てんかんとADHD合併の小児および青年における薬物療法の課題

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 てんかんの小児および青年における罹病率は、3.2~5.5/1,000である。また、てんかん患者の約1/3は、ADHD症状を合併している。てんかんとADHDとの関連は、よくわかっていないが、不注意、多動、行動障害などのADHD症状は、しばしば抗てんかん薬の有害作用であると考えられる。イタリア・University of L'AquilaのAlberto Verrotti氏らは、行動に対する抗てんかん薬の影響に関するデータを検索した。Clinical drug investigation誌オンライン版2017年10月25日号の報告。

 主な結果は以下のとおり。

・ADHD症状の誘発が最も報告されている薬剤は、フェノバルビタールであった。次いで、トピラマート、バルプロ酸であった。
・フェニトインは、中程度の影響が認められるようだが、レベチラセタムは、対照的なデータが存在した。
・ラコサミドは、行動に対し有益な影響をもたらし、カルバマゼピンおよびラモトリギンは、注意および行動に対し良好な影響を発揮する。
・ガバペンチンおよびビガバトリンは、認知機能に対し有害作用を有する。
・オクスカルバゼピン、ルフィナミド、eslicarbazepineは、ADHD症状の悪化や誘発が認められないようであるが、ペランパネルは、敵対的/攻撃的行動を高率でもたらす(これは高用量で増加する可能性がある)。
・エトスクシミド、ゾニサミド、tiagabine、プレガバリン、スチリペントール、retigabineの行動への影響に関するデータは、まだ限られている。
・ADHD症状は、てんかん患者のQOLに著しい影響を及ぼすため、この神経精神医学的な障害に対する臨床的管理は優先事項として取り扱うべきである。
・データはまだ少数で、限られているものの、メチルフェニデートは、ADHD症状とてんかんを合併している小児や青年において、多くの場合、発作リスクを有意に増加させることなく有効である。

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(鷹野 敦夫)

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