禁煙のための電子タバコ、ニコチン依存症での役割

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禁煙のための電子タバコ、ニコチン依存症での役割のイメージ

 電子タバコ(電子ニコチン送達システム:ENDS)は、若者の間で一般的なタバコ製品となりつつある。電子タバコには、有害物質の低減や禁煙に効果的であるとのエビデンスもあるが、議論の余地は残っている。電子タバコが、ニコチン依存者の喫煙の減少や禁煙に対してどのように寄与するかは、ほとんど知られていない。米国・ノースダコタ大学のArielle S. Selya氏らは、ニコチン依存症に対する電子タバコの有効性について検討を行った。Nicotine & Tobacco Research誌2018年9月4日号の報告。

 若年成人(おおよそ19~23歳)コホートを4年にわたり調査した。電子タバコの使用と従来型タバコの喫煙頻度との関係、ニコチン依存度の違いがこの関係にどのような影響を及ぼすかについて、変数係数モデル(VCM)を用いて検討した。

 主な結果は以下のとおり。

・直近ではなく生涯にわたり、高レベルのニコチン依存者における電子タバコの使用は、従来型タバコを同時に喫煙する頻度の少なさと関連していた。
・しかし、非依存的な電子タバコの使用者は、未使用者よりも、従来型タバコを喫煙する頻度がわずかに高かった。
・電子タバコ使用者の約半数は、禁煙目的のために電子タバコを使用していた。
・禁煙目的での電子タバコ使用者において、電子タバコの使用頻度は、将来の従来型タバコの喫煙頻度の減少と関連が認められなかった。

 著者らは「電子タバコは、高度なニコチン依存を有する若年成人の喫煙者において、禁煙を補助する可能性がある。しかし、非依存者では逆の反応がみられており、非喫煙者の電子タバコ使用は、避けるべきであることが示唆された。また、多くの若者が、禁煙目的で電子タバコを使用していたが、電子タバコによる自発的な禁煙への取り組みは、将来の喫煙減少や禁煙と関連が認められなかった」としている。

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(鷹野 敦夫)

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