オシメルチニブ、CNS転移例にも有効性示す:AURA3試験/ASCO2017

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 中枢神経系(CNS)転移は、EGFR変異陽性進行非小細胞肺がん(NSCLC)の経過中、40%にみられる。CNS転移例の予後は不良で、無増悪生存期間(PFS)は3~5ヵ月といわれる。オシメルチニブは、前臨床試験でCNSへの良好な移行が示されるとともに、臨床では2つの第II相試験(AURA2試験、AURA2拡大試験)においてCNSでの活性を示している。そこで、T790M陽性の進行NSCLCにおけるオシメルチニブの無作為化第III相試験であるAURA3試験から、CNS転移における同剤の最初の包括的評価を、イタリアFondazione IRCCS Instituto Nazionale dei TumoriのMaria Garrassino氏が、米国臨床腫瘍学会年次大会(ASCO2017)で発表した。

 AURA3試験では、対象患者をオシメルチニブ80mg/日またはプラチナダブレット化学療法3週間ごとに6サイクル(ペメトレキセド維持療法も許可)に、2:1で無作為に割り付けた。今回のサブグループ解析では、オシメルチニブ群は75例、化学療法群は41例であった。CNS客観的奏効率(ORR)、奏効期間(DOR)、無増悪生存期間(PFS)を評価するために、ベースラインでCNS転移のある患者に対し、独立第三者評価機関(BICR)による評価が行われた。解析は、ベースライン時に測定可能と測定不可能なCNS転移を有する患者のCNS全分析セット(CNS full analysis set:cFAS)と、測定可能なCNS転移のみを有する患者のCNS評価可能セット(CNS evaluable for response set:cEFR)の2グループで行われた。

 結果、2016年4月15日時点で、cFAS患者は116例、cEFR患者は46例であった。cEFRにおけるCNS ORRは、オシメルチニブ群で70%(51~85)、化学療法群では31%(11~59)と、オシメルチニブ群で有意に高かった(OR:5.13、95%CI:1.44~20.64、p=0.015)。DORは、オシメルチニブ群で8.9ヵ月(4.3~NC)、化学療法群では5.7ヵ月(NC~NC)であった。cFASにおけるCNS PFSは、オシメルチニブで11.7ヵ月、化学療法群では5.6ヵ月と、オシメルチニブ群で有意に長かった(HR:0.32、95%CI:0.15~0.69、p=0.004)。また、オシメルチニブのCNSへの奏効は6.1週間でみられ、その効果は脳照射の前治療の有無にかかわらず現れた。

■参考
ASCO2017 Abstract
AURA3試験(Clinical Trials.gov)
AURA2試験(Clinical Trials.gov)
AURA2拡大試験(Clinical Trials.gov)

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(ケアネット 細田 雅之)

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