認知症のための学部医療教育強化 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2016/11/03 伝統的な医療教育である期間限定の臨床ローテーションで得られた経験は、長期的条件、医療システムの発展により、多くの場合うまくいかない。学生の長期間配置、接触の継続性、慢性疾患について学ぶ機会、患者の経験を可能とするlongitudinal integrated clerkshipsやsenior mentor programmesが求められる。英国・Brighton and Sussex Medical SchoolのSube Banerjee氏らは、認知症に対する2年間の学際的教育プログラムの開発、提供についてレビューした。International journal of geriatric psychiatry誌オンライン版2016年10月10日号の報告。 研究デザインは、longitudinal integrated clerkshipsやsenior mentor programmesを含む医療従事者のための認知症教育強化についてレビューし、Time for Dementia(TFD)開発のケーススタディとその評価を行った。 主な結果は以下のとおり。 ・認知症に関する強化プログラムは、8件識別された。米国は7件であった。 ・いずれも強制ではなく、12ヵ月間継続した。 ・ケーススタディデザインからの報告はすべてプラスの影響であったが、データの品質は弱かった。 ・これらを踏まえ、TFDはアルツハイマー協会、大学やNHSと協力し、医療、看護、救急の学生のためのカリキュラムの中核部分を作成した。 ・学生は、2年間3ヵ月ごとに2時間、認知症者とその家族を訪問した。 ・疾患やサービスの経験に焦点を当てた半構造相互作用ガイドに従い、反省点の評価を行った。 著者らは「将来の医療専門家は、長期的条件を持つ人々を理解し管理できるようにするために専門職種間の学部教育を必要としている。これをサポートするためにTFDは設計されている」としている。 関連医療ニュース 認知症者に対する抗精神病薬処方は地域差が大きい 警告後、認知症への抗精神病薬処方は減少したのか 認知症予防にベンゾジアゼピン使用制限は必要か (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Banerjee S, et al. Int J Geriatr Psychiatry. 2016 Oct 10. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 妊娠前/妊娠初期のGLP-1作動薬中止、妊娠転帰と体重変化は?/JAMA(2025/12/19) 血友病Bに対する遺伝子治療、第III相試験の最終解析/NEJM(2025/12/19) メチシリン感性黄色ブドウ球菌菌血症に対するクロキサシリンとセファゾリンの比較(CloCeBa試験)(解説:寺田教彦氏)(2025/12/19) 『肝細胞癌診療ガイドライン』改訂――エビデンス重視の作成方針、コーヒー・飲酒やMASLD予防のスタチン投与に関する推奨も(2025/12/19) ER+低リスクDCIS、手術せず内分泌療法単独での有用性を検証(LORETTA)/SABCS2025(2025/12/19) 肺がん治療における経済的視点/治療医に求められる役割(2025/12/19) スタチン使用は本当にうつ病リスクを低下させるのか?(2025/12/19) 危険なOTCが国内流通か、海外での規制や死亡例は(2025/12/19) 「TAVI弁展開後における弁尖可動不良事象に関するステートメント」公表/THT協議会(2025/12/19) [ あわせて読みたい ] 総合内科専門医試験対策 “苦手”科目をクイック復習 2016 (2016/07/29) 認定内科医試験完全対策 総合内科専門医ベーシック vol.4(2016/06/07) 認定内科医試験完全対策 総合内科専門医ベーシック vol.3(2016/05/31) Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 診療よろず相談TV シーズンII(2014/07/03) 診療よろず相談TV(2013/10/25)