レベチラセタム、部分てんかん患者に対する1年間の使用結果レビュー:聖隷浜松病院

提供元:ケアネット

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公開日:2012/11/02

 

 本邦で2010年9月に承認された新規抗てんかん薬レベチラセタムについて、聖隷浜松病院の山添氏らが臨床での有効性と安全性を評価した結果、「部分てんかんに対して忍容性が良好であり、補助的療法として有効であった」ことを報告した。Brain Nerve 誌オンライン版2012年10月号の報告。

 レベチラセタム(LEV)の日本発売以降の約1年間(2010年10月~2011年8月)の聖隷浜松病院のデータベースを用いて、有効性と安全性について後ろ向きに検討した。16歳以上の患者132例のデータのうち、部分てんかん112例、全般てんかん19例についてレビューを行った。

 主な結果は以下のとおり。

・部分てんかん患者のうち53.6%が、治療前と比べててんかん発作頻度が50%以上減少した。そのうち28.6%は、治療期間中、てんかん発作が消失した。
・有害事象は、患者の27.3%で報告された。10.6%でLEV投与が中止となった。
・最も頻度の高かった有害事象は、傾眠(14.1%)であり、興奮または攻撃性(6.1%)、抑うつ(4.5%)であった。しかし、大半の有害事象は軽度~中等度であった。
・80%以上の患者が治療を継続した。
・LEV治療開始後の有害事象の頻度と中止の割合は、開始用量(1,000mg/日以下)とは関連していなかった。

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(ケアネット)