がん患者のVTE治療、エドキサバンはダルテパリンに非劣性/NEJM

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ケアネット

がん患者のVTE治療、エドキサバンはダルテパリンに非劣性/NEJMのイメージ

 がん患者の静脈血栓塞栓症(VTE)の治療で、経口エドキサバン(商品名:リクシアナ)はダルテパリン皮下注に対し、VTEの再発または大出血の複合アウトカムについて非劣性であることが、米国・オクラホマ大学健康科学センターのGary E.Raskob氏らが1,050例の患者を対象に行った非盲検無作為化非劣性試験の結果、示された。なおアウトカムを個別にみると、エドキサバン群でVTEの再発は低率だったが、大出血は高率だった。がん関連VTEの標準治療は低分子ヘパリンである。経口抗凝固薬が治療に果たす役割はこれまで明らかにされていなかった。NEJM誌オンライン版2017年12月12日号掲載の報告。

投与後12ヵ月間のVTE再発または大出血リスクを比較
 研究グループは、急性症候性または無症候性VTEを呈するがん患者1,050例を対象に試験を行った。被験者を無作為に2群に分け、一方には低分子ヘパリンを5日以上投与し、その後経口エドキサバン(1日60mg)を投与した(エドキサバン群)。もう一方の群には、ダルテパリン1日200 IU/kgを1ヵ月皮下投与し、その後1日150 IU/kgを投与した(ダルテパリン群)。治療期間は、最短6ヵ月、最長12ヵ月とした。

 主要アウトカムは、12ヵ月間のVTE再発または大出血の複合とした。

主要アウトカム発生率、エドキサバン群12.8%、ダルテパリン群は13.5%
 無作為化を行った1,050例のうち1,046例を包含した修正intention-to-treatで解析を行った。

 主要アウトカムのイベント発生率は、エドキサバン群12.8%(522例中67例)、ダルテパリン群は13.5%(524例中71例)と、エドキサバンの非劣性が示された(ハザード比:0.97、95%信頼区間[CI]:0.70~1.36、非劣性のp=0.006、優越性のp=0.87)。

 VTEの再発は、エドキサバン群41例(7.9%)、ダルテパリン群59例(11.3%)で発生した(リスク差:-3.4%、95%CI:-7.0~0.2)。また、大出血は、それぞれ36例(6.9%)、21例(4.0%)で認められた(リスク差:2.9%、同:0.1~5.6)。

(医療ジャーナリスト 當麻 あづさ)

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コメンテーター : 後藤 信哉( ごとう しんや ) 氏

東海大学医学部内科学系循環器内科学 教授

J-CLEAR理事

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