アルツハイマー病に関する臨床試験、その進行状況は 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2016/11/23 現在、アルツハイマー病(AD)に対する薬理学的推奨薬は、コリンエステラーゼ阻害薬とNMDA型受容体アンタゴニストであるメマンチンがある。これらの薬剤は、AD症状を管理するだけで、Aβプラークや神経原線維変化を標的としていない。そのため、AD病変を直接的に標的とし、AD進行経過を変化させる効果的かつ安全な治療法を開発する必要がある。カナダ・トロント大学のMyuri Ruthirakuhan氏らは、AD治療薬について進行中の第II/III相の臨床試験を評価した。Expert opinion on pharmacotherapy誌2016年12月号の報告。 本レビューでは、過去5年間に完了または公表された試験を含む、進行中の第II/III相の臨床試験を評価した。レビュー研究は、clinicaltrials.gov、alzforum.org/therapeutics、PubMedより抽出した。キーワードおよび選択基準は、アルツハイマー病、軽度認知障害に関する第II/III相の試験、アミロイドβ、タウとした。なお、ADに対する免疫療法を、本レビューの範囲外とした。 主な結果は以下のとおり。 ・アミロイドβ、タウを標的とした試験数が多かった。 ・しかし、これらの試験の多くは、治療期間が比較的短く、バイオマーカーと臨床アウトカムの総合評価が含まれていなかった。 ・今後の調査では、疾患の緩和効果を確立するために最低限の治療期間である18ヵ月にわたり、バイオマーカーの評価と臨床転帰を含んだ試験が推奨される。 関連医療ニュース 世界的に今後の認知症研究はどう進んでいくか 認知症の世界的トレンドはどうなっているか 認知症のための学部医療教育強化 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Ruthirakuhan M, et al. Expert Opin Pharmacother. 2016;17:2417-2429. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] SGLT2阻害薬、自己免疫性リウマチ性疾患のリスクは?/BMJ(2025/10/24) 腹部大手術時の周術期血圧管理、個別化vs.通常/JAMA(2025/10/24) ALK陽性進行NSCLCへのアレクチニブ、OS中央値81.1ヵ月(ALEX)/ESMO2025(2025/10/24) 下剤のルビプロストン、重大な副作用にアナフィラキシー追加/厚労省(2025/10/24) 免疫療法の対象とならない進行TN乳がん1次治療、Dato-DXdがPFSとOSを延長(TROPION-Breast02)/ESMO2025(2025/10/24) 結腸がん術後ctDNAによるde-escalation、リスク低減も非劣性は示されず(DYNAMIC-III)/ESMO2025(2025/10/24) 寝たきり原因第1位「脳卒中」、最新治療アクセス改善と患者支援の最前線/日本脳卒中学会・日本脳卒中医療ケア従事者連合・日本脳卒中協会(2025/10/24) 父親の厳しい子育てが子供のメンタルヘルスに影響(2025/10/24) [ あわせて読みたい ] 総合内科専門医試験対策 “苦手”科目をクイック復習 2016 (2016/07/29) 認定内科医試験完全対策 総合内科専門医ベーシック vol.4(2016/06/07) 認定内科医試験完全対策 総合内科専門医ベーシック vol.3(2016/05/31) Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 診療よろず相談TV シーズンII(2014/07/03) 診療よろず相談TV(2013/10/25)