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医療一般

夜間の光曝露は心臓の構造や機能の変化と関連か

 夜間に過剰な光を浴びることは心臓の構造や機能の望ましくない変化と関連する可能性が、新たな研究で示された。米チューレーン大学肥満研究センター所長のLu Qi氏らによるこの研究の詳細は、9月9日付で「European Heart Journal」に掲載された。  夜間の光曝露は、心血管疾患(CVD)の潜在的なリスク因子として注目されている。しかし、心臓の構造と機能への影響は依然として不明である。Qi氏は、「これまでの観察研究では、夜間のCVDリスクの上昇と関連することが示されているが、それに伴う心臓の構造や機能の変化についてはほとんど分かっていない。

教室の埃に含まれる細菌が小児の肺機能低下と関連

 子どもたちは毎日何時間も学校の教室で過ごすが、新たな研究によると、そこで吸い込んでいるものが肺に影響を及ぼす可能性がある。教室の埃に含まれる一般的な2種類の細菌は、小児の肺機能低下と関連することが示されたという。フェラーラ大学(イタリア)のSoutrik Banerjee氏らによるこの研究結果は、欧州呼吸器学会議(ERS Congress 2026、9月5~9日、スペイン・バルセロナ)で発表された。  Banerjee氏は、「学校の教室内の空気質は、汚染物質、湿度、換気、温度、湿気、さらに真菌や細菌などの生物学的因子の影響を受けることが分かっている。しかし、教室の埃の中に存在する細菌の種類が小児の肺機能と関連しているかどうかについては、ほとんど明らかになっていない」と述べている。

医師に関する偽レビュー、本物より「信頼できる」と受け取られがち

 新しい医師を探すときには、オンライン上のレビューが本物かどうかにも注意が必要かもしれない。医師に関する偽レビューには個人的な健康情報が本物のレビューよりも詳しく書かれている傾向があり、「役に立つ」と評価されやすく、また「信頼できる」と受け取られやすいことが、研究で明らかになった。サイモン・フレーザー大学(カナダ)Beedie School of BusinessのAishwarya Deep Shukla氏らによるこの研究は、「Internet Research」7月9日号に掲載された。

記憶力の低下はこれまで考えられていたよりも若いうちに始まる

 人の記憶力は、これまで考えられていたよりも早い時期から低下し始めるようだ。米ニューヨーク州立大学ビンガムトン校心理学准教授のIan McDonough氏らによる研究で、50歳代には若年成人と比べて記憶成績の低下がすでに認められ、これには記憶に重要な役割を果たす海馬の機能的な変化が影響している可能性のあることが明らかになったという。詳細は、8月10日付で「Cerebral Cortex」に掲載された。McDonough氏はニュースリリースの中で、「記憶の機能には中年期が極めて重要で、無視できない時期であることを示す研究が増えているが、今回の研究もその一つである」と述べている。

まつ毛エクステ常用者の多くに「まつ毛ダニ」

 新たな研究が、まつ毛エクステンション(以下、まつ毛エクステ)は、皮膚に寄生するダニにとって好都合な環境を作り出す可能性があると警告している。まつ毛エクステの施術を定期的に受けている人の96%でニキビダニの一種であるDemodex folliculorum(まつ毛に寄生するものは「まつ毛ダニ」とも呼ばれる)が検出されたという。National Pirogov Memorial Medical University(ウクライナ)眼科学部門のTetiana Zhmud氏らによるこの研究は、欧州白内障屈折矯正手術学会(ESCRS 2026、9月11~15日、英ロンドン)で発表された。

声の変化はその後の認知機能低下の警告サイン?

 声の変化は脳機能の低下や認知症の早期警告サインである可能性があるようだ。新たな研究で、難聴はないが、声の高さ、明瞭さ、声量、声域など声の質に問題がある音声障害と診断された人では、音声障害のない人と比べて認知機能低下のリスクが58%高いことが明らかになった。また、音声障害と難聴の両方がある場合、そのリスクは2倍以上に上昇することも示されたという。米ドレクセル大学医学部教授のRobert Sataloff氏らによる研究で、詳細は8月10日付で「Journal of Voice」に掲載された。

大腿骨近位部骨折後の生存に教育水準が強く関連

 大腿骨近位部骨折の手術を受けた患者の生存と、教育水準、所得、居住地域、社会サービスの利用という社会経済的要因との関連を調べたところ、最も強い関連を示したのは教育水準であったとする研究結果が、8月5日付で「British Journal of Anaesthesia」に掲載された。  論文の筆頭著者であるリンショーピング大学(スウェーデン)のRasmus Åhman氏は、「ヘルスリテラシーという概念がある。これは、医療従事者から提供された情報をどのように受け取り、また、なぜさまざまなことをする必要があるのかを理解することに関する概念である。

喘息には身体活動を増やす介入も有酸素運動と同様に有効か

 身体活動量が少ない中等症~重症のコントロール不良喘息患者では、日常生活の中で身体活動量を増やす行動介入が体系的な有酸素運動トレーニングと同程度に効果的である可能性が、新たな研究で示された。いずれの介入でも、喘息のコントロールと生活の質(QOL)が改善し、不安や抑うつの症状が軽減したという。サンパウロ大学(ブラジル)医学部理学療法学科のDavid Halen Araujo Pinheiro氏らによるこの研究結果は、6月4日付で「Pulmonology」に掲載された。  過去の研究では、有酸素運動や日常生活の中で身体活動量を増やすための行動介入が喘息コントロールの改善につながることが報告されている。しかし、これらの介入を直接比較した研究はあまり実施されていない。

ADHDは消化器症状と関連

 注意欠如・多動症(ADHD)のある人は、ADHDのない人と比べて消化器(GI)症状が見られるオッズが約50%高いことが、新たなエビデンスレビューで明らかになった。この関連は、便秘や過敏性腸症候群(IBS)、遺糞症など特定の消化器症状でより強く認められ、特に遺糞症ではオッズ比が高かったという。英ウォーリック大学医学部のSarah Blake氏らによる研究で、詳細は9月10日付で「Journal of Attention Disorders」に報告された。  Blake氏は同大学のニュースリリースで、「便秘からIBS、さらには消化不良まで、今回調べた腸の症状のほぼ全てがADHDと関連しているようだった。こうした症状は、日常生活に影響を及ぼし得るが、ADHDそのものに注意が向けられていると見過ごされがちだ」と述べている。

脳卒中後の腕の運動機能、脊髄刺激療法で改善

 脊髄刺激療法(SCS)という治療により、脳卒中患者の腕の筋力と可動性が改善したとする報告が、「Nature Medicine」に6月4日付で掲載された。米ピッツバーグ大学医療センターのMarco Capogrosso氏らが行った小規模な研究によるもので、参加者の中には手や指の動きが良くなった人もいたという。  論文の共同上席著者の1人である同氏は、「SCSは補助的な技術として機能するもので、脊髄を刺激することで脳と脊髄の間に残存する神経結合が効率的に機能し、人々はよりスムーズに動けるようになる」と説明。また、「このアプローチは、脳卒中発症から何年も経った患者の腕の動きを迅速に改善することを目的としている」という。

スマートウォッチ、消費カロリーを過大評価か

 フィットネス機能を備えたスマートウォッチ(以下、スマートウォッチ)に表示される消費カロリーは、実際の消費量より多く見積もられていることがあるようだ。フロリダ国際大学(FIU)の研究グループが、人気のある4種類のスマートウォッチの評価を行った結果、間接熱量測定による基準値と比較して、消費カロリーを実際より多く見積もる傾向があることが判明したという。FIU運動学・運動科学准教授のJason Kostrna氏らによるこの研究は、7月29日付で「PLOS One」に掲載された。

笑いが慢性閉塞性肺疾患の呼吸困難を改善か

 笑いは最高の薬だと言われているが、呼吸を楽にするのにも役立つのだろうか。新たな研究によると、答えは「イエス」である。笑い療法は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者の呼吸困難を軽減する上で、従来の呼吸療法である口すぼめ呼吸と同様、有効である可能性が示された。ハジェテペ大学(トルコ)看護学部出身の講師・看護師Goncagul Aldan氏らによるこの研究結果は、欧州呼吸器学会議(ERS Congress 2026、9月5~9日、スペイン・バルセロナ)で発表された。  Aldan氏は、「COPDは呼吸が困難になる重篤な肺疾患である。その患者数は世界中で何百万人にも上り、障害や死亡の主な原因の一つとなっている。

2型糖尿病の網膜症リスク低下、フェノフィブラートvs.スタチン

 2型糖尿病患者におけるフェノフィブラートと視力を脅かす糖尿病網膜症(sight-threatening diabetic retinopathy:STDR)発症リスクとの関連をスタチンと比較して検討した結果、フェノフィブラートの使用はスタチンの使用と比較してSTDR発症リスクの低下と関連していたことを、英国・University of BirminghamのLuyuan Tan氏らが明らかにした。The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism誌オンライン版2026年9月7日号掲載の報告。

抗うつ薬は糖尿病リスクを増加させるのか

 うつ病は有病率の高い疾患であり、その症状管理のために抗うつ薬が広く使用されている。しかし、抗うつ薬の使用と2型糖尿病リスクとの間に因果関係がある可能性が指摘されている。こうした潜在的な関連性を理解することは、抗うつ薬による代謝へのさまざまな影響に関する新たな知見をもたらす可能性がある。中国・Chinese Academy of SciencesのDongming Liu氏らは、抗うつ薬の使用と2型糖尿病リスクとの関連を明らかにするため、多段階メンデルランダム化研究を実施した。European Archives of Psychiatry and Clinical Neuroscience誌オンライン版2026年8月29日号の報告。

MASLDの肝関連イベント、非侵襲的検査で個別予測可能か

代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)では、肝線維化を評価する非侵襲的検査が広く用いられているが、経過観察中の検査値の変化を臨床的な肝関連イベントリスクとして解釈することは容易ではない。そこで、フランス・Angers University HospitalのClemence Moreau氏らは、非侵襲的検査の経時的変化を用いて、MASLD患者における肝関連イベント(liver-related event:LRE)の個別リスクを予測できるかを検討した。その結果、肝硬度測定値(liver stiffness measurement:LSM)の推移にFIB-4、性別、年齢、血小板数の情報を組み合わせた「共同潜在クラスモデル(JLCM:Joint Latent Class Model)」により、LREリスクを高い識別能で個別予測できることが示された。本研究結果は、Clinical Gastroenterology and Hepatology誌オンライン版2026年9月8日号に掲載された。

緑膿菌肺炎、CFPM vs.TAZ/PIPC

緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)による肺炎では、タゾバクタム・ピペラシリン(TAZ/PIPC)とセフェピム(CFPM)が広く用いられているが、両薬を直接比較したデータは限られている。そこで、米国・University of Utah HealthのRaneem H. Pallotta氏らは、緑膿菌肺炎患者を対象に、TAZ/PIPCとCFPMの臨床アウトカムを比較した。その結果、TAZ/PIPCはCFPMと比較して30日死亡率の上昇と関連していた。本研究結果は、Clinical Infectious Diseases誌オンライン版2026年9月2日号に掲載された。

光曝露は高齢者の睡眠の質や活動レベルと関連

 日常生活で多くの光を浴びている高齢者は、睡眠や活動リズムが良好な可能性があるようだ。欧州3都市で行われた研究で、日常生活の中で光曝露量が多い高齢者では、日中の活動レベルが高く、覚醒がよりまとまっており、睡眠の質も良好だった一方、高血圧や糖尿病などを報告した人では光曝露量が少ないことが示された。さらに、自宅で光療法を行う場合、実施時刻によって休息・活動リズムとの関連が異なる可能性も示されたという。英サリー大学などの国際研究グループが実施したこの研究結果は、9月2日付で「Journal of Pineal Research」に掲載された。

脊髄くも膜下麻酔後の悪心・嘔吐――機械学習で関連因子を解析

 術後悪心・嘔吐(PONV)は、手術後にみられる頻度の高い合併症の一つで、患者満足度の低下や入院期間の延長にもつながる。今回、脊髄くも膜下麻酔で手術を受けた患者のPONVについて、5種類の機械学習アルゴリズムを用いた解析で、術後のフェンタニル使用が最も強く関連する因子として特定された。研究は、東北大学大学院歯学研究科歯科口腔麻酔学分野の星島宏氏らによるもので、詳細は8月5日付の「PLOS One」に掲載された。  脊髄くも膜下麻酔下で下肢や下腹部の手術、帝王切開を受けた患者におけるPONVの発生率は5~42%と報告されている。

東京遺伝性腫瘍研究会開催のお知らせ

 東京遺伝性腫瘍研究会は10月31日に都内で「第2回 東京遺伝性腫瘍研究会」(世話人:新井 正美氏[順天堂大学])を開催する。  今回のテーマは「遺伝性腫瘍診療ネットワーク-知をつなぎ、人をつなぐ-」でSDHxの臨床や遺伝子検査のピットフォール、多遺伝子パネル検査の実際に関する講義のほか、少人数グループでの症例ディスカッションで臨床現場でのQ&Aを討論する。診療に関わる医療者が率直に語り合い、深め合える場となることを目指す。

せん妄予防に睡眠を調節する薬物療法は有効か

 せん妄は、入院患者によくみられる神経精神医学的症状であり、睡眠や概日リズム調節の障害と関連しているといわれている。中国・浙江大学のHaizhen Chen氏らは、せん妄予防を目的とした睡眠調節薬物療法を評価したランダム化比較試験(RCT)を対象に、システマティックレビューおよびネットワークメタ解析を実施した。Sleep Medicine Reviews誌オンライン版2026年8月27日号の報告。  2025年8月までに公表されたRCTをPubMed、Embase、Web of Scienceよりシステマティックに検索した。