進行肺がんへのアテゾリズマブ単剤療法、効果予測因子としての血中TMBの値は?(B-F1RST)/ASCO2018

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 非扁平上皮非小細胞肺がん(NSCLC)2次治療におけるアテゾリズマブ単剤療法の有効性を評価した2つの無作為化試験(第III相OAK試験、第II相POPLAR試験)において、腫瘍遺伝子変異量(TMB)が高レベルの患者で、PFSのベネフィットが大きいことが確認されている。血液中のTMB(bTMB)がアテゾリズマブの効果予測因子となりうるかについて評価したB-F1RST試験の中間解析結果が、米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO2018)で、米国・クリーブランド・クリニックのVamsidhar Velcheti氏により発表された。

 B-F1RST試験は、次世代シーケンサー(NGS)パネルを用いて、bTMBのバイオマーカーとしての有効性を前向きに評価した第II相シングルアーム試験。対象は、免疫療法未施行のStage IIIB~IVBのNSCLC患者で、アテゾリズマブ1,200mgが3週間ごとに投与された。

 78例が中間解析集団(IAP)に組み入れられ、うち58例が、血中循環腫瘍DNA(ctDNA)を十分に検出可能な血液試料(MSAF≧1%)を有する、バイオマーカー評価可能集団(BEP)であった。BEPにおける臨床的有効性を評価するために、bTMBスコアのカットオフ値は16と事前指定された(高bTMB群:≧16、低bTMB群:<16)。

 主な結果は以下のとおり。

・年齢、性別、全身状態、PD-L1発現状況などのベースライン時の特性は、IAPとBEPで同様であった。
・BEPにおける無増悪生存期間(PFS)中央値(最少追跡期間:6ヵ月)は、高bTMB群(11例)で9.5ヵ月、低bTMB群(47例)で2.8ヵ月であった(ハザード比[HR]:0.51、90%信頼区間[CI]:0. 24~1.08、p=0.1315)。
・BEPにおけるPFSのハザード比は、bTMBスコアが高くなるに従い改善された。
・BEPにおける客観的奏効率(ORR)は12.1%であった(高bTMB群:36.4%、低bTMB群:6.4%、オッズ比:8.38 、90% CI:2.02~34.79、p=0.02)。
・IAP全体において、治療関連の重篤な有害事象は15.4%、grade3以上の有害事象は19.2%で発現した。これまでのアテゾリズマブ単剤療法における報告と異なる安全性シグナルは確認されなかった。

 B-F1RST試験は進行中であり、153例の患者が登録を完了している。

■参考
ASCO2018 Abstract
B-F1RST試験(Clinical Trials.gov)

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(ケアネット 遊佐 なつみ)

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