麻疹のワクチン免疫がうつ病で減弱?

提供元:ケアネット

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公開日:2018/04/27

 

 わが国では、うつ病あるいは双極性障害(BD)で治療を受けている患者が100万人を超えると言われているが、うつ病が幼児期のワクチン接種による免疫原性を損なう可能性については知られていない。今回、米国・Laureate Institute for Brain ResearchのBart N. Ford氏らの研究の結果、青年期または成人期に大うつ病性障害(MDD)を発症した場合、ワクチンによる麻疹免疫が損なわれ、麻疹の感染リスクと重症度を高める可能性が示唆された。Psychological Medicine誌オンライン版2018年3月19日号に掲載。

 本研究では、麻疹に対するIgG抗体を、固相免疫測定法で定量した。対象は、BDの64例(発症年齢:16.6±5.6)、現在MDD(cMDD)の85例(同:17.9±7.0)、MDD歴があるが寛解した(rMDD)82例(同:19.2±8.6)、比較対照群の非うつ病(HC)202例で、全員、米国で麻疹ワクチンが導入された1963年以降に生まれている。

 主な結果は以下のとおり。

・HC群と比較して、cMDD群およびrMDD群は、麻疹血清が陽性である可能性が低かった。
 cMDD群 p=0.021、調整オッズ比:0.47、信頼区間:0.24~0.90
 rMDD群 p=0.038、調整オッズ比:0.50、信頼区間:0.26~0.97

・現在治療を受けているMDD患者は、未治療のMDD患者と比較して、罹病期間がより長く、麻疹血清が陽性である可能性が低かった。

(ケアネット 堀間 莉穂)