パリペリドン持効性注射剤、国内市販後の死亡例分析結果

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 統合失調症治療薬であるパリペリドンパルミチン酸エステル月1回注射剤(PP1M)は、日本や諸外国で承認されている。日本の市販直後調査(EPPV)期間の6ヵ月間に、死亡例が32例報告された。米国・ヤンセンファーマのPhillip Pierce氏らは、PP1M治療患者における致死的な転帰への潜在的な要因を検討した。Current medical research and opinion誌オンライン版2016年6月5日号の報告。

 2013年11月19日~2014年5月18日までにEPPVを通じて得られたPP1M使用後の有害事象報告を、グローバル安全性データベースに入力し、これらの事象を分析した。

 主な結果は以下のとおり。

・EPPV期間中に、日本においてPP1M治療を受けた患者は1万962例と推定された。
・日本でのEPPV期間中の死亡報告率(5.84/1,000人・年)は、米国(0.43/1,000人・年)やグローバル(0.38/1,000人・年)でPP1Mが承認された時よりも高率であった。しかし、日本の臨床試験や患者コホート研究で観察された死亡率と一致していた(10.2/1,000人・年)。
・日本のPP1MのEPPV期間中に報告された死亡例32例のうち、19例(59.4%)は50歳以上、23例は心血管リスク因子を有し、25例(78.1%)は抗精神病薬の多剤併用が行われていた。

 著者らは「日本のPP1MのEPPV期間中に報告された死亡例32例に関する本レビューに基づくと、観察された死亡率は、必ずしも日本人に対するPP1M使用リスクに起因するわけではない」とし「日本における死亡率の高さは、日本独自のEPPVプログラムの死亡報告、高齢者、心血管リスクの高さ、複数の基礎疾患、抗精神病薬の多剤併用といったさまざまな要因に起因すると考えられる」とまとめている。

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(鷹野 敦夫)

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