実際の年齢に関係なく、肝臓の年齢は常に3歳未満であることが、新たな研究で明らかにされた。これは、肝臓では絶えず新しい細胞への入れ替わりが起きているためだという。ドレスデン工科大学再生医療センター(ドイツ)のOlaf Bergmann氏らが実施したこの研究の結果は、「Cell Systems」に5月31日発表された。
肝臓は、代謝の際に生じた有害な物質を毒性の低い物質に変えるという重要な解毒作用を持つが、頻繁に毒性物質に曝されることが原因で傷害を受けやすい。そのため、肝臓には傷ついた細胞を生まれ変わらせるというユニークな機能が備わっている。しかし、細胞がどの程度のスパンで入れ替わるのか、また、この機能が加齢に伴い低下するのかどうかについては明らかになっていない。