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2026-04-20 ~ 2026-04-24

2026/04/24

肝線維症、40歳以上の有病率と主な要因/Lancet

ジャーナル四天王

 欧州の40歳以上の一般集団において、診断されていない肝線維症(肝硬度測定[LSM]8kPa以上)が4.6%に認められ、その主な要因は代謝因子とアルコール摂取であることが示唆された。スペイン・Hospital Clinic of BarcelonaのIsabel Graupera氏らLiverScreen Consortium Investigatorsが、9ヵ国(スペイン、デンマーク、イタリア、スロバキア、クロアチア、英国、フランス、オランダ、ドイツ)の35施設(3次医療機関16施設を含む)で実施した大規模前向きコホート研究「LiverScreen project」の結果を報告した。小規模な単一国の研究では、未診断の肝線維症が一般集団で広くみられることが示唆されているが、実際の有病率やリスク因子はわかっていなかった。

血栓後症候群、血管内治療が症状およびQOLを有意に改善/NEJM

ジャーナル四天王

 中等症または重症の血栓後症候群(PTS)および腸骨静脈閉塞を有する患者において、血管内治療は標準治療と比較し、6ヵ月後のPTS重症度を有意に軽減し健康関連QOLを改善した。ただし、出血リスクは高かった。米国・ワシントン大学のSuresh Vedantham氏らC-TRACT Trial Investigatorsが、同国29施設で実施した第III相無作為化非盲検評価者盲検比較試験「Chronic Venous Thrombosis: Relief with Adjunctive Catheter-Directed Therapy trial:C-TRACT試験」の結果を報告した。PTSは深部静脈血栓症(DVT)発症後によくみられ、下肢の重篤な症状により患者の活動性やQOLを著しく低下させることがある。

在宅医療・介護の場で見逃してはいけない骨粗鬆症/日本シグマックス

医療一般

 整形外科領域などで衛生材料や診療機器、サポーターなどの開発・販売を行う日本シグマックスは、2026年3月24日に都内で「在宅医療・介護で見過ごされがちな『骨粗鬆症』リスクと転倒・骨折予防の重要性」をテーマにメディアセミナーを開催した。  骨粗鬆症は自覚症状に乏しく、発見が遅れがちな疾患であり、転倒・骨折をきっかけに要介護へ移行するケースも多く、医療・介護双方で課題となっている。同社の代表取締役社長の鈴木 洋輔氏は、これらの課題の解決に「超音波医療機器の開発や機械の小型化といった知識の導入により、治療に貢献する製品を研究開発していく」と展望を述べている。

双極症患者の食事の質、うつ病患者や健康対照者との違いは?

医療一般

 双極症患者は、心血管疾患を発症するリスクが高いことが知られている。欧米型の食生活は、双極症患者における心血管疾患リスクを上昇させるという仮説が立てられている。しかし、双極症患者における食習慣については、これまで十分に研究されていなかった。オランダ・Leiden University Medical CentreのMirjam A. Riedinger氏らは、双極症患者、単極性うつ病患者、寛解期の単極性うつ病患者、健康対照者における食事の質を評価するため、大規模コホートによる検討を行った。Bipolar Disorders誌2026年5月号の報告。

がん患者、24時間以内の死亡予測は可能か

医療一般

 角膜反射の消失は、末期がん患者において24時間以内に死が差し迫っていることを示す特異的かつ臨床的に有用な徴候であることを韓国・Gyeongsang National University Changwon HospitalのSe-Il Go氏らが明らかにした。BMJ Supportive and Palliative Care誌2026年2月27日号掲載の報告。  研究者らは、末期がん患者における24時間以内の死亡を予測する上で、角膜反射の予後予測的意義を評価することを目的として前向き観察研究を実施。Gyeongsang National University Changwon Hospitalのホスピスセンターに入院し、死期が迫っている進行がん患者665例の分析を行った。

加齢観が健康改善に関連、高齢者の約半数で機能向上

医療一般

 加齢は、身体的な衰退や認知機能の低下とイコールだと捉えられやすい。しかし新たな研究によると、高齢者でも心構え次第で歳とともに健康状態が改善するケースが少なくないことが示唆された。米イェール大学公衆衛生大学院のBecca Levy氏らが、米国健康・退職研究(Health and Retirement Study;HRS)のデータを解析して明らかにしたもので、詳細は「Geriatrics」に3月4日掲載された。  HRSは米国立加齢研究所のサポートにより、50歳以上の米国民を対象に隔年で実施されている長期追跡調査。

GLP-1受容体作動薬、減量後は注射頻度減でも体重維持の可能性

医療一般

 肥満症治療のためにGLP-1受容体作動薬(GLP-1RA)を使用している患者が同薬の使用を中止すると、体重が元に戻ってしまうことが多いが、中止ではなく注射の頻度を減らした場合は減量効果が維持できる可能性があるとする米スクリップスクリニックのMitch Biermann氏らによる研究が、「Obesity」に2月24日掲載された。  GLP-1RAの注射頻度を減らすという試みは、Biermann氏が同院の患者たちの間に共通するパターンがあることに気付いたことから始まった。何人かの患者が当初は毎週注射していたが、途中から間隔を空けて注射するようにしたところ、それでも体重の減少を維持できたと話していたという。

2026/04/23

免疫性血小板減少症、抗CD38抗体mezagitamabが有望/NEJM

ジャーナル四天王

 持続性または慢性の免疫性血小板減少症(ITP)を有する患者において、mezagitamabによる治療はプラセボと比較して、血小板数の増加をもたらし、安全性プロファイルは類似していたことを、米国・マサチューセッツ総合病院のDavid J. Kuter氏らMezagitamab ITP Phase 2 Trial Investigatorsが第II相試験の結果で報告した。ITPは血小板破壊の亢進と血小板産生の抑制によって特徴付けられる自己免疫疾患であり、出血リスクの増加とQOLの低下を伴う。利用可能な治療法はあるが、約20%において十分な血小板数の維持が認められない。mezagitamabは、形質細胞、形質芽細胞およびナチュラルキラー細胞などをターゲットとする抗CD38抗体である。

重症TRへの経カテーテル三尖弁置換術、実臨床で有用性を確認/JAMA

ジャーナル四天王

 重症三尖弁閉鎖不全(TR)を有する患者に対する経カテーテル三尖弁置換術(TTVR)の安全性と有効性について、実臨床データで確認されたことが、米国・Cedars-Sinai Medical CenterのRaj R. Makkar氏らによって報告された。TTVRは、新規デバイスのEVOQUE(Edwards製)に関するピボタル試験である無作為化試験「TRISCEND II試験」で、薬物療法よりも優れたアウトカムが示され、2024年に米国で承認されている。しかしながら実臨床データは限定的なままであった。JAMA誌オンライン版2026年4月13日号掲載の報告。

FXI阻害薬は有効かつ安全か?(解説:後藤信哉氏)

CLEAR!ジャーナル四天王

血液凝固第X因子の阻害薬FXa阻害薬はNOACs、DOACsなどと総称され、心房細動の脳卒中予防などに広く使用された。長らく続いた特許による独占も一部の薬剤については終了し、安価なジェネリック薬も使用可能となった。FXa阻害薬が十分に有効かつ安全であれば、特許切れにより安価となるところであった。しかし、実際はFXa阻害薬開発試験などを見直せば重篤な出血イベントリスクは年率2~3%あり、十分に安全とは言い難い。より出血イベントリスクの低い薬剤としてFXの、内因系の上流であるFXI阻害薬が開発された。

インフリキシマブとエタネルセプト、重大な副作用が追加/厚労省

医療一般

 2026年4月21日、厚生労働省より添付文書の改訂指示が発出され、インフリキシマブ(商品名:レミケードほか)とエタネルセプト(同:エンブレルほか)の重大な副作用の項に「自己免疫性肝炎」が追加された。  また、低カルシウム血症の治療などに用いるグルコン酸カルシウム水和物(同:カルチコール注射液8.5%5mLほか)と塩化カルシウム水和物(同:大塚塩カル注2%、塩化カルシウム注2%「NP」)においては、禁忌と併用禁忌が削除され、併用注意が新設された。

日本の実臨床におけるCGRP関連抗体の長期有効性と治療順守

医療一般

 カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)関連抗体は、片頭痛予防に有効である。しかし、実臨床における1年を超えるデータは限られている。獨協医科大学の鈴木 圭輔氏らは、日本における片頭痛患者における3つのCGRP関連抗体の長期有効性を評価するため、単施設レトロスペクティブ観察コホート研究を実施した。European Journal of Neurology誌2026年3月号の報告。  対象は、獨協医科大学病院の頭痛外来において、2022年4月~2025年2月にCGRP関連抗体(エレヌマブ、ガルカネズマブ、フレマネズマブ)を3ヵ月以上投与した片頭痛患者307例。

がん薬物療法における皮下注射剤の可能性/日本臨床腫瘍学会

医療一般

 近年、がん薬物療法領域での皮下注射剤の活用が広がっている。2026年度診療報酬改定では外来腫瘍化学療法診療料への皮下注製剤の加算も認められる見通しとなった。第23回日本臨床腫瘍学会学術集会(JSMO2026)では、腫瘍内科医、薬剤師、緩和ケア医、看護師、制度申請者の立場から、皮下注射の現状と課題が多角的に論じられた。  大阪大学の吉波 哲大氏は、腫瘍内科医の立場からがん薬物療法における「時間毒性」の概念を提示した。がん薬物療法においては、骨髄抑制や悪心などの従来型有害事象に加え、経済毒性が近年注目されている。吉波氏は見落とされやすいもう1つの側面として「時間毒性」の重要性を訴える。

鼻腔ブラシ生検でアルツハイマー病が検出可能に?

医療一般

 将来、嗅裂と呼ばれる鼻の奥の部位から採取した検体を用いた鼻腔ブラシ生検で、アルツハイマー病(AD)の初期兆候を検出できるようになるかもしれない。米デューク・ヘルスが特許を取得した実験段階にあるこのブラシ生検によって、思考力や記憶力の問題が現れる前に神経細胞や免疫細胞の初期の変化を捉えることができたとする研究結果が報告された。この小規模ながら有望な研究は、「Nature Communications」に3月18日掲載された。責任著者である米デューク大学医学部教授のBradley Goldstein氏は、「もし早い段階で診断できれば、臨床的なADの発症を防ぐ治療の開始につなげられる可能性がある」と述べている。

他者の感じ方が自分の痛みや負担感に影響

医療一般

 予防接種の順番を待っているとき、接種を終わらせた人が、注射の痛さを口にしながらよろよろと出てきたとする。そのような言葉を聞くと、自分が受ける注射の痛みも強く感じるのだろうか。新たな研究で、その答えは「イエス」である可能性が示された。他者の感じ方は、身体的な痛みであれ認知的負荷の高い課題であれ、自分自身の感覚の形成に影響を与え得ることが明らかになった。米ダートマス大学心理・脳科学科のAryan Yazdanpanah氏らによるこの研究の詳細は、「Proceedings of the National Academy of Sciences(PNAS)」に2月9日掲載された。Yazdanpanah氏は、「今回の研究では、人間は社会的な情報によって予期が形成されると、その予期を維持する傾向があり、その結果、自分の感じ方に持続的な影響を及ぼす可能性が示唆された」とニュースリリースで説明している。

2026/04/22

中等度リスク肺塞栓症、超音波補助カテーテル血栓溶解療法が有望/NEJM

ジャーナル四天王

 中等度リスクの肺塞栓症において、抗凝固療法への超音波補助カテーテル血栓溶解療法の併用により、抗凝固療法単独と比較して、7日以内の肺塞栓症関連死、心肺の非代償状態または虚脱、肺塞栓症の症候性再発の複合のリスクが有意に低下し、大出血のリスクには差がないことが、米国・マサチューセッツ総合病院のKenneth Rosenfield氏らHI-PEITHO Investigatorsが行った「HI-PEITHO試験」の結果で示された。中等度リスクの急性期肺塞栓症の治療では、静脈内血栓溶解療法は循環虚脱を予防するが、大出血や脳卒中のリスクを増加させることが、大規模無作為化試験で示されている。高周波・低出力の超音波エネルギーは血栓溶解作用を増強する可能性があり、tPA(アルテプラーゼ)によるカテーテル血栓溶解療法の補助として超音波を用いるデバイスは、有効性を保持しつつアルテプラーゼの投与量を減らし、注入時間を短縮する可能性が示されていた。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2026年3月28日号で報告された。

1型糖尿病合併CKDに対するフィネレノンの可能性と限界―FINE-ONE試験が示したもの(解説:石上友章氏)

CLEAR!ジャーナル四天王

1型糖尿病合併CKDに対する腎保護は、2型糖尿病合併CKDとは景色が異なる。2型ではSGLT2阻害薬が腎・心血管保護の中核に位置付けられ、そこにフィネレノンをどう上乗せするかが論点になりやすい。一方、1型では今なおインスリンを基盤とした良好な血糖管理が治療の根幹であり、KDIGOも1型では血糖管理の基盤をインスリンと整理している。さらにDCCT/EDICは、早期からの強化血糖管理が腎症を含む合併症の発症・進展抑制につながることを示しており、1型糖尿病合併CKDではまず血糖管理の質そのものが腎保護の出発点である。近年はCGM活用の重要性も一段と高まっている。

ツカチニブ、化学療法歴のあるHER2+手術不能/再発乳がんの適応で発売/ファイザー

医療一般

 ファイザーは2026年4月21日、「化学療法歴のあるHER2陽性の手術不能又は再発乳癌」の治療薬として、抗悪性腫瘍薬/HER2チロシンキナーゼ阻害薬ツカチニブ(商品名:ツカイザ)を発売した。本剤は2020年4月に米国食品医薬品局(FDA)、2021年2月に欧州医薬品庁(EMA)からすでに承認を取得している。  本剤の製造販売承認は、海外第II相試験のHER2CLIMB試験および日本を中心とした国際共同第II相HER2CLIMB-03試験の結果に基づく。

GERD診療ガイドライン改訂へ、P-CABの位置付け見直しなどが柱/日本消化器病学会

医療一般

 現在、胃食道逆流症(GERD)診療ガイドラインの改訂作業が進行中であり、2026年4月にはパブリックコメント版が公開された。改訂版の刊行に先立ち、第112回日本消化器病学会総会(2026年4月16日~18日、福井・石川)においてGERD診療ガイドラインに関するパネルディスカッションが行われた。 本改訂では、診療の実用性向上を重視し、治療戦略や疾患概念の整理が図られている。基本方針は“シンプルで使いやすいガイドラインへ”である。2021年版ガイドラインでは、軽症・重症の区分に加え、プロトンポンプ阻害薬(PPI)とカリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P-CAB)の併用的な位置付けにより、フローチャートが複雑化していた。

高齢者のがん薬物療法GLの改訂ポイント【泌尿器】/日本臨床腫瘍学会

医療一般

 『高齢者のがん薬物療法ガイドライン 改訂第2版』が2026年3月25日に発刊され、第23回日本臨床腫瘍学会学術集会(JSMO2026)のシンポジウムで全17項目のクリニカルクエスチョン(CQ)が解説された。初版には泌尿器領域のCQはなかったため、すべて新規で尿路上皮がん(CQ15)、前立腺がん(CQ16)、腎がん(CQ17)の3つのCQが設定された。  推奨:転移性尿路上皮がんに対して免疫チェックポイント阻害薬単剤療法や併用療法を、高齢者や超高齢者に対して弱く推奨する。

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