サイト内検索|page:1358

検索結果 合計:35667件 表示位置:27141 - 27160

27141.

グリベンクラミド、妊娠糖尿病には注意/BMJ

 妊娠糖尿病の短期的治療について、グリベンクラミド(商品名:オイグルコン、ダオニールほか)はインスリンおよびメトホルミン両剤よりも明らかに劣性であり、一方、メトホルミン(+必要に応じてインスリン)がインスリンよりもわずかだが良好であることが示された。スペイン・Mutua de Terrassa大学病院のMontserrat Balsells氏らが、システマティックレビューとメタ解析の結果、報告した。結果を踏まえて著者は、「グリベンクラミドは、メトホルミンやインスリンが使用できるのなら妊娠糖尿病治療には用いるべきでない」と提言している。BMJ誌オンライン版2015年1月21日号掲載の報告より。メタ解析でグリベンクラミドとインスリン、メトホルミンを比較 妊娠糖尿病治療で使用される経口薬が増えており、ガイドラインでも使用を認めているが、安全性に関する情報は限定的である。先行研究では、経口薬に焦点を当てた無作為化試験のメタ解析が複数発表されているが、グリベンクラミドvs. インスリン、メトホルミンvs. インスリン、メトホルミンvs. グリベンクラミドなど総合的な検討は行われていなかった。 研究グループは、それらの比較が行われていた無作為化試験での短期的アウトカムを要約することを目的に、システマティックレビューとメタ解析を行った。 試験適格としたのは、全文を公表しており、薬物療法を必要とした妊娠糖尿病の女性を対象としている、グリベンクラミドvs. インスリン、メトホルミンvs. インスリン、メトホルミンvs. グリベンクラミドを比較検討しているすべての無作為化試験とした。 検索は、2014年5月20日時点でMEDLINE、CENTRAL、Embaseを介して行った。 主要評価項目は、主要アウトカム14(母体6[妊娠末期のHbA1c値、重症低血糖、子癇前症、体重増加など]、胎児8[出産児の在胎月齢、未熟児出産、出生時体重など])、副次アウトカム16(母体5、胎児11)とした。グリベンクラミドはインスリン、メトホルミンより劣性 検索により、15論文、被験者2,509例を解析に組み込んだ。 グリベンクラミドvs. インスリンの主要アウトカムについて、出生時体重(平均差109g、95%信頼区間[CI]:35.9~181g、p=0.003)、巨大児(リスク比:2.62、95%CI:1.35~5.08、p=0.004)、新生児低血糖(同:2.04、1.30~3.20、p=0.002)について有意な差がみられた。 メトホルミンvs. インスリンでは、母体の体重増加(平均差:-1.14kg、95%CI:-2.22~-0.06、p=0.04)、出産児の在胎月齢(同:-0.16週、-0.30~-0.02、p=0.03)、未熟児出産(リスク比:1.50、95%CI:1.04~2.16、p=0.03)で有意差が認められ、新生児低血糖についても差がある傾向が認められた(同:0.78、0.60~1.01、p=0.06)。 メトホルミンvs. グリベンクラミドでは、母体の体重増加(平均差:-2.06kg、95%CI:-3.98~-0.14、p=0.04)、出生時体重(同:-209g、-314~-104、p<0.001)、巨大児(リスク比:0.33、95%CI:0.13~0.81、p=0.02)、在胎不当過大児(同:0.44、0.21~0.92、p=0.03)で有意差が認められた。 副次アウトカムについては、メトホルミンvs. インスリンでは4つがメトホルミンで良好であり、メトホルミンvs. グリベンクラミドではメトホルミンで不良であったのは1つであった。治療不成功は、グリベンクラミドと比べてメトホルミンで高率だった。

27142.

認知症、早期介入は予後改善につながるか

 これまで、アルツハイマー型認知症の進行速度に影響する因子についてほとんど知られていなかった。米国ジョンズ・ホプキンス大学のMatthew E. Peters氏らは、軽度アルツハイマー型認知症にみられる臨床的に重大な神経精神症状が、重度認知症への進行あるいは死亡に及ぼす影響について検討した。その結果、精神病症状、興奮 / 攻撃性、感情障害などが重度認知症への移行または死亡までの期間を早めることが判明したことを報告した。American Journal of Psychiatry誌オンライン版2015年1月13日号の掲載報告。 研究グループは、Cache County Dementia Progression Studyのデータを用い、軽度アルツハイマー型認知症における臨床的に重大な神経精神症状と重度認知症への進行あるいは死亡との関連について検討した。Cache County Dementia Progression Studyは、新規に診断された症例において認知症の進行を調べる縦断的研究である。生存分析には未補正のKaplan-Meierプロットおよび多変量Cox比例ハザードモデルを用いた。推定ハザード比は、認知症発症時の年齢、ベースライン時における認知症罹病期間、性別、教育レベル、General Medical Health Rating、アポリポ蛋白Eε4(ApoE-ε4)遺伝子型を考慮して調整した。 主な結果は以下のとおり。・新規にアルツハイマー型認知症と診断された335例を対象とした。・68例(20%)が観察期間中に重度の認知症に至った。・精神病症状(ハザード比[HR]:2.007)、興奮 / 攻撃性(同:2.946)、すべての臨床的に重大な神経精神症状(ドメインスコア4以上、HR:2.682) は、重度認知症への急速な進行と関連していた。・精神病症状(HR:1.537)、感情障害(同:1.510)、 興奮 / 攻撃性(同:1.942)、軽度の神経精神症状(ドメインスコア1~3、HR:1.448)、臨床的に重大な神経精神症状(HR:1.951)は、早期の死亡と関連していた。・特異的な神経精神症状が、軽度アルツハイマー型認知症から重度認知症への進行や死亡に至るまでの期間短縮と関連することが明らかになった。 結果を踏まえて著者は、「重度認知症あるいは死亡までの期間を遅らせる可能性という観点から、軽度アルツハイマー型認知症における特異的な神経精神症状の治療について検討すべきである」とまとめている。関連医療ニュース アルツハイマーの早期発見が可能となるか 軽度認知障害からの進行を予測する新リスク指標 アルツハイマー病の早期ステージに対し、抗Aβ治療は支持されるか  担当者へのご意見箱はこちら

27143.

日本人のイソフラボン摂取と胃がんの関係

 大豆イソフラボン摂取による胃がんの進行阻害を示唆する実験的研究がいくつかあるが、先行の疫学的研究ではこれと矛盾する結果が出ている。岐阜大学の和田 恵子氏らは、わが国の集団ベースの前向きコホート研究(高山スタディ)で、塩分摂取量を含むいくつかのライフスタイル因子を考慮したうえで、大豆やイソフラボンの摂取量と胃がん発症率の関連を検討した。その結果、大豆イソフラボン(主に非発酵大豆食品)の高摂取が胃がんの予防につながる可能性が示唆された。International journal of cancer誌オンライン版2015年1月14日号に掲載。 1992年9月時点で35歳以上であった男性1万4,219人、女性1万6,573人について、大豆やイソフラボン摂取量を食物摂取頻度調査票(FFQ)で評価し、総エネルギー摂取量について調整した。胃がん発症率は、主に地域の集団ベースのがん登録により確認した。 主な結果は以下のとおり。・2008年3月までに男性441人、女性237人が胃がんを発症した。・複数の交絡因子調整後、大豆摂取量の最低四分位と比較した最高四分位の胃がん相対リスクは有意に低かった。推定ハザード比は、男性で0.71(95%CI:0.53~0.96、傾向のp=0.039)、女性で0.58(95%CI:0.36~0.94、傾向のp=0.003)であった。・女性においては、イソフラボン摂取量と胃がんリスクとの間にも同様の負の相関が認められた。・非発酵大豆食品の摂取量が多いと、胃がんリスクが有意に低いことが認められた(傾向のp値:男性0.022、女性0.005)。一方、発酵大豆食品の摂取量と胃がんリスクとの間に有意な関連は認められなかった。

27146.

Vol. 3 No. 1 血糖をコントロールすることは、本当に心血管イベント抑制につながるのか? ~ DPP-4阻害薬の大規模臨床試験の結果を踏まえて~

坂口 一彦 氏神戸大学大学院医学研究科糖尿病・内分泌内科はじめに国際糖尿病連合のDiabetes Atlas第6版(2013年)1)によれば、世界の糖尿病患者数は3億8,200万人と推定され、そのうちの1億3,800万人が日本を含む西太平洋地区に存在するとされている。世界で糖尿病が理由で亡くなっている人が6秒に1人存在することになり、経済的損失は5,480億ドルにも達するとされている。患者数の増加は2035年には5億9,200万人に達すると予測され、人類にとっての脅威という表現も決して誇張ではない。糖尿病患者は心血管イベントを発生しやすい高リスク集団であることは以前より報告が多く、本邦においても1996年から国内の専門施設に通院する糖尿病患者2,033名を登録して開始されたJapan Diabetes Complications Study(JDCS)の9年次報告2)では、虚血性心疾患の発症率が9.6人/年(男性11.2人/年、女性7.9人/年)と著明に上昇し、脳血管疾患の7.6人/年(男性8.5人/年、女性6.6人/年)を上回っている。それでは、糖尿病患者の血糖をコントロールすることで心血管イベントの抑制につながるのだろうか?糖尿病は何のために治療するのか?という根源的な問題ともいえるこの点について、本稿ではこれまでのエビデンスに基づいて述べる。厳格な血糖コントロールとは何を意味するか?糖尿病の合併症のうち、網膜症・腎症・神経障害など細小血管合併症の発症は、平均血糖の上昇を意味するHbA1cとの間に強い関係があり、さらに1990年代〜2000年に行われたDCCT3)やUKPDS4)などの介入試験において、HbA1cを低下させることで発症・進展阻止が得られることが明らかとなった(図1)。一方で、虚血性心疾患に代表される大血管合併症の発症は、糖尿病患者の血圧や脂質への介入により抑制されることが確認できたが、HbA1cの低下と心血管イベント発症抑制との関連については、それら初期の介入試験では有意な関係を認めることができなかった。2000年代に入りACCORD5)、ADVANCE6)、VADT7)という3つの大規模臨床試験が相次いで発表された。いずれもHbA1cを十分に下げても主要心血管イベントの抑制効果を認めることができず、ACCORD試験に至ってはむしろ強化療法群で死亡率が上昇したという結果で多くの議論を呼ぶこととなった。図1 大規模臨床試験が明らかにした厳格な血糖コントロールがもたらすもの画像を拡大するこれらの試験が私たちに教えたことは、(1)HbA1cの低下は血糖の正常化と同義語ではない、すなわち低血糖を伴わず、血糖変動の小さい日々の血糖状態の結果としての質のよいHbA1cの改善が求められること、(2)年齢、罹病期間、合併症など背景要因を考慮せず一律な治療目標を設定することには問題があること、(3)罹病期間が長い患者に対する治療には限界があり、特に短期間での急速なHbA1cの低下は好ましくないこと、また治療開始の時期がその後の合併症や生命予後に大きく関わることから、糖尿病の発症早期からの治療介入が好ましいこと、などである。その結果、糖尿病の診療は下記のように変化が起きつつある。(1)低血糖の際に交感神経の活性化や凝固系亢進、炎症マーカーの亢進などを介して不整脈や虚血を誘発することが考えられ、低血糖に関する注意が従来以上に強調されることとなった。最近、経口糖尿病治療薬としてDPP-4阻害薬が登場し、現在本邦でも広く使用されているが、これは単独使用では低血糖を起こすことが基本的にはないためと思われる。(2)ADA/ EASDのガイドラインに患者中心アプローチの必要性があらためて記載され、患者ごとの治療目標を設定することが推奨されるようになった8)。(3)その後、厳格な血糖管理の影響は、特に大血管合併症や生命予後に関しては年余を経てからmetabolic memory効果9)やlegacy effect10)が現れることが初期の介入試験の延長試験の結果から明らかとなり、やはり早期からの治療介入の重要性が強調されることとなった。食後高血糖への介入の意義HbA1cがまだ上昇していない境界型のレベルから動脈硬化が進行し、心血管イベントを起こしやすいことはよく知られている。DECODE試験やDECODA試験、本邦におけるFunagata試験が示したことは、経口ブドウ糖負荷試験の空腹時血糖よりも負荷後2時間の血糖値のほうが総死亡や心血管イベントの発症とよく相関するという結果であった。食後高血糖が動脈硬化を促進するメカニズムとして、臍帯血管内皮細胞を正常糖濃度、持続的高濃度、24時間ごとに正常濃度・高濃度を繰り返すという3条件で培養した際、血糖変動を繰り返した細胞で最も多くのアポトーシスを認めたというin vitroの報告や、2型糖尿病患者における血糖変動指標であるMAGEと尿中の酸化ストレスマーカーが相関することなどから、食後高血糖は酸化ストレスや血管内皮障害を介し、大血管合併症につながりうると推測されている。国際糖尿病連合が発行している『食後血糖値の管理に関するガイドライン』では「食後高血糖は有害で、対策を講じる必要がある」とされている。それでは、食後高血糖に介入した臨床試験は期待どおりの結果であったであろうか?STOP-NIDDM試験(Study to prevent Non-Insulin-Dependent Diabetes Mellitus)11)IGT患者1,429名に対して、α-グルコシダーゼ阻害薬であるアカルボースで介入することで2型糖尿病の発症を予防することができるかどうかを1次エンドポイントにしたRCTである。試験期間は3.3年であった。その結果、糖尿病発症は有意に予防でき(ハザード比0.75、p=0.0015)、さらに2次エンドポイントの1つとして検証された心血管イベントの発症も有意に抑制されることが報告された(ハザード比0.51、p=0.03)。しかしアカルボース群は脱落者が比較的多く、得られた結果も1次エンドポイントではないことに注意したい。NAVIGATOR試験(The Nateglinide and Valsartan in Impaired Glucose Tolerance Outcome Research)12)IGT患者9,306名を対象として、血糖介入にはグリニド薬であるナテグリニドを、血圧介入にはARBであるバルサルタンを用いて、2×2のfactorialデザインで実施されたRCTである。1次エンドポイントは糖尿病の発症と心血管イベントの発症で、観察期間の中央値は5年間であった。結果としてナテグリニド群はプラセボ群に比し、糖尿病の発症(プラセボに対するハザード比1.07、p=0.05)、心血管イベントの発症(プラセボに対するハザード比0.94、p=0.43)といずれも予防効果を証明できなかった。本試験ではナテグリニド群において低血糖を増加させていたことや、投薬量が不足していた可能性などの問題が指摘されている。HEART2D試験(Hyperglycemia and Its Effect After Acute Myocardial Infarction on Cardiovascular Outcomes in Patients with Type 2 Diabetes Mellitus)13)急性心筋梗塞後21日以内の2型糖尿病患者1,115名を対象に、超速効型インスリンを1日3回毎食前に使用して食後血糖を低下させた治療群と、基礎インスリンを使用して空腹時血糖を低下させた治療群を比較したRCTである。平均963日のフォローアップで、同様にHbA1cが低下し、日内の血糖パターンにも変化がついたにもかかわらず、主要心血管イベントの発症には両群で有意差がつかなかった。このように、食後の高血糖が有害であるということを示唆するデータやそれを裏づける基礎的データはあるものの、血糖変動を厳格に管理することで本当に糖尿病患者の心血管イベントが減るのかということに関しては、未だ明らかではないことがわかる。DPP-4阻害薬を使用した大規模臨床試験インクレチン関連薬の登場は、糖尿病治療にパラダイムシフトを起こしたとまでいわれ、低血糖や体重増加が少ないというメリットがあるうえに、日内の血糖変動も小さく、真の意味で厳格な血糖コントロールを目指せる薬剤と期待され広く臨床使用されるようになった。加えてインクレチン関連薬には、血糖コントロール改善効果以外に、臓器保護効果やβ細胞の保護効果を示唆するデータが培養細胞や動物実験において出されつつある。最近、DPP-4阻害薬を用い、心血管イベントを1次エンドポイントとした2つのRCTが発表されたので、次にこれらの試験について述べる。試験が行われた背景ロシグリタゾンは本邦では未発売のPPAR-γ活性化薬の1つである。血糖降下作用に加え、抗炎症作用・臓器保護作用などの報告が多く、大血管イベント抑制効果も期待されていたが、2007年にそれまでの臨床試験の結果を解析すると、逆に急性心筋梗塞が対照群に比べて1.43倍、心血管死亡が1.64倍増加しているという衝撃的な報告がなされた14)。2008年、アメリカ食品医薬品局(FDA)はこれらの報告を受け、新規の糖尿病治療薬については心血管イベントリスクの安全性を証明することを義務づけた。ここで述べる2つのRCTは、このFDAの要請に応えるべく行われた。したがって、プラセボ薬に比し、心血管イベントの発生が非劣性であることを1次エンドポイントとしてデザインされたRCTであり、実薬による介入が対照群に比し優れているかどうかを検証するこれまで述べてきた他の試験とは性質が異なる。EXAMINE試験(Examination of Cardiovascular Outcome with Alogliptin)15)(表1)急性冠動脈症候群を発症した2型糖尿病患者5,380名を、アログリプチン群とプラセボ群に無作為に割り付け、観察期間中央値18か月として、心血管死、心筋梗塞、脳卒中の発症リスクを比較したものである。結果として、プラセボに対する非劣性は証明されたが(プラセボに対するハザード比0.96、p<0.001 for noninferiority)、優越性は証明されなかった。表1 EXAMINE試験とSAVOR-TIMI 53試験の概略画像を拡大するSAVOR-TIMI53試験(Saxagliptin and Cardiovascular Outcomes in Patients with Type 2 Diabetes Mellitus)16)(表1)心血管イベントの既往またはリスクを有する2型糖尿病患者16,492名を無作為にサキサグリプチン群とプラセボ群に割り付け、観察期間を中央値2.1年、主要評価項目を心血管死、心筋梗塞、脳卒中発症の複合エンドポイントとして比較したものである。結果として、プラセボに対する非劣性は証明されたが(プラセボに対するハザード比0.89、p<0.001 for noninferiority)、優越性は証明されなかった(p=0.99 for superiority)。本試験の対象は高リスクで罹病期間の長い中高年者であり、ACCORD試験の対象者に似ていることと介入期間の短さを考えると、介入終了時点でイベント発生の抑制効果が認められないことにそれほどの違和感はない。加えてACCORD試験ほど急速にHbA1cは下がっていない(むしろ介入終了時のプラセボとのHbA1cの差は全区間を通じて有意であったとはいえ、介入終了時点で7.7% vs. 7.9%と極めて小さな差であった)、主要評価項目のイベントを増やすことがなかったという意味では所定の結果は得られたといえる。しかし、解析の中で次の点が明らかになった。単剤で使用される限り低血糖のリスクは少ないDPP-4阻害薬であるが、併用薬を含む本試験においてはサキサグリプチン群のほうが有意に低血糖が多かった。また2次複合エンドポイント(1次複合エンドポイントの項目に加えて狭心症・心不全・血行再建術による入院を含めたもの)も両群で有意差はつかなかったが、その中の1項目である心不全による入院は、サキサグリプチン群がプラセボ群に比してハザード比1.19(p=0.007)と有意に増える結果となった。おわりにこのように、現時点では既述のように発症から比較的早い段階から介入することで、後年の心血管イベントや死亡を減らせることは証明されているものの、発症から年余を経た糖尿病患者に対する介入試験で、1次エンドポイントとしての心血管イベントを抑制することを証明した臨床試験は存在しない。DPP-4阻害薬を用いた2つの臨床試験は、優越性の証明が主目的ではなかったものの、心不全による入院の増加の可能性を示唆するものであった(IDF2013では、EXAMINE試験において心不全は増加傾向で、SAVOR-TIMI53試験とEXAMINE試験の2つの試験のメタ解析の結果でも有意に心不全が増えると報告された)。今後、DPP-4阻害薬を用いた大規模臨床試験の結果が明らかにされる予定であり(表2)、この点も興味が持たれる。表2 DPP-4阻害薬は糖尿病患者の予後を変えることができるか?現在進行中の心血管イベントを1次エンドポイントとした大規模臨床試験画像を拡大する文献1)http://www.idf.org/diabetesatlas2)曽根博仁. JDCS 平成21年度総括研究報告書.3)The DCCT Research Group. The effect of intensive treatment of diabetes on the development and progression of long-term complications in insulin-dependent diabetes mellitus. N Engl J Med 1993; 329: 977-986.4)Stratton IM et al. Association of glycaemia with macrovascular and microvascular complications of type 2 diabetes (UKPDS 35): prospective observational study. BMJ 2000; 321: 405-412.5)ACCORD Study Group. Effects of intensive glucose lowering in type 2 diabetes. N Engl J Med 2008; 358: 2545-2559.6)ADVANCE Collaborative Group. Intensive blood glucose control and vascular outcomes in patients with type 2 diabetes. N Engl J Med 2008; 358: 2560-2572.7)VADT Investigators. Glucose control and vascular complications in veterans with type 2 diabetes. N Engl J Med 2009; 360: 129-139.8)Inzucchi SE et al. Management of hyperglycemia in type 2 diabetes: A patient-centered approach. Diabetes Care 2012; 35: 1364-1379.9)DCCT/EDIC Study Research Group. Intensive diabetes treatment and cardiovascular disease in patients with type 1 diabetes. N Engl J Med 2005; 353: 2643-2653.10)Holman RR et al. 10-year follow-up of intensive glucose control in type 2 diabetes. N Engl J Med 2008; 359: 1577-1589.11)STOP-NIDDM Trail Research Group. Acarbose for prevention of type2 diabetes mellitus: the STOPNIDDM randomized trial. Lancet 2002; 359: 2072-2077.12)The NAVIGATOR Study Group. Effect of nateglinide on the incidence of diabetes and cardiovascular events. N Engl J Med 2010; 362: 1463-1476.13)Raz I et al. Effects of prandial versus fasting glycemia on cardiovascular outcomes in type 2 diabetes: the HEART2D trial. Diabetes Care 2009; 32: 381-386.14)Nissen SE and Wolski K. Effect of rosiglitazone on the risk of myocardial infarction and death from cardiovascular causes. N Engl J Med 2007; 356: 2457-2471.15)White WB et al. Alogliptin after acute coronary syndrome in patients with type 2 diabetes. N Engl J Med 2013; 369: 1327-1335.16)Scirica BM et al. Saxagliptin and cardiovascular outcomes in patients with type 2 diabetes mellitus. N Engl J Med 2013; 369: 1317-1326.

27147.

生きた魚をのどに詰めた男性【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第036回

生きた魚をのどに詰めた男性魚を食べて骨がのどに詰まった、なんて経験のある人もいるかもしれません。しかし、今回ご紹介するのは、生きた魚が丸ごとのどに詰まった症例です。 Tang ML, et al.Fish in throat: An Unusual Foreign Body.Med J Malaysia. 2013; 68: 469-470.主人公は19歳の男性です。彼は、およそ12cmの生きている魚を飲み込んでしまった後、強い呼吸困難を訴えました。世界中に数多く存在する“異物論文”を読んでいると、なぜこういった事態になるのか理解できません……。小魚ならともかくとして、12cmですよ。本当に誤って口に入るんでしょうか。彼の咽頭喉頭を軟性鏡で観察すると、大きな生きている魚が喉頭にはまり込んでいるではありませんか。ピチピチ、ピチピチ。鉗子などで無理やり引っ張り出そうと試みましたが、魚が喉頭にガッチリ食い込んで外れません。エイと引っ張ると、魚の尾びれだけがブチっと取れてしまいました。こりゃあ困った、取れないぞ……。

27149.

高感度心筋トロポニンI検査、閾値は男女別に設定を/BMJ

 高感度心筋トロポニンI検査で男女別の診断閾値を設定することで、女性の心筋梗塞診断率が倍増し、心筋梗塞再発や死亡リスクの高いグループを特定できることが判明した。英国・エディンバラ大学のAnoop S. V. Shah氏らが、急性冠症候群疑いの患者1,126例について行った前向きコホート試験の結果、報告した。これまでの研究から、男女同一の診断閾値の採用が、女性の心筋梗塞の過少診断につながり、治療やアウトカムの性差を引き起こす可能性が指摘されていた。BMJ誌オンライン版2015年1月21日号掲載の報告より。男女別の診断基準に基づき、2人の専門医が診断 研究グループは2012年8月に、エディンバラ王立病院で急性冠症候群の疑いがあると診断された患者1,126例について前向きコホート試験を行った。被験者には高感度トロポニンI検査を行い、診断閾値を男性は34ng/L、女性は16ng/Lとそれぞれ設定し、それに基づき2人の循環器専門医が心筋梗塞の診断を行った。 被験者の平均年齢は66歳で、うち46%が女性だった。 診断結果について、従来の心筋トロポニンI検査と性別を問わない診断基準50ng/Lを用いた場合とを比較した。女性の心筋梗塞診断率は11%から22%へ増加 その結果、高感度トロポニンI検査結果と男女別の診断閾値を用いた場合、女性の心筋梗塞診断率は22%と、従来の診断基準の場合の11%に比べ、大幅に増加した(p<0.001)。一方男性については、診断率は19%から21%へのわずかな増加に留まった(p=0.002)。 また、女性のほうが男性よりも、循環器専門医へ紹介されたり、冠動脈再建術を受けることが有意に少なかった(いずれもp<0.05) トロポニン濃度が17~49ng/Lだった女性と50ng/L以上だった女性の、12ヵ月時点における死亡または心筋梗塞再発の発生率は、それぞれ25%と24%であった。これは16ng/L以下だった女性の同発生率4%に比べ、大幅に高率だった(p<0.001)。

27150.

急性脳卒中への予防的抗菌薬は有用か/Lancet

 急性脳卒中の患者に対し、通常の脳卒中治療に加え第3世代セフトリアキソン(商品名:ロセフィンほか)の予防的投与を行っても、機能的アウトカムの改善にはつながらなかったことが報告された。オランダ・アムステルダム大学のWilleke F. Westendorp氏らが、同患者2,550例について行った多施設共同非盲検無作為化比較試験PASS(Preventive Antibiotics in Stroke Study)の結果、示された。著者は「今回の結果は、成人急性脳卒中患者に対する予防的抗菌薬投与を支持しないものであった」とまとめている。Lancet誌オンライン版2015年1月19日号掲載の報告より。セフトリアキソン2gを24時間ごとに4日間投与 研究グループは2010年7月6日~2014年3月23日にかけて、オランダ30ヵ所の医療機関で、急性脳卒中の患者2,550例を対象に試験を行った。 被験者を無作為に2群に分け、一方には、通常の脳卒中治療に加えセフトリアキソン2gを24時間ごと、4日間にわたり静注投与した。もう一方の群には、通常の脳卒中治療のみを行った。被験者の割り付けは、発症後24時間以内に行われた。 主要エンドポイントは、3ヵ月後の修正Rankinスケールによる機能的アウトカムだった。副次的評価項目は、死亡、感染症、抗菌薬使用の各発生率、入院期間などだった。3ヵ月後の修正Rankin・スケールは同等 無作為化直後に12例が除外となり、2,538例についてintention-to-treat分析を行った(セフトリアキソン群1,268例、対照群は1,270例)。なお3ヵ月のフォローアップを完了したのは2,514例(99%、各群1,257例)だった。 結果、3ヵ月後の修正Rankinスケールは両群において同程度で、セフトリアキソンの予防的投与による機能改善は認められなかった(オッズ比:0.95、95%信頼区間:0.82~1.09、p=0.46)。 また、セフトリアキソン予防的投与による有害事象は認められなかったが、クロストリジウム・ディフィシル菌の過剰繁殖感染が、セフトリアキソン群の2例(1%未満)にのみ認められた(対照群は発生例なし)。

27151.

ブプレノルフィン経皮吸収型製剤、慢性腰痛患者の睡眠も改善

 ブプレノルフィン経皮吸収型製剤(BTDS、商品名:ノルスパンテープ)は、中等度~重度の慢性腰痛に対する鎮痛効果を示すことが知られている。米国・Optum社のAaron Yarlas氏らは、臨床試験成績の事後解析を行い、同製剤がオピオイド使用歴の有無を問わず中等度~重度慢性腰痛患者の睡眠の質および睡眠障害を改善することを明らかにした。著者は、「睡眠に関するBTDSの恩恵は、4週以内に現れ12週間にわたって維持される」とまとめている。Pain Practice誌オンライン版2015年1月20日号の掲載報告。 研究グループは、中等度~重度慢性腰痛患者の睡眠に対するBTDS治療の影響を検討する目的で、無作為化二重盲検比較試験2件について解析した。試験1は、オピオイド未使用患者を対象としたBTDS 10mcg/時および20mcg/時とプラセボとの比較試験(541例)、試験2は、オピオイド使用歴のある患者を対象としたBTDS 20mcg/時と5mcg/時の比較試験(441例)であった。 評価項目は、睡眠の質や睡眠障害などについて患者が自己報告するMedical Outcomes Study Sleep Scale(MOS睡眠スケール)で、12週間の二重盲検期におけるMOS睡眠スケールスコアの変化と疼痛減少の程度との関連を検討した。 主な結果は以下のとおり。・12週後のMOS睡眠スケールスコアが得られたのは、試験1が369例、試験2が274例であった。・いずれの試験においても、対照薬群と比較して試験薬群で、MOS睡眠スケールの睡眠問題(Sleep Problems Index:SPI)スコアおよび睡眠障害(Disturbance)スコアが有意に改善した(p<0.05)。・この有意な改善は、二重盲検期の4週目までに認められた。・疼痛軽減は、睡眠改善の予測因子であった。

27152.

温泉療法でうつや睡眠も改善

 12日間の温泉治療プログラムにより、健康な高齢者の疼痛、気分状態、睡眠、抑うつ状態が有意に改善したことが示された。スペイン・ハエン大学のPedro Angel Latorre-Roman氏らが、52例の高齢者を対象に試験を行った結果、報告した。Psychogeriatrics誌オンライン版2014年12月16日号の掲載報告。 検討は、スペイン国内の複数の地域から高齢者52例を集め、政府機関Elderly and Social Services(IMSERSOとして知られる)が作成した水治療(hydrotherapy)プログラムに参加してもらい評価を行った。参加者に、12日間の温泉治療プログラムを提供し、疼痛、気分状態、睡眠、抑うつ状態について評価した。疼痛は視覚的アナログスケールを用いて、気分状態はProfile of Mood Statusを用いて、睡眠はOviedo Sleep Questionnaire、抑うつ状態はGeriatric Depression Scaleを用いて評価した。 温泉治療プログラムは、スペイン・ハエンにある温泉付きホテルBalneario San Andresで行われた。同温泉は、スペインミネラル水ハンドブックによると、低温(20℃以上)に分類され、重炭酸塩、硫酸塩、ナトリウム、マグネシウムを豊富に含む中硬水のアルカリイオン水であった。 主な結果は以下のとおり。・参加者52例の内訳は、男性23例(年齢69.74±5.19歳)、女性29例(同:70.31±6.76歳)であった。・温泉療法は、全被験者のすべての変数(疼痛、気分状態、睡眠、抑うつ状態)を有意に改善した(p<0.05)。・疼痛の改善については性差がみられた。治療後、男性では有意な改善(p<0.01)がみられたが、女性ではみられなかった。・気分状態の改善についても性差がみられた。女性では抑うつ症状と疲労感の両者で有意な改善(p<0.05)がみられたが男性ではみられなかった。・12日間の温泉治療プログラムは、健康高齢者の疼痛、気分、睡眠の質、抑うつ状態にポジティブな効果をもたらすことが示唆された。関連医療ニュース うつ病患者で重要な食事指導のポイント うつになったら、休むべきか働き続けるべきか ビタミンB併用で抗うつ効果は増強するか  担当者へのご意見箱はこちら

27155.

ERでの急性心筋梗塞の診断、TnT検査のカットオフ値は/BMJ

 高感度トロポニンT(TnT)アッセイ単回ベースライン時実施時のカットオフ値について、3~5ng/Lといった低値を用いてもルールアウトは可能であることが示された。英国・エクセター大学のZhivko Zhelev氏らが、システマティックレビューとメタ解析を行った結果、報告した。ただし同値での診断について著者は、「あくまで総合的なトリアージ戦略の一部とすべきもので、発症後3時間未満の患者には適しているとは思われない」と指摘している。本検討は、緊急救命室(ER)での急性心筋梗塞の診断について、TnT単回ベースライン実施のサマリー推定精度を明らかにすることを目的に行われた。BMJ誌オンライン版2015年1月15日掲載の報告より。システマティックレビューとメタ解析で、カットオフ値14ng/L、3~5ng/Lを評価 レビューは、Medline、Embaseなどの電子データベースをソースとし、2006年1月~2013年12月に発表された論文を検索して行った。 初めに著者が、すべてのタイトル、要約を検索し、特定した論文を2人のレビュワーが各々、QUADAS-2を用いてテキスト全文、データの抽出法、試験方法の質をスクリーニングした。選出した論文を、階層二変量モデル(hierarchical bivariate model)を用いてメタ解析を行った。 電子的検索により3,071レコードが特定され、最終的に23試験をメタ解析に組み、カットオフ値14ng/Lおよび3~5ng/Lの結果についてそれぞれプールし分析した。見逃しは14ng/Lでは2例、3~5ng/Lでは1例未満 23試験のうち、カットオフ値14ng/Lでの診断精度について報告をしていたのは20試験で、感度は89.5%(95%信頼区間[CI]:86.3~92.1%)、特異度は77.1%(同:68.7~83.7%)であった。3~5ng/Lについては6試験で報告されており、感度97.4%(同:94.9~98.7%)、特異度42.4%(同:31.2~54.5%)であった。 本解析では、23試験のうち急性心筋梗塞であった患者の割合(平均有病率)は21%(連続患者100例のうち21例が急性心筋梗塞)であった。これに基づき試算すると、カットオフ値14ng/Lとした場合は、21例のうち急性心筋梗塞の見逃しは2例(95%CI:2~3例)であり、79例のうち18例(同:13~25例)が急性心筋梗塞でないにもかかわらず陽性(偽陽性)と診断されることを意味するものであった。 一方、カットオフ値3~5ng/Lなら、見逃しは1例未満(95%CI:0~1)、偽陽性は46例(同:36~54例)であった。 これらの結果について著者は、「高感度トロポニンTアッセイ単回実施時にベースライン時実施時のカットオフ値について、3~5ng/Lの低値を用いてもルールアウトは可能であることが示された」と述べつつ、「しかし、このルールは総合的なトリアージ戦略の一部とすべきで、発症後3時間未満の患者には適していないと思われる。また、検査評価が不正確である割合が高く、低トロポニン値を用いることでより効果が大きい被験者について、ばらつきが大きいことから、注意を払うべきである」とまとめている。

27156.

モノクロロ酢酸はいぼ治療の新たな選択肢

 疣贅(いぼ)の治療として凍結療法やサリチル酸が用いられるが、効果が得られないことも多い。オランダ・ライデン大学のSjoerd C Bruggink氏らは、モノクロロ酢酸が凍結療法あるいは凍結療法+サリチル酸併用療法に代わる、痛みのない効果的な治療選択肢となりうることを無作為化試験で示した。Journal of Investigative Dermatology誌オンライン版2015年1月13日号の掲載報告。モノクロロ酢酸塗布による尋常性疣贅と足底疣贅の治癒率 オランダのプライマリケア53施設において、1つ以上の新規の尋常性疣贅または足底疣贅を有する4歳以上の連続症例が登録され、尋常性疣贅患者(188例)は外来でのモノクロロ酢酸塗布および液体窒素凍結療法(2週ごと)の2群に、足底疣贅患者(227例)は外来でのモノクロロ酢酸塗布および液体窒素凍結療法+サリチル酸(毎日自己塗布)併用の2群に無作為化された。 主要評価項目は、治療13週後における治癒率(すべての疣贅が治癒した患者の割合)であった。 主な結果は以下のとおり。・尋常性疣贅の治癒率はモノクロロ酢酸群が40/92例43%(95%信頼区間[CI]:34~54)、凍結療法群が50/93例54%(同:44~64%)であった(p=0.16)。・足底疣贅の治癒率は、モノクロロ酢酸群が49/106例46%(同:37~56%)、凍結療法+サリチル酸群が45/115例39%(同:31~48%)であった(p=0.29)。・尋常性疣贅患者において治療後の疼痛は両群で類似していた。

27157.

食道がんリスクが高い職業

 食道がんに、職業リスクは関係するのか。スウェーデン・カロリンスカ研究所のCatarina Jansson氏らは、長期フォローアップによる大規模コホート研究であるthe Nordic Occupational Cancer Study(職業がん研究プロジェクト)を基に、その関連性を検討した。その結果、男女共、ウエーターと食品業従事者でリスクが高く、教師でリスクが低いことを報告した。International journal of cancer. Journal international du cancer誌オンライン版2014年12月29日号の掲載報告。 同コホート研究には、1960~1990年におけるフィンランド、アイスランド、ノルウェー、スウェーデンの成人(30~64歳)、1,290万人が参加している。著者らは、参加者を54の職業カテゴリーに分類し、2005年までの全国的ながんレジストリのフォローアップにより食道がん罹患者を特定した。 主な結果は以下のとおり。・国別の標準化罹患比(SIRs)および95%信頼区間(CI)を特定した。・フォローアップ期間中、腺がん4,722例、扁平上皮がん1万4,496例が発生した。・男性において、腺がんと扁平上皮がんのリスクが高かったのは以下の職業であった。・食道がんのリスクが低かったのは、技術者、医師、教師、宗教家、造園業者であった。・6つの職業カテゴリーにおいて、腺がんと扁平上皮がんの間にSIRの有意な差が認められた。・女性において、食品業従事者とウエーターでリスク増加が、教師でリスク低下が認められた。看護師と看護助手では扁平上皮がんのリスクのみ認められた。・男女共、ウエーターと食品業従事者でリスク増加が、教師でリスク低下が認められた。・本大規模コホート研究は、職業により食道がんリスクが異なることを示したが、ほとんどの職業カテゴリーにおいて、食道がんの組織型によるリスクの違いはみられなかった。

27158.

いま一度、ハロペリドールを評価する

 ハロペリドールは世界中で最も高頻度に使用されている抗精神病薬の1つである。過去の解説的(narrative)非システマティックレビューにより、さまざまな第一世代(従来型、定型)抗精神病薬との間に有効性の差がないと報告され、それに基づき「各種第一世代抗精神病薬の有効性は同等である」という根拠のない精神薬理学的な仮説が確立され、テキストや治療ガイドラインに組み込まれている。しかし一方で、仮説は臨床で受ける印象と相反する面があり、質の高いシステマティックレビューの実施が強く求められていた。ドイツ・ミュンヘン工科大学のMarkus Dold氏らは、ハロペリドールの有効性、受容性、忍容性を他の第一世代抗精神病薬と比較するため、メタ解析を実施した。その結果、ハロペリドールにおいてアカシジアの発現が少なかったことを除き、統計学的な有意差は確認されなかった。ただし、「解析対象となった臨床試験はサンプルサイズが小さく、方法論的に質が低いものであった。明確な結論を得るには質の高い臨床試験が必要である」と指摘している。Cochrane Database of Systematic Reviewsオンライン版2015年1月16日号の掲載報告。 本検討では、2011年10月、2012年7月に、CINAHL、BIOSIS、AMED、EMBASE、PubMed、MEDLINE、PsycINFOなどの標準的なデータベースに基づいてCochrane Schizophrenia Group's Trials Registerおよび臨床試験登録を検索。より関連の深い出版物を特定するため、該当する全試験の参考文献を選別し、ハロペリドールを販売している製薬会社に問い合わせ、より関連の深い試験や特定された研究における欠測データに関する情報を取得した。さらに、欠測データを調べるため全対象試験の筆頭著者に連絡を取った。検索対象は、統合失調症および統合失調症様精神病に対し、経口ハロペリドールと他の経口第一世代抗精神病薬(低力価の抗精神病薬、クロルプロマジン、クロルプロチキセン、レボメプロマジン、メソリダジン、ペラジン、プロクロルプロマジン、チオリダジンを除く)を比較したすべての無作為化対照試験(RCT)とした。主要アウトカムは、治療に対する臨床的に重要な反応とした。副次的アウトカムは全身状態、精神状態、行動、全体的受容性(理由を問わず、早期に試験を脱落した被験者の人数により判定)、全体的有効性(治療無効による症例減少で判定)、全体的忍容性(有害事象による症例減少で判定)、特異的な有害事象とした。 主な結果は以下の通り。・63件のRCT、被験者3,675例がシステマティックレビューに組み込まれた。・ハロペリドールの比較薬として多かったのは、ブロムペリドール(9例)、ロキサピン(7例)、トリフロペラジン(6例)であった。・対象となった試験は1962~1993年に公表されたもので、サンプルサイズが小さく(平均被験者数58例、範囲:18~206例)、事前に規定されたアウトカムの報告が不完全なものが多数あった。・主要アウトカムの結果はすべて、質が非常に低い、あるいは質の低いデータに基づくものであった。・多くの試験において、ランダム化、割り付け、盲検化の手順が報告されていなかった。・短期試験(12週以内)において、ハロペリドールと他の第一世代抗精神病薬群との間に、主要アウトカム(治療に対する臨床的に重要な反応)に関する差は認められなかった(40件、2,132例、RR:0.93、CI:0.87~1.00)。・中期試験において、ハロペリドールの有効性は他の第一世代抗精神病薬群に比べ小さいものであったが、このエビデンスは1件の試験に基づくものであった(1件、80例、RR:0.51、CI:0.37~0.69)。・エビデンスは限られていたが、ハロペリドールは他の抗精神病薬に比べ陽性症状を軽減した。・全身状態、他の精神状態アウトカム、行動、理由を問わない試験からの早期脱落、無効による早期脱落、有害事象による早期脱落において群間差は認められなかった。・唯一認められた統計学的有意差は特異的な副作用で、ハロペリドールは中期試験においてアカシジアの発現が少なかった。・メタ解析による結果は、第一世代抗精神病薬と同等の有効性を示唆してきた過去の解説的な非システマティックレビューの見解を支持するものであった。・有効性関連のアウトカムにおいて、ハロペリドールと他の効果の高い第一世代抗精神病薬との間の差異を示す明らかなエビデンスはなかった。・ハロペリドールのリスクプロファイルは他の第一世代抗精神病薬と同様であった。関連医療ニュース 鎮静目的のハロペリドール単独使用のエビデンスは蓄積されたのか 急性期統合失調症、ハロペリドールの最適用量は ブロナンセリンの薬理学的メカニズムを再考する  担当者へのご意見箱はこちら

27160.

事例38 特定疾患療養管理料(退院後1月以内)の査定【斬らレセプト】

解説腰痛と慢性胃炎が主病の患者に対して、B000 特定疾患療養管理料を算定したところ、C事由(医学的理由により不適当、重複〔国民健康保険連合会〕)で査定となった。初診日、再診日と診療内容からみて算定は妥当と思われた。カルテを確認したところ「○○病院、肺炎のため入院 12/3 ENT(退院証明書を拝見)」の記載があった。同管理料は、退院の日から1月以内に行った管理の費用は入院基本料に含まれるものとするとされている。したがって、他院の退院であっても退院後1月以内は同管理料の算定はできない。医療機関から問われないといわない患者も多い。しばらく来院のない患者には、入院の有無をかならず確認すべきであろう。この査定の件数が著しく増えている。その理由として審査機関のコンピュータチェックでは、レセプト請求後、すぐに他院レセプトも併せて電子的に突合が行われていることが考えられる。今回のように、診療録内に記載されていることを見逃さないようにするには、退院後1月以内の患者であることがわかるように、しおりを診療録に挟むなどの視覚に訴える工夫が有効である。電子カルテの場合は、退院日が登録できる機能を有効に活用して、画面上で警告もしくは算定制限がかかるようにするとよいであろう。※ なお2016年4月の診療報酬改定で本特定疾患療養管理料は、「退院日から」が「当該保険医療機関から退院した日から」に要件が変更され、該当する場合は算定可能となりますのでご注意ください。

検索結果 合計:35667件 表示位置:27141 - 27160