てんかん再発リスクと初回発作後消失期間

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ケアネット

てんかん再発リスクと初回発作後消失期間のイメージ

 近年てんかんの定義は見直され、1回の非誘発性発作が生じ、その後10年間の発作再発率が60%以上の場合とされた。この定義は、4年時点の95%信頼区間(CI)の下限値を用いて予測した、2回目の非誘発性発作後に起こる3回目の再発リスクに基づいたもので、初回発作の高い再発率(発作消失期間の延長に伴い急激に低下)は考慮されていない。オーストラリア・ロイヤル・パース病院のNicholas Lawn氏らは、てんかん初回発作後の発作消失期間が、再発に及ぼす影響について検討した。その結果、発作消失期間が12週以下と短い場合は、てんかんの新定義に該当する患者が認められず、初回発作後の発作消失期間が、再発リスクに関連している可能性を示唆した。Epilepsia誌2015年9月号の掲載報告。

 研究グループは、初回発作後の長期アウトカム、発作消失期間が発作再発の可能性に及ぼす影響、てんかん新定義の妥当性を検討した。2000~2011年に病院で確認された1回の非誘発性発作を認めた成人798例について、前向きに解析した。発作再発の可能性を発作消失期間、病因、脳派(EEG)、神経画像所見により解析した。

 主な結果は以下のとおり。

・10年時点における発作再発の可能性は、EEGあるいは神経画像所見上でてんかん型異常を認める患者の60%以上に認められ、これはてんかんの新定義に見合ったものであった。
・しかし、再発リスクは高い時間依存性を示し、発作消失期間が短い(12週以下)場合、てんかんの新定義を満たした患者群はなかった。
・2回目の発作を起こした407例のうち、4年時点で3回目の発作を起こす可能性は68%(95%CI:63~73%)、10年時点における可能性は85%(同:79~91%)であった。
・発作消失期間が短い場合に、てんかん新定義を満たす患者がいなかったことから、初回発作後の発作消失期間が再発リスクに大きく影響すると考えられた。
・データから得た10年時点での3回目発作リスクに基づいて閾値を設定したところ、初回発作を起こした患者の中にてんかん既往例はみられなかった。これらのデータは、初回発作後のてんかんを定義するうえで有用である可能性がある。

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