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2024-05-06 ~ 2024-05-06

2024/05/06

抗精神病薬誘発性高プロラクチン血症の治療~メタ解析

医療一般

 高プロラクチン血症は、精神疾患患者における一般的な抗精神病薬誘発性の有害事象の1つであり、最適な治療法に関する臨床研究の質には、ばらつきがある。中国・首都医科大学のQitong Jiang氏らは、現在の臨床エビデンスを適切にサマライズするため、抗精神病薬誘発性高プロラクチン血症に関する研究のシステマティックレビューおよびメタ解析の包括的レビューを実施した。Frontiers in Psychiatry誌2024年3月5日号の報告。  対象基準を満たすレビューおよびメタ解析をPubMed、Cochrane Library、PsycINFO、Scopus、EMBASEより検索した。関連データを抽出し、含まれるすべてのメタ解析を包括的にレビューした。メタ解析の品質は、PRISMAスコアおよびAMSTAR 2品質評価を用いて評価された。最後に、最適な治療法に関する臨床エビデンスを要約し、ディスカッションを実施した。

GLP-1受容体作動薬の使用で甲状腺がんリスクは増加する?

医療一般

 ウゴービやオゼンピックなどのGLP-1受容体作動薬(GLP-1アナログ製剤)は、糖尿病治療薬や肥満症治療薬として多くの人に使用されるようになった一方で、長期間の使用が甲状腺がんのリスク増加と関連する可能性が危惧されている。しかし、43万5,000人以上を対象としたスウェーデンの研究で、そのような考えの裏付けとなるエビデンスは見つからなかったことが報告された。カロリンスカ研究所(スウェーデン)のBjorn Pasternak氏らによるこの研究結果は、「The BMJ」に4月10日掲載された。

コロナ後遺症での運動制限は不要

医療一般

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の後遺症のある患者に対する運動は、制限ではなくむしろ励行すべきであることを示唆するデータが報告された。カロリンスカ研究所(スウェーデン)のAndrea Tryfonos氏らの研究によるもので、詳細は「JAMA Network Open」に4月4日掲載された。  COVID-19急性期以降にも遷延する後遺症(post-COVID condition;PCC)のある状態での運動は、倦怠感の悪化や筋肉痛などを来しやすいことが知られている。そのため、「世界保健機関(WHO)などはPCC患者への運動を積極的には推奨していない」と、論文の筆頭著者であるTryfonos氏は解説。しかし、運動を控えることで筋肉量や筋力が低下して、状態がより悪化してしまうことも考えられる。そこで同氏らは、PCC患者では運動が本当に悪影響を及ぼすのかを確認する研究を行った。

ブタ腎臓の移植を受けた患者が退院

医療一般

 米マサチューセッツ総合病院(MGH)において、遺伝子編集されたブタ腎臓のヒトへの初めての移植が行われ、手術を受けた62歳のRick Slaymanさんが、術後わずか2週間で退院し自宅に戻った。Slaymanさんは、「長い体験の中で最も良好な健康状態である本日、病院を退院できる今、これは私が待ち望んでいた瞬間だ。私に起きたことは現実であって、人生で最も幸せな瞬間の一つである。生活の質(QOL)に影響を与えてきた透析の負担から解放され、家族、友人、愛する人たちと再び時間を過ごせることに興奮している。私に祝福を送ってくれた人たち、特に腎臓移植を待っているほかの患者たちに感謝したいと思う。今日という日は私だけでなく、彼らにとっても新たな始まりの日だ」と、MGH発のリリースで述べている。

アクティブなワークステーションが仕事のパフォーマンスを改善

医療一般

 トレッドミルやステッパー、スタンディングデスクを取り入れたアクティブなワークステーション(仕事場)は、仕事のパフォーマンスを低下させることなく従業員の座位時間を減らし、認知能力を向上させる成功戦略である可能性が、新たな研究で示唆された。論文の上席著者である米メイヨー・クリニックの予防循環器医であるFrancisco Lopez-Jimenez氏は、「われわれの研究結果は、長時間のデスクワークで行ってきたオフィスでの仕事に動きを取り入れることは可能であることを示唆している。アクティブなワークステーションは、仕事中に体を動かすだけで従業員の認知能力や健康全般を改善させ得る新たな方法となる可能性がある」と話している。この研究の詳細は、「Journal of the American Heart Association(JAHA)」に4月4日掲載された。

若年世代の老化が加速、がんリスク上昇の可能性

医療一般

 若い世代での老化が加速しており、それが若年発症型のがんリスクの上昇と関連している可能性のあることが、新たな研究で明らかになった。1965年以降に生まれた人では、1950年から1954年の間に生まれた人に比べて老化が加速している可能性が17%高く、また、このような老化の加速は、55歳未満の成人における特定のがんリスクの増加と関連していることが示されたという。米ワシントン大学医学部のRuiyi Tian氏らによるこの研究結果は、米国がん学会年次総会(AACR 2024、4月5〜10日、米サンディエゴ)で発表された。

2型糖尿病患者の消化器症状は不眠症と関連

医療一般

 糖尿病患者には、上部消化器症状(胸やけ、胃痛、胃もたれなど)や下部消化器症状(便秘、下痢など)がしばしば見られる。日本人の2型糖尿病患者を対象とした研究で、これらの消化器症状が患者の不眠症と強く関連していることが判明した。これは京都府立医科大学大学院医学研究科内分泌・代謝内科学の南田慈氏、岡田博史氏、福井道明氏らによる研究結果であり、「Journal of Diabetes Investigation」に3月5日掲載された。  消化器症状は、糖尿病患者におけるQOL低下の一因である。一方、夜間頻尿により睡眠が中断されることや、糖尿病神経障害による痛み、夜間の血糖値の急激な変化、抑うつなどを伴うことで、糖尿病患者には不眠症が生じ得ることも報告されている。しかし、糖尿病患者における消化器症状と不眠症の関係についてはこれまでにほとんど検討されていない。

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