双極性障害で過食行動を合併しやすい患者の特徴

提供元:ケアネット

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公開日:2017/09/28

 

 双極性障害患者において、過食行動や過食性障害との合併が頻繁に認められることが、最近の研究(とくに米国の研究)より報告されている。双極性障害と過食症との基本的な臨床的関連性は調査されているが、食生活の心理的または気質的側面および質的側面については、あまり知られていない。フランス・Centre Hospitalier Sainte-AnneのHortense Boulanger氏らは、フランスにおける双極性障害患者のコホート研究より、過食行動の有病率および疾患の特徴、不安、衝動性、感情調節と食習慣との関連を調査した。Journal of affective disorders誌オンライン版2017年8月30日号の報告。

双極性障害患者のうち過食行動の基準を満たしていたのは18.6%

 双極性I型障害および双極性II型障害患者145例を対象に、BES(Binge Eating Scale)を用いて、過食行動の有病率を評価した。単変量解析で確認された過食行動の有無による双極性障害患者の特徴は、変数減少法ロジスティック回帰(BSLR)モデルに含めた。

 双極性障害患者の過食行動の有病率を調査した主な結果は以下のとおり。

・双極性障害患者のうち過食行動の基準を満たしていたのは18.6%であった。
・多変量解析(BSLR)では、過食行動のない双極性障害患者と比較し、過食行動のある患者は、双極性障害の罹病期間が短い、不安および感情反応レベルの高いことが認められた。
・双極性障害専門クリニックに照会された比較的小さなサンプルサイズであり横断評価であるため、状態と衝動性、感情的不安定性、脱抑制の気質レベルを区別することはできなかった。これらの面は、気分症状と重複する可能性があった。

 著者らは「過食行動は、男女を問わず双極性障害患者において一般的に認められる。感情調節不全や不安は、双極性障害アウトカムの悪化や過食行動の可能性増大に対する共通した重要な脆弱要因となる可能性がある」としている。

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(鷹野 敦夫)