下腿潰瘍に低用量アスピリンは無益/BMJ

提供元:
ケアネット

下腿潰瘍に低用量アスピリンは無益/BMJのイメージ

 静脈性下腿潰瘍に対し、補助療法として経口低用量(150mg/日以下)のアスピリン投与は支持されないとの報告が、ニュージーランド・オークランド大学のAndrew Jull氏らによる、プラグマティックに実施された無作為化二重盲検プラセボ試験「Aspirin4VLU」の結果で示された。これまで、小規模だが2つの試験(計71例が参加)で、圧迫療法の補助療法として300mg/日の経口アスピリン投与が治癒率を増大したことが認められていた。BMJ誌2017年11月24日号掲載の報告。

251例を対象に無作為化二重盲検プラセボ対照試験
 試験は、ニュージーランドの5ヵ所の地域看護センターで、アスピリンまたはプラセボを安全に投与できるとされた静脈性下腿潰瘍の患者251例を登録して行われた。

 125例をアスピリン(150mg/日の経口アスピリン投与)群に、126例を適合プラセボ群に無作為に割り付け、24週間治療を行った。全例、標準治療として圧迫療法が行われた。

 主要アウトカムは、下腿潰瘍の完全治癒までの期間であった(潰瘍が複数の場合は最大の潰瘍を参照)。副次アウトカムは、治癒した患者の割合、潰瘍面積の変化、治癒に関連したQOLの変化、および有害事象などであった。解析は、intention to treatにて行った。

 両群のベースラインの特性は、平均年齢(アスピリン群60.1歳、プラセボ群56.2歳)、初発患者の割合(43%、36%)以外については釣り合いが取れていた。女性は48%、46%、現在喫煙者は13%、15%、病歴は関節炎13%、15%、糖尿病はともに10%であった。

治癒までの期間短縮せず、完全治癒患者の割合も少なく、有害事象が多い結果に
 参照した潰瘍の治癒までの期間中央値は、アスピリン群77日、プラセボ群69日で、治癒はプラセボ群のほうが良好であった(ハザード比:0.85、95%信頼区間[CI]:0.64~1.13、p=0.25)。完全治癒した患者数も、アスピリン群88例(70%)、プラセボ群101例(80%)で、プラセボ群で有意に多かった(リスク差:-9.8%、95%CI:-20.4~0.9、p=0.07)。

 潰瘍面積の推定変化値は、アスピリン群4.1cm2、プラセボ群4.8cm2であった(平均差:-0.7cm2、95%CI:-1.9~0.5、p=0.25)。

 有害事象は、アスピリン群29例で40件発生し、プラセボ群27例で37件の発生であった(発生率比:1.1、95%CI:0.7~1.7、p=0.71)。

(ケアネット)

原著論文はこちら

掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。)

初めての方へ

新規会員登録はこちら

新規会員登録はこちら