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検索結果 合計:4471件 表示位置:4401 - 4420

4401.

ニンテンドーDSで糖尿病管理

検査機器のアークレイは、糖尿病患者が携帯型ゲーム機「ニンテンドーDS」を使って日々の血糖値などを管理できるソフトを10月1日に発売すると発表した。ソフト名は「からだサポート研究所 糖尿病編」。東京都済生会糖尿病臨床研究センターの渥美義仁センター所長が監修した。日常の食事量や体重といった糖尿病に関する8つの項目を記録でき、料理メニューのカロリーも調べられる。詳細はプレスリリースへhttp://www.arkray.co.jp/nm/press/2008_09_24.html

4402.

GALIANT試験でビルダグリプチンがチアゾリジン誘導体(TZD)と同等の有効性を証明

 ノバルティス ファーマ株式会社は、9月17日、2型糖尿病治療薬 ビルダグリプチンが、体重増加を引き起こさず、心血管系への安全性において良好な成績を示し、広く使用されているチアゾリジン誘導体と比較して優れた忍容性と同等の有効性を確認したと発表した。 この結果は、2,400名以上の患者さんが参加し、プライマリ・ケアの医師によって行われたGALIANT試験から得られたもので、イタリア・ローマで開催された欧州糖尿病学会(EASD: European Association for the Study of Diabetes)で発表された。詳細はプレスリリースへhttp://www.novartis.co.jp/news/2008/pr20080917.html

4403.

糖尿病網膜症にかかるカンデサルタンの大規模臨床試験DIRECTの結果が発表される

 武田薬品工業株式会社は、第44回欧州糖尿病学会(EASD:European Association for the Study of Diabetes)において、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)カンデサルタン(日本製品名:ブロプレス)の糖尿病網膜症に対する発症予防と進展抑制効果を検討した大規模臨床試験DIRECTの結果が報告されたと発表した。それによると、カンデサルタン32mg投与群は、主要評価項目ではプラセボ投与群に比し有意差は認めらなかったものの、1型糖尿病患者において糖尿病網膜症発症を抑制する傾向、ならびに2型糖尿病患者において糖尿病網膜症を改善するという有益な知見が得られたとのこと。

4404.

造影剤腎症予防に対する炭酸水素ナトリウムvs塩化ナトリウム

造影剤腎症(CIN)の有望な予防戦略として、炭酸水素ナトリウムの造影前投与による水分補給が示唆されている。CINは一般に長期入院、保険医療費の増加、高い有病率と死亡率の原因となる。コロンビア大学医療センターのSomjot S. Brar氏らの研究グループは、炭酸水素ナトリウムのほうが塩化ナトリウムより、CINを抑える効果が優れているかどうかを判定するため、中等度から重度の慢性腎臓病(CKD)で、冠動脈造影を受ける患者を対象に臨床試験を行った。JAMA誌2008年9月3日号より。冠動脈造影を受けたCKD患者353例を2群に割り付け試験は2006年1月2日から2007年1月31日にかけて、無作為対照1重盲検法で行われた。対象患者は、米国の1ヵ所のセンターで冠動脈造影を受けた、安定期にあるCKD登録患者353例。18歳以上、推算糸球体濾過率(eGFR)60mL/分/1.73m2体表面積以下のCKD患者で、同時に真性糖尿病、鬱血性心不全、高血圧のうち1つ以上がある患者、あるいは75歳以上の患者が含まれた。患者は塩化ナトリウム投与群(n=178)と炭酸水素ナトリウム投与群(n=175)にランダムに割り付けられ、冠動脈造影の1時間前に13mL/kg、手技の間は毎時1.5mL/kgに減少し、造影手技は4時間で完了するよう管理された。主要評価項目は、コントラスト曝露後1~4日のeGFR 25%以上の低下とした。患者年齢の中央値は71歳(四分位間範囲65~76歳)で、45%に真性糖尿病がみられた。炭酸水素ナトリウムと塩化ナトリウムで有意差なし主要評価項目は、炭酸水素ナトリウム群が13.3%、塩化ナトリウム群が14.6%だった(相対リスク:0.94、95%信頼区間:0.55~1.60、P=0.82)。「炭酸水素ナトリウム投与群」対「塩化ナトリウム投与群」患者の死亡率は1.7%対1.7%、透析導入率は0.6%対1.1%、心筋梗塞イベント発生率は0.6%対0%、脳血管イベント発生率は0%対2.2%)だった(すべて投与30日後)。30日~6ヵ月後ではそれぞれ0.6%対2.3%、0.6%対1.1%、0.6%対2.3%、そして0.6%対1.7%で有意差は認められなかった(すべてP>0.10)。以上の結果から研究グループは、炭酸水素ナトリウムの術前投与のほうが塩化ナトリウムよりCINの予防効果が優れていることを示すデータは得られなかったと結論づけている。(朝田哲明:医療ライター)

4405.

3割の人が病気で通院、国民生活基礎調査の概況

厚生労働省統計情報部が発表した平成19年「国民生活基礎調査の概況」によると、病気やけがなど自覚症状を持つ人は32・8%で、3年前の04年調査の31・7%より増加した。また、病気等で通院している人は33・4%で、34歳以下では3年前より減少しいるものの、35歳以上では増加していた。なかでも35~54歳の働き盛りの増加が目だった。疾患として多かったのは高血圧症で、男性では「糖尿病」「歯の病気」「腰痛」「目の病気」、女性は「腰痛症」「目の病気」「歯の病気」「肩こり症」の順。 平成19年国民生活基礎調査の概況はこちらhttp://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa07/index.html

4406.

概ね必要適格なケアを受けている:イギリス50歳以上成人

健康問題を有する人へのヘルスケア介入は効果的に行われているのか。イギリスの50歳以上成人を対象とする調査が、イーストアングリア大学医学部健康政策実践部門のNicholas Steel氏らにより行われた。BMJ誌2008年8月13日号より。32の臨床指標と7つの質問を用いて評価調査は、面談方式による全国統一のサーベイアンケートで、公的・私的を問わず提供されたケアの質の評価をカバーできる指標を有する。参加者は、全イングランドの世帯を対象とする経時的研究(English longitudinal study of ageing)の8,688人で、そのうち4,417人は13の健康問題(虚血性心疾患、うつ、糖尿病など)のうち1つ以上を有していた。主要転帰は、32の臨床指標と7つの質問を用いて、患者である参加者が受けていると回答した介入の適格性の割合と集計スコア。障害や虚弱問題の領域では不十分調査の結果、患者は1万9,082種類の必要適格なケアを受けていた。必要適格なケアを受けているかは、参加者の健康状況によって異なった。最も適格にケアを受けていたのは「虚血性心疾患」の問題を有する患者で83%、「難聴」79%、「疼痛マネジメント」78%、「糖尿病」74%、「禁煙」74%、「高血圧」72%、「脳卒中」65%、「うつ病」64%、「要介護」58%、「視覚障害」58%、「骨粗鬆症」53%、「尿失禁」51%、「転倒マネジメント」44%、「変形性関節症」29%と続き、「全体的に」62%だった。ケアの適格性は、老化に伴う問題(55%)よりも医学的問題(74%)に関するもののほうが高い。また、一般開業医の報酬対象となっている健康問題のほうが(75%)、対象外となっている健康問題(58%)よりも高かった。Steel氏は「推奨されているケアは、障害や虚弱問題の領域では十分に提供されていなかった。よりよい健康アウトカムを成し遂げるためのケア改善の努力は広範囲にわたり必要だが、特に高齢者のQOLに影響を及ぼす慢性疾患の問題で必要である」と結論している。

4407.

テルミサルタン+ラミプリル併用で腎機能はむしろ低下:ONTARGET試験

血管リスクの高い集団の腎機能に及ぼすテルミサルタンの効果はラミプリルと同等であり、両薬剤を併用した場合は単剤投与に比べ蛋白尿は改善するものの腎機能はむしろ低下することが、ONTARGET試験の参加者を対象とした解析で明らかとなった。アンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)とアンジオテンシン転換酵素(ACE)阻害薬は蛋白尿を抑制することが確認されており、併用による腎機能の改善効果が期待されていた。ドイツLudwig Maximilians大学Schwabing総合病院のJohannes F E Mann氏が、Lancet誌2008年8月16日号で報告した。2万5,000例以上を対象とした国際的な無作為化試験の腎機能解析ONTARGET(ongoing telmisartan alone and in combination with ramipril global endpoint trial)試験の研究グループは、55歳以上のアテローム動脈硬化性血管疾患患者あるいは臓器障害を伴う糖尿病患者を対象に、ARBであるテルミサルタン、ACE阻害薬であるラミプリルおよびその併用投与が腎機能に及ぼす効果を比較検討した。試験期間は2001~2007年で、3週間のrun-in期間ののち2万5,620例がテルミサルタン群(80mg/日、8,542例)、ラミプリル群(10mg/日、8,576例)、併用群(それぞれ80mg/日+10mg/日、8,502例)に無作為に割り付けられ、腎機能の評価および蛋白尿の測定が行われた。フォローアップ期間(中央値)は56ヵ月であった。主要アウトカムは透析、血清クレアチニン値の倍化、死亡の複合発生率、副次アウトカムは透析、血清クレアチニン値の倍化の複合発生率とした。主要、副次アウトカムがともに併用群で有意に悪化試験期間中に低血圧症状で784例(テルミサルタン群229例、ラミプリル群149例、併用群406例)が治療を中止した。主要アウトカム(透析、血清クレアチニン値の倍化、死亡)の発生率は、テルミサルタン群(1,147件、13.4%)とラミプリル群(1,150件、13.5%)は同等であったが(ハザード比:1.00、95%信頼区間:0.92~1.09)、併用群(1,233件、14.5%)では有意に上昇した(1.09、1.01~1.18、p=0.037)。副次アウトカム(透析、血清クレアチニン値の倍化)の発生率も同様で、テルミサルタン群(189例、2.21%)とラミプリル群(174 例、2.03%)は同等であったが(1.09、0.89~1.34)、併用群(212例、2.49%)では有意に上昇した(1.24、1.01~1.51、p=0.038)。推定糸球体濾過率(eGFR)のベースラインからの低下は、テルミサルタン群(-4.12 mL/分/1.73m2)、併用群(-6.11 mL/分/1.73m2)に比べラミプリル群(-2.82 mL/分/1.73m2)で少なく、いずれも有意差を認めた(いずれもp<0.0001)。尿中アルブミン排泄の上昇は、ラミプリル群に比べテルミサルタン群(p=0.004)および併用群(p=0.001)で有意に少なかった。著者は、「血管リスクの高い集団では、テルミサルタンの腎機能に及ぼす効果はラミプリルと同等であり、両薬剤の併用投与はそれぞれの単剤投与に比べ蛋白尿は改善するものの腎機能はむしろ低下した」と結論し、「明確な蛋白尿が見られる腎疾患患者では、併用投与が腎不全の進行や透析の予防に有効な可能性がある」と指摘している。(菅野守:医学ライター)

4408.

「歯周病」の認知は高まるも「糖尿病との関わり」への理解は低い

サンスター株式会社が行った35歳から59歳の男女932人を対象とする「歯周病に関する意識調査(インターネットリサーチ)」によると、歯周病の認知はこの20年間で9%から99%と飛躍的に向上したことがわかった。その一方で、近年明らかになった「全身病との関わり」は、「糖尿病」(19.7%)、「心疾患・脳卒中」(15.4%)、早産と肺炎との関わりについては1割未満にしか理解されていないという。また、歯周病と自覚しているのは44%で、成人のおよそ8割が歯周病であるという実態データと比べて、実際に歯周病と自覚する人の割合は低く、いわゆる「サイレント・ディジーズ(静かなる病気)」の特徴が調査結果にも現れていると指摘。一方、歯の健康への自信は28%(男性)と、1987年の33%と比べて、5ポイントも低い結果となった。これは、歯の健康状態が、喪失歯本数の実態調査数値からみても、改善されているにも関わらず、不安感が大きくなっているという、意外な結果という。詳細はプレスリリースへhttp://jp.sunstar.com/7.0_press/2008details/2008_0731_05.html

4409.

fetuin-A高値は糖尿病発症と関連

肝分泌タンパク質のfetuin-Aは、インスリン受容体と結合してインスリン活性を阻害する。これまでの研究で、fetuin-A高値とインスリン抵抗性との関連は指摘されていたが、2型糖尿病との関係は不明だった。米国・カリフォルニア大学医学部のJoachim H. Ix氏らは、高齢者において、fetuin-A高値の者が糖尿病を有するどうか検証。「高齢者では、fetuin-Aと糖尿病発症は相関する」と報告した。JAMA誌2008年7月9日号より。70~79歳3,075例を対象に6年間追跡調査機能性良好な70~79歳3,075例を対象にした遡及的後ろ向き観察研究。参加者のうちランダムに選択した糖尿病ではない者406例と、2005年8月31日まで6年間の追跡調査期間中に糖尿病を発症した全参加者の、ベースライン時におけるfetuin-Aの血清濃度を測定した。主要評価項目は糖尿病の発症。fetuin-A高値群の糖尿病発症リスクは約2倍糖尿病の発症は全体で135例(10.1件/1000人年)だった。fetuin-A値が最高三分位(0.97g/L)の範囲内にあった群の糖尿病発症リスクは13.3件/1000人年だったのに対して、最低三分位値(0.76g/L)の群は6.5症例/1000人年だった。このモデルは、年齢、性別、人種、腹囲、体重、身体活動、血圧、空腹時血糖値、HDLコレステロール値、トリグリセリド値、C反応性蛋白値で補正されている(補正ハザード比:2.41、95%信頼区間:1.28~4.53、P=0.007)。相関性は、脂肪細胞レベルには影響されないが、内臓脂肪蓄積(最高対最低の三分位:1.72、補正ハザード比:95%信頼区間:0.98~3.05、P=0.06)の補正で、やや希薄化された。Ix氏は「機能良好な高齢者における血清fetuin-Aは、インスリン抵抗性など他のマーカーからとは独立して、糖尿病発症と関連する」と結論している。(朝田哲明:医療ライター)

4410.

急性心筋梗塞の最良の脂質関連リスク因子が解明された:INTERHEART試験

急性心筋梗塞(AMI)の最も優れた脂質関連のリスク予測因子は非空腹時のアポリポ蛋白B100(Apo B)/Apo A1比であることが、国際的な症例対照研究(INTERHEART試験)で明らかとなった。同試験では、修正可能な9つのリスク因子(喫煙、運動、果物/野菜、アルコール、高血圧、糖尿病、腹部肥満、心理社会的状態、Apo B/Apo A1比)で心筋梗塞の人口寄与リスク(PAR)のほとんどを説明できることがすでに示されており、なかでもApo B/Apo A1比はPARの半分に関与しているという。カナダMcMaster大学のMatthew J McQueen氏がLancet誌2008年7月19日号で報告した。52ヵ国から約2万7,000人が登録された大規模な症例対照研究INTERHEART試験は標準化された大規模な症例対照研究であり、世界52ヵ国からAMI 1万2,461例と、年齢、性をマッチさせた対照1万4,637人が登録された。非空腹時の血液サンプルはAMI群 9,345例、対照群1万2,120人から得られた。脂質、リポ蛋白、アポリポ蛋白の血漿濃度を測定し、コレステロールおよびアポリポ蛋白の比を計算した。オッズ比(OR)、95%信頼区間(CI)、PARは個々の測定項目ごとに算出し、五分位の上位4群と最下位群を比較することで人種ごとに推算した。非空腹時Apo B/Apo A1比をAMIの実地診療に導入すべきApo B/Apo A1比のPAR(54%)が最も高く、ORも最高値を示した(1.59、95%CI:1.53~1.64)。LDLコレステロール(LDL-C)/HDL-C比のPARは37%であった。総コレステロール(TC)/HDL-C比のPARは32%であり、Apo B/Apo A1比に比べ有意に低値であった(p<0.0001)。これら結果は、すべての人種、男性および女性、全年齢層において一致していた。McQueen氏は、「非空腹時のApo B/Apo A1比は、全人種、男女、全年齢層でAMIのリスク予測因子として、いずれのコレステロール比よりも優れていた」と結論し、「世界中でAMIの実地診療に導入すべき」と指摘している。(菅野守:医学ライター)

4411.

ネガティブ感情は心疾患イベントに関連:Whitehall IIスタディ

心疾患イベントのリスク増加に心理的因子(不安、敵意/怒り、うつ)が関わっていることを示す研究がいくつかあるが、ポジティブな感情、ネガティブな感情それぞれを独立因子とし、二次的な冠動脈性心疾患イベントとの関連(影響およびリスク)を検討する研究が報告された。イギリスでのWhitehall IIスタディからの報告。同スタディは1985年にセットされ追跡調査されている、健康と疾患の社会経済的傾向を探るための経時的研究である。BMJ誌2008年6月30日号掲載より。1万308人を12年以上追跡調査追跡期間12年以上の前向きコホート研究としてデザインされた試験には、ロンドンに本部事務所を置く20の行政機関に属する1万308人(1985年登録時35~55歳)が参加した。主要転帰項目は、致死性冠動脈性心疾患、非致死性心筋梗塞、狭心症(n=619、追跡期間12.5年)。年齢、性、民族性、社会経済的位置づけで調整したコックス回帰分析の結果、ポジティブ感情と、バランスがとれた感情(バランス・スコアに着目した指標で評価した感情)は、冠動脈性心疾患との関連は見出せなかった。ハザード比はそれぞれ1.01(95%信頼区間:0.82~1.24)、0.89(0.73~1.09)。ポジティブ感情、バランスのとれた感情との関連は見られなかったがさらに行動のリスク因子(喫煙、飲酒、1日の果物と野菜摂取量、運動、BMI)、生物学的リスク因子(高血圧、血中コレステロール、糖尿病)、仕事による精神的ストレスの因子で補正をしても、結果は変わらなかった。しかし、ネガティブ感情を有する区分に分類された参加者には、冠動脈性心疾患イベント増が見られた(ハザード比:1.32、95%信頼区間:1.09~1.60)。この相関は、複数の交絡因子の調整後も変わらなかった。この結果を踏まえ、「ポジティブ感情と、バランスのとれた感情は、男女ともスタディ加入時に冠動脈性心疾患と診断されなかった場合、将来的な発症を予測する因子とはならないようだ。ネガティブ感情には弱い相関が見られる。さらなるスタディで確認する必要があるだろう」と結論している。

4412.

糖尿病患者の7割が合併症に不安

日本イーライリリー株式会社は、50~60代の糖尿病患者200名を対象に行ったインターネット調査から、糖尿病患者の7割が合併症に不安を持っていることがわかったと発表した。調査によると、糖尿病による合併症発症について、どの程度不安を感じているか尋ねたところ、「非常に不安である」(18.5%)、「時々不安になることがある」(52.0%)と、患者の7割以上が、合併症への不安を抱えていた。また、糖尿病治療を始めて5年以上の患者は5年未満の患者と比べて、不安を感じる割合が高く、治療期間が長くなるにつれて合併症への不安が強まることが伺える。一方、インスリン治療を実際に始めた患者では、その効果などを前向きに評価しており、3割が「もっと早く始めれば良かった」と回答している。インスリン未治療患者では、治療効果への理解が低く、6割がインスリン治療に不安を持つ結果となった。詳細はプレスリリースへhttp://www.lilly.co.jp/CACHE/news_2008_22.cfm

4413.

QRISK2は心血管系イベントのハイリスクの予測に優れている

心血管系イベントの予測ツールとして、英国人データを基に開発されたQRISK(10年間心血管系イベント率予測スコア)(2007年8月10日配信号参照)。その進化バージョンQRISK2(心血管疾患リスクアルゴリズム)の開発・検証報告が、英国ノッチンガム大学のJulia Hippisley-Cox氏らにより発表された。QRISK2は、英国立医療技術評価機構(NICE)が推奨するFraminghamスコア補正バージョンよりもパフォーマンスが優れたもの、イングランドとウェールズ特異の人種コホートを鑑み心血管リスクの正確な推定値を提供できることを目的とし開発された。BMJ誌2008年6月28日号(オンライン版2008年6月23日号)掲載より。英国のQRESEARCHで登録された230万人を基にツール開発は、QRESEARCHでデータベース登録された35~74歳の230万人(1,600万人 年超)、心血管イベント14万件を基とする。全母集団(開発コホートと検証コホート合わせて)のうち、222万人が白人または人種不明の集団で、22,013人が南アジア人、11,595人がアフリカ系黒人、10,402人がカリブ系黒人、19,792人が中国系またはその他アジア系で構成されていた。主要評価項目は、心血管疾患(虚血性心疾患、脳卒中、一過性脳虚血発作)の初回診断(インシデント報告)記録。リスク因子は、自己申告を含む民族性、年齢、性、喫煙状態、収縮期血圧、血清総コレステロール、BMI、60歳未満家族(一親等)の虚血性心疾患歴、貧困スコア、および高血圧、2型糖尿病、腎疾患、心房細動、関節リウマチの治療歴。Framinghamスコアよりも優れている検証の結果、QRISK2はFraminghamスコアよりも優れていることを示した。R2乗検定によるモデル適合度は、QRISK2(女性43% 、男性38%)vs. Framingham(39%、35%)。ハイリスク群(10年リスクが20%以上)にFraminghamで分類されたのは112,156人だったが、QRISK2で検証するとそのうちの46,094人(41.1%)にとどまる。そしてこのうち実際の10年リスクは16.6%で、20%閾値以下だった。一方QRISK2でハイリスクに分類されたのは78,024人。Framinghamで分類できたのはそのうち11,962(15.3%)人、実際の10年リスクは23.3%で20%閾値を上回っていた。検証コホートにおいて、年間インシデント20%以上と予測されたのは、QRISK2では女性で30.6/1,000人年、男性で32.5/1,000人年。一方、Framinghamでは、26.4/1,000人年、25.7/1,000人年で、実際の20%以上のイベント発生はQRISK2で予測された集団のほうが高かった。これらからCox氏は「QRISK2は特に“20%”を閾値とするハイリスク群の選定に優れ、心血管疾患の第一次予防のためのより効果的なツールである」と結論した。また、検証グループの属性を変えてさらなる妥当性の検証を行う必要性も述べている。

4414.

α遮断薬の投与によって治療中の高血圧症例の尿中アルブミンが減少する

自治医科大学循環器科の苅尾七臣氏(=写真)らは、治療中の高血圧症患者に対するα遮断薬ドキサゾシンの就寝前投与によって、尿中アルブミン/クレアチニン比(urinary albumin/creatinine ratio、以下UAR)の有意な減少が認められたことをJournal of Hypertension誌6月号に発表した1)。これは厳格な早朝高血圧管理が臓器障害の発症抑制に及ぼす影響を検討することを目的としたJapan Morning Surge-1(JMS-1)試験より得られた結果で、α遮断薬の投与によって微量アルブミン尿が減少することを無作為化比較試験において証明した。以下、本試験の概要とこれまで得られていた知見を踏まえてレビューする。600例を越える治療中の高血圧症例を対象とした無作為化比較試験JMS-1試験では治療中の高血圧症患者611例がドキサゾシン群と対照群とに無作為に割り付けられ、6ヵ月後の血圧値(外来血圧、早朝血圧、就寝前血圧)とUARが評価された。ドキサゾシンは1~4mg/日を就寝前に投与された。対象の3人に2人はCa拮抗薬(ドキサゾシン群:66.6%、対照群:65.6%)が、約6割にARB(ドキサゾシン群:60.3%、対照群:57.5%)、約2割に利尿薬が投与されていた。また、約15%が糖尿病を合併しており(ドキサゾシン群:15.3%、対照群:16.5%)、238例(対象の39.0%)に微量アルブミン尿(UAR:30-300 mg/gCr)が認められた。ドキサゾシンの追加投与によって治療中の高血圧症例の血圧が有意に低下ドキサゾシンの投与によって試験期間中を通じて血圧値は対照群より低値でコントロールされ、6ヵ月後におけるドキサゾシン群と対照群の血圧差は、外来血圧で8.7/7.5mmHg、早朝血圧で8.9/6.0mmHg、就寝前血圧で4.8/4.0mmHgであり、いずれも有意な差を認めた。ドキサゾシンの投与によって尿中アルブミン/クレアチニン値が有意に減少UARはドキサゾシンの投与によって3.4mg/gCr減少し、対照群に比べて有意な差が認められた(p

4415.

2型糖尿病治療でかえってうつ発症率が高まる

抑うつ症状と2型糖尿病は関連が指摘されているが、2型糖尿病が抑うつ症状のリスク因子かどうかは不明である。抑うつ症状と2型糖尿病の相関関係を調べていたジョンズ・ホプキンス大学(アメリカ)のSherita Hill Golden氏らは、全体としての相関関係はないとしながらも、糖尿病治療中のほうが抑うつ症状発症率は高まることを示した。JAMA誌2008年6月18日号より。米国人男女約5,000人の追跡調査から関係推定本研究は、45~84歳の米国男女を2000~2002年に登録し、2004~2005年まで追跡した縦断的・多民族コホート研究「Multi-Ethnic Study of Atherosclerosis」に基づいて行われた。主要評価項目は、疫学研究センター・うつ病スケール(CES-D)で16ポイント以上と定義される抑うつ症状か、抗うつ薬投与またはその両方とし、参加者を、空腹時血糖値が正常(100mg/dL)、境界型=IFG(100~125mg/dL)、2型糖尿病(126mg/dL以上または治療中)に分類。「分析1」では、ベースラインで2型糖尿病でない参加者5,201例を対象に、抑うつ症状の有無について、3.2年間にわたり2型糖尿病との相対ハザードを推定。「分析2」では、ベースラインで抑うつ症状のない参加者4,847例を対象に、2型糖尿病の有無について、3.1年間にわたり抑うつ症状発症との相対オッズを算出した。糖尿病とうつは関連するものの有意差なし「分析1」では、2型糖尿病発症率は、抑うつ症状群で1,000人/年につき22.0人、抑うつ症状のない群で同16.6だった。2型糖尿病のリスクは、人口動態的因子とBMIを補正後、CES-Dスコアが5単位増すごとに1.10倍高くなった(95%信頼区間:1.02~1.19)。この傾向は、代謝や炎症、社会経済、生活様式因子で補正しても同じだが、補正後は統計学的な有意差はなかった(相対ハザード比:1.08、95%信頼区間:0.99~1.19)。「分析2」では、抑うつ症発症率は、正常血糖群では1,000人/年につき36.8。IFG群では同27.9、未治療群は同31.2、治療群は61.9だった。正常血糖群で抑うつ症を発症する人口動態的補正オッズ比は0.79、IFG群は0.75、未治療と治療群では1.54だった。抑うつ症状と2型糖尿病の関連性は、BMIや社会経済、生活様式因子、共存症による補正後も同じだが、実質的に相関関係は存在しない。ベースラインにおける抑うつ症と2型糖尿病のおおまかな関連は、生活様式因子によって部分的に説明できた。IFG群と未治療群は、抑うつ症発症率と逆相関し、治療群は正相関を示した。 これらは人種民族集団全体で類似していた。(朝田哲明:医療ライター)

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地中海式ダイエットは糖尿病予防効果あり

大量のバージンオリーブオイルを使い食物繊維なども豊富な地中海沿岸地方の伝統的な食習慣(地中海式ダイエット)に、心血管疾患の予防効果があることはこれまで多くの調査によって示されている。では、糖尿病に対する予防効果はどうなのか。ナバラ大学(スペイン)医学部予防医学・公衆衛生部門のM A Martinez-Gonzalez氏らは、地中海式ダイエットを嗜好する人々とそうでない人で、糖尿病発生率との相関関係を検討した。「地中海式ダイエットは糖尿病発生率を低減する」との結果を報告している。BMJ誌2008年6月14日号(オンライン版2008年5月29日号)掲載より。1万3,380例の食習慣を4.4年間追跡本研究は前向きコホート研究。性、年齢、大学教育年数、総エネルギー摂取量、BMI指数、身体活動度、座りっきりの習慣、喫煙、糖尿病の家族歴と高血圧の個人歴を調整した推定相対リスク値で検討された。参加者は、スペイン大学の卒業生で糖尿病歴のない1万3,380例。中央値4.4年間追跡調査が行われた。ベースライン時に参加者に、136種類の地中海式ダイエットメニューの摂取頻度アンケート(9ポイント制)を行い、2型糖尿病発病とスコアとの関連をみた。糖尿病発症者には、診断をした医師から送られた医療レポートと詳細な食習慣アンケート調査によって確認された。摂取頻度が高いほど糖尿病リスク低減結果、地中海式ダイエットの摂取頻度が高い参加者は、糖尿病リスクが低かった。発症率比率(性・年齢で調整済)は、摂取頻度が最も低い群(スコア

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「ランタス注ソロスター」新発売

サノフィ・アベンティス株式会社は、6月20日、 1型および2型糖尿病患者を対象とするディスポーザブル型インスリンペン型注入器を用いたキット製剤「ランタス注ソロスター」の販売を開始した。ランタス注ソロスターは、1日1回投与の持効型溶解インスリンアナログ製剤「ランタス」〔インスリン グラルギン(遺伝子組換え)〕を投与するためのディスポーザブル型の新しいインスリンペン型注入器を用いたキット製剤。詳細はプレスリリースへhttp://www.sanofi-aventis.co.jp/live/jp/ja/layout.jsp?scat=F46269E9-3D18-4250-BA23-5A6A7A0ECD74

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血糖降下強化療法は有害:ACCORD

2型糖尿病患者の糖化ヘモグロビン値と心血管イベントとの関連はこれまで疫学研究で示されている。2型糖尿病の大規模試験ACCORD(The Action to Control Cardiovascular Risk in Diabetes)研究グループは、糖化ヘモグロビン値を正常化するための強化療法が心血管イベントを減らすかどうかを検討していたが、死亡リスクが増大し試験は中止に至った。NEJM誌2008年6月12日号(オンライン版2008年6月6日号)より。患者1万251例を強化療法群と標準治療群に割り付け試験は、糖化ヘモグロビン値の中央値8.1%の患者計1万251例(平均年齢62.2歳、女性38%、心血管イベント経験35%)を、強化療法(糖化ヘモグロビン値の目標値6.0%未満)または標準治療(同7.0~7.9%)に無作為に割り付け行われた。主要転帰は、非致死的な心筋梗塞、非致死性の脳卒中、または心血管系の原因による死亡の複合。死亡率は上昇し心血管イベントの減少はわずか本試験は、平均3.5年の追跡調査後、強化療法群の死亡率が標準治療群よりも高まったため試験は中断されるに至った。試験開始1年目に、糖化ヘモグロビン値は強化療法群では6.4%、標準治療群では7.5%の安定した中央値が達成された。しかし追跡調査の間に、主要転帰の発生が、強化療法群では352例、標準治療群では371例でハザード比は0.90(95%信頼区間:0.78~1.04、P=0.16)。一方、死亡に関しては、標準治療群では203例だったのに対し強化療法群では257例発生し、ハザード比は1.22(95%信頼区間:1.01~1.46、P=0.04)だった。また強化療法群のほうが、低血糖症および10kg以上の体重増加の頻度が高かった(P

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強化血糖コントロールは血管系転帰を改善:ADVANCE

本論は、2型糖尿病の大規模試験ADVANCE(the Action in Diabetes and Vascular Disease:Preterax and Diamicron Modified Release Controlled Evaluation)研究グループによる、2型糖尿病患者に対する強化血糖コントロールの、血管系転帰に与える影響の検討結果。NEJM誌2008年6月12日号(オンライン版2008年6月6日号)に掲載された。同日掲載されたACCORD研究グループでは、「血糖降下強化療法は死亡率を高め心血管イベント減へのベネフィットはない」と結論していたが、ADVANCE研究グループからは反対の見解が報告されている。経口血糖降下薬で強化血糖コントロール2型糖尿病患者1万1,140例を、標準血糖コントロールと強化血糖コントロールに無作為に割り付け、強化コントロールでは、糖化ヘモグロビン値が6.5%以下になるように、SU系経口血糖降下薬グリクラジドと、必要に応じて他剤を併用した。主要転帰は、主要大血管イベント(心血管系の原因による死亡、非致死的な心筋梗塞または脳卒中)と主要細小血管イベント(腎症、網膜症の発現または悪化)の複合とし、合同評価と個別評価を行っている。腎症発生率21%低下で主要血管系イベントの複合転帰10%低下中央値5年の追跡調査の結果、糖化ヘモグロビン平均値は、強化コントロール群(6.5%)のほうが標準コントロール群(7.3%)より低く、主要大血管と細小血管イベントの複合発生率も、強化群(18.1%)のほうが標準群(20.0%)より低下した(ハザード比:0.90、95%信頼区間:0.82~0.98、P=0.01)。主要細小血管イベント単独でみた場合も、強化群のほうが標準群より低下した(9.4%対10.9%、ハザード比:0.86、95%信頼区間:0.77~0.97、P=0.01)。これは主に、腎症発生率が低下したためで(4.1%対5.2%、0.79、0.66~0.93、P=0.006)、網膜症に対する有意な効果は認められていない(P=0.50)。血糖コントロール方法が違っても、主要大血管イベントや心血管系の原因による死亡に有意な影響はなかったことも確認された。強化コントロール群の主要大血管イベントのハザード比0.94(95%信頼区間:0.84~1.06、P=0.32)、同心血管系の原因による死亡のハザード比0.88(0.74~1.04、P=0.12)、同全死因死亡は0.93(0.83~1.06、P=0.28)。ただし重篤な低血糖症は、件数はまれだが強化群のほうが、発生率が高かった(2.7%対1.5%、ハザード比:1.86、95%信頼区間:1.42~2.40、P

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メタボの診断基準では心血管疾患や糖尿病を予測できない?

メタボリックシンドローム(MetS)とその構成因子は高齢者の2型糖尿病とは相関するものの、血管リスクとの関連はないか、あるいは弱いため、心血管疾患(CVD)と糖尿病のリスクを同時に予測するMetSの判定規準を策定する試みは有益でないことが、2つのプロスペクティブ試験の予後データの解析から明らかとなった。MetS診断基準はインスリン抵抗性と血管疾患の関連をよりよく理解できるように策定されたが、その臨床的な役割には疑問の声もあるという。英国Glasgow大学医学部のNaveed Sattar氏らによる報告で、Lancet誌2008年6月7日号(オンライン版2008年5月22日号)に掲載された。PROSPERのデータを解析、BRHSで裏付け研究グループは、MetSおよびその5つの構成因子[BMIあるいはウエスト周囲長、トリグリセライド(TG)、HDLコレステロール、空腹時血糖、血圧]が高齢者におけるCVDと糖尿病のリスクをどの程度まで予測できるかを調査した。MetSは、National Cholesterol Education Program第3報の判定規準に基づいて定義した。Prospective Study of Pravastatin in the Elderly at Risk(PROSPER)に登録された70~82歳の非糖尿病患者4,612例において、MetSおよびその構成因子とCVDおよび2型糖尿病のイベント発生リスクの関連について解析した。次いで、得られた知見について、60~79歳の非糖尿病患者2,737例が参加したもうひとつのプロスペクティブ試験British Regional Heart Study(BRHS)のデータを用いて検証した。個々の疾患の至適なリスクアルゴリズムの確立を目指すべきPROSPERでは、3.2年間に772例がCVDをきたし、287例が糖尿病を発症した。MetSは、ベースライン時に疾患に罹患していない登録者のCVDリスクを上昇させなかったが(ハザード比:1.07 、95%信頼区間:0.86~1.32)、糖尿病のリスクは上昇させた(4.41、3.33~5.84)。糖尿病では、MetSのすべての構成因子のリスクが上昇したが、とくに空腹時血糖の異常が顕著であった(18.4、13.9~24.5)。CVDに罹患している参加者においても、同様の結果が得られた。BRHSでは、7年間に440例がCVDを、105例が糖尿病を発症した。MetSはCVDリスクを中等度にしか上昇させなかったが(相対リスク:1.27、1.04~1.56)、糖尿病リスクは顕著に上昇させた(7.47、4.90~11.46)。両試験ともに、BMIあるいはウエスト周囲長、TG、血糖のカットオフ値はCVDリスクと相関しなかったが、5つの構成因子はいずれも糖尿病の新規発症との関連を示した。Sattar氏は、「MetSとその構成因子は高齢者の2型糖尿病のリスクを上昇させるが、血管リスクとの関連はないか、あるいは弱いため、CVDと糖尿病のリスクを同時に予測するMetSの判定規準を策定する試みは有益でない」と結論し、「従来どおり、個々の疾患の至適なリスクアルゴリズムの確立に臨床的関心を向けるべきである」と指摘している。(菅野守:医学ライター)

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