現行治療への上乗せを検討した試験結果では、対プラセボの有効性が示されなかった。非心不全・冠動脈疾患患者100例以上、追跡期間1年以上の試験を対象にメタ解析 研究グループは、PubMed、EMBASE、コクラン・ライブラリCENTRALを基に、2016年5月1日までに発表された、心不全のない(左室駆出分画率40以上または臨床的心不全なし)安定冠動脈疾患を対象に、RAS阻害薬とプラセボまたは実薬を比較した24の無作為化試験についてメタ解析を行い、RAS阻害薬の有効性を検証した。 対象とした試験は100例以上の該当患者を含み、また追跡期間は1年以上だった。アウトカムは死亡、心血管死、心筋梗塞、狭心症、脳卒中、心不全、血行再建術、糖尿病発症、有害事象による服薬中止だった。RAS阻害薬は死亡率14.10/1,000人年超の集団で有効 分析対象とした試験の総追跡期間は、19万8,275人年だった。 RAS阻害薬群はプラセボ群に比べ、全死因死亡(率比:0.84、95%信頼区間[CI]:0.72~0.98)、心血管死(0.74、0.59~0.94)、心筋梗塞(0.82、0.76~0.88)、脳卒中(0.79、0.70~0.89)、また、狭心症(0.94、0.89~0.99)、心不全(0.78、0.71~0.86)、血行再建術(0.93、0.89~0.98)のリスクをいずれも低減した。一方で実薬との比較では、いずれのアウトカム発生リスクの低減は認められなかった。率比は全死因死亡1.05(95%CI:0.94~1.17、交互作用のp=0.006)、心血管死1.08(0.93~1.25、p<0.001)、心筋梗塞0.99(0.87~1.12、p=0.01)、脳卒中1.10(0.93~1.31、p=0.002)などだった。 ベイズ・メタ回帰分析の結果、RAS阻害薬による死亡・心血管死リスクの低減が認められたのは、対照群のイベント発生率が高値の集団(全死因死亡14.10/1,000人年超、心血管死7.65/1,000人年超)だった試験のみで、低値の集団だった試験では同低減効果は認められなかった。 著者は、「心不全のない安定冠動脈疾患患者において、RAS阻害薬の心血管イベントおよび死亡の抑制は、プラセボ対照群の試験でのみみられ、実薬対照群の試験ではみられなかった。またプラセボ対照群においても、RAS阻害薬の有益性は、主に対照群のイベント発生率が高かった試験では認められたものの、低い場合は認められなかった」と述べている。そのうえで、「その他の実薬対照を含めてRAS阻害薬が優れていることを支持するエビデンスはない」とまとめている。

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アジア人で眼圧上昇と血糖降下薬の関連を示唆

 眼圧は全身薬物療法と関連しているのだろうか。シンガポール・国立眼科センターのHenrietta Ho氏らは、中国人、インド人およびマレー人を対象としたシンガポール眼疾患疫学研究の事後解析を行い、β遮断薬は眼圧低値と、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)、スタチンおよびスルホニル尿素(SU)薬は眼圧高値と関連が示唆されることを明らかにした。これらの関連はそれほど強くはなかったが、血糖降下薬のみ1mmHg超の眼圧上昇と関連していたことから、著者は「緑内障眼の眼圧に対する全身薬物療法の作用はよく解明されていないが、重要である」と述べたうえで、「緑内障患者は、薬物の種類によって眼圧上昇または低下のリスクに曝されている可能性があり、眼圧コントロールに影響があるかもしれない」とまとめている。JAMA Ophthalmology誌オンライン版2017年1月12日号掲載の報告。 研究グループは、多民族的なアジア人集団で全身薬物療法と眼圧との関連を検討する目的で、シンガポール眼疾患疫学研究の事後解析を行った。 解析対象は、参加した中国人(募集期間2009年2月9日~2011年12月19日)、マレー人(同2004年8月16日~2006年7月10日)、およびインド人(同2007年5月21日~2009年12月29日)の計1万33例(回答率78.7%)のうち8,063例であった。年齢は平均57.0±9.6歳、女性50.9%、中国人2,680例(33.2%)、マレー人2,757例(34.2%)、インド人2,626例(32.6%)。緑内障、眼手術歴または外傷、および左右の眼圧の差が5mmHg以上の参加者は除外した。 眼圧は、ゴールドマン圧平眼圧計を用いて測定し、薬物療法および他の変数に関するデータはインタビュアーを介した質問票から得た。薬物療法と眼圧との関連について、線形回帰モデルを用い、2015年8月1日~10月31日に解析した。 主な結果は以下のとおり。・β遮断薬は、眼圧低下と関連していた(-0.45mmHg、95%信頼区間[CI]:-0.65~-0.25mmHg、p<0.001)。・眼圧上昇と関連していたのは、ACE阻害薬(+0.33mmHg、95%CI:0.08~0.57mmHg、p=0.008)、ARB(+0.40mmHg、95%CI:0.40~0.75mmHg、p=0.02)、スタチン(+0.21mmHg、95%CI:0.02~0.4mmHg、p=0.03)、SU薬(+0.34mmHg、95%CI:0.05~0.63mmHg、p=0.02)であった。・血糖降下薬のみ、他の研究で5年間に緑内障の発生リスクが14%高まる閾値とされる1mmHg超の眼圧上昇と関連していた。・眼圧に対する薬物種類間の相加的、相乗作用あるいは拮抗的な相互作用は確認されなかった。

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中国の糖尿病患者は全死亡率2倍~51万人7年間の前向き研究/JAMA

 ここ数十年で中国の糖尿病有病率が急激に上昇しているが、これまで糖尿病に関連する超過死亡の信頼し得る推定データはなかった。英国・オックスフォード大学のFiona Bragg氏らは、中国の都市部と地方から集めた成人約51.3万例を7年間前向きに追跡した研究で、糖尿病と超過死亡との関連を調査。その結果、中国において糖尿病が、心血管系に限らず幅広い疾患別死亡率増大と関連していること、また、有病者は都市部のほうが多いが、超過死亡との関連は地方のほうが強いことを明らかにした。JAMA誌2017年1月17日号掲載の報告。30~79歳の成人51万2,869例を7年間追跡 研究グループは、糖尿病と超過死亡との関連を評価し、糖尿病関連の絶対超過死亡を、中国の都市部と地方について調べた。7年間の全国前向き調査は、中国10地域(都市部5、地方5)から30~79歳の成人51万2,869例が参加して行われた。被験者は2004年6月~2008年7月に集められ、2014年1月まで追跡を受けた。 ベースラインで糖尿病を確認(既往歴ありまたはスクリーニングにより検出)。主要評価項目は、死亡レジストリで確認した全死因死亡と疾患別死亡で、Cox回帰分析を用いて、ベースラインでの糖尿病有病者vs.非有病者の補正後死亡率比(RR)を推算・比較した。糖尿病関連死は都市部よりも地方で高い 51万2,869例は、平均年齢は51.5(SD 10.7)歳、女性は59%であった。糖尿病有病者は5.9%で、地方4.1%に対し都市部8.1%、男性5.8%に対し女性6.1%、また3.1%が既往患者で、2.8%はスクリーニングにより検出された。 フォローアップ364万人年において、死亡は2万4,909例、そのうち糖尿病有病者は3,384例であった。 非有病者と比較して糖尿病有病者は、全死因死亡率が有意に高かった(1,373 vs.646例/10万、補正後RR:2.00、95%信頼区間[CI]:1.93~2.08)。また、その率比は、都市部よりも地方で高かった(各RRは1.83[95%CI:1.73~1.94]、2.17[95%CI:2.07~2.29])。 糖尿病を有していることで、次の疾患による死亡増大との関連が認められた。虚血性心疾患(3,287例、RR:2.40[95%CI:2.19~2.63])、脳卒中(4,444例、1.98[1.81~2.17])、慢性肝疾患(481例、2.32[1.76~3.06])、感染症(425例、RR、2.29[1.76~2.99])、肝臓がん(1,325例、1.54[1.28~1.86])、膵臓(357例、1.84[1.35~2.51])、女性の乳がん(217例、1.84[1.24~2.74])、女性生殖器系(210例、1.81[1.20~2.74])である。 また、慢性腎臓病(死亡365例)のRRは、都市部(6.83[95%CI:4.73~9.88])と比べて地方(18.69[14.22~24.57])のほうが高かった。 糖尿病有病者において、全死亡の10%(地方16%、都市部4%)が、糖尿病性ケトアシドーシスまたは糖尿病性昏睡(計死亡408例)が原因であることが確認または有望視された。

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ベンゾジアゼピンと認知症リスク~メタ解析

 ベンゾジアゼピン(BZP)は、先進国のとくに高齢の患者に対し広く用いられている。しかし、BZPは記憶および認知機能に影響を及ぼし、認知症リスクを高める可能性があることが知られている。台湾・台北医学大学のMd Mohaimenul Islam氏らは、BZPと認知症リスクとの関連を評価した観察研究をレビューした。Neuroepidemiology誌オンライン版2016年12月24日号の報告。 認知症アウトカムに対するBZP使用リスクを評価するため、観察研究のシステマティックレビュー、メタ解析を行った。検討には、BZP使用患者と対照群における認知症アウトカムを比較したすべての対象観察研究を含んだ。ランダム効果モデルを用いて、プールされたORを算出した。システマティックレビューには10件(3,696例)が含まれ、そのうち8件はランダム効果メタ解析、感度分析に含めた。 主な結果は以下のとおり。・BZP使用患者における認知症オッズは、BZP未使用患者と比較し、78%高かった(OR:1.78、95%CI:1.33~2.38)。・サブグループ分析では、アジアの研究において高い相関が認められ(OR:2.40、95%CI:1.66~3.47)、北米(OR:1.49、95%CI:1.34~1.65)および欧州(OR:1.43、95%CI:1.16~1.75)の研究において中等度の相関が認められた。・糖尿病、高血圧、心疾患、スタチン系薬剤は、認知症リスク上昇と関連していたが、BMIは負の相関が認められた。・主要な分析および大部分の感度分析において、研究間に統計学的および臨床的に有意な異質性が認められた。 著者らは「本検討により、BZP使用と認知症リスクには有意な関連が示唆された。しかし、観察研究では、観察された疫学的関連性が因果関係であるのか、未測定の交絡因子の結果であるのかを明らかにすることができなかった。この関連を明らかにするためにも、より多くの研究が必要である」としている。関連医療ニュース 認知症予防にベンゾジアゼピン使用制限は必要か ベンゾジアゼピン系薬の中止戦略、ベストな方法は 不適切なベンゾジアゼピン処方、どうやって検出する

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151)毎日の果物摂取の適量を簡単に測る【脂質異常症患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話医師将来の健康のことを考えると果物は、毎日、食べておきたいですね。患者量はどのくらい食べたらいいですか?医師ちょっとこぶしを握ってみてください。患者こうですか?(握りこぶしをつくる)医師そうです。このくらいの大きさの果物が目安になります。患者なるほど。大きな握りこぶしの人は、たくさん食べることができますね。医師ハハハ。確かに、そうですね。1日に200gを目安に、食べる習慣をつけてみてください。患者ミカンなら2個くらい。リンゴなら半分ですね。よくわかりました(納得した顔)。●ポイント果物の適切な摂取量を、身近なものを目安に具体的に説明します1) Li M, Fan Y, et al. BMJ Open. 2014;4:e005497.

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糖尿病スクリーニング、HbA1c・空腹時血糖値は有効か/BMJ

 2型糖尿病に進行するリスクが高い前糖尿病状態のスクリーニングとして、HbA1cは感度も特異度もどちらも不十分であり、空腹時血糖値は特異度が高いものの感度が低いことが示された。英国・オックスフォード大学のEleanor Barry氏らが、前糖尿病状態のスクリーニングと介入に関するシステマティックレビューとメタ解析の結果、明らかにした。前糖尿病患者を対象とした試験で、生活習慣病の評価やメトホルミンが2型糖尿病の発症を遅延または予防する可能性が示唆されていたが、前糖尿病状態をどう定義し検出するのが最も良いかについて統一した見解はこれまでなかった。著者は、「スクリーニングは不確かであり、不必要な予防的介入を受ける患者や、逆に必要であるにもかかわらず介入を受けていない患者が多くいるかもしれない」と指摘した上で、「早期発見・早期治療の方針は、糖尿病のハイリスク者すべてに有効というわけではなく、この方針だけでは2型糖尿病の世界的流行に実質的な影響はないだろう」とまとめている。BMJ誌2017年1月4日号掲載の報告。スクリーニングの診断精度と予防的介入の有効性をメタ解析で検証 研究グループは、Medline、PreMedline、Embaseを用い、前糖尿病状態の診断精度(耐糖能異常、空腹時血糖異常、HbA1c高値)を評価した実証的研究、ならびにスクリーニングで特定された集団で介入群と対照群を比較した研究(無作為化試験や介入試験)について、言語は制限せず検索するとともに、研究プロトコルおよび影響力が大きな論文についてはGoogle Scholarで引用追跡を行って試験の詳細と追加論文を調査し、システマティックレビューを行った。 2,874報(titles)が精査され、138試験(計148論文)が本レビューに組み込まれた。メタ解析は、前糖尿病状態を特定するスクリーニングの診断精度の検討、ならびに生活習慣改善とメトホルミン療法による2型糖尿病発症の相対リスクの検討の2部構成とし、スクリーニングに関する研究49件および介入試験50件が最終解析の対象となった。HbA1cは感度・特異度とも低く、空腹時血糖値は感度が低い 前糖尿病状態のスクリーニングに関しては、それぞれの研究で異なるカットオフ値を使用していたが、HbA1cの感度は0.49(95%信頼区間[CI]:0.40~0.58)、特異度は0.79(95%CI:0.73~0.84)、空腹時血糖値の感度は0.25(95%CI:0.19~0.32)、特異度は0.94(95%CI:0.92~0.96)であった。スクリーニング法の違いによって、特定される部分集団が異なった。例えば、HbA1cで前糖尿病状態と診断された人の47%は、空腹時血糖や耐糖能の評価では正常であった。 2型糖尿病の発症リスクについては、6ヵ月~6年間の追跡調査で生活習慣への介入により相対リスクが36%(95%CI:28~43%)低下し、追跡調査後には20%(95%CI:8~31%)となった。

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幹線道路の近くに住む人は認知症リスクが高い/Lancet

 幹線道路から<50mに住む人は、300m超離れた場所に住む人に比べ、認知症発症リスクが高く、幹線道路から離れるにつれて、同リスクの増加幅は有意に減少することが示された。一方、そうした関連は、パーキンソン病、多発性硬化症はみられなかったという。カナダ・Public Health OntarioのHong Chen氏らが住民ベースのコホート試験の結果、明らかにしたもので、Lancet誌オンライン版2017年1月4日号で発表した。認知症、多発性硬化症、パーキンソン病について関連を検証 研究グループは、2001年4月時点でカナダ・オンタリオ州に居住する20~50歳(被験者数約440万人、多発性硬化症コホート)と55~85歳(被験者数220万人、認知症・パーキンソン病コホート)の2つの住民ベースコホートを対象に試験を行った。被験者はいずれもカナダで生まれ、オンタリオ州に5年以上住む人で、ベースラインで多発性硬化症、認知症、パーキンソン病といった神経性疾患を発症していない人だった。 被験者について、郵便番号を基に試験開始5年前の1996年時点で、幹線道路にどれほど近接して居住していたかを調べた。多発性硬化症、認知症、パーキンソン病の発症については、地域の医療管理データで確認した。 幹線道路への近接居住とこれら疾患の罹患率との関連について、Cox比例ハザードモデルを用いて分析した。なお、糖尿病、脳損傷、居住地域の所得などについて補正を行った。大都市在住の幹線道路から<50m内居住、認知症リスクは1.12倍に その結果、2001~12年に各疾患を発症した人は認知症が24万3,611人、パーキンソン病は3万1,577人、多発性硬化症は9,247人だった。 幹線道路への近接居住との関連性は、パーキンソン病、多発性硬化症については認められなかった。 認知症発症については、幹線道路から<50m内に住む人の、同発症に関する補正後ハザード比は、300m超離れた場所に住む人に対して、1.07(95%信頼区間[CI]:1.06~1.08)、50~100mでは1.04(同:1.02~1.05)、101~200mでは1.02(同:1.01~1.03)、201~300mでは1.00(同:0.99~1.01)と有意な関連が認められた(傾向p=0.0349)。 なかでも、幹線道路近接居住と認知症発症について、大都市在住(幹線道路から50m内に住む人のハザード比:1.12、同:1.10~1.14)と、引っ越し経験なし(同ハザード比:1.12、同:1.10~1.14)で強い関連が認められた。

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米国で医療費が最も高い疾患は?/JAMA

 米国の1996~2013年の医療費の推移について、病態ごとに調査し推定額を算出したところ、2013年に最も高額だったのは糖尿病の治療費で約1,014億ドル(うち57.6%が薬剤費、外来医療費は23.5%)で、2番目は虚血性心疾患で881億ドル、3番目は腰部・頸部痛876億ドルだった。一方で各年の医療費は、患者の状態や治療の種類で異なることも明らかになったという。米国・ワシントン大学のJoseph L Dieleman氏らが、政府予算や保険請求支払データなどを基に分析し報告した。米国の医療費は増大を続けており、現在米国経済の17%超を占める。しかし、病態ごとにどれほどの支出があるのか、年齢別や経時的な変化はほとんど明らかになっていなかった。著者は、「今回の調査結果は、米国の医療費の支出コントロールに効果的に用いられるであろう」と述べている。JAMA誌2016年12月27日号掲載の報告。183のデータ源を基に、155の病態について精査 研究グループは1996~2013年にかけて、政府予算、保険請求データ、施設調査や世帯調査の結果、米国政府の公式記録といった183のデータ源を用いて、155の病態(うち、がんは29に分類)に関する医療費を推算した。推算は、患者の年齢や性別とともに医療サービス内容ごとにデータを抽出して行い、支払った医療費について、主要な診断よりも治療を受けた健康状態が反映されるように補正した。増大額最高は腰部・頸部痛と糖尿病、増大率最高は救急医療サービスと一般薬購入費 結果、155の病態について1996~2013年に個人が支払った医療費は、30兆1,000億ドルだった。 155の病態のうち、2013年に最も医療費が高額であったのは糖尿病で、約1,014億ドル(不確定性区間[UI]:967~1,065)だった。そのうち薬剤費の占める割合は57.6%(同:53.8~62.1)、外来医療費は23.5%(同:21.7~25.7)だった。次いで高額だったのは虚血性心疾患の881億ドル(同:827~929)で、腰部・頸部痛876億ドル(同:675~941)と続いた。一方で、被験者の年齢や性別、医療サービスの種別、調査年によって、高額な医療費を要した病態は異なることも認められた。 1996~2013年にかけて、155のうち143の病態で医療費の増大が認められた。なかでも、18年間にわたる増大額が最も多かったのは、腰部・頸部痛と糖尿病で、それぞれの増加額は572億ドル(同:474~644)、644億ドル(同:578~707)だった。 また、同期間で最も増大率が大きかったのは、救急医療サービスと一般薬の購入費で、増加率はそれぞれ年間6.4%と5.6%だった。これに対して入院医療費および介護施設ケア費の伸びは、それぞれ2.8%、2.5%だった。

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米国の認知症有病率が低下、その要因は

 高齢化は、認知症者数の増加につながる。しかし、米国や他の高所得国における近年の研究では、認知症の年齢別リスクが過去25年間で減少している可能性があることが示唆されている。認知症の有病率やリスクの現在および今後の人口動向を明らかにすることは、患者、家族、国家プログラムにおいて重要な意味を持つ。米国・ミシガン大学のKenneth M Langa氏らは、2000年と2012年の米国における認知症有病率の比較を行った。JAMA internal medicine誌2017年1月号の報告。 米国で代表的なHealth and Retirement Study(HRS)のデータより、2000年(1万546人)と2012年(1万511人)の65歳以上の米国人口縦断調査を行った。認知症は、HRS認知尺度を毎年実施し、自己回答者と代理人を分類するための方法で検証された。ロジスティック回帰を用いて、2000年と2012年の認知症有病率の変化に関連する社会経済的および健康的変数を特定した。 主な結果は以下のとおり。・コホートの平均年齢は、2000年75.0歳(95%CI:74.8~75.2歳)、2012年74.8歳(95%CI:74.5~75.1歳)であった(p=0.24)。女性の割合は、2000年58.4%(95%CI:57.3~59.4%)、2012年56.3%(95%CI:55.5~57.0%)であった(p<0.001)。・65歳以上の認知症有病率は、2000年11.6%(95%CI:10.7~12.7%)、2012年8.8%(95%CI:8.2~9.4%、年齢および性別で標準化:8.6%)であった(p<0.001)。・教育年数の多さが認知症リスク低下と関連しており、2000年と2012年で教育年数は11.8年(95%CI:11.6~11.9年)から12.7年(95%CI:12.6~12.9年)へ有意に増加していた(p<0.001)。・認知症有病率は、米国高齢者の心血管リスクプロファイル(たとえば、高血圧、糖尿病、肥満の有病率)の年数が、年齢、性別で調整した後でも有意に増加していたにもかかわらず、低下していた。 著者らは「米国における認知症有病率は、2000年から2012年にかけて有意に減少していた。認知症有病率の低下には、教育年数の増加が一部関連していたが、有病率低下に寄与する社会的、行動的、医学的要因は明らかになっていない。認知症の発症や有病率の傾向を継続的にモニタリングすることは、将来的な社会的影響を評価するために重要である」としている。関連医療ニュース アルツハイマー病へ進行しやすい人の特徴は 認知症の世界的トレンドはどうなっているか 軽度認知障害、5年後の認知症発症率は

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先天奇形の出産は長期死亡率を高めるか/JAMA

 先天奇形を有さない児を出産した母親と比べて、先天奇形を有する児を出産した母親の長期死亡率は、わずかだが統計的に有意に高いことが、カナダ・トロント大学のEyal Cohen氏らが行った、デンマーク住民ベースのコホート研究で明らかにされた。ただし、著者は「今回の結果について臨床的重要性は不明である」と述べている。先天奇形のある児の出産は、女性にとって深刻なライフイベントだが、そうした女性の長期的な健康への影響についてはほとんど知られていない。JAMA誌2016年12月20日号掲載の報告。デンマークの女性4万1,508例について住民ベースコホート研究 研究グループは、デンマークの個人レジストリデータを用いて、1979~2010年に主要な先天奇形(European Surveillance of Congenital Anomalies分類による)のある児を出産した母親4万1,508例(曝露群)について、2014年12月31日までフォローアップする住民ベースコホート研究を行った。比較コホート(非曝露群)は、同レジストリから無作為抽出した、曝露群1例につき、出産年齢、出産経歴、出産年で最大10例を適合した41万3,742例であった。 主要アウトカムは全死因死亡率、副次アウトカムは死因別死亡率などで、ハザード比(HR)を算出して評価。HR算出では、婚姻状況、移民状況、所得四分位値(1980年以降)、学歴(1981年以降)、糖尿病、修正チャールソン併存疾患指数スコア、高血圧、うつ病、アルコール関連疾患歴、自然流産、妊娠合併症、喫煙(1991年以降)、BMI値(2004年以降)について補正を行った。中央値21年追跡で1.22倍高率 両群(45万5,250例)の母親の出産時平均年齢(SD)は28.9(5.1)歳であった。 中央値21(IQR:12~28)年追跡における死亡は、曝露群1,275例(1,000人年当たり1.60)に対し、非曝露群は1万112例(同1.27)であった。すなわち絶対死亡率差は1,000人年当たり0.33(95%信頼区間[CI]:0.24~0.42)、補正前HRは1.27(95%CI:1.20~1.35)、補正後HRは1.22(同:1.15~1.29)であった。 死因別にみると、曝露群の死亡が多い傾向がみられたのは、心血管系疾患死(率差は1,000人年当たり0.05[95%CI:0.02~0.08]、補正後HR:1.26[同:1.04~1.53])、呼吸器系疾患死(同:0.02[0.00~0.04]、1.45[1.01~2.08])、その他自然死(同:0.11[0.07~0.15]、1.50[1.27~1.76])であった。

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「前糖尿病」状態と心血管障害の関連(解説:小川 大輔 氏)-632

 前糖尿病状態と心血管障害の関連の有無についてはこれまで議論があったが、最近161万例もの前糖尿病状態を含む前向きコホート研究のメタ解析が行われ、前糖尿病状態は心血管疾患リスクの増加と関連することが報告された。 そもそも「前糖尿病状態」とはどういう状態であるのか、実のところその定義は曖昧である。空腹時の高血糖、食後の高血糖、糖負荷試験の負荷後の高血糖、HbA1cの高値など、前糖尿病であると判断する状態には種々あり、必ずしもこれらがすべてそろうわけではない。また、前糖尿病状態を「耐糖能異常」あるいは「境界型糖尿病」と別の用語で表現することもあるし、患者さんは「以前に糖尿病のけがあると言われた」と表現したりもする。さらに、糖尿病の診断は国や地域により診断基準が異なるため、どの診断基準を用いるかにより前糖尿病に判定されたり、正常型に判定されたりする。そのためこの研究では、空腹時血糖は米国糖尿病学会とWHOの基準別に、HbA1cは米国糖尿病学会と英国立臨床評価研究所の基準別に分けて解析が行われている。 以前に、前糖尿病状態は心血管障害リスクを増加するという報告がある一方、増加しないという報告もあった1)2)。今回の研究では、前糖尿病状態は心血管疾患リスクを高めることが示されたが、問題点は平均9.5年の経過中に糖尿病を発症した症例を把握できていないことである。この研究では、全症例のどの程度が糖尿病を発症したか特定できていないため、糖尿病症例が含まれて心血管障害リスクが高くなった可能性が否定できない。また、米国糖尿病学会の空腹時血糖の基準による前糖尿病状態では総死亡、冠動脈疾患、脳卒中のリスクはそれぞれ1.13倍、1.10倍、1.06倍とそれほど顕著ではなく、糖尿病を発症せずに前糖尿病状態であり続けることで心血管イベントが本当に増加するかどうかは依然として不明である。 前糖尿病状態であると、わずかに心血管疾患のリスクが増加することが今回示されたが、それでただちにイベント抑制のために前糖尿病状態でも薬物療法を開始するかというと、そうはならない。当然ながら前糖尿病状態では、食事や運動などの生活習慣の改善が最も重要である。生活習慣の改善により、前糖尿病状態から正常な状態に戻ることは日常臨床でしばしば経験するところである。また、過去に行われたDPP試験で、生活習慣強化介入群のほうが薬物療法介入群よりも糖尿病の発症をより強く抑制することが証明されている3)。

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飲み物に潜む糖尿病前症リスク

飲み物に含まれる糖分は、意外と見落としがち!?炭酸飲料を飲む習慣は糖尿病前症リスクを上昇させる!砂糖入り飲料の摂取量と糖尿病前症発症リスクの関係 糖尿病前症とは、糖尿病と診断されていないものの、血糖値(HbA1c)の値が5.7~6.4%と高く、糖尿病予備軍と考えられます。246%増に! 糖尿病前症は、砂糖の摂取量を減らすことで、完全な糖尿病への移行を防ぐことが可能です。 発 甘みを感じにくい炭酸飲料には、350mL/缶あたり、角砂糖10個相当の糖質が含まれています。炭酸飲料を飲むことが習慣化している人は、とくに注意が必要です。1.46症リ 1スク1.00砂糖入り飲料(350mL)をまったく飲まない人砂糖入り飲料(350mL)を平均6回/週 飲む人【対象】米国の中年男女1,700例年齢(平均±SD):51.9±9.2歳、BMI(平均±SD):26.3±4.4Jiantao Ma, et al. J Nutr. 2016 Nov 9. [Epub ahead of print]Copyright © 2016 CareNet, Inc. All rights reserved.

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新たな人工膵臓システム、日常生活下で有用/Lancet

 1型糖尿病成人患者への新たな連続血糖測定(CGM)付きインスリンポンプの安全性と有用性について、自由生活下で検討した多施設共同無作為化クロスオーバー比較試験の結果が発表された。米国・ボストン大学のFiras H El-Khatib氏らが検討したのは、iPhone 4SとG4 Platinum CGMを連動させた人工膵臓システムで、体格の情報のみで初期化し、インスリンおよびグルカゴンを自動投与する。既存のセンサー増強型インスリンポンプとの比較において、カーボカウントの食事療法を要することなく優れた血糖コントロールを達成したことが示された。CGM付きインスリンポンプについて、これまで、自宅で自由に生活しながらという設定で安全性・有効性を調べる臨床試験は行われていなかった。Lancet誌オンライン版2016年12月20日号掲載の報告。従来型インスリンポンプと無作為化クロスオーバー比較試験 研究グループは、この新たな人工膵臓システムが、食事や運動の制約を受けることなく自宅で日常生活を送る1型糖尿病成人患者の、平均血糖値や低血糖症の頻度を減じることが可能かを評価した。米国内4施設(マサチューセッツ総合病院、マサチューセッツ大学、スタンフォード大学、ノースカロライナ大学)で、車で30分圏内に住む1型糖尿病の18歳以上患者をボランティア参加で募った。 被験者は無作為に1対1の割合で、連番が付されている密封封筒を用いて2ブロックに割り付けられ、人工膵臓および通常ケア(従来型またはセンサー増強型インスリンポンプ療法)による血糖コントロールをクロスオーバーで受けた。それぞれの治療期間は11日間。期間中、被験者はスポーツやドライブなども含めてあらゆる活動に制限を受けなかった。 この人工膵臓は、被験者の体格の情報のみで初期化するようになっており、連続血糖モニターからのデータを用いた自動適応用量アルゴリズムによって、インスリンとグルカゴンが皮下注で投与される。 主要アウトカムは2つで、平均血糖値と、平均CGM血糖値が3.3mmol/L未満であった時間。両療法を完了した被験者の2~11日のデータを解析した。従来インスリンポンプ法よりも血糖コントロールが有意に優れる 2014年5月6日~2015年7月3日の間に43例が無作為化を受け、39例が試験を完了した。人工膵臓療法を最初に受けたのは20例、対照ケアを最初に受けたのは19例であった。 結果、平均CGM血糖値は、人工膵臓療法の期間中は7.8mmol/L(SD 0.6)、対照ケアの期間中は9.0mmol/L(1.6)であった(差:1.1mmol/L、95%信頼区間[CI]:0.7~1.6、p<0.0001)。 平均CGM血糖値が3.3mmol/L未満であった時間は、人工膵臓期間中では0.6%(0.6)、対照ケア期間中では1.9%(1.7)であった(差:1.3%、95%CI:0.8~1.8、p<0.0001)。 視覚アナログスケール(0~10)で評価した悪心の平均スコアは、人工膵臓療法の期間中(0.52[SD 0.83])が対照ケア期間中(0.05[0.17])よりも有意に高かった(差:0.47、95%CI:0.21~0.73、p=0.0024)。 体重および各種検査値(収縮・拡張期血圧など)の変化について、両療法期間中で有意差はみられなかった。また、人工膵臓療法期間中に、重篤または不測の有害事象の発生はなかった。 結果を踏まえて著者は、「さらなる大規模かつ長期の試験を行い、人工膵臓による自動血糖管理の長期的な有用性とリスクを確立する必要がある」とまとめている。【訂正のお知らせ】本文内の表記に誤りがあったため、一部訂正いたしました(2017年1月4日)。

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飽和脂肪酸の不飽和脂肪酸による置換は冠動脈疾患リスクを低下させる!(解説:島田 俊夫 氏)-631

 私たちは、炭水化物、脂肪、タンパク質と少量のミネラル、ビタミンを摂取することによりエネルギーを獲得している。しかしながら、炭水化物の過剰摂取と運動不足が糖尿病・肥満の主要因になっている。糖質制限は治療上重要だが、適切な供給カロリーを維持するためには炭水化物以外の栄養素からエネルギーを獲得することが必要となる1)。1g当たりの産生カロリーは、炭水化物4kcal、脂肪9kcal、タンパク質4kcalのエネルギーを産生する。単純計算から、糖質制限食は代替エネルギーを脂肪またはタンパク質から取らざるを得ない。飽和脂肪酸を不飽和脂肪酸置換することは冠動脈疾患死を減らす 今回取り上げた、BMJ誌2016年11月23日号に掲載された米国・ハーバード大学公衆衛生大学院のGeng Zong氏らが、米国男女大規模コホート2試験で1984~2012年の看護師健康調査に参加した女性7万3,147例と、1986~2010年の医療従事者追跡調査に参加した4万2,635例の2つのコホートによる前向き縦断コホート試験により、飽和脂肪酸の冠動脈疾患への関与に対して解析を行った。本研究の被験者はベースラインでは主たる慢性疾患を認めない人のみを対象とした。 被験者のうち、冠動脈疾患の発生(n=7,035)は自己申告により、関連死は全米死亡記録や親戚縁者、郵便局からの報告により裏付けられた。冠動脈疾患症例については診療記録により確認が行われた。 その結果、追跡期間中の総エネルギー摂取量に占める飽和脂肪酸の割合は9.0~11.3%で、ラウリン酸(12:0)、ミリスチン酸(14:0)、パルミチン酸(16:0)とステアリン酸(18:0、8.8~10.7%エネルギー)が主な構成脂肪酸であった。これら4種の脂肪酸は、冠動脈疾患発症と強い相関を示し、スペアマンの順位相関係数は0.38~0.93(すべてのp<0.001)であった。 生活習慣要因と総エネルギー摂取量については多変量調整後、各々の飽和脂肪酸の摂取量の最高5分位数群 vs.最小5分位数群のハザード比は、タウリン酸が1.07(95%信頼区間[CI]:0.99~1.15、傾向p=0.05)、ミリスチン酸が1.13(1.05~1.22、傾向p<0.001)、パルミチン酸が1.18(1.09~1.27、傾向p<0.001)、ステアリン酸が1.18(1.09~1.28、傾向p<0.001)、4種複合飽和脂肪酸で1.18(同:1.09~1.28、傾向p<0.001)であった。 4種の飽和脂肪酸から摂取するエネルギーの1%相当分を、多価不飽和脂肪酸で置換することにより同ハザード比は0.92(p<0.001)に、また1価不飽和脂肪酸で置換すると0.95(p=0.08)、全粒炭水化物で0.94(p<0.001)、植物性タンパク質で0.93(p=0.01)とリスクの減少がみられた。また、単体ではパルミチン酸での置換がリスクを最も低下させ、ハザード比は多価不飽和脂肪酸の置換で0.88(p=0.002)、1価不飽和脂肪酸で0.92(p=0.01)、植物性タンパク質で0.89(p=0.01)であった。糖質制限食使用上の注意点 糖質制限食の重要性がクローズアップされている今日、代替エネルギーを脂肪から取ることは一見理にかなっているが、本論文の結果から脂肪酸の質が重要となり2)3)、飽和脂肪酸の摂取を抑え、多価不飽和脂肪酸または1価不飽和脂肪酸、植物性タンパク質を糖質代替エネルギー源とすることは、糖質制限食の弱点強化につながる可能性を示唆する。

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第7回 速効型インスリン分泌促進薬(グリニド薬)による治療のキホン【糖尿病治療のキホンとギモン】

【第7回】速効型インスリン分泌促進薬(グリニド薬)による治療のキホン―軽症、もしくは耐糖能異常(IGT)の方に使うイメージなのですが、どのような患者さんに適しているのでしょうか。 速効型インスリン分泌促進薬は、SU薬同様、膵β細胞のSU受容体に結合してインスリン分泌を促進させる薬剤ですが、SU薬に比べ吸収と血中からの消失が速く、作用時間がSU薬より短いため、1日3回食直前投与による食後高血糖の改善に適しています。食後高血糖の改善が心血管疾患の発症や進展を抑制するうえで重要であることは、DECODE Studyやわが国のFunagata Studyといった大規模臨床試験から明らかです1)、2)。 速効型インスリン分泌促進薬は、空腹時血糖値はそれほど高くないのに、HbA1cがやや高いなど、食後高血糖の是正が必要な2型糖尿病患者さんで、患者さん自身のインスリン分泌能(内因性インスリン分泌能)がある程度保たれている(膵β細胞に十分な残存機能がある)比較的早期の患者さんが適しています。インスリン分泌能の指標については、「第5回 SU薬による治療のキホン」で紹介していますが、“過去にSU薬を長期に使っていない”ことを1つの目安にしていただくのもよいです。 なお、同じ食後高血糖改善薬であるα-グルコシダーゼ阻害薬(GI)「ボグリボース(商品名:ベイスン)」は、糖尿病の前段階であるIGTにおける2型糖尿病の発症予防が確認されていることから、0.2mg錠に限ってIGTに対して保険適用となっていますが、その他のα-GIと速効型インスリン分泌促進薬の添付文書上での適応は「2型糖尿病」です。―他剤との効果的な併用方法について教えてください。 速効型インスリン分泌促進薬は食後高血糖の改善に適しているため、血糖降下特性の異なる薬剤との併用という点から考えると、空腹時血糖値を低下させる薬剤との併用が考えられます。 速効型インスリン分泌促進薬は毎食直前の投与で朝食後、昼食後、夕食後の高血糖を改善しますが、食事と食事の間が短い時間帯では、連日投与である程度、次の食前血糖値の低下にも寄与します。つまり、朝食直前の投与で朝食後の高血糖が改善されると、昼食前血糖値は低下し、また、昼食直前の投与で昼食後の高血糖が改善されると、夕食前血糖値もある程度低下します。 しかし、夕食後は翌日の朝食前まで時間が空いてしまうため、血中からの消失速度が速い速効型インスリン分泌薬では、夜間・深夜帯に高血糖を生じることがあります。速効型インスリン分泌促進薬単独で治療をしていて、朝食前血糖値が200mg/dLを超えることが続くようであれば、主に空腹時血糖値を低下させるビグアナイド(BG)薬、チアゾリジン薬、SGLT2阻害薬の併用を検討します。 DPP-4阻害薬は、インスリン分泌促進、グルカゴン分泌抑制により、空腹時血糖値と食後血糖値のいずれも低下させますが、速効型インスリン分泌促進薬とは異なる経路でインスリン分泌を促進させるため、速効型インスリン分泌促進薬とDPP-4阻害薬の併用は効果的に食後高血糖を改善するという点でも有用です。SU薬とは、SU受容体に結合してインスリン分泌を促進するという同じ作用点を有し、併用の効果・安全性が確認されていないため、併用できません。 併用する薬剤については、薬価や副作用といった観点から選ぶとよいでしょう。 α-GIは、速効型インスリン分泌促進薬同様、食後高血糖を改善する薬剤ですが、インスリン分泌を介して血糖値を低下させる速効型インスリン分泌促進薬と異なり、糖の吸収を遅らせることで食後の高血糖を改善します。つまりインスリン分泌を介さずに血糖値を低下させるため、インスリン分泌を必要とせず、逆にインスリン分泌を節約できます。速効型インスリン分泌促進薬は、作用時間がSU薬よりも短いとはいえ、インスリン分泌を促進させることに変わりはありません。 食後高血糖を来す病態として、食後のインスリンが食後の血糖上昇よりも遅れて出る「インスリン遅延分泌」があるため、食後高血糖を改善するためにインスリン分泌を促す治療は理にかなってはいるのですが、肥満がある場合、インスリン抵抗性により、インスリンが効きにくくなっており、それを補って血糖値を下げようとして、多量のインスリンを分泌してしまう「高インスリン血症」になっていることがあります。そこに速効型インスリン分泌促進薬だけを用いてしまうと、さらなる高インスリン血症から、肥満が助長されたり、高血圧や心血管疾患のリスクにつながってしまう恐れがあります。 また、インスリンは、脂肪組織や肝臓で、中性脂肪の分解を抑制する働きを持つため、「高インスリン血症」は中性脂肪にも影響を及ぼします。肥満があって、食後の高インスリン血症があると考えられる患者さんでは、遅れて出るインスリン分泌を前倒しにして、“健康な人と同じインスリン分泌パターン”に近づけるために速効型インスリン分泌促進薬を用い、インスリン分泌を節約しながら食後の高血糖を改善できるα-GIを併用(もしくは速効型インスリン分泌促進薬/α-GIの配合薬※)することがよいでしょう。 ※配合薬を第1選択薬として用いることはできません。 また、吸収が速やかである速効型インスリン分泌促進薬は、食後の急峻なインスリン分泌を促しますが、持続血糖測定器(CGM)で速効型インスリン分泌促進薬とα-GIの血糖の低下を比較すると、α-GIが食直後から低下させるのに対し、速効型インスリン分泌促進薬はα-GIのそれよりもやや遅く、食後の血糖上昇を抑える時間帯が異なっている傾向がみられます3)。そのため、食後の血糖値全体を抑え、より強力に食後高血糖を改善するという点からも、速効型インスリン分泌促進薬とα-GIの併用は有用な手段です。―患者さんに毎食直前に服用していただくのは難しいと感じますが、どのように指導したらよいでしょうか。 1日3回服用する薬剤の場合、アドヒアランスも薬剤の効果に大きく影響するため、アドヒアランスが順守できることが重要となりますが、食後の高血糖が顕著な場合、やはり、食事のタイミングに合わせて服用する1日3回の食後高血糖改善薬が最も効果的です。 1日3回の場合、昼間の服用を忘れてしまうことが多いので、1日3回が難しければ、朝食前と夕食前だけでも服用してもらうようにします。とくに夕食後の血糖値が上がってしまうと、翌朝の服用まで時間が空いてしまうことと、夕食は1日の食事の中で最もボリュームが多く、その後、大きな身体活動をするわけでもなく、あとは寝るだけになってしまうため、夜間・深夜帯に高血糖が持続してしまいます。1日1回しか服用できなければ、夕食前だけは必ず服用してもらうようにしましょう。 速効型インスリン分泌促進薬は「1日3回“毎食直前”に経口投与する」とされています。服用を忘れてしまい、食中や食後に服用してしまうと効果が減弱することがあります。また、食前30分投与では、食後の血糖が上昇する前にインスリン値が上昇してしまうため、食事開始前に低血糖を起こしてしまう可能性があります。食前投与の時間や食中・食後投与については、各薬剤の添付文書に記載がありますので、ご確認いただければと思います。また、食事のタイミングと合わせた服用が必要な薬剤ですので、シックデイなどで食事が十分に取れない場合は、服用を中止するよう指導してください。―長時間使っていくと膵β細胞が疲弊しないか心配です。 速効型インスリン分泌促進薬もSU薬同様、膵β細胞のSU受容体に結合してインスリン分泌を促進させますが、SU薬に比べて血中からの消失が速いため、インスリン分泌を刺激する時間がSU薬よりも短いのが特徴です。動物実験では、SU薬と速効型インスリン分泌促進薬の連続投与において、SU薬でみられるインスリン分泌の減弱(膵β細胞の疲弊)が、速効型インスリン分泌促進薬では少ないことが報告されていますが4)、実臨床で、膵β細胞の疲弊が薬剤によるものなのかを判断するのは容易ではありません。食事・運動療法の乱れがなければ、薬剤の長期使用による膵β細胞の疲弊(2次無効)と判断できますが、多くは、生活習慣の乱れによる血糖コントロール不良により、持続する高血糖が存在するからです。 いずれにしても、速効型インスリン分泌促進薬の効果がみられなくなってきたときは、まず、薬剤を1日3回きちんと服用できているか、食事・運動療法が守られているかを確認する必要があります。1)DECODE Study Group, the European Diabetes Epidemiology Group. Arch Intern Med. 2001;161:397-405.2)Tominaga M et al. Diabetes Care. 1999;22:920-924. 3)森 豊. Calm 2(1): 1-7, 20154)Kawai J et al. Biochem J. 2008; 412: 93-101.

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ヒートショックに気を付けよう

冬季の入浴では、高齢者は要注意!冬季、室内外の寒暖の差の影響で、血圧に負担がかかり、上下に激しく変動することで失神や不整脈、場合によっては死亡まで発展することがあります(これを「ヒートショック」といいます)。とくに、お風呂、トイレなどで起こりやすく、高齢者、高血圧、糖尿病など持病のある方は注意が必要です。●参考資料2,0001,000入浴中の心肺機能停止者数(2011年)件数1,7591,2461,07780685801,562586505359 212165 2251月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月東京都健康長寿医療センター 研究所(東京都老人総合研究所)パンフレットより改変Copyright © 2016 CareNet,Inc. All rights reserved.

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