4割が偽造医薬品!インターネット上に流通するED薬の実態

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ケアネット

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 国内でED(勃起不全)治療薬を製造・販売している製薬企業が合同で、インターネットから入手したED治療薬の調査を実施し、その結果を11月24日に都内で発表した。今回入手した医薬品を調査・分析した結果、4割が偽造医薬品であることが判明した。また、成分を分析した結果、有効成分の含量が150%含まれているものや、有効成分がほとんど含まれていないものがあった。また、正規品には存在しない規格の製品もみられたという。

 佐々木 春明氏(昭和大学藤が丘病院 泌尿器科 教授)によると、日本におけるEDは中等度以上の患者だけで1,130万人いるとみられているものの、そのうち医療機関で治療を受けているのはわずか9%程度に留まっている。インターネットからED薬を購入する人の多くは「病院に行くのが恥ずかしい」「病院に行く時間がない」「診察に対する不安がある」「安く、手軽に手に入れたい」などの理由であり、これまでの購入者を対象にした調査では、97%がインターネット上に偽造医薬品が流通していることを認識しているものの、その大半が「自分が購入したものは正規品である」と信じているとの結果が出ているという。

 これらの偽造医薬品服用による医学的懸念としては、承認用量以上の有効成分や不純物により予期せぬ副作用が起こる可能性であると佐々木氏は説明した。2011年には国内の医療機関において重篤な低血糖症状および意識障害を来した患者が、偽造のED薬を前日に服用していた事例が報告されている。このED薬には血糖降下薬であるグリベンクラミドが含まれていた。また、シンガポールでは2008年に同様の血糖降下薬を含むED薬服用により8例の死亡が報告されている。

 また、偽造医薬品の専門家である木村和子氏(金沢大学 医薬保健研究域薬学系国際保健薬学 教授)は、世界および日本における偽造医薬品の実態について紹介し、昨今の国際会議などにおいても医薬品の国際的な取引や品質は重要課題として取り上げられており、偽造医薬品の問題は健康を根底から揺るがす重大な問題であると指摘した。また、「個人輸入により医薬品が安価に手に入る」というイメージがあるが、実際にインターネット上のED薬の価格を調査したところ、むしろ医療機関より高いものも存在することがわかっているという。

 これらのことから、佐々木氏らはインターネットを通じたED薬の購入は、偽造医薬品を入手するリスクが非常に高く、健康被害が危惧されるため、患者には医療機関を受診するよう強く勧める、と訴えた。

プレスリリースはこちら。<偽造ED治療薬4社合同調査結果>

(ケアネット 後町 陽子)

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