難治性うつ病にアリピプラゾールはどの程度有用か

提供元:ケアネット

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公開日:2013/11/12

 

 慢性または再発性大うつ病性障害(MDD)患者は、治療選択肢の不足に直面している。韓国・カトリック大学のChi-Un Pae氏らは、慢性または再発性MDD患者におけるアリピプラゾールによる増強療法の有効性と忍容性を評価する、12週間の前向き多施設オープンラベル試験を実施した。その結果、服用中の抗うつ薬へのアリピプラゾールの追加は有効で忍容性も良好であることを報告した。International Clinical Psychopharmacology誌2013年11月号の掲載報告。

 本研究では、慢性または再発性MDD患者において、現在服用中の抗うつ薬の効果増強をねらい、用量調節可能なアリピプラゾールを追加した際の有効性と忍容性を評価することを目的に行われた。有効性の主要評価項目は、ベースライン時と最終評価時(12週時)のモントゴメリー・アスベルグうつ病評価尺度(MADRS)総スコアの差とした。試験期間中に発現した有害事象(AEs)についても記録した。

 主な結果は以下のとおり。

・MADRS総スコアは、ベースライン時に比べ最終評価時は、有意に低下していた(差:-11.6、p<0.0001)。
・最終評価時の奏効率は55.2%、寛解率は41.3%であった。
・1週目から最終評価時まで、アリピプラゾールの追加は、寛解と有意な治療反応性に関連していた。
・アリピプラゾールを服用した患者の半数以上(55.8%)が試験を完了した。
・有害事象のために試験を中止した患者は比較的少なかった。
・反応性が不良のために試験を中止した患者はなかった。
・主な有害事象は、頭痛、アカシジア、不眠、便秘であった。
・最終評価時のアリピプラゾールの平均用量は6.6mg/日であった。
・以上を踏まえて著者は「慢性または再発性MDD患者に対し、アリピプラゾールの追加は有効かつ忍容性が良好であると思われる」と結論した。そのうえで「本結果を確認するため、検出力を有する比較試験の実施が求められる」とまとめている。

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(ケアネット)