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PT-INR値とイベントの関係

ワルファリンは、医師の指導に従いきちんと服薬することが必要です。(100人・年)302520事故比PT-INR分布と脳梗塞・大出血大梗塞小梗塞大出血151050ワルファリンは、PT-INR1.6~2.6でコントロールされた時、脳卒中になりにくい。~1.591.60~1.99 2.00~2.592.60~PT-INRYasaka M, et al. Intern Med. 2001; 40: 1183-1188.Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.

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デンマークの医療安全学会報告 その1【Dr. 中島の 新・徒然草】(034)

三十四の段 デンマークの医療安全学会報告 その1デンマークで行われた RHCN(Resilient Health Care Network)という医療安全の学会に出席してきたので、その時の様子を3回に分けて報告いたします。まず、デンマークという国です。私は今回が初めての訪問になり、曖昧なイメージしかありませんでした。人口 約560万人面積 約4.3万平方キロメートルつまり九州程度の面積に兵庫県程度の人口が住んでいるということになります。ヨーロッパ大陸から北の方角に突き出してスカンジナビア半島に向きあっており、いわゆる北欧の一部です。首都のコペンハーゲンで北緯55度、ということはおおよそ樺太の北端に相当します。ただし、グリーンランドもデンマーク領です。こちらは人口わずか5万人ですが、面積は216万平方キロメートルあるので日本の5倍ほどの大きさです。デンマークについて面白いのはEU(欧州連合)に所属していながら、通貨はユーロではなく、独自のデンマーククローネ(DKK)を発行していることです。デンマーククローネはユーロ(EUR)に対するレートが人為的に固定されているので、物の値段は DKK と EUR の両方で表示されており、どちらでも使えます。それなら独自通貨を発行する意味があるのでしょうか。おそらくギリシャのような経済危機に見舞われたときに、通貨発行権を持っていれば政府や中央銀行が舵取りをしやすいのだと思います。国土はフラットで山らしい山がなく、あちこちで風力発電の羽根が回っています。人々は北欧らしく長身、金髪で、日本人が張り合おうという気にならないくらいの美男美女揃い。しかも仕事ぶりが真面目で、どこもかしこも掃除が行き届いているのには感心しました。多くのヨーロッパ人がそうであるように、デンマークの人も複数の言語を操ります。少なくとも英語は皆さんペラペラでした。地続きであるドイツ語もペラペラなのではないかと思います。以前はドイツとの間に国境の検問所があり、パスポートのチェックもあったそうですが、今はありません。車を運転していて気づいたら周囲の看板がドイツ語になっていたということもよくあるそうです。「EUの中だったらどこで仕事しようが家を買おうが自由なんだ。いい時代になったものだ」と、あるデンマーク人男性が言っていました。首都のコペンハーゲンですらのんびりしており英語も通じるので、旅行するにはいい所だと思います。ちゃんと世界三大「がっかり名所」の人魚姫像もあり、多くの観光客が写真を撮っていました。この像のモデルはデンマーク王立劇場のプリマドンナのエレン・プライスですが、彼女が裸体を拒否したので首から下は製作した彫刻家エリクセンの奥さん、エリーネが代わりにモデルをつとめたそうです。デンマークの話はこのくらいにして、学会の話をしましょう。なにしろ時差ボケに苦しみながら4日間の英語責めだったので、死にそうな思いをしました。ミゼルファートという風光明媚な村の古城での三食付きの学会ですが、単なるカンヅメ合宿だったのです。resilient というのは、状況に応じて柔軟に対応する能力のことです。会長のホルナゲル先生は漢字の「弾」をあてているので、「柔軟」というよりも「弾力的」という表現がいいのかもしれません。すでに多くの産業において、安全を実現する目的で resilient という考え方が入ってきているそうです。これまでの医療安全と違っているのは、「失敗から学ぶ」のではなく、「成功からも学ぶ」。言い換えれば、成功も失敗も含めたすべての過程から学ぶ人体も医療も線型システム(linear system)ではなく、複雑系(complex system)である。したがって、因果関係で説明できないことはたくさんある。というか、その方が多い医療安全の実現は、単に医療事故のない状態をつくることではないという共通認識を前提にしていることです。「複雑系」というのは知っているような知らないような言葉です。定義するのは難しいので例を挙げたいと思います。複雑系として知られている世界としては、金融、戦争やテロなどの紛争、交通渋滞、台風の発生や地震など、多くのものがあります。生物の構成はそもそも複雑系ですが、とくに典型的なものとしてはの成長、菌糸類の成長、免疫系の機能、感染症の流行などが挙げられます。株の暴落や地震の発生、疾病の発生などは、複雑系の中で突如起こってくる創発(emergence)と呼ばれる現象ですが、これを予測したり制御したりするのは極めて困難です。ほとんど不可能といってもいいでしょう。地震の発生や金融バブルの崩壊がいつどのような形で起こるのかを予測できれば多くの悲劇が防げるはずですが、地球物理学者や経済学者などの専門家をもってしても確実に予測することはできていません。逆に、予測できない創発が突如起こるのが典型的な複雑系なのです。それはさておき、resilient という合言葉のもとに世界中から集まった約50人が、朝から晩までそれぞれの主義主張を発表しては議論するさまは壮観でした。なんせ医療界にとっては全く新しい概念であり、各自が好きなように解釈しては自らの成果、というかアイデアを披露するわけですから、座って聴いている方はまことに苦しいものがあります。まずは複雑系を描写する FRAM(The Functional Resonance Analysis Method)という概念図。これは六角形をパズルのように組み合わせて、たとえば「輸血を行う」といった事象を記述するものです。「正しい血液をとってくる」「電子カルテで確認する」「輸血前に照合する」「輸血ラインにつなぐ」など、1つ1つの行為に input(入力)と output(出力)があるのは当然ですが、これに影響を及ぼすものとして time(時間的制約)、preconditions(準備)、control(制御)、resources(資源)などがあるとしています。頭文字をとって順に I O T P C R で6つになり、この6つで六角形を構成するのです。現実世界を複雑系として理解するためには相互に複雑に絡み合った多数の六角形を用いる必要があり、「輸血」という一見単純な医療行為であっても、FRAM を用いて記述するには10個以上の六角形を要します。その一方、正確に記述すれば複雑怪奇な図となってしまう「輸血」を、われわれがさほど難しく考えることもなくやってしまえるのは、現場の1人1人の「弾力的な」働きによるのです。つまり、医療従事者は非常に resilient なので、無意識のうちに複雑な行程をこなしているのです。もちろん各医療機関には輸血マニュアルというものがあり、それを守って輸血をしているには違いないのですが、実際の現場が万事想定どおりになっているとは限りません。機械の不調とか、バーコードの読み取りがうまくいかないとか、同じ処置室に別の急患が搬入されたとか、時々刻々と変わっていく状況の中で時間に追われながら輸血せざるを得ないのが現実です。ほとんどの場合、現場の人たちがうまく微調整を行い、結果として正しく輸血が行われているのです。ところが残念なことに、ごく稀に異型輸血のような事故が起こってしまいます。一見、単純に見える間違いが、実は機械やバーコードや他の患者など、思いもよらないいろいろな要素が複雑に絡まり合って起こっていることが FRAM からは読み取れます。世の中にはこの FRAM を駆使し、原子力発電から宇宙飛行、国際紛争に至るまでどのように記述するかを研究している人達がいるのは驚きです。そのうちの1人は学会の事務局を兼任していたデンマーク人女性ですが、もともとは化学プラントの安全を専門としており、数年前から医療安全にかかわっているとのこと。アメリカ人やオーストラリア人の医師たちに対し、一歩も引かずに英語で議論するところなど、只者ではありませんでした。

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デング熱での解熱剤に注意~厚労省がガイドライン配布

 9月16日、厚生労働省より全国の地方公共団体の衛生主管部局宛てに「デング熱診療ガイドライン(第1版)」が配布された。本ガイドラインは、全国で131名(9月17日現在)の患者が確認されている中で、一般医療機関への問い合わせも多いことから、9月3日に公開された診療マニュアルの内容を刷新し、あらためて作成されたものである。■妊婦、乳幼児、高齢者は重症化のリスク因子 ガイドラインは、デング熱の概要、症状・所見、診断、治療、予防、参考文献、図表の順で記載されている。 すでに多くのメディアで報道されているように、デング熱の臨床経過について通常は1週間前後の経過で回復すること、典型症状は急激な発熱、発疹、頭痛、骨関節痛、嘔気・嘔吐などであることなどの説明が記されている。 注意すべきは、一部の患者が経過中に重症型デングを呈することである。とくにリスク因子としては、妊婦、乳幼児、高齢者、糖尿病、腎不全などがあり、これらの患者では、経過観察でショック、呼吸不全、出血症状、臓器障害がないかどうかの注意が必要となる(なお1999年以降、日本国内で発症した同疾患での死亡者は記録されていない)。■解熱剤はアセトアミノフェンを推奨 デング熱では上記の症状のほか、血液検査で血小板減少、白血球減少が認められる。確定診断では、ウイルス分離やPCR法によるウイルス遺伝子の検出などが用いられるのは、既知のとおりである。症状を認めた時点で、必要に応じ、適切な治療が可能な医療機関への紹介が必要となる。 また、治療では、有効なウイルス薬はなく、輸液などによる対症療法が行われる。その際に投与する解熱剤について、アスピリンは出血傾向やアシドーシスを助長するため使用するべきでなく、同じくイブプロフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)も胃炎、出血を助長するために使用すべきではないとされている。投与する解熱剤としては、アセトアミノフェンなどが推奨されている。■医療者は診療時にも注意 デング熱には現時点で有効なワクチンがないため、有効な予防対策は蚊に刺されないことである。外出の際は、露出の少ない服装で虫よけスプレーなどによる対策を講じることになる。 1つ注意が必要なことは、患者診療時の医療者への感染である。疑わしい患者の診療時に針刺し事故などの血液曝露で感染する危険があるため、十分に注意するよう促している。 また、患者が出血を伴う場合には、医療従事者は不透過性のガウンおよび手袋を着用し、体液や血液による眼の汚染のリスクがある場合にはアイゴーグルなどで眼を保護する、としている。詳しくは厚生労働省 報道発表資料デング熱、患者さんに聞かれたら・・・

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効果不十分なうつ病患者、次の一手のタイミングは

 既存治療で十分な効果が得られないうつ病患者に対し使用される、アリピプラゾール。その使用にあたり、どのタイミングで既存治療の効果判定を行い、使用を検討すべきなのかは定められていない。米国・オレゴン健康科学大学のD E Casey氏らは、8週間の抗うつ薬単剤療法で効果不十分な大うつ病性障害(MDD)患者を対象に、アリピプラゾール補助療法の有用性を検討した。International journal of clinical practice誌オンライン版2014年9月6日号の報告。 3つの同様に設計された第III相試験(無作為化二重盲検プラセボ対照試験)の事後解析により、1~3剤の抗うつ薬治療(ADT)で効果不十分なMDD患者におけるアリピプラゾールの補助療法の有効性、安全性の調査を実施した。抗うつ薬単剤療法6週時および8週時における「わずかな改善」は臨床全般改善度(CGI-I)スコア3 、「非改善」はCGI-Iスコア4で定義した。 主な結果は以下のとおり。・ADTで「わずかな改善」がみられた患者におけるエンドポイントの奏効率は、アリピプラゾール補助療法群38.8%、プラゼボ群26.6%であった(p<0.05、NNT=9 [95%CI:4.8~27.7])。また、ADTで「非改善」であった患者では、それぞれ24.0%、10.3%であった(p<0.05、NNT=8 [95%CI:4.4~21.5])。・ADTで「わずかに改善」または「非改善」の患者に対するアリピプラゾール補助療法は、単独治療と比較して、それぞれ早くとも1週間後、2週間後に有意な改善がみられた。・ADTで「わずかな改善」がみられた患者におけるエンドポイントの寛解率は、アリピプラゾール補助療法群34.2%、プラゼボ群21.0%であった(p<0.05、NNT=8)。また、ADTで「非改善」であった患者では、それぞれ16.0%、5.9%であった(p<0.05、NNT=10)。・アリピプラゾール補助療法による最も一般的な有害事象は、アカシジア、焦燥感、不眠であった。 8週間の抗うつ薬単剤療法で「わずかな改善」または「非改善」のMDD患者に対する、アリピプラゾール補助療法は有効であることが示された。関連医療ニュース 日本人うつ病患者に対するアリピプラゾール補助療法:名古屋大学 難治性うつ病にアリピプラゾールはどの程度有用か 抗うつ薬+アリピプラゾール、長期忍容性は  担当者へのご意見箱はこちら

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片側性乳がんへの両側乳房切除術、全死亡率は低下せず/JAMA

 ステージ0~IIIの片側性乳がんに対する両側乳房切除術後の全死亡率は、放射線治療併用の乳房温存術実施後と同程度であることが明らかにされた。また片側乳房切除術の総死亡リスクは、前述のいずれの施行後よりも高く、放射線治療併用の乳房温存術と比べると約1.35倍増大することが示された。米国・スタンフォード大学のAllisonW. Kurian氏らが、片側性乳がんの診断を受けた約19万例について行った観察コホート試験の結果、報告した。最近の傾向では、片側性乳がんにおいて両側乳房切除の実施が増えている。しかし医学的および心理社会的な合併症を伴う可能性があることから、著者は今回の結果を踏まえて、「その実施とアウトカムについてよりよく理解することが、がん治療の至適化の基本となる」と指摘している。JAMA誌2014年9月3日号掲載の報告より。中央値89.1ヵ月追跡 研究グループは、米国カリフォルニア州で1998~2011年に、ステージ0~IIIの片側性乳がんの診断を受けた女性、18万9,734例について観察コホート試験を行った。 両側乳房切除術、乳房温存術と放射線治療、片側乳房切除術の別による、全死亡率、乳がん特異的死亡率を比較した。 追跡期間の中央値は89.1ヵ月だった。両側乳房切除術の実施率、1998年以降年率14%で増加 結果、両側乳房切除術の実施率は、1998年の2.0%から、2011年の12.3%へと増加し、年間増加率は14.3%(95%信頼区間[CI]:13.1~15.5)だった。 また、年齢が40歳未満の患者への同実施率は、1998年の3.6%から2011年の33%へと、大幅な増大が認められた。 一方で、両側乳房切除術群の全死亡率は、放射線治療併用の乳房温存術群と有意な差はみられなかった(ハザード比[HR]:1.02、95%CI:0.94~1.11)。しかし、片側乳房切除術群の全死亡率は、放射線治療併用の乳房温存術群に比べ有意に高率だった(HR:1.35、同:1.32~1.39)。 10年全死亡率は、両側乳房切除術が18.8%(95%CI:18.6~19.0)、乳房温存術と放射線治療が16.8%(同:16.6~17.1)、片側乳房切除術が20.1%(同:19.9~20.4)だった。

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心房細動合併の心不全、β遮断薬で予後改善せず/Lancet

 心房細動合併の心不全患者に対し、β遮断薬は死亡率の低下に結び付かないことが、英国・バーミンガム大学のDipak Kotecha氏らが行ったメタ解析の結果、明らかにされた。著者は、「今回の所見は、β遮断薬をその他の心拍コントロール治療に優先して用いるべきではないことを示すものであり、同患者の予後を改善する標準療法として推奨されないことが示された」と述べている。Lancet誌オンライン版2014年9月2日号掲載の報告より。β遮断薬に関する10試験、心不全患者1万9,000例弱についてメタ解析 研究グループは、心不全の患者を対象に行った、10件のβ遮断薬に関する無作為化プラセボ対照試験(被験者総数1万8,254例)の患者個別データを基にメタ解析を行った。 心不全患者で、心房細動を合併する場合と洞調律の場合について、β遮断薬の効果を比較した。主要評価項目は、全死亡率。平均追跡期間は1.5年(SD 1.1年)だった。洞調律心不全患者の死亡率は27%減、心房細動合併患者では低下せず 被験者のうち洞調律の心不全患者は76%(1万3,946例)で、心房細動を合併する心不全患者は17%(3,066例)だった。 補正前死亡率は、洞調律心不全患者が16%(2,237例)、心房細動合併心不全患者は21%(633例)だった。 β遮断薬による治療は、洞調律心不全患者の全死亡率を約27%低下した(ハザード比[HR]:0.73、95%信頼区間[CI]:0.67~0.80、p<0.001)。一方で、心房細動合併心不全患者については、死亡率の低下は認められなかった(同:0.97、0.83~1.14、p=0.73、ベースライン時の心房細動の有無との相互作用に関するp=0.002)。 心房細動を合併する患者についてサブグループ分析を行ったところ、年齢、性別、左室駆出率、NYHA心機能分類、心拍数、ベースライン時の薬物治療にかかわらず、同様の結果が得られた。

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変形性関節症に対する段階的治療は有効か?

 オランダでは、プライマリ・ケアにおいて変形性関節症患者が十分な治療を受けることができるよう段階的治療戦略(SCS)が開発されている。しかし、Sint MaartenskliniekのAgnes J Smink氏らによる調査の結果、2年間にわたりSCSを一貫して実践しても、実践しなかった場合と比べ疼痛や身体機能の変化に差はないことが明らかになった。この結果について著者は、「SCSに沿わない治療が行われた理由、あるいはSCSの長期的な有効性や費用対効果、副作用などさらなる検討が必要で、SCSの価値について考慮されるべき重要な問題がある」との見解を示した。British Journal of General Practice誌2014年9月号の掲載報告。 研究グループは、SCSの実践と健康アウトカムとの関連を評価する目的で、一般開業医を受診した変形性関節症患者313例の、2年間にわたる観察研究のデータを解析した。 各段階で推奨されているすべての方法が行われた後に次の段階の治療が行われた場合を“SCS実行”と定義し、疼痛および身体機能(WOMACで評価:範囲0~100)、疼痛コーピング(Pain Coping Inventory:範囲10~40)、自己効力感(Dutch General Self-Efficacy Scale:範囲12~48)を評価した。 主な内容は以下のとおり。・SCS実行群は117例、非実行群は163例であった。・疼痛および身体機能スコア改善の2年間の変化量は、両群間で統計学的有意差は認められなかった。・その差は交絡因子補正後も変わらず、SCS実行群の非実行群に対する差はWOMAC疼痛スコアで-4.3(95%信頼区間[CI]:-10.3~1.7)、WOMAC身体機能スコアで-1.9(95%CI:-7.0~3.1)であり、SCSの非実行を支持する結果であった。・疼痛コーピングおよび自己効力感改善については、スコアはSCS実行を支持するものであったが、両群間で統計学的有意差はみられなかった。

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これがなぜLancet に!?(解説:桑島 巌 氏)-242

ACCORD試験は、心血管リスクを有する2型糖尿病患者に対しHbA1cを指標として、7.0~7.9%の標準的な血糖コントロール群と<6.0%の厳格な血糖管理群のどちらが心血管イベント(心筋梗塞、脳卒中、心血管死)を抑制するのかを検討したランダム化試験である。 本試験は厳格血糖コントロール群で死亡が多く発生したために、試験は開始後3.7年で中止となった。中止時点で厳格コントロール群では二次エンドポイントである非致死的心筋梗塞の発症は有意に少なかったにもかかわらず、全死亡および心血管死亡が有意に多かったのである。 厳格な血糖コントロール群でなぜ死亡が多かったのか、理由はいまだ明らかではないが、厳格コントロール群でロシグリタゾンやインスリン使用が多かったことなどが低血糖や心不全死を招いたということも理由の1つとして挙げられている。この論文以降糖尿病専門家は、厳格な血糖管理に対して慎重になってきたという経緯がある。 本論文はACCORD試験を中止後、厳格コントロール例を全員標準血糖コントロールにスイッチして、さらに1.2年間追跡した結果である。その結果、延長期間を含めても試験中止時と同様に心筋梗塞発症、不安定狭心症、冠血行再建術はいずれも厳格血糖コントロール群に有意に少なかったという。 しかし本試験は事前に設定されていたプロトコルではなく、後付け解析である点に問題がある。 あえて解釈するならば、厳格に血糖をコントロールすると、「死亡しない限りは、心筋梗塞は予防できます」あるいは「死亡する可能性は高いけれど心筋梗塞は予防できます」という奇妙な話になってしまい、臨床にとってはほとんど参考にならない。 本論文がなぜLancetに掲載されたのかが疑問に残る。少なくともACCORD試験の死亡が多かった理由がきちんと解明してから発表すべき論文である。

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スルホニル尿素(SU)薬は過去の薬か?(解説:住谷 哲 氏)-243

2型糖尿病(T2DM)患者の全死因死亡を減らすことが明らかにされているのは現時点においてはメトホルミンのみである1)。したがってほとんどのガイドラインではメトホルミンが第一選択薬とされている。しかしT2DMは進行性の疾患であるため、多くの患者は治療の継続とともに他の薬剤の追加投与を必要とする。本論文はメトホルミンの次の一手としてのインスリンとスルホニル尿素(SU)薬が予後に及ぼす影響を比較検討したものであり、興味深い。 試験デザインは最近よく用いられる、薬剤処方データベース研究であり、交絡因子の影響は傾向スコアマッチング法を用いて補正されている。 著者らはインスリン投与群がSU薬投与群に比較して良好な予後をもたらすと仮定したが、結果はそれに反してインスリン投与群で全死因死亡が増加していた。この結果からメトホルミンに追加する薬剤としてはインスリンに比較してSU薬が優れている、と単純に考えてよいだろうか? 日常臨床では注射薬であるインスリンを導入するのは容易ではない。ではインスリン投与群となった2,436人の患者はなぜインスリンが選択されたのだろうか。これはこの種の試験デザインで常に問題となる「処方理由による交絡 confounding by indication」であるが、少し考えてみよう。 SU薬ではなくインスリンが選択される場合として、SU薬が適切でない病態、たとえば肝硬変や腎不全の合併がある。しかしこれらの病態はメトホルミンの禁忌に該当するので、すでにメトホルミンが投与されている患者群においては考えにくい。次に考えられるのは血糖コントロールが極めて不良な場合である。これはSU薬投与群またはインスリン投与群のHbA1cの中央値がそれぞれ7.6%、8.5%であることから、可能性は十分ありそうである。傾向スコアマッチング法による補正では当然HbA1cも補正されているので解釈としては問題なさそうであるが、論文著者らもDiscussionで述べているように、HbA1cのみでは表されない糖尿病としての重症度(disease severity)が適切に補正されていない可能性が十分ある。つまりインスリンが選択された患者群は、はじめからイベントを起こしやすい予後不良群であったことになる。 やはり治療法の優劣を判断するには、ランダム化比較試験の結果を参考にする必要がある。SU薬とインスリンとの優劣を比較した試験としてはUKPDS332) があり、早期インスリン導入の従来療法に対する優越性を検討した試験としてはORIGIN3) がある。UKPDS33では、食事療法群、SU薬投与群、インスリン投与群(すでにBasal-bolus療法が用いられている)が比較されたが、その結果は1)SU薬とインスリンはイベント発症予防効果において同等である、2)膵β細胞機能の低下速度は、食事療法群、SU群、インスリン投与群において差はない、というものであった。つまり「早期インスリン導入による膵β細胞機能の温存」は幻想にすぎないことが明らかにされている。ORIGINでは、prediabetesを含む糖尿病患者においてグラルギンを用いた厳格血糖管理のイベント抑制効果を検討したが、グラルギン投与によるイベント抑制効果は認められなかった。 それではメトホルミンの次にはどの薬剤を選択すればよいのだろうか?インスリンおよびSU薬は糖尿病関連合併症を減らすことがUKPDS33で明らかにされているので、メトホルミンへの追加薬剤としていずれかを選択することは十分に合理的である。これまでのすべての報告はインスリン投与により、SU薬に比較して低血糖が増加することを示している。低血糖を回避して血糖を管理することの重要性が次第に明らかになりつつあることから、SU薬が使用できる状況であえてインスリン投与を選択する必要はないと考えられる。早期インスリン導入による膵β細胞保護作用を主張する一部の議論もあるが、その根拠はUKPDS33で明確に否定されている。膵β細胞機能を維持するために重要なのは良好な血糖コントロールを持続することであり、インスリンを投与することではない。インスリンは必要なときに、必要最少量を投与することがコツである。この点で英国のNICEのガイドライン4) では、インスリン投与はメトホルミンおよびSU薬の併用にてコントロール不良であるときに開始すべし、と明確に記載されている。

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「腰痛」に潜む多発性骨髄腫

 多発性骨髄腫(MM)は血液悪性腫瘍(形質細胞性腫瘍)の1つであり、悪性リンパ腫や白血病に次いで患者数の多い疾患である。MMは高齢者に多くみられる疾患で代表的な症状の1つに「腰痛」がある。しかし、腰痛を患っている高齢者は多いため、見逃されていることもあるという。 2014年8月27日(水)、JPタワーホール&カンファレンス(東京都千代田区)にてセルジーン株式会社主催「第4回ヘマトロジー勉強会」が開催され、「腰痛から始まる血液悪性腫瘍~多発性骨髄腫を知っていますか?~」と題し、国立国際医療研究センター 血液内科診療科長の萩原 將太郎氏が講演を行った。 MMは、B細胞の最終分化形態である形質細胞ががん化することによって発症する。がん化した形質細胞は、造血を抑制することで貧血を引き起こし、骨芽細胞に対して造骨を抑制し破骨細胞に対して溶骨を促進することで、骨病変(病的骨折・高度の骨粗鬆症など)を引き起こす。また、がん化した形質細胞が産生するM蛋白が心臓、腎、神経などにアミロイド蛋白として沈着することで、アミロイドーシスを引き起こす。このように、MMは多彩な臓器障害を来す複雑な疾患である。 MMのうち治療対象となる症候性MMは、形質細胞とM蛋白の存在だけではなく、臓器障害(腎機能障害、貧血、骨病変など)を呈する状態を指す。治療方針としては、それぞれの患者さんの年齢や合併症などを考慮の上、化学療法あるいは分子標的薬を含む寛解導入療法に引き続く造血幹細胞移植、もしくは移植は行わず、化学療法/分子標的薬のみを選択する。近年、治療法の進歩により、MMの予後は改善傾向にある。治療の方向性は、非特異的な化学療法剤から特異的な分子標的薬へと変化し、現在もさまざまな薬剤の開発が進んでいる。MMの骨病変により圧迫骨折している場合には、椎体形成術が奏効する場合も多く、疼痛の軽減などQOLの改善に有用な方法である。 2025年には、高齢者が最も多くなるといわれており、MMの患者数は今後も増えることが予想されている。日常診療の中で、慢性的で原因のわからない「腰痛」を訴える高齢患者さんを診た場合には、MMの可能性も考慮し、血液検査を行うことが勧められる。

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糖尿病患者のCOPD増悪、ステロイドで血糖値は?

 COPD増悪を起こした2型糖尿病患者にステロイドを投与しても、血糖値の有意な上昇は認められなかったことを、イスラエル・Nazareth病院のGeorge Habib氏らが明らかにした。Respiratory Medicine誌2014年8月22日号の掲載報告。 ステロイドの投与によって、血糖値の上昇が起こることは知られている。しかし、これまで、COPD増悪を起こした2型糖尿病患者のHbA1cに対するステロイドの影響を検討した研究はなかった。 本研究ではCOPD増悪により入院した2型糖尿病患者をグループ1、対照群として増悪以外の理由で入院したCOPDを有する2型糖尿病患者(年齢・性別により調整)をグループ2とした。両グループとも入院時とその3ヵ月後にHbA1cを評価し、人口統計学的および臨床検査項目の変化、ステロイド総投与量を検討した。 両グループのパラメーターの比較には、Mann-WhitneyのU検定と、カイ二乗検定/Fisherの正確確率検定を用い、入院時と3ヵ月後のHbA1cの比較には、Wilcoxonの符号順位検定を用いた。また、多変量線形回帰分析により、グループ1におけるHbA1cの変化の予測因子を検討した。 主な結果は以下のとおり。・グループ1は23例、グループ2は21例であり、全44例中39例が男性であった。・平均年齢は66.2±8.2歳で、両グループとも糖尿病の治療が強化されていた。・グループ1ではHbA1cに有意な変化は認められなかったが(p=0.416)、グループ2では有意な減少が認められた(p=0.032)。・ステロイド総投与量は、グループ1におけるHbA1c増加の予測因子であった(p=0.026)。■「COPD増悪」関連記事COPD増悪抑制、3剤併用と2剤併用を比較/Lancet

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せん妄管理における各抗精神病薬の違いは

 せん妄の管理において、定型抗精神病薬と各非定型抗精神病薬ではどのような違いがあるのか。スイス・チューリッヒ大学病院のSoenke Boettger氏らは、せん妄に対する定型抗精神病薬(ハロペリドール)と非定型抗精神病薬(リスペリドン、オランザピン、アリピプラゾール)の有効性と副作用プロファイルを比較検討した。その結果、有効性は同程度であったが、副作用プロファイルに関しては相違がみられ、ハロペリドールでは錐体外路症状(EPS)、オランザピンでは鎮静の発現頻度が高いことを報告した。Palliative and Supportive Care誌オンライン版2014年9月5日号の掲載報告。 研究グループは、せん妄の管理において、定型抗精神病薬のハロペリドールと非定型抗精神病薬のリスペリドン、オランザピンおよびアリピプラゾールの有効性ならびに副作用プロファイルを比較検討した。ベースライン時(T1)、2~3日後(T2)、4~7日後(T3)に、The Memorial Delirium Assessment Scale(MDAS)、the Karnofsky Performance Status(KPS)scaleおよび副作用の程度を評価した。解析対象症例は、年齢、認知症の既往、ベースラインのMDASスコアをマッチさせた21例とした。 主な結果は以下のとおり。・各薬剤群でベースライン特性に差はなかった。・平均年齢は64.0~69.6歳の範囲であり、認知症を23.8~28.6%に認め、ベースラインのMDASスコアはハロペリドール19.9、リスペリドン18.6、オランザピン19.4、アリピプラゾール18.0であった。・T3時の投与量はハロペリドール5.5mg、リスペリドン1.3mg、オランザピン7.1mg、アリピプラゾール18.3mgであった。・1週間を通して、各薬剤とも同程度のMDASスコア低下を示し、T2またはT3時点でMDASスコア間に差はみられなかった。・1週間後のMDASスコアはハロペリドール6.8、リスペリドン7.1、オランザピン11.7、アリピプラゾール8.3であった。・T2時点においてせん妄の回復が42.9~52.4%に、T3時点では61.9~85.7%の症例に認められ、薬剤間で評価の差はみられなかった。・副作用としてEPSがハロペリドールで19%、リスペリドンで4.8%に、また、鎮静がオランザピンで28.6%に報告された。・せん妄の管理において、ハロペリドール、リスペリドン、オランザピンおよびアリピプラゾールの有効性は同程度であった。ただし、副作用プロファイルは異なり、ハロペリドールではEPSが、オランザピンでは鎮静が、それぞれ最も高頻度に発現した。関連医療ニュース 定型vs.非定型、せん妄治療における抗精神病薬 高齢者のせん妄に対する抗精神病薬のリスクは? 高力価vs低力価、有効性の違いは

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心拍数低下薬、心不全症状のない安定冠動脈疾患には?/NEJM

 心不全症状を認めない安定冠動脈疾患に対し、心拍数低下薬イバブラジン(国内未承認)を標準治療に追加して投与しても、アウトカムの改善には結びつかなかったことが報告された。英国・王立ブロンプトン病院のKim Fox氏らによる、無作為化二重盲検プラセボ対照試験の結果、示された。これまでの検討でイバブラジンは、左室機能不全、心拍数70回/分以上の安定冠動脈疾患患者について、アウトカムを改善することが示唆されていた。NEJM誌オンライン版2014年8月31日号掲載の報告より。1万9,102例を対象に無作為化プラセボ対照試験 試験は2009年10月12日~2012年4月30日に、51ヵ国1,139施設で行われた。被験者は、臨床的に心不全を認めない安定冠動脈疾患患者で、心拍数70/分以上の計1万9,102例だった。そのうち1万2,049例はCCS(Canadian Cardiovascular Society)スケールクラスII以上(範囲:I~IVで高いほど身体的活動度が制限される)の狭心症を有していた。 研究グループは被験者を、標準治療に加えてプラセボ(9,552例)またはイバブラジン(上限10mgを1日2回、目標心拍数55~60回/分を達成するよう調整)を投与する群(9,550例)に無作為に割り付け追跡した。患者の最終受診日は2014年1月24日で、追跡期間中央値は27.8ヵ月だった。 主要エンドポイントは、心血管系が原因の死亡または非致死的心筋梗塞の複合とした。3ヵ月時点、追跡期間中央値27.8ヵ月後も有意差みられず 3ヵ月時点の評価で、患者の平均心拍数(±SD)は、イバブラジン群60.7±9.0回/分、プラセボ群70.6±10.1回/分だった。 追跡期間中央値27.8ヵ月後の主要エンドポイント発生は、イバブラジン群6.8%、プラセボ群6.4%で、有意差はみられなかった(ハザード比[HR]:1.08、95%信頼区間[CI]:0.96~1.20、p=0.20)。エンドポイント別にみてもいずれも有意差はみられなかった。 イバブラジンは、CCSクラスII以上の狭心症を有する患者において主要エンドポイントを増大することがみられたが、同狭心症を有さない患者では増大はみられなかった(相互作用p=0.02)。 また徐脈の発生がイバブラジン群でプラセボ群よりも有意に高率だった(18.0%対2.3%、p<0.001)。

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結核性心膜炎でのステロイドや免疫療法を検証/NEJM

 結核性心膜炎患者に対し、補助的プレドニゾロン治療またはM. indicus pranii免疫療法のいずれも、有意な効果は認められなかったことが示された。南アフリカ共和国のケープタウン大学のBongani M Mayosi氏らが報告した。結核性心膜炎は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症を有している患者の頻度が高く、抗結核治療にもかかわらず有病率や死亡率が高いことが報告されている。また、補助的グルココルチコイド療法の効果については、死亡率の減少などが報告されていたが、HIV感染症患者についてはがんリスクを増大するといった報告が寄せられ、その使用について国際ガイドラインでは相反する勧告が示されている。研究グループは、補助的プレドニゾロンについてHIV感染症患者を含む結核性心膜炎に対し効果があるのではないかと仮定し検討を行った。NEJM誌オンライン版2014年9月1日号掲載の報告より。1,400例対象に、プレドニゾロンvs. M. indicus pranii免疫療法vs. プラセボ 検討は無作為化2×2要因試験にて、結核性心膜炎と診断または疑われた患者1,400例を対象に行われた。6週間のプレドニゾロンまたはプラセボを投与する群と、3ヵ月間で5回注射投与するM. indicus pranii免疫療法またはプラセボを投与する群に、無作為に割り付けた。 被験者のうち3分の2がHIV感染症を有していた。 主要有効性アウトカムは、死亡・心タンポナーデ・収縮性心膜炎の複合とした。主要複合アウトカムに有意差なし、がんリスク増大 結果、主要アウトカムの発生について、プレドニゾロン投与群(23.8%)とプラセボ投与群(24.5%)との間に有意な差は認められなかった(ハザード比[HR]:0.95、95%信頼区間[CI]:0.77~1.18、p=0.66)。また、M. indicus pranii免疫療法群(25.0%)とプラセボ投与群(24.3%)との間にも有意差はみられなかった(同:1.03、0.82~1.29、p=0.81)。 一方で、プレドニゾロン治療はプラセボと比較して、収縮性心膜炎の発生(4.4%対7.8%、HR:0.56、95%CI:0.36~0.87、p=0.009)、入院(20.7%vs. 25.2%、HR:0.79、95%CI:0.63~0.99、p=0.04)を有意に減少したことが示された。 しかし、プレドニゾロン治療およびM. indicus pranii免疫療法とも、それぞれプラセボと比較して、がん発生の有意な増大と関連しており(1.8%vs. 0.6%、HR:3.27、95%CI:1.07~10.03、p=0.03/1.8%vs. 0.5%、同:3.69、1.03~13.24、p=0.03)、主としてHIV関連のがん増大によるものであった。

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一般市民に皮膚科医はどう思われている?

 米国市民の約半数は、皮膚科医は皮膚がんの治療に大半の時間を費やしており、プライマリ・ケア医よりも職業的重要性は低いと認識していることなどが、米国・カリフォルニア大学デービス校のElizabeth A. Brezinski氏らによる調査の結果、明らかにされた。収入についてはプライマリ・ケア医よりも多いが心臓外科医や形成外科医よりは少ないと思っていることなども示された。著者は、「皮膚科医の専門性についてよりきちんと知らしめる必要がある」とまとめている。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2014年8月27日号の掲載報告。 皮膚科医とその他専門医に対する一般市民の認識を比較することを目的とした調査は、全米市民を対象に、RDD(random digit dialing)方式での電話調査で行われた。  主な結果は以下のとおり。・10個の市外局番から無作為に選択した2,353件に電話をかけ、計800人(34%)の成人から回答を得られた。・全体的に回答者の46%が、皮膚科医は皮膚がんの治療に大半の時間を費やしていると認識していた。・皮膚科医が審美的な処置を行うことに大半の時間を費やしていると認識していた回答者は27%であった。・プライマリ・ケア医のほうが皮膚科医と比較して、重大な職業であると回答したのは63%(より難しい仕事であるとの回答は54%)、また92%がより長時間働いていると認識していることが示された。・心臓専門医との比較においても、同様の結果がみられた。・また市民は、皮膚科医はプライマリ・ケア医よりも収入が多いが、心臓専門医や形成外科医よりは少ないと認識していた。・なお本調査結果について著者は、回答者と非回答者の間にpotential differencesが存在する可能性を指摘している。

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DES後のDAPT継続期間は短期間をベースに、高リスクの患者では症例ごとのオーダーメイド医療か(解説:中川 義久 氏)-241

 薬剤溶出ステント(DES)留置後の2剤併用抗血小板療法(DAPT)を継続する期間については、いまだ明確な基準はない。今回、この問題に1つエビデンスが加えられた。 フランスのJean-Philippe Colletらが、ARCTIC-Interruptionという無作為化比較試験の結果をLancet誌に報告した。2010年1月から2012年3月の間に、中断群624例と継続群635例に割り付けた。DES留置後1年間にイベントが起きなかった場合に割り付けが行われ、中断群はチエノピリジン系薬剤(クロピドグレル)が中断されアスピリンを継続している。継続群は、アスピリン+チエノピリジン系薬剤の2剤投与である。割り付け後の追跡期間の中央値は17ヵ月である。 その結果では、全死亡、心筋梗塞、脳梗塞や一過性脳虚血性発作、再血行再建術、ステント血栓症で定義される主要エンドポイント発生は、ITTで評価すると中断群4%、継続群4%と差は無かった。 一方、STEEPLE大出血イベントで定義される安全性エンドポイントは、中断群<0.5%、継続群1%と有意差はないものの継続群で頻度が高かった。大出血または小出血イベントでは、中断群1%、継続群2%と継続群で有意に頻度が高かった(p=0.04)。 要約すれば、留置後1年間でイベントが起きなかった場合、その後も継続して行うことに明白な有益性はなく、むしろ出血イベントのリスクが増し有害であることが示された。 この試験だけでなく、PRODIGY、REAL-LATE/ZEST-LATE、DES LATE、EXCELLENT、RESET、OPTIMIZEなどの試験でも、長期間のDAPTは心血管イベントを減らすことはなく、出血性合併症を増加させるという結果が一貫性を持って示されている。 このようなエビデンスがあるものの、日本における日常臨床の現場においては、1年を超えてDAPTが継続されている症例も少なくないのが現状であろう。これらの無作為化試験においては、試験除外基準によりステント血栓症の高リスク症例は解析に加えられていないことに注意が必要である。 また、DESの進化、新規の抗血小板薬剤の登場など現場の変化もある。日常臨床において各担当医が悩むのは、複雑な病変背景や植込み手技の症例、PSSやステント・フラクチャを持つことが既知の症例などである。標準的な症例については、DAPT期間についてガイドラインが今後改訂される可能性はあるが、高リスク症例については明確な基準を提示することは困難であろう。 ステント血栓症の危険因子を解析した報告は多い。これらの因子の集積度について症例毎に配慮して各個人に最適な医療を提供するオーダーメイド医療が求められる分野なのであろう。

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Vol. 2 No. 4 オメガ3系多価不飽和脂肪酸製剤の臨床応用 そのエビデンスと各種ガイドラインにおける位置づけ

田中 知明 氏千葉大学大学院医学研究院細胞治療内科学 千葉大学医学部附属病院糖尿病・内分泌代謝内科はじめにグリーンランドや千葉県下でのエイコサペンタエン酸(EPA)の有効性を明らかにした疫学調査をきっかけに、わが国では魚油をエチルエステル化した高純度EPA製剤が開発され、1990年には「閉塞性動脈硬化症に伴う潰瘍、疼痛および冷感の改善」、1994年には「高脂血症」に対する医療用医薬品として臨床の現場に登場した。さらに、欧州、米国などで「高トリグリセライド血症」の効能・効果を有する医薬品として承認されていた高濃度オメガ3製剤(主成分としてEPA・DHAを含有)も2013年に国内で承認され、日常臨床に広く普及しつつある。これらオメガ3製剤の臨床応用におけるエビデンスとしては、高純度EPA製剤の冠動脈疾患に対する発症予防効果を検証した日本人対象の大規模臨床試験JELIS1)に加えて、Circulation、Lancetに報告されたイタリアのGISSI-Prevenzione Trial、GISSI-HF Trialなど、多くのエビデンスが蓄積されている。そこで、本稿ではオメガ3系多価不飽和脂肪酸製剤の臨床応用の骨格となる重要な大規模臨床試験とそのメタ解析におけるエビデンスを解説し、EPA製剤の各種ガイドラインにおける位置づけについて概説する。EPA製剤が推奨される各種ガイドライン本邦においてEPAに関してその臨床的有用性が明記されている各ガイドラインについて、表にまとめる。これまでの大規模臨床試験のエビデンス基づき、現在では『動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012年版』、『循環器疾患における抗凝固・抗血小板療法に関するガイドライン(2009年改訂版)』、『心筋梗塞二次予防に関するガイドライン(2011年改訂版)』、『脳卒中治療ガイドライン2009』の4種類のガイドラインに医療医薬品としての有用性が推奨グレードとともに記載されている。以下に具体的内容とエビデンスグレードを記す。『動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012年版』の第7章「治療法 B 薬物療法におけるステートメント」として、「高リスクの高LDL-C(low density lipoprotein cholesterol)血症においては、スタチン投与に加えてEPAの投与を考慮する」とされている。推奨レベルIIa、エビデンスレベルAである。『循環器疾患における抗凝固・抗血小板療法に関するガイドライン(2009年改訂版)』の「Ⅲ. 各疾患における抗凝固・抗血小板療法 11 心血管疾患高リスク症例の一次予防」においては、「高リスクの脂質異常症におけるエイコサペント酸エチル投与の考慮」が記載され、クラス1のエビデンスレベルとして推奨されている。『心筋梗塞二次予防に関するガイドライン(2011年改訂版)』における「II. 薬物療法 3 脂質異常症改善薬」の項目では、「2. 高LDLコレステロール血症にはスタチンに加え高純度EPA製剤も考慮する」と記載され、エビデンスグレードはBである。『脳卒中治療ガイドライン2009』における「Ⅱ. 脳梗塞・TIA 4-1. 脳梗塞再発予防 (3)脂質異常症」の項目の中で、「3. 低用量スタチン系薬剤で脂質異常症を治療中の患者において、EPA製剤の併用が脳卒中再発予防に有用である」と記載されている。エビデンスグレードはBである。高濃度オメガ3製剤(EPA+DHA)に関しては、欧州(ノルウェー)では1994年に、アメリカでは2004年に使用されるようになっていたが、日本では2013年から使われるようになった。したがって、国内では高純度EPA製剤が主流であった過去の経緯から、各ガイドラインにおける記載は高純度EPA製剤のみなのが現状である。海外ガイドラインにおけるオメガ3系脂肪酸の臨床的位置づけとして、欧州・米国ではEPA・DHA製剤が中心であり、脂質異常症の管理および心不全の治療ガイドラインにおいて推奨されている(推奨レベルIIb、エビデンスレベルB)。今後、本邦においてもエビデンスのさらなる蓄積とガイドラインにおける位置づけが新たに追加されることが期待される。表 各種ガイドラインにおける脂質異常症治療薬の記載画像を拡大するJELISの概要と1次予防・2次予防サブ解析JELISは、日本人を対象に実臨床に近い条件の下で実施された前向き大規模臨床試験であり、各ガイドライン記載の根拠となる重要なエビデンスである1)。JELISは、日本人の脂質異常症患者(総コレステロール250mg/dl以上)において40~75歳の男性と、閉経後~75歳の女性18,645人(冠動脈疾患の1次予防14,981例、2次予防3,664例)を対象としている。プラバスタチン10mg/日またはシンバスタチン5mg/日を基本として、1.8gの高純度EPA製剤の投与群と非投与群を無作為に割り付けて、5年間の追跡調査し、主要冠動脈イベント(致死性心筋梗塞、非致死性心筋梗塞、心臓突然死、心血管再建術、新規狭心症の発症、不安定狭心症)について検討を行った試験である。その結果、主要冠動脈イベントを19%低下させ、EPA投与群では対象群に比べ虚血性心疾患の発症リスク比(95% CI)が0.81(0.68-0.96)であり、非致死性では0.81(0.68-0.96)と有意であった(本誌p.23図を参照)。興味深いことに、血清脂質変化を検討すると、EPA群と対象群においてLDLコレステロールの変化率に有意差を認めなかった。このことから、高純度EPA製剤の心血管イベント抑制効果は、LDLコレステロール値以外による機序が大きいと考えられている。<JELIS 1次予防サブ解析>冠動脈疾患の既往がない1次予防サブ解析(14,981例)では、主要冠動脈イベントの発生はEPA投与群で18%減少するものの、有意差を認めなかった。肥満・高TG (triglyceride)血症・低HDL(high density lipoprotein)血症・糖尿病・高血圧を、冠動脈イベントリスク因子としてそれらの重積と冠動脈イベント発生を検討した結果、対照群/EPA群の両者において発症率の上昇を認め、EPA群で抑制している傾向が見られた2)。また、登録時のTG値とHDL値の組み合わせで4群に分けて、冠動脈イベント発症リスクを比較検討した結果、高TG/低HDL-C血症群ではTG/HDL-C正常群に比較して、冠動脈イベント発生リスクはEPA投与群で53%もの低下を示し、高リスク群での抗動脈硬化作用による心血管イベントの発症抑制が期待されている1, 2)。<JELIS 2次予防サブ解析>冠動脈疾患の既往がある患者(3,664例)の2次予防サブ解析では、EPA投与群で23%のイベント発症抑制効果を認めた3)。インターベンション施行症例や心筋梗塞既往症例においても、EPA投与群でそれぞれ35%、27%のイベント発症の抑制を認めた3)。これらの結果は、高純度EPA製剤の投与はインターベンション施行例や心筋梗塞既往例の2次予防薬としての有用性を示している。血漿EPAとアラキドン酸(AA)の比の変化を観察すると、試験開始時に両群共にEPA/AA比は0.6であったのに対して、EPA投与群では1年後に1.3まで上昇していた3)。試験終了時のEPA/AA比と冠動脈イベント再発の関連性を解析した結果、EPA/AA比が高いほど、イベント発生の相対リスクが低下していることが明らかとなった。<JELIS脳卒中サブ解析>JELIS試験においては、2次評価項目として脳卒中(脳血栓、脳塞栓、判別不能の脳梗塞、一過性脳虚血発作、脳出血、くも膜下出血)の発症が検討された。患者背景として、脳卒中の既往はEPA群で485例(5%)であり、対照群で457例(5%)に認められ、その内訳は閉塞性脳血管障害がそれぞれ74%、75%で、両群間に有意差を認めなかった4)。脳卒中の1次予防に関しては、対照群およびEPA投与群ともに、脳卒中発症頻度が低かったため、両群間に明らかな差を認めなかった。実際、対照群における脳卒中累積発症率が5年間で1.3%ととても低値であったことが大きな要因と考えられている。また、JELIS以外に国内で施行された冠動脈疾患や脳卒中の既往のない高コレステロール患者を対象としたMEGA試験では、プラバスタチンの投与で有意に発症を抑制したことが報告されている。つまり、JELISにおけるスタチン投与の背景がすでに脳卒中発症をかなり予防していたことが推察され、EPAの有用性を否定するものではない結果といえよう。脳卒中既往歴のある2次予防については、EPA投与群において20%の有意な脳卒中発症抑制効果(発症リスク比0.80、95% CI:0.64-0.997)が認められた4)。この脳卒中発症抑制に関しては、number to treat(NNT=疫学の指標の1つで、エンドポイントに到達する患者を1人減らすために何人の患者の治療を必要とするかを表したもの)は27であった。興味深いことに、同時期に欧米で施行されたSPARCL試験5)では、アトルバスタチンの5年間の投与による脳卒中2次予防効果のNNTは46であり、高用量スタチンより優れた結果を示唆するものであった。単純比較はできないが、EPA製剤(スタチン併用)の脳卒中2次予防効果における臨床的有用性を示すと考えられている。登録時のHDL-C値と脳卒中発症の関係を解析した結果、対照群ではHDL-C値が低いことに相関して脳卒中再発率が有意に増加するが、EPA投与群ではHDL-C値と独立して脳卒中再発予防効果を認めた。また臨床的なポイントとして、JELISにおける脳卒中の疾患別検討では、EPA効果がより高い群として脳梗塞、特に脳血栓症の抑制が明らかであった。またEPA服薬良好群では、36%の顕著な再発低下(5年間のNNTは16)を示した6)。EPAの特徴の1つである血小板凝集抑制作用を介したアテローム血栓予防効果が大きな役割を果たしている可能性が高い。GISSI-Prevenzione Trial7)と海外のエビデンスイタリアで行われたGISSI-Prevenzione Trialは、急性心筋梗塞発症後3か月以内の高リスク患者11,324症例を対象とした2次予防試験であり、オメガ3系多価不飽和脂肪酸1g/日のカプセルと抗酸化作用を持つビタミンE 300mg/日を内服する群を、オメガ3系多価不飽和脂肪酸のみ内服する群、ビタミンEのみ内服する群、両方内服する群、両方内服しない群に分けて3.5年間介入し検討を行った試験である7)。その結果、オメガ3系多価不飽和脂肪酸を内服している群は対象群に比べ、全死亡の相対リスク(95% CI)が0.80(0.67-0.94)と低下を認め、特に突然死においては0.55(0.40-0.76)と大きく抑制され、突然死においては治療開始後早期の120日ですでに有意な相対リスクの低下(0.47(0.22-0.99)、p=0.048)が認められた(本誌p.24図を参照)7)。また、心不全患者を対象に行ったGISSI-HF Trialでも、オメガ3系多価不飽和脂肪酸の投与は、有意に心血管イベントの発症を抑制した8)。コホート試験である13試験を用いて、魚摂取・魚食頻度と冠動脈疾患による死亡率との関連について検討した結果(222,364症例のメタ解析)、魚摂取は冠動脈疾患による死亡率を有意に低下させることが明らかとなった9)。さらに、脂質低下療法に関する97ランダム化大規模臨床試験のメタ解析の結果から、スタチンとオメガ3系多価不飽和脂肪酸製剤は、心臓死および総死亡のイベントリスクを低下させることが示された10)。これらのエビデンスから、ハイリスクの脂質異常患者に対してスタチンにEPA製剤を加えることで、さらなる心血管イベント抑制効果が期待できると考えられる。おわりに高純度EPA製剤は、心血管イベントおよび脳血管イベントの1次予防・2次予防戦略を考えるうえで重要な薬剤であることはいうまでもない。大規模臨床試験のエビデンスをベースとした各ガイドラインを見てわかるように、脂質異常症のゴールデンスタンダードであるスタチンに加えて、EPA製剤の併用効果が証明され、臨床的意義づけが確立している。JELISによる日本人のエビデンスに裏づけされた内科的戦略の1つとして、心血管・脳血管イベントのハイリスク症例やスタチン投与による脂質管理下でもイベント発生を抑制できない症例に対して、積極的な使用が推奨される。またEPA・DHA製剤についても、ようやく国内で使用することができるようになった。日本人のエビデンスはまだ十分ではなく、ガイドラインにおける位置づけは現時点では明確ではないが、欧米におけるエビデンスと使用経験から本邦でも十分に期待できるものと思われる。EPA製剤との違いや臨床的使い分けなど、今後のさらなるエビデンスの蓄積が必要であろう。文献1)Yokoyama M et al. Effects of eicosapentaenoic acid on major coronary events in hypercholesterolaemic patients (JELIS): a randomised open-label, blinded endpoint analysis. Lancet 2007; 369: 1090-1098.2)Saito Y et al. Effect of EPA on coronary artery disease in hypercholesterolemic patients with multiple risk factors: sub-analysis of primary prevention cases from the Japan EPA Lipid Intervention Study (JELIS). Atherosclerosis 2008; 200: 135-140.3)Matsuzaki M et al. Incremental effect of eicosapentaenoic acid on cardiovascular events in statin-treated patients with coronary artery disease. Circ J 2009; 73: 1283-1290.4)Tanaka K et al. Reduction in the recurrence of stroke by eicosapentaenoic acid for hypercholesterolemic patients : subanalysis of the JELIS trial. Stroke 2008; 39: 2052-2058.5)Amarenco P et al. High-dose atrovastatin after stroke or transient ischemic attack. N Engl J Med 2006; 355: 549-559.6)田中耕太郎ほか. 高コレステロール血症患者の脳卒中発症に対するEPAの効果-JELISサブ解析結果. 脳卒中2007; 29: 762-766.7)Marchioli R et al. Early protection against sudden death by n-3 polyunsaturated fatty acids after myocardial infarction: time-course analysis of the results of the Gruppo Italiano per lo Studio della Sopravvivenza nell'Infarto Miocardico (GISSI)-Prevenzione. Circulation 2002; 105: 1897-1903.8)Gissi HFI et al. Effect of n-3 polyunsaturated fatty acids in patients with chronic heart failure (the GISSI-HF trial): a randomised, double-blind, placebo-controlled trial. Lancet 2008; 372: 1223-1230.9)He K et al. Accumulated evidence on fish oil consumption and coronary heart disease mortality : a meta-analysis of cohort studies. Circulation 2004; 109: 2705-2711.10)Studer M et al. Effect of different antilipidemic agents and diets on mortality : a systematic review. Arch Intern Med 2005; 165: 725-730.

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HPV16/18型ワクチン、感染歴ある成人にも有効/Lancet

 25歳以上の女性においても、ヒトパピローマウイルス(HPV)16/18型AS04アジュバントワクチンは、31/45型を含むHPV感染および子宮頸部病変に対し効果を発揮することが、オーストラリア・テレソン小児健康リサーチ研究所のS Rachel Skinner氏らが行ったVIVIANE試験で示された。HPV予防ワクチンの主な対象は思春期の少女であるが、すでにHPV 6/11/16/18型ワクチンは成人女性(24~45歳)にも有効との知見がある。発がん性のあるHPVは16/18/45/31/33型が約85%を占めるが、感染歴のある成人女性は新たなパートナーから以前とは異なる型のHPVに感染する可能性が高いという。Lancet誌オンライン版2014年9月2日号掲載の報告。感染/病変歴ありを含む集団の中間解析 VIVIANE試験は、成人女性に対するHPV 16/18型ワクチンの有効性、安全性、免疫原性の評価を行う進行中の多施設共同二重盲検無作為化対照比較第III相試験。今回、中間解析が行われた。 25歳以上の健常女性が、地域、年齢層、HPV DNA検査、細胞診などを考慮して、HPV 16/18型ワクチンを接種する群または対照群に無作為に割り付けられた。26~35歳と36~45歳が約45%ずつ、46歳以上が約10%となるように登録を行った。各年齢層に、15%を上限にHPV感染または病変の罹患歴のある女性を含めた。 主要評価項目は、6ヵ月時のHPV 16/18型感染または前がん病変(Grade 1以上の子宮頸部上皮内異形成:CIN 1+)に対するワクチンの効果とした。有効性の主要解析はaccording-to-protocol(ATP)集団(全3回のワクチン接種、ベースラインの細胞診でHPV陰性または軽度病変、HPV病変歴なし)で行い、副次解析にはワクチン効果の対象外の発がん性HPV型に対する効果を含めた。平均フォローアップ期間は全ワクチン集団が44.3ヵ月、ATP集団は40.3ヵ月であった。良好な交差防御的効果、Grade 3の注射部位疼痛14% 本試験には12ヵ国が参加した。2006年2月16日に患者登録を開始し、今回の解析の最終受診日は2010年12月10日であった。全ワクチン集団は5,752例(ワクチン群:2,881例、対照群:2,871例)で、そのうちATP集団は4,505例(2,264例、2,241例)であり、HPV感染/病変歴ありが705例(345例、360例)含まれた。 ATP集団全体における6ヵ月後のHPV 16/18型の持続感染またはCIN+の抑制率は81.1%(97.7%信頼区間[CI]:52.1~94.0%)であった。26~35歳では83.5%(同:45.0~96.8%)、36~45歳では77.2%(同:2.8~96.9%)であったが、45歳以上では感染例がなく評価不能であった。 ATP集団の6ヵ月後のHPV 16/18型による意義不明な異型扁平上皮細胞(ASC-US+)の抑制率も93.7%(97.7%CI:71.5~99.5%)と良好であった。また、交差防御的な効果として、HPV 31型(抑制率:79.1%、97.7%CI:27.6~95.9%)およびHPV 45型(同:76.9%、18.5~95.6%)に対する抑制作用が確認された。 全ワクチン集団における6ヵ月後のHPV 16/18型の持続感染またはCIN+の抑制率は43.9%(97.7%CI:23.9~59.0%)、HPV感染/病変歴ありの集団では49.9%(同:-0.3~76.2%)であった。 接種後7日間以内に、注射部位の特定有害事象がワクチン群の85%(2,443/2,881例)にみられ、対照群の67%(1,910/2,871例)に比べ頻度が高かった。このうちGrade 3(正常な身体活動が不能)の疼痛はそれぞれ14%(394例)、3%(88例)に発現した。 重篤な有害事象は、ワクチン群の10%(285/2,881例)、対照群の9%(267/2,871例)に認められ、このうちそれぞれ5例(<1%)、8例(<1%)がワクチン関連と考えられた。17例(ワクチン群:14例、対照群:3例)が死亡したが、ワクチン関連死はなかった。 著者は、「この中間解析の知見は、HPV感染歴のある女性を含む25歳以上の女性にも、本ワクチンはベネフィットをもたらす可能性があるとの見解を支持するもの」と指摘している。

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