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事例52 ベラプロストナトリウム(商品名: プロサイリン)錠20の査定【斬らレセプト】

解説事例では、慢性動脈閉塞症に対して処方したベラプロストナトリウム(プロサイリン®)錠20が、A事由(医学的に適応と認められないもの)を理由にすべて査定となった。査定原因を調べるために同薬の添付文書を確認した。「慢性動脈閉塞症に伴う潰瘍、疼痛及び冷感の改善」に適応があり、用法・用量として「通常、成人には、ベラプロストナトリウムとして1日120μg(6T)を3回に分けて食後に経口投与する」とあった。事例の傷病名は「慢性動脈閉塞症」のみであり、「潰瘍、疼痛及び冷感の改善」が伴った状態であるのかどうかが読み取れない。また、用量としては20μg 2錠であり、定められた1日3回の用法・用量と一致しない。これらのことから査定となったものであろう。症状などに対して添付文書と異なる薬剤投与が必要であれば、その医学的必要性をあらかじめレセプトに記載することが必要である。しかし、経験上では添付文書と用法が異なる場合には、再審査請求を行っても認めてくれないようである。

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若者の新型うつ病へのアプローチとなりうるか

 日本では、とくに若者の間で「新型うつ病」や「ひきこもり(6ヵ月以上持続している重度の社会的なひきこもり)」と表現される新たな精神医学的事象が報告されてきている。信頼ゲームと呼ばれる経済ゲームが現実社会における対人関係の評価に利用できることから、早稲田大学高等研究所の渡部 幹氏らは、大学生を対象に予備的研究を行った。その結果、信頼行動が精神医学的評価スケールと関連していることを報告した。著者は、「新型うつ病やひきこもり等の人々における経済ゲームの妥当性が研究されるべきである」とまとめている。PLoS One誌オンライン版2015年4月2日号の掲載報告。 研究には、日本人大学生81人が参加した。ゲームの相手40人の写真を提示した後に、その写真を参考にお金をいくら提供するかを決定してもらい、Lubben Social Network Scale(LSNS)-6およびPatient Health Questionnaire(PHQ)-9を含む7つの評価スケールに回答してもらった。 結果は以下のとおり。・先行研究と同様に、男子学生のほうが女子学生よりも相手を信頼した。・回帰分析の結果、男子学生ではLSNS-6の「家族」(家族からのサポートの認知)が、女子学生ではPHQ-9の項目8(主観的な焦燥性興奮や遅延)が、それぞれの信頼行動と関連していた。・男子学生において、家族からのサポートは家族以外の人への協力行動と、負の相関を示した。これは社会科学者の主張と一致した。・主観的な焦燥性興奮(および/または遅延)がより強い女子学生は、対人関係において魅力が少ない女性に対してよりも、男性およびより魅力的な女性に対してお金をあまり提供しなかった。関連医療ニュース 若年者への抗精神病薬使用、93%は適応外処方 大うつ病性障害の若者へのSSRI、本当に投与すべきでないのか? 若年男性のうつ病予防、抗酸化物質が豊富な食事を取るべき  担当者へのご意見箱はこちら

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新規抗凝固薬、消化管出血リスクは増大しない?/BMJ

 ダビガトラン(商品名:プラザキサ)やリバーロキサバン(同:イグザレルト)は、ワルファリンに比べ、消化管出血リスクを増大することはないと思われることが示された。米国・ジョンズホプキンス大学のHsien-Yen Chang氏らが、約4万6,000例のデータを分析した結果、統計的有意差を示すエビデンスは得られなかったという。ただしChang氏らは、「今回の試験結果で、ダビガトランの消化管出血リスクはワルファリンに比べて50%ほど高いということや、リバーロキサバンはワルファリンに比べ同リスクが2倍超高いということを排除はできない」と述べている。BMJ誌オンライン版2015年4月24日号掲載の報告より。民間医療保険加入者データを後ろ向きに分析 Chang氏らは、米国の民間医療保険加入者の大規模データベースを基に、2010年10月1日~2012年3月31日までに、ダビガトラン、リバーロキサバン、ワルファリンのいずれかを服用した18歳以上の患者、4万6,163例を対象に、後ろ向きコホート試験を行い、消化管出血リスクを比較した。 被験者のうち、ワルファリン群は85.8%、ダビガトラン群は10.6%、リバーロキサバン群は3.6%だった。 また、ダビガトラン群は、リバーロキサバン群、ワルファリン群に比べ、年齢が高齢である傾向が認められた(平均年齢、それぞれ62.0歳、57.6歳、57.4歳)。ダビガトラン、リバーロキサバンの消化管出血リスク、補正後はワルファリンと同等 消化管出血の発生率は、ダビガトラン群が9.01/100人年で、リバーロキサバン群の3.41/100人年、ワルファリン群7.02/100人年に比べ高かった。 しかし、共変量補正後、ダビガトラン群の消化管出血リスクは、リバーロキサバン群、ワルファリン群と同等だった。ダビガトラン群のワルファリン群に対する補正後ハザード比は1.21(95%信頼区間:0.96~1.53)であり、また、リバーロキサバン群のワルファリン群に対するハザード比は0.98(同:0.36~2.69)だった。

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喫煙は人工股関節全置換術後合併症の有意なリスク因子

 喫煙は人工股関節全置換術(THA)後にインプラント関連合併症の頻度を増加させる可能性があるとの報告が増えてきている。ドイツ・ハノーバー医科大学のSongsong Teng氏らは、メタ解析にてその関連を調べた。結果、喫煙はTHA後の無菌性のゆるみ、深部感染症および再置換術のリスク増加と関連していることを報告した。PLoS One誌オンライン版2015年4月24日号の掲載報告。 研究グループは、THA後のインプラント関連合併症のリスクと喫煙との関連を定量的に評価する目的で、2014年8月15日までに発表された論文をPubMed、EMBASEおよびCochrane libraryにて検索した。 該当した6件のコホート研究(合計8,181例)についてメタ解析を行った。 主な結果は以下のとおり。・喫煙歴のない患者と比較して、喫煙者では無菌性のゆるみ(要約リスク比[RR]:3.05、95%信頼区間[CI]:1.42~6.58)、深部感染症(要約RR:3.71、95%CI:1.86~7.41)およびあらゆる原因による再置換術(要約RR:2.58、95%CI:1.27~5.22)のリスクが有意に増加することが認められた。・脱臼のリスク(要約RR:1.27、95%CI:0.77~2.10)、在院期間(加重平均差:0.03、95%CI:-0.65~0.72)については、有意差はみられなかった。

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僧帽弁疾患に合併した持続性/長期持続性心房細動に対する外科手術(解説:大野 貴之 氏)-356

 日本循環器学会「不整脈の非薬物治療ガイドライン(2011年改訂版)」では、心房細動手術の適応は僧帽弁疾患に合併した心房細動で、弁形成術または人工弁置換術を行う場合はclass Iと記載されている。また、2014 AHA/ACC/HRSガイドラインでは“An AF surgical ablation procedure is reasonable for selected patients with AF undergoing cardiac surgery for other indications.(Class IIa, Level of Evidence:C)”と記載されている。 この論文は、僧帽弁手術を必要とする持続性(7日を超えて持続)あるいは長期持続性(1年以上持続)心房細動に対する、心房細動手術の有効性を調査したランダム化試験の報告である。 心房細動手術施行群(133例)と非施行群(127例)に分けて、洞調律復帰、心脳血管事故(死亡・脳梗塞・心不全)、死亡、僧帽弁あるいは心房細動に対する再手術、QOLについて、1年間追跡している。 両群で全員に対して左心耳血栓リスクを減らすために左心耳閉鎖は施行している。また、心房細動手術施行群はランダムに肺静脈隔離術単独群(67例)と、右房切開を加えたフルメイズ手術群(66例)に分けている。両群の患者背景に差はなく、術前持続性心房細動群45.8%、長期持続性心房細動群54.2%であった。手術時間は心房細動手術施行群が約15分長かった。 全患者の20%は6ヵ月・12ヵ月目の追跡ができていないが、12ヵ月後の洞調律復帰率は心房細動手術施行群63.2%、非施行群29.4%(p<0.001)であった。肺静脈隔離術単独群61%、フルメイズ手術群66%(p=0.06)で洞調律復帰率は有意差を認めなかった。心脳血管事故、死亡、再手術、QOLも差を認めなかったが、心臓ペースメーカー植え込みは心房細動手術施行群26例、非施行群9例であり、心房細動手術施行群で有意に高率であった。 肺静脈隔離術単独群とフルメイズ手術群で、心臓ペースメーカー植え込みに差があったか否かに関して記載はない。心房細動手術施行群は非施行群と比較して洞調律復帰率は高いにもかかわらず、脳梗塞率(3.0% vs. 1.6%)は差を認めなかった。その原因として著者らは、追跡期間が1年間と短いことと、両群で左心耳閉鎖施行していることの2点を挙げている。 全患者の20%が追跡調査できていないのが残念であるが、心臓外科手術の治療効果を、ランダム化試験で検証しようと試みている貴重な報告である。長期追跡の結果が楽しみである。

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89)空腹感は脂肪が燃え始めた証拠【糖尿病患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話 患者先生、お腹が空いて、どうしようもないんです。 医師なるほど。頑張ってダイエットされていますからね。 患者そんなときは、どうしたらいいですか? 医師こんな風に考えるといいですよ。ダイエットすると、以前よりお腹が空きます。そのときが運命の分かれ道です。 患者運命の分かれ道? 医師そうです。そのときに何か食べると、その瞬間は満足するのですが、後で後悔してしまいます。 患者そうなんです。お腹が空いているから、食べすぎたりして……。 医師そこで少し我慢すると、お腹についている脂肪を使い始めます。 患者だから、分かれ道なんですね。これからはお腹をつまんで、少し我慢してみます。●ポイント減量に対してプラスに考えられる人が、上手に痩せられることを説明します

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コーヒー摂取量と死亡リスク~日本人9万人の前向き研究

 これまで、コーヒー摂取と死亡・主要死因別死亡との関連を検討した前向きコホート研究はほとんどなかったが、今回、わが国における前向き大規模コホート研究(JPHC Study※)により、習慣的なコーヒーの摂取が全死亡および心疾患、脳血管疾患および呼吸器疾患による死亡リスクを減らす可能性が示唆された。The American journal of clinical nutrition誌2015年5月号(オンライン版2015年3月11日号)に掲載。 本研究では、ベースライン調査において、がん、脳血管疾患、虚血性心疾患の既往のない40~69歳の日本人9万914人について、コーヒー摂取量と主要死因別死亡(全死因、がん、心疾患、脳血管疾患、呼吸器疾患、外傷、その他)との関連を調査した。平均18.7年追跡調査を行い、その間に1万2,874人が死亡した。潜在的な交絡因子の調整後、コーヒー摂取量と全死亡および死因別死亡リスクとの関連について、Cox比例ハザード回帰モデルを用いて評価した。 主な結果は以下のとおり。・男女とも、コーヒー摂取量と全死亡リスクとの間に逆相関の関連が認められた。・コーヒーをまったく飲まない人と比べた全死亡のハザード比(95%CI)は、コーヒー摂取量が1日1杯未満の人は0.91(0.86~0.95)、1~2杯の人は0.85(0.81~0.90)、3~4杯の人は0.76(0.70~0.83)、5杯以上の人は0.85(0.75~0.98)であった(傾向のp<0.001)。・コーヒー摂取量は、心疾患、脳血管疾患、呼吸器疾患による死亡リスクと逆相関していた。※JPHC Study「多目的コホートに基づくがん予防など健康の維持・増進に役立つエビデンスの構築に関する研究」(主任研究者:国立がん研究センター 津金 昌一郎氏)において、全国11保健所と国立がん研究センター、国立循環器病研究センター、大学、研究機関、医療機関などとの共同研究として行われている。

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大腸がんスクリーニングは何歳まですべき?/BMJ

 ガイドラインは高齢者(50~74歳)のがんスクリーニングについて、スクリーニングの恩恵がもたらされるよう平均余命を考慮して実施することを推奨している。米国・サンフランシスコ退役軍人医療センターのVictoria Tang氏らは、高齢者に対する大腸がんスクリーニングについて、どれくらいの平均余命を考慮すればよいのか、軟性S状結腸鏡を用いたスクリーニング試験の生存メタ解析を行い検討した。結果、おおよそ10年超の平均余命を有する高齢者については実施されるべきであることが明らかになったという。BMJ誌オンライン版2015年4月16日号掲載の報告より。4試験、45万9,814例のデータをメタ解析 研究グループは、2013年に発表されたCochrane Collaboration systematic reviewと、Medline、Cochrane Library databasesを検索して生存メタ解析を行った。適格とした試験は、軟性S状結腸鏡スクリーニングの実施群と非実施群を比較検討した無作為化試験で、実施群の被験者数が100例以上のものとした。 検索により、4試験、被験者総計45万9,814例が適格として解析に組み込まれた。解析対象試験の、患者年齢(50~74歳)、フォローアップ期間(11.2~11.9年)、軟性S状結腸鏡スクリーニング実施群の大腸がん関連の相対死亡リスク(0.69~0.78)は、いずれも類似していた。1,000例につき1例の死亡回避はスクリーニング後9.4年時点 生存メタ解析の結果、1,000例へのスクリーニング実施により、その後5年時点で大腸がん関連死は0.3例回避されたことが示された。スクリーニングによる恩恵は、フォローアップが長期であるほど増大し、10年時点で回避された大腸がん関連死は1.2例に達していた。 フォローアップ4.3年(95%信頼区間[CI]:2.8~5.8年)時点で観察された絶対リスクの低下は0.0002(軟性S状結腸鏡検査5,000例への実施につき1例の大腸がん関連死が回避)であったが、9.4年(95%CI:7.6~11.3年)時点で観察された絶対リスクの低下は0.001(同1,000例への実施につき1例の死亡が回避)であった。 これらの所見を踏まえて研究グループは、「軟性S状結腸鏡スクリーニングの実施は、平均余命10年超の高齢者をターゲットとすべきであることが示唆された」とまとめている。

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脳卒中後の超急性期リハは本当に有効か/Lancet

 脳卒中後24時間以内に開始する超急性期リハビリテーション(very early mobilization)は、介入量が多いほど、また早期であるほど3ヵ月後の良好なアウトカムのオッズ比減少と関連していることが報告された。オーストラリア・メルボルン大学のJulie Bernhardt氏らAVERT試験研究グループが、2,104例の患者について行った無作為化試験の結果、明らかにした。著者は「世界中のガイドラインで脳卒中後の早期リハが推奨されているが、われわれの検討結果は現行のガイドラインを改善して臨床に反映すべきであることを示すものであった。ただし臨床的な勧告は、さらなる用量反応関連の分析を行い告知するべきである」とまとめている。Lancet誌オンライン版2015年4月16日号掲載の報告。5ヵ国56ユニットで無作為化試験、3ヵ月時点の良好アウトカム患者割合を評価 AVERT試験は、オーストラリア、ニュージーランド、マレーシア、シンガポール、英国の5ヵ国56の急性期脳卒中ユニットで行われた並行群間単盲検無作為化試験で、被験者は18歳以上で、初発または再発の脳梗塞または脳出血患者であった。 生理学的基準を満たした患者を、webベースのコンピュータ生成ブロック無作為化法(ブロックサイズは6)で2群に割り付けた。一方の群は、通常の脳卒中ユニットケアのみを受け、もう一方の群には、通常ケアに加えて超急性期リハビリテーションの介入が行われた。 被験者には、遺伝子組み換え型組織プラスミノーゲン活性化因子(rt-PA)治療が許可され、無作為化では試験地、脳卒中の重症度による層別化も行われた。なお、患者、アウトカム評価者、試験およびデータ管理に関与した研究者には治療割り付けは知らされなかった。 主要アウトカムは、脳卒中後3ヵ月時点の良好なアウトカム(修正Rankinスケール0~2で定義)で、原則intention-to-treat解析にて評価した。通常ケア群と比べて有意に低くオッズ比0.73、死亡は1.34倍 2006年7月18日~2014年10月16日の間に、2,104例の患者を超急性期リハ群(1,054例)または通常ケア群(1,050例)に無作為に割り付けた。3ヵ月時のフォローアップ評価には2,083例(99%)が含まれた。 超急性期リハ群のうち965例(92%)が24時間以内にリハを開始していたが、通常ケア群は623例(59%)であった。 良好アウトカムを有した患者は、超急性期リハ群のほうが通常ケア群よりも有意に少なかった(480例[46%]vs. 525例[50%]、補正後オッズ比[OR]:0.73、95%信頼区間[CI]:0.59~0.90、p=0.004)。 死亡例は、超急性期リハ群88例(8%)に対し、通常ケア群72例(7%)であった(OR:1.34、95%CI:0.93~1.93、p=0.113)。 非致死的な重篤有害イベントの発現は、超急性期リハ群201例(19%)、通常ケア群208例(20%)であった。

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味噌汁・漬物を減らせば減塩できるか

 日本人一般集団において、味噌汁・漬物の摂取を控えることは、減塩のアプローチとして効果的だが、これは80~90代には当てはまらないことが、新潟大学の若杉 三奈子氏らによる研究で明らかになった。Internal medicine誌オンライン版2015年4月15日号の報告。 食事の食塩摂取量を減少させるために、味噌汁と漬物の摂取を減らすことが推奨されている。しかし現在、日本人の食生活は欧米化しており、味噌汁や漬物をかつてほど頻繁に消費していない。よって、味噌汁・漬物のナトリウム摂取による影響を、あらためて検証した。 本研究では、新潟県佐渡市で2013年に健康診断を実施した8,821人(男性3,956人、女性4,865人;19~97歳)の結果データを用いて、味噌汁・漬物の摂取頻度と、推定24時間尿中ナトリウム排泄量との関連を検討する断面研究を行った。毎日の食塩摂取量のレベルは、スポット尿中のナトリウムおよびクレアチニン測定値に基づいて推定した。味噌汁と漬物の摂取頻度は自己申告のアンケートを用いて決定した。関連性は、多重線形回帰モデルを用いて評価した。 主な結果は以下のとおり。・1日あたりの平均塩分摂取量は9.4gであった。・味噌汁と漬物の摂取頻度は年齢とともに増加し、1日の食塩摂取量のレベルと関連する傾向が認められた(傾向のp<0.0001)。・年齢、性別、BMI、高血圧、糖尿病、高コレステロール血症、慢性腎臓病で調整した線形回帰モデル分析の結果、80歳以上を除く全年齢層における1日の食塩摂取量は、味噌汁(p<0.0001)および漬物(p<0.0001)の摂取頻度と関連が認められた。・以上のことから、味噌汁・漬物の摂取頻度の減少は、一般的な日本人集団における食塩摂取量を減少させるためのアプローチとして効果的であるが、80歳以上の人には効果的ではないことが示唆された。

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デング熱の重症度、ウイルス特異的メモリーT細胞応答が関与

 これまでにデングウイルス(DENV)に自然感染した人において、DENVに対する抗体反応が詳細に調べられたが、DENV特異的メモリーT細胞の機能性と臨床的な疾患重症度との関連は完全に解明されていない。スリランカ・スリ ジャヤワルダナプラ大学のChandima Jeewandara氏らは、DENV特異的メモリーT細胞によって産生されるサイトカインの種類が、臨床的な重症度に影響することを報告した。T細胞応答を用いた新しいアッセイ法により感染血清型を特定できることも示され、免疫疫学的研究やデング熱ワクチンの臨床試験で役立つと期待される。PLOS Neglected Tropical Diseases誌オンライン版2015年4月13日号の掲載報告。 スリランカで得られたDENV自然感染者(デング熱で入院または軽度~不顕性感染)338例の検体について、ex vivoでIFNγ ELISpotアッセイを用いてサイトカイン産生を測定しDENV特異的メモリーT細胞応答を調べた。 主な結果は以下のとおり。・軽度~不顕性感染者または入院歴のある感染者のどちらにおいても、T細胞はDENV-NS3 抗原刺激時に複数のサイトカインを産生した。・しかし、軽度~不顕性感染者のDENV-NS3特異的T細胞はグランザイムBのみを産生する傾向にあったのに対して、入院歴のある感染者ではTNFαおよびIFNγの両方、またはTNFαのみを産生する傾向にあった。・T細胞応答を利用して感染血清型を調べたところ、DENV血清陽性者の92.4%で、1つ以上の血清型が認められた。・DENV血清陰性であるが日本脳炎ワクチンも受けたことのある個人では、感染血清型のアッセイでT細胞応答がみられなかった。したがって、このアッセイに用いた抗原ペプチドは、日本脳炎ウイルスと交差反応しないと考えられる。

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統合失調症への支持療法と標準的ケア、その差は

 英国・チェリイ・ノウル病院のLucy A Buckley氏らは、統合失調症に対する支持療法の有効性を、その他の治療法と比較するレビューのアップデートを行った。24件の無作為化試験(RCT)を組み込み評価した結果、標準的ケアとの比較では再発、入院、全般的機能に有意差は認められず、また心理的あるいは心理社会的療法のほうが入院、精神状態の改善、患者の治療満足度において有意に良好であったという。ただし、いずれの試験もエビデンスの質がきわめて低いものであったため、支持療法とその他の治療法との差異を明確化するには至らなかったと述べている。Cochrane Database Systematic Reviewオンライン版2015年4月14日号の掲載報告。 レビューは、Cochrane Schizophrenia Group's register of trials(2012年11月)のデータを検索して行った。統合失調症患者を対象とし、支持療法とその他の治療あるいは標準的ケアを比較検討したすべてのRCTを検索対象とした。信頼性の高いソースから試験を選択し、質の評価ならびにデータを抽出。固定効果モデルを用いてリスク比(RR)および95%信頼区間(CI)を推算した。可能な限りintention-to-treat解析を実施した。連続データについては主に固定効果の平均差(MD)をCIと共に算出した。不均質性、公表バイアスも算出し、GRADEを用いてエビデンスの質を評価した。 主な結果は以下のとおり。・2012年以降に4件の新規試験が追加され、本レビューでは妥当な研究24件(2,126例)を対象とした。全体的に、エビデンスの質はきわめて低かった。・主要アウトカムである再発、入院、全般的機能において、支持療法と標準的ケアの間に有意差は認められなかった。・一方、心理的あるいは心理社会的療法は、支持療法と比べて有意に良好な成績であることが示された。すなわち、入院率(4件、306例、RR:1.82、95%CI:1.11~2.99、エビデンスの質は非常に低い)、精神状態の臨床的改善(3件、194例、RR:1.27、95%CI:1.04~1.54、エビデンスの質は非常に低い)、患者の治療満足度(1件、45例、RR:3.19、95%CI:1.01~10.7、エビデンスの質は非常に低い)において有意差が認められた。・再発率、試験からの早期脱落、QOLに関して有意差は認められなかった。・支持療法を認知行動療法(CBT)と比較した場合も、主要アウトカムに有意差は認められなかった。・支持療法を家族療法および心理教育療法と比較したデータはきわめて限定的であり、関心の高い主要アウトカムの1つである全般的機能に関しては、いずれの研究においても臨床的に重要な変化を示すデータはなかった。・支持療法と標準的ケアのアウトカムにおける差異を明確にするにはデータが不十分であった。・入院、全般的な精神状態など、支持療法に比べ、その他の心理療法のほうが優位であることを示すアウトカムが複数認められた。しかしこれらの結果は、エビデンスの質が非常に低いと評価された数少ない小規模試験に基づいたものであった。支持療法を比較対照群とせず、主要な治療群に設定した大規模試験により研究を進めることで、成果が期待できるであろう。関連医療ニュース 統合失調症の妄想低減へ、新たな介入方法 統合失調症治療、家族への介入に効果はあるか 重度アルツハイマー病に心理社会的介入は有効か:東北大  担当者へのご意見箱はこちら

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タバコとストレスの妙な関係!?

タバコとストレスの妙な関係!?吸えないとイライラするタバコ……では、吸うのをやめたらどうなるのでしょうか?(点)15ストレスチェックリストの平均点の変化12実は、ストレスが減ることがわかっています。10■9.550女性男性4.1■2.7初診時禁煙3ヵ月時矢野直子.日禁煙会誌.2007;2:51-61.タバコをやめれば「タバコを吸いたい」というストレスから解放されるのですから、当たり前の話ですね。社会医療法人敬愛会 ちばなクリニックCopyright © 2015 CareNet,Inc. All rights reserved.清水 隆裕氏

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重症アルコール性肝炎の推奨薬、その効果は?/NEJM

 アルコール性肝炎は、重症化すると短期的死亡率が30%を超えるという。英国・インペリアル・カレッジのMark R Thursz氏らSTOPAH試験の研究グループは、本症の治療におけるプレドニゾロンとペントキシフィリン(国内未承認)の有用性について検討した。本症は黄疸と肝障害を特徴とする臨床症候群であり、多量のアルコールを長期間摂取することで発症する。両薬剤とも重症例の治療薬として推奨されているが、そのベネフィットは確立されていない。NEJM誌2015年4月23日号掲載の報告より。4群を無作為化試験で比較 STOPAH試験は、2×2要因デザインを用いた二重盲検無作為化試験で、2011年1月~2014年2月に英国の65施設で患者登録が行われた。 対象は、年齢18歳以上、臨床的にアルコール性肝炎と診断され、平均アルコール摂取量が男性は80g/日以上、女性は60g/日以上であり、血清ビリルビン>4.7mg/dL、Maddrey判別関数(discriminant function)≧32(発症後の1ヵ月死亡率20~30%、6ヵ月死亡率30~40%と予測される重症例)の患者とした。 被験者は、以下の4つの投与群に無作為に割り付けられ、28日間の治療が行われた。(1)プレドニゾロンにマッチさせたプラセボ+ペントキシフィリンにマッチさせたプラセボ(プラセボ群)、(2)プレドニゾロン+ペントキシフィリンにマッチさせたプラセボ(プレドニゾロン群)、(3)ペントキシフィリン+プレドニゾロンにマッチさせたプラセボ(ペントキシフィリン群)、(4)プレドニゾロン+ペントキシフィリン(併用群)。 主要評価項目は28日時の死亡とし、副次的評価項目は90日および1年時の死亡または肝移植などであった。 1,103例が登録され、プラセボ群に276例、プレドニゾロン群に277例、ペントキシフィリン群に276例、併用群には274例が割り付けられ、1,092例(272例、274例、273例、273例)が解析の対象となった。プレドニゾロン投与で28日死亡率が改善傾向 ベースライン時の全体の平均年齢は48.7±10.2歳、男性が63%で、アルコール摂取量は男性200.1±125.2g/日、女性149.5±104.3g/日であり、血清ビリルビンが17.6±9.1mg/dL、Maddrey判別関数は62.6±27.2であった。 主要評価項目のデータは1,053例で得られた。28日死亡率は、プラセボ群が17%(45/269例)、プレドニゾロン群が14%(38/266例)、ペントキシフィリン群が19%(50/258例)、併用群は13%(35/260例)であった。 プレドニゾロン投与例(プレドニゾロン群、併用群)の非投与例(プラセボ群、ペントキシフィリン群)に対する28日死亡率のオッズ比(OR)は0.72(95%信頼区間[CI]:0.52~1.01、p=0.06)であり、有意ではないものの投与例で良好な傾向がみられた。一方、ペントキシフィリン投与例(ペントキシフィリン群、併用群)の非投与群(プラセボ群、プレドニゾロン群)に対するORは1.07(95%CI:0.77~1.49、p=0.69)と差を認めなかった。 プレドニゾロン投与例とペントキシフィリン投与例のいずれにおいても、90日時の死亡/肝移植率に差はなく(それぞれ、OR:1.02、95%CI:0.77~1.35、p=0.87、OR:0.97、95%CI:0.73~1.28、p=0.81)、1年時の死亡/肝移植率もほぼ同等であった(それぞれ、OR:1.01、95%CI:0.76~1.35、p=0.94、OR:0.99、95%CI:0.74~1.33、p=0.97)。 年齢や肝性脳症、白血球数などの有意な予後因子で補正後の多変量ロジスティック回帰分析では、28日死亡率に関してプレドニゾロン投与は非投与に比べ有意に良好であった(OR:0.61、95%CI:0.41~0.91、p=0.02)が、90日死亡率(OR:1.00、95%CI:0.73~1.36、p=0.98)および1年死亡率(OR:1.01、95%CI:0.74~1.39、p=0.94)については有意ではなかった。 全体で重篤な有害事象は42%(461/1,092例)に発現し、このうち20%(220/1,092例)が死亡した。4群の重篤な有害事象の頻度は39~47%であり、大きな差はなかった。重篤な感染症は、プレドニゾロン投与例の13%(71/547例)に発現し、非投与例の7%(38/545例)に比べ有意に頻度が高かった(p=0.002)。 著者は、「ペントキシフィリンは生存率を改善しなかったのに対し、プレドニゾロンは28日死亡率を有意ではないものの抑制する傾向がみられたが、90日および1年時の転帰は改善しなかった」とまとめ、「アルコール性肝炎の転帰には感染症の影響が大きいことから、プレドニゾロンにN-アセチルシステインを併用すると感染症が抑制されるとの報告(Nguyen-Khac E, et al. N Engl J Med 2011;365:1781-1789)は注目に値する」と指摘している。

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急性虚血性脳卒中、血栓除去術の追加は有用/NEJM

 急性期虚血性脳卒中患者に対する発症後8時間以内のステント型リトリーバー(血栓回収デバイス)を用いた血栓除去術は、脳卒中による障害の重症度を改善し、機能的自立の割合を増加させることが、米国・ピッツバーグ大学医療センターのTudor G Jovin氏らが実施したREVASCAT試験で示された。近年、機械的血栓除去療法の臨床的有効性が複数の無作為化試験によって報告されているが、脳卒中の血管内治療の試験では、間断のない連続的な患者登録が困難なことが問題とされる。その解決策として、本試験では地域住民ベースの前向き患者登録システムが用いられた。NEJM誌オンライン版2015年4月17日号掲載の報告。標準的薬物療法への追加の効果を無作為化試験で評価 REVASCAT試験は、急性期虚血性脳卒中の治療において、標準的な薬物療法への血栓除去術の追加の有用性を評価する無作為化第III相試験。対象は、年齢18~85歳、発症後8時間以内の前方循環近位部閉塞(画像検査で中大脳動脈M1部[主幹]の閉塞が確認され、内頸動脈閉塞を伴う場合も含む)で、広範梗塞巣のない患者であった。 被験者は、標準的な薬物療法に加えステント型リトリーバーによる血栓除去術を行う群または標準的薬物療法のみの群(対照群)に無作為に割り付けられた。全例が、組織プラスミノーゲン活性化因子(t-PA、アルテプラーゼ)の投与で再灌流が達成されなかったか、または禁忌の患者であった。 主要評価項目は、90日後の修正Rankinスケール(mRS、0:無症状~6:死亡)による機能障害重症度とした。なお、本試験は690例の登録を予定していたが、試験期間中に他の同様の試験で血栓除去術の有効性が確認されたため早期中止となった。QOLも改善、死亡や頭蓋内出血に差はない 2012年11月~2014年12月までにスペイン・カタロニア地方の4施設に206例が登録され、血栓除去術群に103例(平均年齢65.7歳、男性53.4%、t-PA投与例68.0%)、対照群にも103例(67.2歳、52.4%、77.7%)が割り付けられた。全体の発症から割り付けまでの期間中央値は225分で、血栓除去術群のうち実際に除去術が行われたのは98例だった。 90日時点のmRSスコアの補正共通オッズ比(OR)は1.7(95%信頼区間[CI]:1.05~2.8)であり、血栓除去術群で有意に優れていた。また、90日時点の機能的自立(mRSスコア0~2:軽度の障害)の両群間の絶対差は15.5%(43.7 vs. 28.2%、補正OR:2.1、95%CI:1.1~4.0)であり、血栓除去術群で有意に良好だった。 劇的神経学的回復(24時間後のNIH脳卒中スケール[NIHSS]の8点以上の減少または0~2点の達成)の補正ORは5.8(95%CI:3.0~11.1)であり、血栓除去術群で有意に優れた。 さらに、90日時のNIHSS中央値の補正β係数は-2.4(95%CI:-4.1~-0.8)、Barthelインデックス(0~100点、点が高いほど日常生活動作が良好)の95~100点の達成の補正ORは4.2(95%CI:2.1~8.4)、EQ-5Dスコア(-0.33~1点、点が高いほどQOLが良好)中央値の補正β係数は0.11(95%CI:0.02~0.21)であり、いずれも血栓除去術群で有意に優れた。 24時間後の梗塞容積中央値(16.3 vs. 38.6mL、p=0.02)も、血栓除去術群で有意に小さかった。また、血栓除去術群の再灌流達成率は中央判定で66%、担当医判定では80%だった。 90日時点の死亡率(18.4 vs. 15.5%、p=0.60)および症候性の頭蓋内出血の発症率(1.9 vs. 1.9%、p=1.00)は、両群間に差はなかった。他の重篤な有害事象の発症率も両群間でほぼ同等だった。

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アリピプラゾール、脳卒中後の抑うつに対するメカニズム

 虚血性脳卒中後、うつ病を発症することは少なくない。虚血性脳卒中の発作後、慢性弱ストレス(chronic mild stress:CMS)が加わることにより抑うつに進展するか否かに関し、韓国・釜山大学校のYu Ri Kim氏らは、マウスを用いて検討を行った。その結果、発作後のCMSにより生じるドパミン作動性ニューロン損傷や海馬におけるニューロン新生低下をアリピプラゾールが回復させ、抗うつ作用を発揮する可能性を示唆した。Behavioural Brain Research誌2015年7月号の掲載報告。 マウスを用い、CMS、左中大脳動脈閉塞(MCAO)、MCAO後のCMS(MCAO+CMS)の各種条件下におけるうつ障害を、行動学的および病理組織学的分析により評価した。抑うつスクリーニングテストとしてオープンフィールドテスト、スクロース嗜好性試験、強制水泳試験、モリス水迷路試験を実施した。 主な結果は以下のとおり。・MCAO+CMSマウスはMCAOマウスに比べ、有意な抑うつ行動を示した。・MCAO+CMSマウスはCMSマウスに比べ、強制水泳試験およびモリス水迷路試験において明らかな障害を示した。・病理組織学的分析において、MCAO治療マウスはCMSマウスに比べ、線条体と中脳に顕著な萎縮性変化が認められた。・MCAO+CMSマウスはCMSあるいはMCAO単独治療マウスに比べ、中脳におけるドパミン作動性ニューロンの損傷と線条体および海馬における神経細胞の増殖および分化の減少が顕著に認められた。・MCAO+CMSマウスをアリピプラゾールで治療したところ、評価したすべての抑うつ行動が減少し、とくにモリス水迷路テストにおいてその効果がみられた。・中脳におけるドパミン作動性ニューロンの損傷回復および海馬におけるニューロン新生の増強も示された。関連医療ニュース 日本人うつ病患者に対するアリピプラゾール補助療法:名古屋大学 難治性うつ病にアリピプラゾールはどの程度有用か 抗精神病薬間で虚血性脳卒中リスクに違いはあるか

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Dr.小川のアグレッシブ腹部エコー 肝臓編

第1回 基本を押さえて異常を知る!超音波解剖と走査のポイント第2回 びまん性肝疾患1 -脂肪肝を中心に-第3回 びまん性肝疾患2 -エコーパターンと肝内脈管評価を中心に-第4回 肝腫瘤性病変と肝細胞がん1 -基本を押さえる- 第5回 肝腫瘤性病変と肝細胞がん2 -バリエーションを学ぶ-第6回 肝腫瘤性病変3 -症例から学ぶ- 超音波検査は非侵襲的で触診感覚で行えることから、患者にとっても、医師にとっても非常に有用な検査です。その超音波を使いこなすにはどうすればよいのでしょうか。その答えは、この番組の中にあります。肝臓の疾患にフォーカスし、さまざまな症例の超音波画像から、何をどう見ていくのかを徹底的に解説します。これを見ると超音波画像がみるみる見えるようになるでしょう。第1回 基本を押さえて異常を知る!超音波解剖と走査のポイント超音画像を見てすぐに所見を述べられますか?なぜ答えることができないのでしょうか。それは超音波検査の「客観性の低さ」が問題なのです。その問題を解決するためには、撮影方法と肝臓の解剖理解して、標的臓器がわかるようになりそして、評価方法がわかるようになることです。そのためにも正常超音波画像を頭にたたき込みましょう。肝臓の超音波画像描出のコツは、メルクマールとなる門脈の描出、区域を意識する、呼吸の利用などなど、コツをしっかりと伝授します。まずは「基本を押さえて異常を知る」ことです。第2回 びまん性肝疾患1 -脂肪肝を中心に- びまん性肝疾患の評価方法、脂肪肝のエコー画像の特徴について解説します。肝臓を観察する上でのチェックポイントは大きく6つあります。1.肝臓の大きさ、2.肝臓の輪郭の評価(形態的な変化)、3.内部エコーの評価、4.肝内脈管・胆管の変化、5.肝外の随伴所見の有無、6.肝腫瘤性病変の有無です。今回は、前半の3つについて実際の症例画像を挙げながら詳しく説明していきます。CT画像や組織所見などとの比較も行います。これを見ればみるみる見えるようになるでしょう!第3回 びまん性肝疾患2 -エコーパターンと肝内脈管評価を中心に-内部エコーのエコーパターンは肝実質の線維化、壊死、胆汁うっ滞、血流障害などのさまざまな要因によって超音波の伝搬が不均一になるために現れる変化です。健常者では均一な像を呈していますが、肝硬変化、重症化するに伴い不均一化は進み、また、原因疾患によってそのパターンは異なります。また、肝内脈管の評価の際にも同様の変化を見ることができます。第3回では、第2回に続き、肝臓を観察する上での6つチェックポイント、1.肝臓の大きさ、2.肝臓の輪郭の評価(形態的な変化)、3.内部エコーの評価、4.肝内脈管・胆管の変化、5.肝外の随伴所見の有無、6.肝腫瘤性病変の有無 の3(エコーパターン)、4、5について解説していきます。第4回 肝腫瘤性病変と肝細胞がん1 -基本を押さえる- 肝腫瘤性病変の評価方法と肝細胞がんの典型的な超音波画像について解説します。超音波装置の発展により、5mm大の結節性病変が散見されるようになったが、この結節をどう評価するか、CTやMRIで描出されない結節をどう扱うかなど悩んだことはありませんか?超音波は所見を撮りに行く検査です!なぜその所見が得られるか、何が臨床の場で重要なのかなど腫瘤性病変に関する考え方を学んでください。そうすれば撮り方も変わっていくでしょう。第5回 肝腫瘤性病変と肝細胞がん2 -バリエーションを学ぶ-肝腫瘤性病変の評価方法と肝細胞がんの典型的な超音波画像についての解説Part2です。腫瘤性病自体の画像の評価からはもちろんのこと、その周辺に起こる画像の変化から読み取ることもダジです。Halo(ハロー:腫瘤の辺縁環状低エコー帯)、側方エコー(Lateral Shadow:外側陰影)、後方エコーなど、なぜそのような画像の変化が起こるのか、突き詰めていきましょう。そして、その意味がわかれば、より適切に病態を把握できるようになります。第6回 肝腫瘤性病変3 -症例から学ぶ- 今回は、総まとめとして患者情報、検査結果、そしてエコー画像が提示される症例を診断していきます。これまでに学んだ肝臓観察時のチェックポイント-1.肝臓の大きさ、2、肝臓の輪郭、3.内部エコー、4.肝内脈管・胆管の変化、5.肝外随伴所見、6.肝内腫瘤性病変 を一つひとつ見ていきましょう。

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