父親の産後うつ病、日本での有病率は 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2016/06/08 父親の産後うつ病は、自身のメンタルヘルスやウェルビーイングだけでなく、妻子にも影響を与える可能性がある。津田塾大学の須藤 茉衣子氏らは、父親の産後うつ病の発症ポイントと期間および妊娠中に測定された要因との関連を、愛知県西尾市における地域縦断研究(2012年12月1日~2013年4月30日)により調査した。Research in nursing & health誌オンライン版2016年5月22日号の報告。 妊娠中に1回、産後3ヵ月間に5回のデータを収集した。父親のうつ病を評価するためエジンバラ産後うつ病自己評価票を用いた。人口統計学的、心理社会学的要因のデータは、妊娠中に収集した。 主な結果は以下のとおり。 ・産後5回の評価データのうち少なくとも1回は収集可能であった父親215人中、36人(17%)は、出生後の最初の3ヵ月間においてうつ症状を報告した。 ・ロジスティック回帰分析では、あらかじめ調査した人口統計学的および心理社会的特性のうち、精神科治療歴と妊娠中のうつ症状のみが父親の産後うつ病と関連していた。 著者らは、「本結果は、父親の産後うつ病の有病率に関するエビデンスに加わるものであり、妊娠中から父親の評価やサポートが重要であることが示された」としている。 関連医療ニュース 産後うつ病への抗うつ薬治療、その課題は 妊娠に伴ううつ病、効果的なメンタルヘルス活用法 産後女性の精神症状軽減へ、ハーブティーの可能性 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Suto M, et al. Res Nurs Health. 2016 May 22. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 分娩様式と産後うつ病との関連~JECS研究 医療一般 日本発エビデンス(2021/09/20) 母親の産後うつ病と子供のADHDとの関係~メタ解析 医療一般(2022/10/21) 産後うつ病や不安神経症のリスク因子 医療一般(2021/04/21) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 再発を伴わない二次性進行型多発性硬化症、tolebrutinibが障害進行リスク抑制/NEJM(2025/04/25) 米国出生率、中絶禁止導入州で上昇/JAMA(2025/04/25) 症状のない亜鉛欠乏症に注意、亜鉛欠乏症の診療指針改訂(2025/04/25) サブタイプ別転移乳がん患者の脳転移発生率、HER2低発現の影響は(2025/04/25) 2年間のフレマネズマブ治療の有効性および継続性〜国内単一施設観察研究(2025/04/25) 遺伝性アルツハイマーへのgantenerumab、発症リスク低下に有効か(2025/04/25) tenecteplase、脳梗塞治療でアルテプラーゼと同等の効果(2025/04/25) 低ホスファターゼ症の新たな歯科症状が明らかに―全国歯科調査(2025/04/25) [ あわせて読みたい ] 非機器的早期運動療法はDVT発生率を低減【論文から学ぶ看護の新常識】第1回(2025/02/05) トレンド・トーク『肺がん』(2024/06/11) 災害対策まとめページ(2024/02/05) Dr.大塚の人生相談(2024/02/26) IBD(炎症性腸疾患)特集(2023/09/01) 旬をグルメしながらCVIT誌のインパクトファクター獲得を祝福する【Dr.中川の「論文・見聞・いい気分」】第63回(2023/08/29) エキスパートが教える痛み診療のコツ(2018/10/11) 医療者向け『学校がん教育.com』(2022/12/01) アトピー性皮膚炎・乾癬特集まとめインデックス(2022/11/11) アトピー性皮膚炎・乾癬特集まとめインデックス(2022/11/11)