カフェイン摂取で認知症リスク低下か 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2016/10/18 認知機能に対するカフェインの保護効果は、ヒト以外の報告で認められている。ヒトに対する研究では一貫性は示されていないが、レビューによると、カフェインの摂取と認知障害や認知症との間に良好な関係がある可能性が示唆されている。米国・ウィスコンシン大学ミルウォーキー校のIra Driscoll氏らは、65歳以上の女性を対象としたThe Women's Health Initiative Memory Studyより、カフェイン摂取と認知障害または認知症疑いの発生率との関連を調査した。The journals of gerontology誌オンライン版2016年9月27日号の報告。 対象は、カフェイン摂取量の自己申告データを有する女性6,467人。認知機能の年次評価のあるフォローアップ10年以下の女性388人は、主要判断を含むIV相プロトコルに基づき、認知症疑いの診断を受けた。カフェイン摂取量のベースラインレベルによりグループ化し、危険因子(ホルモン療法、年齢、人種、教育、BMI、睡眠の質、うつ病、高血圧、心血管疾患の既往、糖尿病、喫煙、アルコール摂取量)で調整した後、認知症疑いまたは複合認知障害発生までの時間分布の違いを評価するため、比例ハザード回帰を用いた。 主な結果は以下のとおり。 ・中央値以上のカフェインを摂取した女性群(平均:261mg)では、中央値以下の群(平均:64mg)と比較し、認知症(HR:0.74、95%CI:0.56~0.99、p=0.04)、任意の認知障害(HR:0.74、95%CI:0.60~0.91、p=0.005)発生の可能性が低かった。 ・本調査結果より、中央値を上回るカフェイン摂取をしている高齢女性では、認知症疑いや認知障害の低オッズが示唆された。これは、カフェイン摂取と加齢性認知障害との逆相関を示した既知の文献と一致していた。 関連医療ニュース 日本食は認知症予防によい:東北大 家庭の味が認知症ケアには必要 長生きしても認知症にならないためにできること (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Driscoll I, et al. J Gerontol A Biol Sci Med Sci. 2016 Sep 27. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] モジュール式リードレスペーシング除細動システム、主要エンドポイント達成/NEJM(2024/05/31) 前立腺全摘除術後放射線療法へのADT追加、6ヵ月vs.24ヵ月/Lancet(2024/05/31) 統合医療システムにおけるプロトンポンプ阻害薬の過剰使用を減らすための大規模な多要素介入の影響:差分の差分法研究 (解説:上村直実氏)(2024/05/31) うつ病に対するアリピプラゾール補助療法の有用性~bupropionとの比較(2024/05/31) 身体活動の指標、時間ではなく歩数でもOK?(2024/05/31) 帝王切開で生まれた児は2回の麻疹ワクチン接種が必要(2024/05/31) コロナ禍の行動制限により市民のAED使用が減少(2024/05/31) [ あわせて読みたい ] Dr.林の笑劇的救急問答12<上巻>(2016/10/07) Dr.加藤の「これだけ眼科」(2016/10/07) イワケンの「極論で語る感染症内科」講義 (2016/08/07) 総合内科専門医試験対策 “苦手”科目をクイック復習 2016 (2016/07/29) 総合内科専門医試験対策 アップデート問題はココが出る!2016 (2016/07/29) 感染症コンサルタント岸田が教える どこまでやるの!? 感染対策(2016/07/08) 認定内科医試験完全対策 総合内科専門医ベーシック vol.4(2016/06/07) 認定内科医試験完全対策 総合内科専門医ベーシック vol.3(2016/05/31) 認定内科医試験完全対策 総合内科専門医ベーシック vol.2(2016/05/12)