深部静脈血栓症の除外診断で注意すべきこと/BMJ

提供元:ケアネット

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公開日:2014/03/20

 

 WellsルールとDダイマー検査による深部静脈血栓症(DVT)除外診断は、性別やDダイマー検査の種別、プライマリ・ケアか入院時かなどを問わず、がん患者を除き有効であることが示された。ただしDVT再発が疑われる場合には、Wellsスコアに1ポイント加えるといった注意が必要となる。オランダ・ユトレヒト大学医療センターのG J Geersing氏らが、13試験についてメタ解析を行った結果、報告した。これまでの試験結果から、患者全般についてWellsルールとDダイマー検査がDVT除外診断に有効であることは知られていたが、がん患者などのサブグループについての有効性については議論が分かれていた。BMJ誌オンライン版2014年3月10日号掲載の報告より。

Wellsスコア1以下+Dダイマー検査結果の陰性でDVTリスク1.2%
 同研究グループは、連続するDVT疑いの患者を対象に、Wellsルールを適切に用いた13試験、被験者総数1万2例についてメタ解析を行った。WellsルールとDダイマー検査の除外診断における有効性について、性別やプライマリ・ケアか入院時ケアかなど別に、サブグループ分析を行った。

 被験者のうち、DVTの確定診断を受けたのは1,864例だった。Wellsスコアの増大は、DVT有病率の増大に関与していた。推定有病率は、がん患者やDVT再発の疑われる患者、また男性でおよそ2倍に増大した。

 Wellsスコア1以下とDダイマー検査結果の陰性は、被験者の29%(95%信頼区間:20~40)に認められ、DVTリスク1.2%との関連があった(同:0.7~1.8)。この結果は、Dダイマー検査の種別(定性検査または定量検査)や、被験者の性別、プライマリ・ケアか入院時か、といったサブグループにおいても一貫していた。

がん患者ではWellsスコア1以下+Dダイマー検査の陰性は9%のみ
 一方でがん患者については、Wellsスコアが1以下とDダイマー検査の陰性が認められた人は9%に留まり、DVT有病率の2.2%と関連があった。

 そのため同グループは、がん患者については、Wellsスコア1以下とDダイマー検査の陰性によるDVT除外診断で有病率が2%を超えており安全ではなく、また効果的でもないと結論づけた。

 なお、DVTの再発が疑われる人については、Wellsスコアに1ポイントを加えることで、安全性が高まり、有用であるとした。

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(医療ジャーナリスト 當麻 あづさ)