atezolizumabによる長期生存NSCLC患者の特徴:OAK/WCLC

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 OAK試験は、非小細胞肺がん(NSCLC)の2~3次治療における抗PD-L1抗体atezolizumabとドセタキセルを比較した第III相試験である。横浜で行われた第18回世界肺癌会議(WCLC)では、兵庫県立がんセンターの里内美弥子氏が、OAK試験の2年の結果と長期生存患者の特徴について発表した。

 OAK試験では850例の既治療NSCLC患者が、atezolizumabとドセタキセル群に1対1で割り付けされ、6ヵ月以上追跡されている。無作為割り付け時から24ヵ月以上生存している患者を長期生存例(LTS)、それ未満の患者を非長期生存例(Non-LTS)として、それぞれの成績を分析した。

 2年全生存(OS)率はatezolizumab群31%、ドセタキセル群21%と、atezolizumab群で高かった。LTS患者の割合をみると、atezolizumab群では28%、ドセタキセル群では18%であった。LTS患者は、女性、非扁平上皮がん、PS良好例で多くみられた。

 LTS患者の組織別の2年OS率をみると、非扁平上皮がんでは、atezolizumab群35%、ドセタキセル群24%であった。扁平上皮がんでは、atezolizumab群20%、ドセタキセル群12%であり、いずれもatezolizumabで高かった。

 LTS患者のPD-L1発現状況別の2年OS率をみると、もっともPD-L1発現が高いTC3 or IC3群(PD-L1陽性:腫瘍細胞の50%以上または免疫細胞10%以上)においては、atezolizumab群43%、ドセタキセル群17%、TC2/3 or IC2/3群(PD-L1陽性:腫瘍細胞または免疫細胞の5%以上)においては、atezolizumab群35%、ドセタキセル群23%、TC1/2/3 or IC1/2/3群(PD-L1陽性:腫瘍細胞または免疫細胞の1%以上)においては、atezolizumab群32%、ドセタキセル群24%、TC0 and IC0群(PD-L1陽性:腫瘍細胞と免疫細胞の1%未満)においては、atezolizumab群30%、ドセタキセル群18%であった。いずれの発現状況でもatezolizumabがドセタキセルに比べて高かったが、atezolizumabではとくにPD-L1高発現群で良好な傾向にあった。

 各群のLTSとNon-LTS患者の奏効率(ORR)を比較すると、atezolizumab群はそれぞれ39%と14%、ドセタキセル群ではそれぞれ32%と9%であり、いずれもLTS患者で高かった。

 atezolizumab群でbeyondPD治療を受けた割合は、LTS患者では62%、Non-LTS患者では45%であった。LTS患者には早期にPDとなった症例も含まれており、長期生存とbeyondPD治療の関連が示唆される。

 atezolizumabのGrade3~4の治療関連有害事象(TRAE)の発現はLTS患者で39%、Non-LTS患者で38%と、LTS患者で大幅に治療期間が長いにも関わらず同等であった。TRAEによる治療中止はLTS患者で8%、Non-LTS患者でも8%であった。

 atezolizumabはドセタキセルに比べ、優れた2年生存を示し、このベネフィットは組織型、腫瘍縮小効果、PD-L1発現を問わず一貫していた。

■参考
OAK試験(Clinical Trials.gov)

■関連記事
非小細胞肺がんへのatezolizumab、OAK試験の日本人解析/日本肺癌学会2017
抗PD-L1抗体atezolizumab、非小細胞肺がんのOSを延長/Lancet

(ケアネット 細田 雅之)

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