認知症ドライバーの運転停止を促すためには 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2017/02/06 認知症ドライバーの数は、今後十数年にわたって増加すると予測される。認知症は事故の高リスクと関連しているため、疾患の進行に伴い運転停止が必然となるが、認知症を抱える多くの人々は運転を停止することに抵抗を感じる。カナダ・サニーブルック研究所のNicolette Baines氏らは、認知症ドライバーの運転停止の普及率と発生率に性差があるかどうか、認知症の有無による性差パターンを比較するため、メタ解析を行った。The journals of gerontology誌オンライン版2016年12月26日号の報告。 運転停止における性差の観察研究を2015年7月にMEDLINE、PsycINFO、Scopus、CINAHLより検索した。メタ解析は、ランダム効果モデルを用いて行った。 主な結果は以下のとおり。 ・認知症の有無にかかわらず、高齢者の運転停止における性差研究データは20件であった。 ・運転停止は、男性よりも女性において有意に高かった(OR:2.11、95%CI:1.50~2.98)。認知症でない女性においても同様なパターンが認められた(OR:2.74、95%CI:1.85~4.06)。 著者らは「本検討において、認知症の男女では、運転停止のパターンが異なることが示唆された。これは、運転停止の前後において、認知症ドライバーをサポートするためにデザインされた性別特有のアプローチに影響を与えるであろう」としている。 関連医療ニュース 認知症ドライバーの運転能力、どう判断すべきか 認知症ドライバーの通報規定、どう考えますか 米国の認知症有病率が低下、その要因は (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Baines N, et al. J Gerontol B Psychol Sci Soc Sci. 2016 Dec 26. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] SGLT2阻害薬、自己免疫性リウマチ性疾患のリスクは?/BMJ(2025/10/24) 腹部大手術時の周術期血圧管理、個別化vs.通常/JAMA(2025/10/24) ALK陽性進行NSCLCへのアレクチニブ、OS中央値81.1ヵ月(ALEX)/ESMO2025(2025/10/24) 下剤のルビプロストン、重大な副作用にアナフィラキシー追加/厚労省(2025/10/24) 免疫療法の対象とならない進行TN乳がん1次治療、Dato-DXdがPFSとOSを延長(TROPION-Breast02)/ESMO2025(2025/10/24) 結腸がん術後ctDNAによるde-escalation、リスク低減も非劣性は示されず(DYNAMIC-III)/ESMO2025(2025/10/24) 寝たきり原因第1位「脳卒中」、最新治療アクセス改善と患者支援の最前線/日本脳卒中学会・日本脳卒中医療ケア従事者連合・日本脳卒中協会(2025/10/24) 父親の厳しい子育てが子供のメンタルヘルスに影響(2025/10/24) [ あわせて読みたい ] ~プライマリ・ケアの疑問~ Dr.前野のスペシャリストにQ!【神経内科編】(2016/12/07) 総合内科専門医試験対策 “苦手”科目をクイック復習 2016 (2016/07/29) 認定内科医試験完全対策 総合内科専門医ベーシック vol.4(2016/06/07) 認定内科医試験完全対策 総合内科専門医ベーシック vol.3(2016/05/31) Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 診療よろず相談TV シーズンII(2014/07/03)