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成人アトピー、日米欧での有病率は約2~5%

 成人におけるアトピー性皮膚炎(AD)の有病率については認識に違いがあることから、フランス・ナント大学病院のSebastien Barbarot氏らは、米国、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、英国および日本においてWEBベースの国際横断研究を行った。その結果、各国における成人のAD有病率は2.1~4.9%で、評価尺度または地域に関係なく重症ADの割合は低いことが示された。Allergy誌オンライン版2018年2月13日号掲載の報告。成人アトピーの有病率を米国・カナダ・EU・日本で推定 研究グループは、成人におけるAD有病率を全体および重症度別に推定する目的で、WEBベースの国際横断研究を行った。 オンライン回答者には、ADの確認と重症度評価のためのアンケートを送付した。各国の参加者数は人口統計学的に割り当てた。ADの確認は、modified UK Working Party/ISAAC基準で陽性および医師によるAD診断歴の自己報告に基づいた。ADの治療を受けていると報告したADを有する参加者の割合を算出し、有病率の推定に用いた。重症度の評価尺度は、患者によるアトピー性皮膚炎評価スコア(PO-SCORAD)、患者による湿疹評価スコア(PO-EM)、および患者による全般評価(PGA)を用いた。 成人アトピーの国際横断の有病率を推定した主な結果は以下のとおり。・成人アトピーの時点有病率(有病者全体/治療中の集団)は、米国(4.9%/3.9%)、カナダ(3.5%/2.6%)、EU(4.4%/3.5%)および日本(2.1%/1.5%)であった。・成人アトピーの有病率は、概して女性より男性で低く、加齢とともに低下した。・成人アトピーの有病率は、各国内で地域による変動性が観察された。・成人アトピーの重症度は評価尺度および地域によって変化したが、重症ADの割合は評価尺度または地域に関係なく軽症および中等症ADの割合より低かった。

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日本人掌蹠膿疱症患者でguselkumabが有効

 日本人掌蹠膿疱症(PPP)患者を対象とした無作為化二重盲検プラセボ対照比較試験において、抗IL-23モノクローナル抗体guselkumabは、PPPの治療選択肢として安全かつ有用であることが認められた。日本大学の照井 正氏らが報告した。PPPは、難治性の皮膚疾患で、現在、治療薬として承認されている生物学的製剤はない。最近、PPPにインターロイキン23(IL-23)およびTh17ヘルパーT細胞系のサイトカインが関与していることが明らかになってきた。JAMA Dermatology誌オンライン版2018年2月7日掲載の報告。 本試験は、2013年5月14日~2014年9月27日に日本の11施設で行われた。対象は、従来の治療で十分な効果が得られなかった中等度~重度のPPP患者49例(女性:35例[71%]、年齢中央値52歳[範囲:28~77])である。guselkumab 200mg皮下投与群またはプラセボ群に1対1の割合で無作為に割り付け、0週および4週に投与し、24週間観察した。 主要評価項目は、16週時における掌蹠膿疱症重症度指数(palmoplantar pustulosis severity index:PPSI)合計スコアのベースラインからの変化量である。ベースライン、4週時および16週時に血清バイオマーカーを測定するとともに、24週間を通して安全性を評価した。 主な結果は以下のとおり。・49例中41例が24週間の試験を完遂した。・主要評価項目である16週時におけるPPSI合計スコアのベースラインからの変化量(平均±SD)は、guselkumab群-3.3±2.43、プラセボ群-1.8±2.09であり、guselkumab群で有意な改善を認めた(最小二乗平均差:-1.5、95%信頼区間[CI]:-2.9~-0.2、p=0.03)。・guselkumab群では、16週時における掌蹠膿疱症の面積と重症度指数(PPPASI)合計スコアのベースラインからの変化量(最小二乗平均差:-5.65、95%CI:-9.80~-1.50、p=0.009)、およびPPPASI合計スコアが50%以上改善した患者の割合(群間差:39.2%、95%CI:14.0~64.3、p=0.009)も有意に改善した。・医師総合評価(PGA)スコアが0(消失)または1(ごく軽度)の患者の割合は、プラセボ群に比べguselkumab群で高かった。・guselkumab群でみられたこれら有効性評価項目の改善は、24週間を通して維持された。・guselkumab群では、4週時および16週時に血清IL-17AおよびIL-17F濃度のベースラインからの有意な減少が観察された。・治療下で発現した有害事象は、guselkumab群で25例中19例(76%)、プラセボ群で24例中18例(75%)と両群で類似していた。・両群を合わせて発現頻度が高かった有害事象は、鼻咽頭炎(14例、29%)、頭痛(3例、6%)、接触性皮膚炎(3例、6%)および注射部位紅斑(3例、6%)であった。・試験期間中に重大な安全性の懸念は認められなかった。

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アトピー性皮膚炎への抗IL-13抗体薬、ステロイドと併用では改善

 インターロイキン(IL)-13は、2型炎症反応において重要な役割を果たしており、アトピー性皮膚炎における新たな病原性メディエーターとされる。中等症~重症アトピー性皮膚炎に対し、ヒト化抗IL-13モノクローナル抗体であるlebrikizumab 125mgの4週ごと投与は、局所作用性コルチコステロイドとの併用において、重症度を有意に改善し忍容性は良好であることが認められた。米国・オレゴン健康科学大学のEric L. Simpson氏らが、無作為化プラセボ対照二重盲検第II相臨床試験(TREBLE試験)の結果を報告した。なお著者は、「単独療法としてのlebrikizumabの有効性は不明であり、今回は研究期間が短く長期投与の有効性および安全性は評価できない」と付け加えている。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2018年1月15日号掲載の報告。 TREBLE試験の目的は、局所作用性コルチコステロイドとの併用投与におけるlebrikizumabの有効性および安全性を検討することであった。対象は、中等症~重症アトピー性皮膚炎成人患者209例で、2週間の局所作用性コルチコステロイド導入期の後、lebrikizumab 125mg単回投与群、250mg単回投与群、125mgを4週ごと投与(Q4W)群またはプラセボ(Q4W)群に1対1対1対1の割合で無作為に割り付け、12週間治療した。 主要評価項目は、12週時に湿疹面積重症度指数(Eczema Area and Severity Index:EASI)スコアが50%低下した患者の割合(EASI-50達成率)であった。 主な結果は以下のとおり。・12週時のEASI-50達成率は、プラセボ群62.3%に対し、lebrikizumab 125mg Q4W群は82.4%で有意に高かった(p=0.026)。・プラセボ群と、lebrikizumab単回投与群の2群とは差がなかった。・有害事象の発現頻度は、lebrikizumab(全投与)とプラセボ群で類似しており(66.7% vs.66.0%)、有害事象の多くは軽症もしくは中等症であった。

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プロバイオティクス・カプセル、アトピー性皮膚炎を改善

 新たな剤形で複数成分を含むプロバイオティクス・カプセル製剤は、小児・若年者におけるアトピー性皮膚炎(AD)の経過を改善する可能性が、スペイン・Hospital Universitario VinalopoのVicente Navarro-Lopez氏らによる無作為化二重盲検プラセボ対照比較試験の結果、示された。アトピー性皮膚炎疾患重症度評価(SCORAD)スコアが低下し、局所ステロイドの使用も減少したという。JAMA Dermatology誌オンライン版2017年11月8日号掲載の報告。 研究グループは2016年3月~6月に、新たな混合プロバイオティクス製剤の経口摂取について、有効性と安全性、ならびに局所ステロイドの使用に及ぼす影響を評価する目的で、12週間の無作為化二重盲検プラセボ対照比較試験を行った。 対象は、4~17歳の中等度AD患者50例(女児26例[50%]、平均[±SD]年齢:9.2±3.7歳)。試験前3ヵ月以内に全身性免疫抑制剤の使用歴のある患者、2週以内に抗菌薬使用歴のある患者、腸疾患合併の診断や細菌感染症の症状のある患者は除外された。 性別、年齢、発症年齢により層別化し、ブロックランダム化法によりプロバイオティクス群または対照群(プラセボ)に割り付け、凍結乾燥させたビフィズス菌(Bifidobacterium lactis)CECT 8145、ビフィズス菌(B.longum)CECT 7347、乳酸菌(Lactobacillus casei)CECT 9104を計109 CFU含むカプセル製剤(キャリアとしてマルトデキストリン使用)、またはプラセボ(マルトデキストリン)を毎日、12週間経口投与した。 主要評価項目は、SCORADスコアと局所ステロイドの使用日数とした。 主な結果は以下のとおり。・12週後、プロバイオティクス群は対照群と比較して、SCORADスコアの平均減少幅が19.2ポイント大きかった(群間差:-19.2、95%信頼区間[CI]:-15.0~-23.4)。・ベースラインから12週時点までのSCORADスコアの変化は、プロバイオティクス群-83%(95%信頼区間[CI]:-95~-70)、対照群-24%(95%CI:-36~-11)であった(p<0.001)。・対照群(220/2,032患者・日、10.8%)と比較して、プロバイオティクス群(161/2,084患者・日、7.7%)では局所ステロイドの使用が有意に減少したことが認められた(オッズ比:0.63、95%CI:0.51~0.78)。

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アトピー性皮膚炎児、睡眠障害の原因は?

 アトピー性皮膚炎(AD)を有する小児の60%は、睡眠が妨げられているとされる。米国・Ann & Robert H. Lurie小児病院のAnna B. Fishbein氏らは、症例対照研究において、中等症~重症アトピー性皮膚炎の小児は健常児に比べ、就寝・起床時間、睡眠時間、睡眠潜時は類似していたものの、中途覚醒が多く睡眠効率が低いことを明らかにした。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2017年10月28日号掲載の報告。 研究グループは、中等症~重症アトピー性皮膚炎小児の睡眠の特徴ならびに睡眠障害の評価法を検討する目的で、6~17歳の中等症~重症アトピー性皮膚炎患児19例および年齢と性別をマッチさせた健常対照児19例を比較した。参加者は腕時計型のアクチグラフを装着し、睡眠および疾患特異的質問票に記入した。 主な結果は以下のとおり。・AD患児は、中途覚醒(WASO)時間が103±55分であったのに対して、対照児は50±27分であった。・AD患児は対照児より、睡眠時体動、日中の眠気、夜間の再入眠困難および教師の報告による日中の眠気の頻度が高かった。・重症度は、WASOとよく相関した。総SCORADスコア:r=0.61(p<0.01)、客観的SCORADスコア:r=0.58(p=0.01)、湿疹面積・重症度指数(EASI):r=0.68(p<0.01)。・小児皮膚疾患のQOL評価尺度はWASOと相関した(r=0.52、p=0.03)が、自己報告による痒みの重症度とは相関しなかった(r=0.28、p=0.30)。

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アトピー性脊髄炎〔AM:atopic myelitis〕

1 疾患概要■ 概念・定義中枢神経系が自己免疫機序により障害されることは、よく知られている。中でも最も頻度の高い多発性硬化症は、中枢神経髄鞘抗原を標的とした代表的な自己免疫疾患と考えられている。一方、外界に対して固く閉ざされている中枢神経系が、アレルギー機転により障害されるとは従来考えられていなかった。しかし、1997年にアトピー性皮膚炎と高IgE血症を持つ成人で、四肢の異常感覚(じんじん感)を主徴とする頸髄炎症例がアトピー性脊髄炎(atopic myelitis:AM)として報告され1)、アトピー性疾患と脊髄炎との関連性が初めて指摘された。2000年に第1回全国臨床疫学調査2)、2006年には第2回3)が行われ、国内に本疾患が広く存在することが明らかとなった。その後、海外からも症例が報告されている。2012年には磯部ら4)が感度・特異度の高い診断基準を公表し(表)、わが国では2015年7月1日より「難病の患者に対する医療等に関する法律」に基づき「指定難病」に選定されている。画像を拡大する■ 疫学平均発症年齢は34~36歳で、男女比1:0.65~0.76と男性にやや多い。先行するアトピー性疾患は、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、気管支喘息の順で多く、アトピー性疾患の増悪後に発症する傾向にあった。発症様式は急性、亜急性、慢性のものが約3割ずつみられ、症状の経過は、単相性のものも3~4割でみられるものの、多くは、動揺性、緩徐に進行し、長い経過をとる。■ 病因図1のようにAMの病理組織学的検討では、脊髄病巣は、その他のアトピー性疾患と同様に好酸球性炎症であり、アレルギー性の機序が主体であると考えられる。さまざまな程度の好酸球浸潤を伴う、小静脈、毛細血管周囲、脊髄実質の炎症性病巣を呈する(図1A)5)。髄鞘の脱落、軸索の破壊があり、一部にspheroidを認める(図1B)5)。好酸球浸潤が目立たない症例においても、eosinophil cationic protein(ECP)の沈着を認める(図1C)6)。浸潤細胞の免疫染色では、病変部では主にCD8陽性T細胞が浸潤していたが(図1D)6)、血管周囲ではCD4陽性T細胞やB細胞の浸潤もみられる。さらに、脊髄後角を中心にミクログリアならびにアストログリアの活性化が認められ(図1E、F)7)、アストログリアではエンドセリンB受容体(endothelin receptor type B:EDNRB)の発現亢進を確認している(図1G、H)7)。図1 アトピー性脊髄炎の病理組織所見画像を拡大する■ 臨床症状初発症状は、約7割が四肢遠位部の異常感覚(じんじん感)、約2割が筋力低下である。経過中に8割以上でアロディニアや神経障害性疼痛を認める。そのほか、8割で腱反射の亢進、2~3割で病的反射を生じ、排尿障害も約2割に生じる。何らかの筋力低下を来した症例は6割であったが、その約半数は軽度の筋力低下にとどまった。最重症時のKurtzkeのExpanded Disability Status Scale(EDSS)スコアは平均3.4点であった。■ 予後第2回の全国臨床疫学調査では、最重症時のEDSSスコアが高いといずれかの免疫治療が行われ、治療を行わなかった群と同等まで臨床症状は改善し、平均6.6年間の経過観察では、症例全体で平均EDSS 2.3点の障害が残存していた。全体的には大きな障害を残しにくいものの、異常感覚が長く持続し、患者のQOLを低下させることが特徴といえる。2 診断 (検査・鑑別診断も含む)■ 検査所見末梢血所見としては、高IgE血症が8~9割にあり、ヤケヒョウヒダニやコナヒョウヒダニに対する抗原特異的IgEを85%以上の症例で有し、約6割で末梢血好酸球数が増加していた。前述のAMの病理組織において発現が亢進していたEDNRBのリガンドであるエンドセリン1(endothelin 1:ET1)は、AM患者の血清で健常者と比較し有意に上昇していた7)。髄液一般検査では、軽度(50個/μL以下)の細胞増加を約1/4の症例で認め、髄液における好酸球の出現は10%未満とされる。蛋白は軽度(100mg/dL以下)の増加を約2~3割の症例で認める程度で、大きな異常所見はみられないことが多い。髄液特殊検査では、IL-9とCCL11(eotaxin-1)は有意に増加していた。末梢神経伝導検査において、九州大学病院症例では約4割で潜在的な末梢神経病変が合併し、第2回の全国調査では、検査実施症例の25%で下肢感覚神経を主体に異常を認めていた3)。また、体性感覚誘発電位を用いた検討では、上肢で33.3%、下肢では18.5%で末梢神経障害の合併を認めている8)。図2のように脊髄のMRI所見では、60%で病変を認め、その3/4が頸髄で、とくに後索寄りに多い(図2A)。また、Gd増強効果も半数以上でみられる。この病巣は、ほぼ同じ大きさで長く続くことが特徴である(図2B)。画像を拡大する■ 診断・鑑別診断脊髄炎であること、既知の基礎疾患がないこと、アレルギー素因があることを、それぞれを証明することが必要である。先に磯部ら6)による診断基準を表で示した。この基準を脊髄初発多発性硬化症との鑑別に適用した場合、感度93.3%、特異度93.3%、陽性的中率は82.4%、陰性的中率は97.7%であった。鑑別として、寄生虫性脊髄炎、多発性硬化症、膠原病、HTLV1関連脊髄症、サルコイドーシス、視神経脊髄炎、頸椎症性脊髄症、脊髄腫瘍、脊髄血管奇形を除外することが必要である。3 治療 (治験中・研究中のものも含む)第2回の全国臨床疫学調査の結果では、全体の約60%でステロイド治療が行われ、約80%で有効性を認めている。血漿交換療法が選択されたのは全体の約25%で、約80%で有効であった。AMの治療においてほとんどの症例はパルス療法を含む、ステロイド治療により効果がみられるが、ステロイド治療が無効の場合には、血漿交換が有効な治療の選択肢となりうる。再発、再燃の予防については、アトピー性疾患が先行して発症、再燃することが多いことから、基礎となるアトピー性疾患の沈静化の持続が重要と推測される。4 今後の展望当教室ではAMの病態解明を目的とし、アトピー性疾患モデルマウスにおける神経学的徴候の評価と中枢神経の病理学的な解析を行い、その成果は2016年に北米神経科学学会の学会誌“The Journal of Neuroscience”に掲載された7)。モデル動物により明らかとなった知見として、(1)アトピー性疾患モデルマウスでは足底触刺激に対しアロディニアを認める、(2)脊髄後角ではミクログリア、アストログリア、神経細胞が活性化している、(3)ミクログリアとアストログリアではEDNRBの発現が亢進し、EDNRB拮抗薬の前投与により脊髄グリア炎症を抑制すると、神経細胞の活性化が抑えられ、アロディニアが有意に減少したというもので、AMに伴う神経障害性疼痛に脊髄グリア炎症ならびにET1/EDNRB経路が大きく関わっていることを見出している。5 主たる診療科神経内科6 参考になるサイト(公的助成情報、患者会情報など)診療、研究に関する情報難病情報センター アトピー性脊髄炎(一般利用者向けと医療従事者向けのまとまった情報)患者会情報アトピー性脊髄炎患者会 StepS(AM患者と家族向けの情報)1)Kira J, et al. J Neurol Sci. 1997;148:199-203.2)Osoegawa M, et al. J Neurol Sci. 2003;209:5-11.3)Isobe N, et al. Neurology. 2009;73:790-797.4)Isobe N, et al. J Neurol Sci. 2012;316:30-35.5)Kikuchi H, et al. J Neurol Sci. 2001;183:73-78.6)Osoegawa M, et al. Acta Neuropathol. 2003;105:289-295.7)Yamasaki R, et al. J Neurosci. 2016;36:11929-11945.8)Kanamori Y, et al. Clin Exp Neuroimmunol. 2013;4:29-35.公開履歴初回2017年11月14日

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新規抗体薬、コントロール不良喘息の増悪抑制/NEJM

 長時間作用性β刺激薬(LABA)と中~高用量の吸入ステロイドによる治療歴のある喘息患者の治療において、tezepelumabはベースラインの血中好酸球数とは無関係に、臨床的に重要な喘息の増悪を抑制することが、米国・カリフォルニア大学ロサンゼルス校のJonathan Corren氏らが行ったPATHWAY試験で示された。研究の成果は、NEJM誌2017年9月7日号に掲載された。胸腺間質性リンパ球新生因子(TSLP)は、炎症性の刺激因子に反応して産生される上皮細胞由来のサイトカインで、2型免疫の調節において中心的な役割を担う。喘息患者は健常者に比べ、気道のTSLP発現が高度で、TSLP値は2型ヘルパーT細胞(Th2)サイトカインやケモカインの発現、および喘息の疾患重症度と相関を示す。tezepelumab(AMG 157/MEDI9929)は、TSLPに特異的に結合するヒトIgG2モノクローナル抗体で、proof-of-concept試験では軽症アトピー型喘息患者の早期型および晩期型喘息反応を防止し、吸入アレルゲン負荷後の2型炎症反応のバイオマーカーを抑制したという。3つの用量の効果をプラセボと比較 本研究は、コントロール不良の喘息患者におけるtezepelumabの有効性と安全性を評価する二重盲検プラセボ対照無作為化第II相試験(MedImmune社、Amgen社の助成による)。対象は、年齢18~75歳の非喫煙者(登録時に、6ヵ月以上喫煙しておらず、喫煙歴が<10pack-years)で、登録の6ヵ月以上前にLABAと中~高用量の吸入ステロイドによる治療を行ってもコントロールが不良の喘息で、登録前12ヵ月以内に糖質コルチコイドの全身投与を要する喘息の増悪を2回以上、または入院を要する重度増悪を1回以上経験した患者であった。 被験者は、3つの用量(低用量:70mg、4週ごと、中用量:210mg、4週ごと、高用量:280mg、2週ごと)のtezepelumabまたはプラセボ(2週ごと)を皮下投与する群に無作為に割り付けられ、52週の治療が行われた。盲検を維持するために、4週ごとの投与群には、中間の2週時ごとにプラセボが投与された。 主要評価項目は、52週時の喘息増悪の年間発生率(イベント件数/1患者年)とした。喘息の増悪は、糖質コルチコイドの全身投与(経口、静注)を要する喘息症状の悪化、または糖質コルチコイドの経口投与による安定期維持療法中の患者における3日以上続く用量倍増、糖質コルチコイドの全身投与を要する喘息による救急診療部への入院、喘息による入院と定義した。 12ヵ国108施設で584例が登録され、低用量群に145例、中用量群に145例、高用量群に146例、プラセボ群には148例が割り付けられた。ベースラインの平均年齢はtezepelumab群(436例)が51.1±12.4歳、プラセボ群は52.2±11.5歳で、男性はそれぞれ157例(36.0%)、48例(32.4%)であった。喘息増悪率が約60~70%低下 52週時の年間喘息増悪率は、プラセボ群の0.67件に比べ、tezepelumab低用量群が0.26件、中用量群が0.19件、高用量群は0.22件であり、それぞれプラセボ群よりも61%、71%、66%低下した(いずれも、p<0.001)。また、登録時の血中好酸球数を問わず、同様の結果が得られた。 52週時の気管支拡張薬吸入前の1秒量(FEV1)は、tezepelumabの3群ともプラセボ群よりも有意に高かった(最小二乗平均のベースラインから52週までの変化の差:低用量群0.12L[p=0.01]、中用量群0.11L[p=0.02]、高用量群0.15L[p=0.002])。 喘息管理質問票(ACQ-6:0~6点、点数が低いほど疾患コントロールが良好、1.5点以上でコントロール不良と判定)のスコアは、中用量群(最小二乗平均のベースラインから52週までの変化の差:−0.27点[p=0.046])および高用量群(同:−0.33点[p=0.01])がプラセボ群よりも良好であった。また、12歳以上の標準化された喘息QOL質問票(AQLQ[S]+12:1~7点、点数が高いほど喘息関連QOLが良好、臨床的に意義のある最小変化量は0.5点)のスコアは、高用量群(同:1.33点[p=0.008])がプラセボ群よりも優れた。 1つ以上の有害事象を発現した症例は、プラセボ群が62.2%、低用量群が66.2%、中用量群が64.8%、高用量群は61.6%であり、1つ以上の重篤な有害事象の発現率は、それぞれ12.2%、11.7%、9.0%、12.3%であった。有害事象による試験薬の中止は、プラセボ群の1例、中用量群の2例、高用量群の3例に認められた。 著者は、「これらの知見により、TSLPのような上流のサイトカインを標的とすることで、単一の下流経路を阻害するよりも広範に疾患活動性に影響を及ぼし、利点を得る可能性が明らかとなった」と指摘し、「臨床的な意義を示すには、最良の治療を行ってもコントロール不良な喘息患者の、民族的に多彩で大規模な集団を対象とする試験の実施が重要と考えられる」としている。

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アトピー性皮膚炎へのPDE4阻害薬軟膏、長期安全性を確認

 慢性炎症性皮膚疾患のアトピー性皮膚炎(AD)に対しては、しばしば長期にわたる局所治療が必要となるが、ホスホジエステラーゼ4(PDE4)阻害薬のcrisaborole軟膏は、長期投与においても治療関連有害事象の発現率が低いことが示された。米国・カリフォルニア大学のLawrence F. Eichenfield氏らが、2件の第III相試験を完遂後のAD患者を対象とした48週間の延長試験で明らかにした。なお、本試験では、長期有効性については解析されていない。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2017年8月17日号掲載の報告。 研究グループは、crisaborole軟膏の長期安全性を評価する目的で、2歳以上の軽症~中等症AD患者を対象にcrisaborole軟膏を28日間投与する第III相ピボタル試験2件(AD-301試験[NCT02118766]、AD-302試験[NCT02118792])を完遂した患者を対象に、48週間の延長試験(AD-303試験)を行った。 医師による全般重症度評価(Investigator's Static Global Assessment:ISGA)を4週ごとに行い、軽度以上(ISGAスコアが2以上)であればcrisaborole軟膏による治療(1日2回塗布、1サイクル4週間)を開始し、ISGAスコアが1以下は休薬とした。 評価項目は、有害事象(治療下に発現した有害事象[TEAE])および重篤な有害事象である。 主な結果は以下のとおり。・ピボタル試験およびAD-303試験の期間中、TEAEは65%の患者で認められ、ほとんどは軽度(51.2%)または中等度(44.6%)で、93.1%は治療と関連なしと判定された。・AD-303試験において、12週毎のTEAEの発現率および重症度は一貫していた。・ピボタル試験およびAD-303試験における治療関連有害事象の発現率は10.2%で、主なものはAD(3.1%)、塗布部位疼痛(2.3%)および塗布部位感染(1.2%)であった。・TEAEのため延長試験を中止したのは、9例(1.7%)であった。

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アトピー性皮膚炎とHBV感染は逆相関する

 韓国・カトリック大学のHee Yeon Kim氏らは、韓国国民健康栄養調査のデータを解析し、B型肝炎抗原(HBs抗原)陽性とアトピー性皮膚炎との間に有意な逆相関があることを報告した。これまで、アトピー性皮膚炎とB型肝炎ウイルス(HBV)感染との関連は明らかになっていない。ある研究ではHBV保有者でアトピー性皮膚炎のリスク増加が報告され、他の研究ではHBV血清陽性はアレルギー疾患と逆の関連があることが示されている。Journal of the European Academy of Dermatology and Venereology誌オンライン版2017年6月24日号掲載の報告。 研究グループは、全国規模、人口ベースの横断調査である韓国国民健康栄養調査(Korea National Health and Nutrition Examination Survey)のデータを用い、アトピー性皮膚炎とHBs抗原陽性との間の関連を評価した。 解析対象は19歳超の1万4,776例で、多重ロジスティック回帰分析により、アトピー性皮膚炎ならびに喘息とHBs抗原陽性の関連についてオッズ比を求めた。 主な結果は以下のとおり。・HBs抗原陽性率(平均±SE)は、アトピー性皮膚炎ありで0.7±0.4%、なしで3.7±0.2%と、アトピー性皮膚炎ありで有意に低かった(p=0.001)。・一方、喘息ありでは2.8±0.8%、喘息なしでは3.7±0.2%であり、HBs抗原陽性率と喘息との間に有意な関連は認められなかった(p=0.2844)。・HBs抗原陽性者で、アトピー性皮膚炎のリスクが有意に低かった(オッズ比:0.223、95%信頼区間:0.069~0.72)。

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抗うつ薬の皮膚疾患に関連する抗炎症作用

 モノアミン作動性抗うつ薬の臨床的に関連する抗炎症作用についてのエビデンスが増加している。ノルウェー・オスロ大学のShirin Eskeland氏らは、慢性蕁麻疹、乾癬、アトピー性皮膚炎、他の湿疹、円形脱毛症の5つの一般的な炎症性皮膚疾患と関連した抗うつ薬の使用および有効性について、PubMedおよびOvidデータベースをシステマティックに検索した。Acta dermato-venereologica誌オンライン版2017年5月17日号の報告。 主な結果は以下のとおり。・1984年1月~2016年6月に報告された臨床試験または症例報告28件より、皮膚疾患患者1,252例が抽出された。・これらの患者において、抗うつ薬治療に関連した皮膚症状の明確な軽減が報告されていた。・新規抗うつ薬の研究は通常オープンラベルであった一方、第1世代抗うつ薬でのいくつかは無作為化比較試験であった。 著者らは「全体的にポジティブな結果は、抗うつ薬使用が、併存する精神疾患を治療するだけでなく、皮膚疾患に対する根拠を示している可能性がある。SSRIやミルタザピンおよびbupropionを含む新規抗うつ薬に関するさらなる研究が必要とされる」としている。■関連記事たった2つの質問で、うつ病スクリーニングが可能抗炎症薬の抗うつ効果を検証皮膚がんとの関連研究で判明!アルツハイマー病に特異的な神経保護作用

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褥瘡(床ずれ)

褥瘡(床ずれ)【皮膚疾患】◆病状主に寝具があたる腰、かかとなどの皮膚が壊死して潰瘍となる疾患です。寝たきりの高齢者に多く、できた傷の深さや色合いなどでさまざまに分類されます。◆原因長時間の同じ姿勢による外力(圧迫やずれなど)による血流障害が原因です。とくに高齢者では、低栄養状態も原因となります。◆治療と予防・状況に応じて外用治療、切開、外科的治療を選択します。・リスクアセスメントを行い、体圧分散マットの使用や家族・介護者による早期発見が重要です。●一言アドバイス褥瘡治療は長期戦です。ご家族も含めて、ケアのチームを作りましょう。監修:ふくろ皮膚科クリニック 院長Copyright © 2017 CareNet,Inc. All rights reserved.袋 秀平氏

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アトピー性皮膚炎、重症度に応じ眼合併症リスク増

 アトピー性皮膚炎において、疾患そのものに伴って、または薬物療法の結果として眼疾患がみられることが知られている。これまで成人アトピー性皮膚炎における眼合併症の有病率に関する大規模な疫学データはなかったが、デンマーク・国立アレルギー研究センターのJacob P. Thyssen氏らは、国内の登録データを用いて調査を行い、成人アトピー性皮膚炎は有意に、かつ重症度に依存して、結膜炎、角膜炎および円錐角膜の発症リスク増加と関連していることを明らかにした。なお、著者は「観察研究であり、因果関係を明らかにすることはできない」と研究の限界を述べている。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2017年6月7日号掲載の報告。 研究グループは、成人アトピー性皮膚炎患者における眼合併症の有病率とリスクを調査する目的で、18歳以上すべてのデンマーク人が登録する全国データを用いて解析し、Cox回帰により補正ハザード比(HR)を推定した。 主な結果は以下のとおり。・解析対象となったアトピー性皮膚炎患者は、軽度(5,766例)あるいは重度(4,272例)に分類された。・眼科用抗炎症薬を1回以上処方されていた割合は、軽度患者で12.0%、重度患者で18.9%であった。・結膜炎のHRは、軽度患者で1.48(95%信頼区間[CI]:1.15~1.90)、重度患者で1.95(95%CI:1.51~2.51)であった。・角膜炎のHRは、軽度患者1.66(95%CI:1.15~2.40)、重度患者3.17(95%CI:2.31~4.35)であった。・重度患者では、円錐角膜のHRが10.01(95%CI:5.02~19.96)であった。・50歳未満の患者において、アトピー性皮膚炎と“白内障のみ”との関連が認められた。

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湿疹性紅皮症

【皮膚疾患】湿疹性紅皮症◆病状全身の皮膚が赤くなり、激しい痒み、リンパ節の腫れ、皮膚がフケのように落ちるなどの症状がみられ、時に発熱、脱水、体温調節ができなくなることもあります。◆原因アトピー性皮膚炎など湿疹が悪化して生じることが多い疾患ですが、ウイルス感染、膠原病、血液の腫瘍などからも起きます。免疫力の低下、肝・腎臓などの機能低下、あやまった治療や放置により紅皮症へ進みます。◆治療と予防・ステロイド外用薬が治療の基本ですが、重症の場合はステロイドや免疫抑制剤の内服、点滴などを行います。入院が必要となる場合もあります。・紅皮症に至る前に、きちんと皮膚疾患の治療をする必要があります。監修:浅井皮膚科クリニック 院長Copyright © 2017 CareNet,Inc. All rights reserved.浅井 俊弥氏

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突然やってくる!? 外国人患者さん対応エピソード集 第5回

第5回 強い不信感を持つ外国人患者の心はいかに開かれたのか?<Case5>母国で受けた医療により食道再建が必要となった外国人患者さんが、手術を受けるため来日。自国での経験に加え、日本で複数の医療機関に受け入れを断られたことから、患者さんの医療に対する不信感は最高潮に。そんな中、ようやく都内のある病院への入院が決まりました。最初は、担当医師の回診頻度についてなど、たびたび不満を訴えなかなか心を開かなかった患者さんが、最後には感謝の手紙を送るまでに変化したのはなぜだったのでしょうか。対談相手一般社団法人 徳洲会 国際医療支援室 渡部 昌樹 氏澤田:今回は徳洲会グループ全体の国際部機能を取りまとめている、一般社団法人 徳洲会の医療コーディネーター、渡部さんにお話を伺います。貴グループでは、湘南鎌倉総合病院を中心に、早くから外国人患者受け入れ体制を整備されてきましたが、実際の現場ではどのようなチームで外国人患者さんへの対応をされているのでしょうか。渡部:湘南鎌倉総合病院の場合、5~6人で外国人患者さんに対応する医療チームを構成しており、受け入れ前から受け入れ後まで一貫して患者さんをサポートしています。トラブルを避けるために、受け入れ前の患者選定基準を厳格に運用することや、受け入れ時も治療費の概算を事前に伝えるなどの自費診療のルールを徹底しています。澤田:素晴らしい取り組みですね。今回の事例では、どのように患者さんとの関係を構築していったのでしょうか。渡部:この事例では手術の成功と、数ヵ月にわたる入院期間で褥瘡専任看護師や、ほかの医療チームメンバーが献身的に患者さんをサポートした結果、患者さんが徐々に心を開いていったと聞いています。澤田:チーム全員で一丸となり、手厚いケアを実践したことによって、患者さんの心を動かしたということですね。そのような外国人患者さんに満足してもらえる医療を提供するために、貴グループではどのような工夫をされていますか。渡部:ポイントの1つは、患者さん自身の治療に対する真剣さを受け入れ前に確認することです。訪日患者さんの場合、言語等の問題から患者さん自身ではなく、仲介業者や知人・家族が病院と治療に関するやりとりをすることが多いため、患者さん本人の治療に対する意向と、仲介人から病院が聞いている情報との間にズレが生じるケースが少なくありません。そのような温度差があると、突然来院をキャンセルしたり、治療しても満足度が低い、という結果になりがちです。澤田:来日前からかなり密に、患者さん本人とコミュニケーションをとっているのですね。受け入れが決まって、患者さんが来院されてからは、医療コーディネーターの役割はどのようになりますか?渡部:医療はチームで行うものですので、受け入れ後、医療コーディネーターはチーム全員が気持ちよく快適に働けるように注力します。澤田:患者さんでなく医療チームに注力するのですか。意外でした。渡部:はい、とくに医師をサポートすることに力を入れます。いうまでもなく医師もコーディネーターも、医療チーム全員は、患者さんのために仕事をしています。そして基本的にその全責任を持つ医師は、大きなプレッシャーを抱えています。チームのリーダーである医師の気持ちを少しでも楽にして、医師がチームメンバーと一緒に患者さんに向き合えるよう、後ろから支えるような役割を果たすことができればと思っています。澤田:患者さんに寄り添うために、医師に寄り添う、というイメージでしょうか。渡部:はい。外国人患者さんの診察は1日の診察の最後にアレンジする場合が多いのですが、まずは前の患者さんを診察する時に医師へ労いの言葉をかけます。それだけではありますが、後に控えている外国人患者さんの診察に入る前に、少しでも医師の気持ちを楽にすることができればいいと思っています。澤田:新たな視点をいただきました。ありがとうございました。<本事例からの学び>医師に寄り添いサポートするプロがいれば、医師はもっと患者に寄り添える

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鶏卵アレルギー予防、生後6ヵ月から微量鶏卵摂取を推奨 日本小児アレルギー学会提言

 6月16日、日本小児アレルギー学会から「鶏卵アレルギー発症予防に関する提言」が公表された。提言では、鶏卵アレルギー発症予防の方策として、アトピー性皮膚炎の乳児において、医師の管理のもと生後6ヵ月から微量の鶏卵摂取を推奨。鶏卵摂取はアトピー性皮膚炎が寛解した上で進めることが望ましいとしている。この提言は2016年に発刊された「食物アレルギー診療ガイドライン2016」および国立成育医療センターが報告したPETITスタディに基づく。 なお、すでに鶏卵アレルギーの発症が疑われる乳児に鶏卵摂取を促すことは極めて危険として、これに関しては「食物アレルギー診療ガイドライン2016」に準拠した対応を求めている。また、アトピー性皮膚炎に罹患していない乳児の鶏卵摂取については「授乳・離乳の支援ガイド2007」を参照するよう勧めている。

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アトピー性皮膚炎

【皮膚疾患】アトピー性皮膚炎◆症状①痒み、②特徴的な身体症状(特有の皮膚症状と左右対称の分布)、③持続する症状(乳児は2ヵ月以上、そのほかは6ヵ月以上)の3つの要件があれば、アトピー性皮膚炎を考えます。皮膚症状は多彩で、年齢によって異なります。◆原因遺伝、生活環境、アレルギーなどが複雑に関係しています。悪化の原因は、ひとそれぞれ違います。◆治療と予防・皮膚の病変はステロイド外用薬とタクロリムス軟膏で治療します。痒み止めの服用も有効です。・予防としては、保湿薬を定期的に外用し皮膚のバリアを正常に保つようにします。●一言アドバイス悪化の原因を見きわめ、避けるようにしましょう。定期的な症状の観察と根気よい治療が必要となります。監修:浅井皮膚科クリニック 院長Copyright © 2017 CareNet,Inc. All rights reserved.浅井 俊弥氏

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IgG4関連疾患〔IgG4-related disease〕

1 疾患概要■ 概念・定義IgG4関連疾患とは、リンパ球とIgG4 陽性形質細胞の著しい浸潤と線維化により、同時性あるいは異時性に全身諸臓器の腫大や結節・肥厚性病変などを認める原因不明の疾患である。罹患臓器としては膵臓、胆管、涙腺・唾液腺、中枢神経系、甲状腺、肺、肝臓、消化管、腎臓、前立腺、後腹膜、動脈、リンパ節、皮膚、乳腺などが知られている。病変が複数臓器に及び、全身疾患としての特徴を有することが多いが、単一臓器病変の場合もある。臨床的には各臓器病変により異なった症状を呈し、臓器腫大、肥厚による閉塞、圧迫症状や細胞浸潤、線維化に伴う臓器機能不全など、時に重篤な合併症を伴うことがある。治療にはステロイドが有効なことが多い。ステロイド抵抗性・依存性や臓器障害を生じたIgG4関連疾患症例は、2015年7月から難病に指定された。■ 疫学IgG4関連疾患の診療は、種々の診療科にまたがるので、その患者数の推定は困難である。石川県で行われた調査では、年間336~1,300人のIgG4関連疾患の新規発症があり、わが国では2万6,000人の患者がいると推定される。わが国で2016年に行われた自己免疫性膵炎の全国調査では、自己免疫性膵炎の年間推計受療者数は1万3,436人、年間罹患患者数は3,984人、有病率10.1人/10万人と推定され、2011年の調査時の罹患患者数より倍増した。臓器によって異なるが、高齢の男性に多く発症する傾向がある。■ 病因IgG4関連疾患の病因は解明されていないが、免疫遺伝学的背景に自然免疫系、Th2にシフトした獲得免疫系、制御性T細胞などの異常が病態形成に関与する可能性が報告されている。■ 症状臨床症状・徴候は、罹患した臓器によって異なるが、臓器腫大や肥厚による閉塞・圧迫症状が主体となる。自己免疫性膵炎やIgG4関連硬化性胆管炎では膵腫大や胆管閉塞による閉塞性黄疸、IgG4関連涙腺・唾液腺炎では涙腺・唾液腺腫大、後腹膜線維症では尿管圧迫による水腎症や腎機能障害などがみられる。また、病態が持続進行すると、涙腺・唾液腺機能障害による乾燥症状や、膵内外分泌機能低下などが生じうる。■ 分類自己免疫性膵炎以外は、罹患した臓器の前に「IgG4関連」をつけて呼ぶ。IgG4関連疾患はほぼ全身の諸臓器に認められるが、現在IgG4関連疾患として明らかに認知されている疾患・病態を表1に示す。表1 IgG4関連疾患に包括される疾患・病態■ 予後IgG4関連疾患はステロイドが奏効するので、短期的予後は良好であるが、再燃する例が少なからず存在し、長期的予後は不明である。自己免疫性膵炎では、再燃を繰り返す例で、膵石が形成されることがある。また、IgG4関連疾患では、悪性腫瘍を合併しやすいとの報告もあり、注意を要する。2 診断 (検査・鑑別診断も含む)■ IgG4関連疾患包括診断基準いくつかのIgG4関連疾患には、その診断基準があるが、IgG4関連疾患を包括する診断基準が2011年に作られ、2020年に改訂された。この基準は、各臓器病変の専門医以外の臨床医の使用、各臓器の診断基準との併用、簡潔化、病理組織診断の重要視、ステロイドの診断的治療は推奨しないなどを基本的なコンセプトとして作成された。臨床的所見、血液所見、病理所見の組み合わせにより診断する(表2)。表2 2020改訂IgG4関連疾患包括診断基準できる限り組織診断を加えて、各臓器の悪性腫瘍(がんや悪性リンパ腫など)や類似疾患(原発性硬化性胆管炎、シェーグレン症候群、キャッスルマン病、2次性後腹膜線維症、ウェゲナー肉芽腫、サルコイドーシス、チャーグ・ストラウス症候群など)と鑑別することが大事である。また、この基準で確定診断ができなくても、各臓器の診断基準により診断が可能である。■ 自己免疫性膵炎1型自己免疫性膵炎は、IgG4が関連する1型と、IgG4とは無関係で好中球の膵管上皮内浸潤を特徴とする2型に分かれる。自己免疫性膵炎1型は、自己免疫性膵炎臨床診断基準2018(表3)を用いて診断する。表3-1 自己免疫性膵炎臨床診断基準2018表3-2 自己免疫性膵炎臨床診断基準2018本症の診断においては、膵がんや胆管がんなどの腫瘍性の病変を否定することがきわめて重要である。診断基準では、膵腫大、主膵管の不整狭細像、高IgG4血症、病理所見、膵外病変とオプションとしてのステロイド治療の効果の組み合わせにより診断する。びまん性の膵腫大を呈する典型例では、高IgG4血症、病理所見か膵外病変のどれか1つを満たせば自己免疫性膵炎と診断できる。限局性膵腫大例では、膵がんとの鑑別がしばしば困難であり、ERP(内視鏡的逆行性膵管造影)による主膵管の膵管狭細像が必要であったが、改訂基準ではMRCP、EUS-FNAとステロイド治療の効果で確定診断できるようになった。膵のびまん性腫大は、本症に特異性の高い所見である。腹部ダイナミックCTでは遅延性増強パターンと被膜様構造(capsule-like rim)が特徴的である(図1)。画像を拡大するERPによる主膵管のびまん性不整狭細像も本症に特異的である。狭細像とは閉塞像や狭窄像と異なり、ある程度広い範囲に及んで、膵管径が通常より細くかつ不整を伴っている像を意味する(図2)。画像を拡大する限局性の病変では膵がんとの鑑別がとくに困難であるが、狭細部より上流側の主膵管には著しい拡張を認めない、狭細部からの分枝の派生や非連続性の複数の主膵管狭細像(skip lesions)は、膵がんとの鑑別に有用である。血中IgG4値の上昇は高率に認められるので、その診断的価値は高い。しかし、IgG4値の上昇は他疾患(アトピー性皮膚炎、天疱瘡、喘息など)や一部の膵臓がんや胆管がんでも認められるので注意を要する。病理組織像は、lymphoplasmacytic sclerosing pancreatitis(LPSP)と呼ばれる特徴的な所見で、高度のリンパ球とIgG4陽性の形質細胞の浸潤と、紡錘形細胞が錯綜配列を示す花筵状線維化(storiform fibrosis)と閉塞性静脈炎(obliterative phlebitis)を呈する(図3、4)。画像を拡大する画像を拡大する合併する他のIgG4関連疾患として、膵外胆管の硬化性胆管炎、涙腺・唾液腺炎と後腹膜線維症が取り上げられている。ステロイド治療の効果判定は、画像で評価可能な病変が対象であり、臨床症状や血液所見は対象としない。ステロイド開始2週間後に効果不十分の場合には、再精査が必要である。できる限り病理組織を採取する努力をすべきであり、ステロイドによる安易な診断的治療は厳に慎むべきである。■ IgG4関連硬化性胆管炎IgG4関連硬化性胆管炎の診断は、IgG4関連硬化性胆管炎臨床診断基準2020(表4)に基づいて、胆道画像検査、高IgG4血症、他のIgG4関連疾患(自己免疫性膵炎、IgG4関連涙腺・唾液腺炎、IgG4関連後腹膜線維症)の合併、胆管壁の病理組織所見、オプションとしてのステロイド治療の効果の組み合わせによって診断する。表4-1 IgG4関連硬化性胆管炎臨床診断基準2020表4-2 IgG4関連硬化性胆管炎臨床診断基準2020IgG4関連硬化性胆管炎の胆管像では、下部胆管狭窄を呈することが多いが、上部~肝門部胆管狭窄や肝内胆管狭窄を呈する例では、肝門部胆管がんや原発性硬化性胆管炎(PSC)との鑑別が問題となる。自己免疫性膵炎を合併しないIgG4関連硬化性胆管炎では、診断がとくに困難である。PSCでよくみられる全周性の輪状狭窄(annular stricture)、数珠状変化(beaded appearance)や肝内胆管の減少(pruned-tree appearance)などはIgG4関連硬化性胆管炎ではほとんど認められない(図5)。画像を拡大するIgG4関連硬化性胆管炎では、CTやUSなどにおいて、胆管狭窄部だけでなく狭窄のない部位の胆管にも壁肥厚が高頻度に認められ、この所見は胆管がんとの鑑別に有用である。経乳頭的胆管生検では採取検体が小さいため、IgG4関連硬化性胆管炎と診断できるだけの材料を採取できる例が少ない。肝内胆管に病変が及ぶIgG4関連硬化性胆管炎では、肝生検がPSCとの鑑別に有効なこともある。ステロイドへの良好な反応性は、IgG4関連硬化性胆管炎の診断をより確実なものとするので、ステロイドトライアルも診断の一手段となる。しかし、診断目的の安易なステロイド投与は慎むべきである。■ IgG4関連涙腺・唾液腺炎従来ミクリッツ病やキュットナー腫瘍と呼ばれていた疾患で、診断にはIgG4関連ミクリッツ病の診断基準が用いられる。涙腺、耳下腺、顎下腺の持続性(3ヵ月)、対称性の2対以上の腫脹を基本として、高IgG4血症か、涙腺・唾液腺組織に著明なIgG4陽性形質細胞浸潤(強拡大5視野でIgG4陽性/IgG4陽性細胞が50%以上)のいずれかを満たした場合に診断される。多くは対称性に涙腺、耳下腺、顎下腺、舌下腺、小唾液腺のいずれかが腫脹する。シェーグレン症候群との鑑別が問題となるが、シェーグレン症候群に比べて、抗SS-A/SS-B抗体が陰性であり、乾燥性角結膜炎や唾液腺分泌障害が軽度である。■ IgG4関連腎臓病IgG4関連腎臓病診断基準(表5)により診断される。表5 IgG4関連腎臓病診断基準IgG4関連腎臓病では、びまん性腎腫大、腎実質の多発性造影不良域、腎腫瘤、腎盂壁肥厚などの特徴的な画像所見を呈することが多い。腎組織は間質性腎炎が主体であるが、膜性腎症などの糸球体病変を伴う場合もある。■ IgG4関連後腹膜線維症腹部大動脈周囲や尿管周囲の軟部組織の肥厚が特徴で、腫瘤を形成したり水腎症を起こしたりする。生検困難例も多く、悪性疾患や感染症などによる2次性後腹膜線維症との鑑別が問題となる。■ IgG4関連呼吸器病変画像上、肺門縦隔リンパ節腫大、気管支壁/気管支血管束の肥厚、小葉間隔壁の肥厚、結節影、浸潤影、胸膜病変などの胸郭内病変を呈する。また、病理組織学的には、気管支血管束周囲、小葉間隔壁、胸膜などの間質に、著明なリンパ球とIgG4陽性細胞の浸潤と線維化を認める。3 治療 (治験中・研究中のものも含む)経口ステロイド治療が、IgG4関連疾患の標準治療法である。経口プレドニゾロン0.6mg/kg/日の初期投与量を2~4週間投与し、その後画像検査や血液検査所見などを参考に約2週間の間隔で5mgずつ漸減し、3~6ヵ月ぐらいで維持量まで減らす。治療への反応が悪い例では悪性腫瘍などを疑診して、再検査を行う必要がある。IgG4関連疾患では、ステロイド中止後にしばしば再燃が起こるので、再燃予防に少量のプレドニゾロン(5mg/日程度)の維持療法を1年前後行うことが多い。ただし、IgG4関連疾患は基本的に予後良好な疾患であることに加え、高齢者発症が多いので、ステロイド長期投与の副作用(腰椎圧迫骨折、大腿骨頭壊死、耐糖能異常など)を考慮して、画像診断および血液検査で十分な改善が得られた症例では、ステロイド投与の早期中止が望まれる。ステロイドを中止する際には、個々の症例における活動性を見極め、できるだけ少量投与に切り替えて中止するほうが安全である。また、ステロイド治療中止後も慎重な経過観察が必要である。ステロイド治療後に再燃を来しやすい因子として、治療後の画像上の改善が不十分、治療後も血中IgG4高値が続く、治療前の血中IgG4値が著しく高値である、などが挙げられる。再燃例では、ステロイドの再投与や増量により寛解が得られることが多い。欧米では、再燃例に対して、免疫抑制薬やリツキシマブを投与して、良好な成績が報告されている。2017年に作成された自己免疫性膵炎の治療に関する国際コンセンサスでは、ステロイドに抵抗性または副作用でステロイドが投与できない症例では、リツキシマブを第1選択とすると記載された。4 今後の展望IgG4の病因の解明と確実性のより高い血清学的マーカーの開発が望まれる。治療に関しては、Bリンパ球の表面免疫グロブリンのCD20抗原に対する抗体であるリツキシマブ(キメラ型抗CD20抗体、商品名:リツキサン)が、ステロイドや免疫抑制薬使用後に再燃したIgG4関連疾患に有効であったと海外で報告されている。しかし、リツキシマブは高価な薬剤であり、また、わが国ではIgG4関連疾患に対する投与は保険適用になっていない。5 主たる診療科消化器内科、リウマチ科、内分泌科、耳鼻咽喉科、腎臓内科、呼吸器内科、泌尿器科※ 医療機関によって診療科目の区分は異なることがあります。6 参考になるサイト(公的助成情報、患者会情報など)診療、研究に関する情報がん・感染症センター 都立駒込病院 IgG4関連疾患センター(世界で初めての専門外来センター)日本膵臓学会ホームページ さまざまなガイドライン(医療従事者向けのまとまった情報)難病情報センター IgG4関連疾患(一般利用者向け、医療従事者向けのまとまった情報)1)厚生労働省難治性疾患等政策研究事業 IgG4関連疾患の診断基準ならびに診療指針の確立を目指す研究班. 日内誌. 2021;110:962-969.2)日本膵臓学会 厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患等政策研究事業) IgG4関連疾患の診断基準ならびに診療指針の確立を目指す研究班. 膵臓. 2018;33:902-913.3)中沢貴宏ほか. 胆道. 2021;35:593-601.4)IgG4関連腎臓病ワーキンググループ.日腎会誌.2011;53:1062-1073.公開履歴初回2015年10月20日更新2017年04月18日更新2022年07月28日

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貨幣状湿疹

【皮膚疾患】貨幣状湿疹◆症状コインのように丸くもりあがった湿疹で、かゆみがあります。掻きこわしになるとジクジクして、離れた場所にも同様の湿疹ができることがあります(自家感作性皮膚炎)。◆原因肌の乾燥が原因のことが多いので、高齢者によくみられます。とくに冬季に多い湿疹です。アトピー性皮膚炎やかぶれが原因のこともあります。◆治療と予防・ステロイド外用薬で治療します。ジクジクしたら、包帯で保護します。・肌の乾燥を防ぐため、お風呂上りに保湿をしましょう。●一言アドバイス再発したらすぐにステロイド外用薬を塗るようにしましょう。監修:浅井皮膚科クリニック 院長Copyright © 2017 CareNet,Inc. All rights reserved.浅井 俊弥氏

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抗IL-31抗体、アトピー性皮膚炎のかゆみに有効/NEJM

 抗インターロイキン(IL)-31受容体Aヒト化モノクローナル抗体nemolizumab(CIM331)は、月1回の皮下投与により中等症~重症アトピー性皮膚炎患者のそう痒を有意に改善することが示された。ドイツ・ルートヴィヒ・マクシミリアン大学のThomas Ruzicka氏らが、nemolizumabの有効性と安全性を評価した第II相国際共同試験(XCIMA試験)の結果、報告した。IL-31は、アトピー性皮膚炎とそう痒の病理学的機序に重要な役割を果たしている可能性があり、第I相試験ではnemolizumab単回皮下投与により、中等症~重症アトピー性皮膚炎患者のそう痒が軽減され、睡眠障害やステロイド外用剤併用の減少がもたらされることも示唆されていた。今回の結果を踏まえて著者は、「アトピー性皮膚炎のかゆみに対し、IL-31受容体Aを標的とした治療が有効であることが示された」とまとめている。NEJM誌2017年3月2日号掲載の報告。中等度~重度アトピー性皮膚炎患者264例でnemolizumabの有効性を評価 XCIMA試験は、12週間の無作為化二重盲検プラセボ対照第II相試験である。対象は、外用治療を行うもコントロール不良の中等症~重症アトピー性皮膚炎成人患者(18~65歳)264例で、nemolizumabの各群(0.1mg、0.5mgまたは2.0mg/kgを4週ごと皮下投与、あるいは2.0mg/kgを8週ごと皮下投与)、およびプラセボ群(4週ごと皮下投与)に1対1対1対1対1の割合で無作為に割り付けた。 主要評価項目は、12週時におけるベースラインからの、そう痒視覚的評価スケール(VAS)スコア変化率。副次評価項目は、12週時の湿疹面積重症度指数(Eczema Area and Severity Index:EASI)変化率および皮膚病変体表面積などであった。月1回皮下投与で、3ヵ月後にかゆみが改善 264例中216例(82%)が試験を完遂した。 12週時のそう痒VASスコア変化率は、nemolizumabを4週ごと0.1mg投与群で-43.7%、同0.5mg投与群で-59.8%、同2.0mg投与群で-63.1%であったのに対し、プラセボ群は-20.9%であった(いずれもp<0.01)。また、EASI変化率はnemolizumab 4週ごと投与群でそれぞれ-23.0%、-42.3%、-40.9%に対してプラセボ群-26.6%、皮膚病変の体表面積変化率はそれぞれ-7.5%、-20.0%、-19.4%と-15.7%であった。 治療中止に至った症例は、4週ごと投与の0.1mg群で53例中9例(17%)、0.5mg群で54例中9例(17%)、2.0mg群で52例中7例(13%)、プラセボ群は53例中9例(17%)であった。 なお著者は、試験期間の短さや症例数の少なさを研究の限界として挙げ、「有害事象に関しては結論を出すことはできない」と述べている。

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