アログリプチンとメトホルミンの国内併用試験 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2012/05/29 日本人2型糖尿病患者を対象に、メトホルミン+アログリプチン併用療法とメトホルミン単剤療法の有効性と安全性を比較した国内試験結果が発表された。関西電力病院の清野氏らによる研究で、Diabetes Obes Metab誌オンライン版に2012年5月14日掲載された。 対象は食事療法、運動療法に加えてメトホルミン(500 mg /日または750 mg /日)を追加しても血糖コントロールが不十分な日本人2型糖尿病患者288名。無作為二重盲検並行群間比較法により、メトホルミン投与に加え、アログリプチン(12.5 mg/日または25mg/日)またはプラセボを1日1回12週間投与した。 その後、276名は40週にわたりオープンラベルの延長試験を行った。 主要評価項目は治療12週後のベースラインからのHbA 1c値変化量と52週後の有害事象発現率。 この結果、メトホルミン単独でコントロールが不十分な2型糖尿病日本人患者に対し、アログリプチン(12.5 mg/日または25 mg/日)の追加投与が安全かつ有効であることが証明された。 主な結果は以下のとおり。 ・12週後のHbA1c値のベースラインからの変化量について、アログリプチン追加投与群で有意な低下がみられた。(アログリプチン12.5 mg/日 追加投与群:-0.55%、アログリプチン25 mg/日 追加投与群:-0.64%、プラセボ群:0.22%、P <0.0001)。 ・両群において低血糖の有意な増加はみられなかった。 ・52週間の結果からもアログリプチン追加投与群における安全性や忍容性の懸念は認められなかった。 ■「メトホルミン」関連記事 eGFRが30未満は禁忌-メトホルミンの適正使用に関する Recommendation (ケアネット 佐藤 寿美) 原著論文はこちら Seino Y,et al. Diabetes Obes Metab. 2012 May 14. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 メトホルミンとEGFR-TKIの併用、肺腺がんのPFSを有意に延長/JAMA Oncol 医療一般(2019/09/20) アログリプチン、心不全リスク増大せず:EXAMINE試験の事後解析結果/Lancet ジャーナル四天王(2015/03/25) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] ワクチン接種、50年間で約1億5,400万人の死亡を回避/Lancet(2024/05/21) 50年代のすでに廃れた治療法に、もう一度光が当たるのか?(解説:野間重孝氏)(2024/05/21) T-DM1既治療のHER2+進行乳がん、T-DXdの3年OS率は?(DESTINY-Breast02)/ESMO BREAST 2024(2024/05/21) BiTE抗体tarlatamab、進行・再発の進展型小細胞肺がんに申請/アムジェン(2024/05/21) 遺伝子分析とアンケートを組み合わせた日本人うつ病患者の特徴分析(2024/05/21) 心電図所見から夜間の自殺企図を予測できる?(2024/05/21) 抗菌薬は咳の持続期間や重症度の軽減に効果なし(2024/05/21) 年齢や婚姻状況で異なる、「世帯の人数」と心理的苦痛の関係(2024/05/21)