職業性ストレス対策、自身の気質認識がポイント:大阪市立大

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 就労者の不眠症は、QOLを低下させ、健康管理費の経済的負担やワークパフォーマンスの損失を引き起こす。これまでの研究では、職業性ストレスと不眠症との関連は報告されていたが、労働安全衛生研究における気質には、あまり注目されていなかった。大阪市立大学の出口 裕彦氏らは、気質、職業性ストレス、不眠症との関連について検討を行った。PLOS ONE誌2017年4月13日号の報告。

 対象は、日中勤務の日本の地方公務員133例。気質の評価には、Temperament Evaluation of Memphis, Pisa, Paris, and San Diego-Auto questionnaire(TEMPS-A)を用いた。職業性ストレスの評価には、Generic Job Stress Questionnaire(GJSQ)を用いた。不眠症の評価には、アテネ不眠尺度(AIS)を用いた。ステップワイズ多変量ロジスティック回帰分析を行った。

主な結果は以下のとおり。

・ステップワイズ多変量ロジスティック回帰分析において、「役割葛藤」(OR:5.29、95%CI:1.61~17.32)と不安気質スコア(OR:1.33、95%CI:1.19~1.49)により細分化された高ストレスグループは、不眠症の有症と関連していた(他の要因を除外し調整されたモデルを使用)。
・調査の限界は、本研究はサンプルサイズが小さく、日本の地方公務員のみが対象であった点である。

 著者らは「本検討により、就労者の不安気質、役割葛藤と不眠症との関連を明らかにした。自分自身の不安気質を認識することは、自己洞察につながる。不安気質の認識と、上司や同僚による役割葛藤の軽減が、職場における就労者の不眠症有症率を低下させるであろう」としている。

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(鷹野 敦夫)

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