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2026-04-06 ~ 2026-04-11

2026/04/10

PCI後DAPT終了後のクロピドグレルvs.アスピリン、10年追跡結果(HOST-EXAM)/Lancet

ジャーナル四天王

 韓国・ソウル大学病院のJeehoon Kang氏らは、経皮的冠動脈インターベンション(PCI)後の抗血小板薬2剤併用療法(DAPT)終了後の抗血小板薬単剤による長期維持療法を評価した「HOST-EXAM試験」の10年追跡調査の解析結果を報告し、クロピドグレルはアスピリンと比較して主要複合エンドポイント、血栓性エンドポイントおよび出血のリスクが低いことを示した。ただし、全死因死亡の有意差は認められなかった。著者は、「今回の結果は、PCI後の慢性維持期における長期抗血小板薬単剤療法において、アスピリンの代替としてクロピドグレルを検討することを支持するものである」とまとめている。Lancet誌オンライン版2026年3月29日号掲載の報告。

局所進行前立腺がん、エストラジオールパッチの有効性は?/NEJM

ジャーナル四天王

 局所進行前立腺がん患者において、アンドロゲン除去療法としての経皮エストラジオール(tE2)は、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)アゴニストに対して、3年無転移生存(MFS)率に関して非劣性であることが示された。ただし、ほてりの発現割合は低かったものの、女性化乳房の発現割合が高かったという。英国・ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのRuth E. Langley氏らSTAMPEDE-1 and PATCH Investigatorsが、アダプティブデザインの無作為化非盲検非劣性試験「STAMPEDE-1試験」および「PATCH試験」の結果を報告した。tE2は、前立腺がん患者におけるアンドロゲン除去療法としてLH-RHアゴニストに代わる選択肢である。tE2により、テストステロンが抑制され、LH-RHアゴニストによるエストロゲン欠乏の副作用や、経口エストロゲンによる血栓塞栓症の副作用が軽減される可能性があった。NEJM誌オンライン版2026年3月25日号掲載の報告。

体内CAR-T細胞生成による多発性骨髄腫治療、ESO-T01の第I相試験結果/Nat Med

医療一般

 体内でのCAR-T細胞の生成は、体外培養やリンパ球除去を省略できるため、細胞療法へのアクセスを簡素化・迅速化する可能性がある。今回、再発・難治性多発性骨髄腫の成人患者を対象に、体内でCAR-T細胞を生成するレンチウイルスベクターであるESO-T01の安全性と忍容性を評価した第I相試験の結果を、中国・Huazhong University of Science and TechnologyのNing An氏らがNature Medicine誌オンライン版2026年3月25日号に報告した。  ESO-T01は、ナノボディ指向性の免疫遮蔽レンチウイルスベクターで、ヒト化抗B細胞成熟抗原(BCMA)CARをコードしている。

少量〜中等量でも死亡リスクが高まるお酒の種類は?/ACC2026

医療一般

 過度な飲酒は健康に悪影響を及ぼすが、少量~中等量の飲酒と死亡率との関連については、飲料の種類によってリスク構造が大きく異なることがUKバイオバンクのデータを用いた大規模調査で明らかになった。本研究は米国心臓学会議(ACC2026、3月28~30日)のPoster Contributionsにおいて、中国・中南大学湘雅第二病院のZhangling Chen氏が発表し、Journal of the American College of Cardiology誌オンライン版2026年4月7日号(第87巻第13号増刊号)に掲載された。  本研究は、アルコールの総摂取量ならびに種類別摂取量と、全死亡および原因別死亡率との関連を明らかにするため、2006〜22年にUKバイオバンクに参加した34万924人を解析。各参加者を1日および1週間あたりの純アルコール摂取量(グラム)に基づいて4つのカテゴリーに分類し、Cox回帰分析した。

慢性片頭痛に対するオナボツリヌス毒素A+抗CGRP抗体~メタ解析

医療一般

 オナボツリヌス毒素Aと抗CGRP抗体による二重標的療法は、単剤療法で効果が不十分な慢性片頭痛患者に対する潜在的な治療選択肢として浮上している。個々の観察研究報告からのエビデンスにおいて有益性が示唆されているが、利用可能な研究の規模、一貫性、方法論的な質については依然として不明である。イラン・テヘラン医科大学のAbbas Sarvari Soltani氏らは、慢性片頭痛におけるオナボツリヌス毒素Aと抗CGRP抗体の併用療法の有効性を評価するため、システマティックレビューおよびメタ解析を実施した。European Journal of Medical Research誌オンライン版2026年2月20日号の報告。

肺がんのICIの投与のベストタイミングは午前か午後か(i-TIMES)/ELCC2026

医療一般

 非小細胞肺がん(NSCLC)および小細胞肺がん(SCLC)における免疫チェックポイント阻害薬(ICI)の投与タイミングについてスイス・ローザンヌ大学のSolange Peters氏が欧州肺がん学会(ELCC2026)で発表。午後投与は午前投与に対する非劣性を示した。  ICIの治療効果に、概日リズム(サーカディアンリズム)が与える影響については、長年議論されてきた。近年、ICIの抗腫瘍効果について、遅時間帯投与に比べ早時間帯投与で 臨床結果 が改善するという研究が、後ろ向き研究やメタアナリシスで示されている。

世界の乳がん負担、低所得国を中心に2050年まで増加すると予測

医療一般

 乳がんによる死亡は、不健康な生活習慣などの影響により、今後15年にわたって増加し続けることが、新たな研究で予測された。世界の乳がんによる死亡数は、2023年の76万4,000人から2050年には137万人に増加し、新規罹患数も増加が見込まれたという。米ワシントン大学保健指標評価研究所(IHME)のKayleigh Bhangdia氏らによるこの研究結果は、「The Lancet Oncology」3月号に掲載された。  Bhangdia氏は、「乳がんは、依然として女性の生活や地域社会に深刻な影響を及ぼしている。

MASLD患者の心血管疾患入院、糖尿病合併で院内死亡リスク約2倍

医療一般

 代謝異常関連脂肪性肝疾患(MASLD)患者が心血管疾患(CVD)で入院した場合、糖尿病併存例では院内死亡や合併症のリスクが有意に高いことが、日本の大規模レジストリ研究で明らかになった。研究は、宮崎大学医学部内科学講座循環器・腎臓内科学分野の小牧聡一氏、松浦祐之介氏らによるもので、2月15日付の「Diabetic Medicine」に掲載された。  MASLDは、従来の非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)に代わる新たな疾患概念として提唱されており、世界で最も頻度の高い慢性肝疾患の一つとされる。CVDとの関連が強いことから心血管リスク評価の重要性が指摘されているが、診断基準を構成する各代謝因子が予後に及ぼす影響については、十分に明らかになっていなかった。

2026/04/09

尿路結石の再発予防、水分摂取への介入は無効/Lancet

ジャーナル四天王

 尿路結石再発予防のための水分摂取を促す行動介入プログラムは、ガイドラインベースのケアと比較して、2年間の追跡期間中、症候性の結石再発を減少させず、尿量増加もわずかだった。米国・セントルイス・ワシントン大学のAlana C. Desai氏らUrinary Stone Disease Network Investigatorsが、アドヒアランス介入に関する無作為化試験の結果を報告した。尿路結石の再発リスク減少のために水分摂取量を増やすことが広く推奨されているが、アドヒアランスが課題となっている。水分摂取量を維持するための介入効果について、これまで十分に試験されていなかった。Lancet誌2026年3月21日号掲載の報告。

KRAS p.G12D変異あり既治療進行固形がん、setidegrasibの安全性確認/NEJM

ジャーナル四天王

 KRAS p.G12D変異を有する既治療進行非小細胞肺がん(NSCLC)および膵管腺がん(PDAC)の患者において、開発中のsetidegrasib(KRAS G12D変異体を標的とするファーストインクラスの標的タンパク質分解誘導薬)は抗腫瘍活性を示し、治療中止に至った有害事象の発現は低頻度であったことが、米国・Memorial Sloan Kettering Cancer CenterのWungki Park氏らによる、第I相試験の結果で報告された。KRAS p.G12D変異は、NSCLC患者の5%にみられる。PDAC患者では40%にみられ、最も頻度の高い変異型であるが、KRAS p.G12D変異を標的とする承認薬は現状では存在していない。NEJM誌オンライン版2026年3月25日号掲載の報告。

中等度慢性腎臓病(CKD)の腎機能の経過の評価にはクレアチニンとシスタチンCの両者が必要(解説:浦信行氏)

CLEAR!ジャーナル四天王

糸球体濾過率(GFR)の正確な評価にはイヌリンクリアランスや125I-イオサラメートクリアランスが必要であるが、日常臨床では方法の煩雑さや放射性同位元素の取り扱いなどで現実的にはほぼ困難である。したがって、クレアチニンやシスタチンCを用いた推算値(eGFR)が算出されるが、結果の即時性からクレアチニンによるeGFRが一般的に用いられている。英国のバーミンガム大学を中心とした多施設共同研究で、正確な腎機能変化の評価にはクレアチニンとシスタチンCの両者を用いた方法が優れることを3年間の前向き研究で明らかにした。

『大型血管炎診療ガイドライン』改訂、治療のCQ推奨が新設/日本循環器学会

医療一般

 大血管炎の高安動脈炎(TAK)や巨細胞性動脈炎(GCA)、そしてバージャー病に関する治療エビデンスや診断基準などをまとめた『2026年改訂版 大型血管炎診療ガイドライン』1,2)が8年ぶりに改訂された。第90回日本循環器学会学術集会(3月20~23日)会期中の3月20日に発刊され、本ガイドラインの研究班長を務めた中岡 良和氏(国立循環器病研究センター研究所副所長/血管生理学部長)が本学術集会プログラム「ガイドラインに学ぶ2」において、改訂点などを解説した。

胃がん周術期、デュルバルマブ+FLOTは日本人でも有効性を再現(MATTERHORN)/日本臨床腫瘍学会

医療一般

 MATTERHORN試験は、切除可能な胃がん/胃食道接合部がん患者を対象に、周術期のデュルバルマブ+FLOT(フルオロウラシル、ロイコボリン、オキサリプラチン、ドセタキセル)療法の有用性を検討した試験である。昨年の米国臨床腫瘍学会年次総会(2025 ASCO Annual Meeting)で、デュルバルマブ+FLOT群がプラセボ+FLOT群と比較して無イベント生存期間(EFS)、病理学的完全奏効(pCR)、全生存期間(OS)を有意に改善したことが報告され、欧米の多くの国ではすでに標準治療となっている。第23回日本臨床腫瘍学会学術集会(JSMO2026)のPresidential Sessionで愛知県がんセンターの室 圭氏が本試験の日本人集団の結果を報告した。

リアルワールドにおけるチルゼパチドの減量効果

医療一般

 減量治療を行っている肥満患者への薬物治療において、チルゼパチドの効果はどのくらいあるのであろうか。このテーマについて米国・Weill Cornell MedicineのSarah R. Barenbaum氏らの研究グループは後ろ向きコホート研究を実施し、チルゼパチド治療を受けた成人の6ヵ月間の減量の転帰を分析した。その結果、チルゼパチドは全群において有意な体重減少をもたらすことがわかった。この結果はObesity誌オンライン版2026年3月28日号で公開された。

日本の精神科診療におけるデキストロメトルファン乱用者の特徴

医療一般

 近年、日本の精神科臨床現場において、市販薬(OTC)の乱用が増加している。千葉病院の谷渕 由布子氏らは、日本におけるコデイン(COD)乱用者とデキストロメトルファン(DXM)乱用者を比較することにより、DXM乱用者の臨床的特徴を明らかにし、この集団に必要な支援策を検討するため、本研究を実施した。Neuropsychopharmacology Reports誌2026年3月号の報告。  本研究では、2024年の精神科入院施設における薬物関連障害に関する全国調査のデータを使用した。データベースから、主にCODを含むOTC薬(COD群)とDXMを含むOTC薬(DXM群)を乱用している患者を抽出した。

日本の乳がん・子宮頸がん・卵巣がんの5年純生存率の推移:2000~14年(CONCORD-3)

医療一般

 日本の乳がん、子宮頸がん、卵巣がんの女性の5年純生存率は2000~14年に改善し、この期間を通じて世界的に高い水準を維持したことが世界的ながん生存率調査プログラムであるCONCORD-3の日本人データを用いた分析により示された。神奈川県立がんセンターの渡邉 要氏らがJapanese Journal of Clinical Oncology誌2026年3月号で報告した。  本研究は、国内16の地域がん登録データから、2000~14年に乳房、子宮頸部、卵巣に原発する腫瘍と診断された15~99歳の女性のデータを分析した。追跡期間は診断後5年間、もしくは2014年12月31日までとした。上皮内がんや死亡診断書のみの登録は除外した。5年純生存率は、診断の暦年、形態、および病期別にPohar-Perme法を用いて推定し、International Cancer Survival Standard(ICSS)の重み付けを用いて年齢を調整した。

脳ケアスコア「BCS」が高いほど脳卒中発症リスクが低い

医療一般

 米マサチューセッツ総合病院のEvy M. Reinders氏らは、脳卒中リスクの地理的・人種的差異を探る前向きコホート研究(Reasons for Geographic and Racial Differences in Stroke;REGARDS)のデータを解析。修正可能な12項目の因子を評価する「脳ケアスコア(Brain Care Score;BCS)」が良好であるほど、脳卒中発症リスクが低いことを見いだした。詳細は「Neurology」に12月18日掲載された。  この研究では、REGARDS参加者のうち、ベースラインで脳卒中の既往がなく、BCSスコア算出に必要なデータに欠落のない1万861人(平均年齢63.2±8.4歳、女性57.4%、黒人30.6%)を解析対象とした。解析に際しては、米国では脳卒中リスクに人種差があることから、黒人と白人を層別化して比較検討した。

2026/04/08

早期アルツハイマー病、経口セマグルチドは進行を抑制せず/Lancet

ジャーナル四天王

 2型糖尿病患者などでは、GLP-1受容体作動薬の投与により認知症およびアルツハイマー病のリスクが低下することを示唆する実臨床研究のエビデンスがある。米国・ネバダ大学のJeffrey L. Cummings氏らは、「evoke試験」および「evoke+試験」において、経口セマグルチドは早期の症候性アルツハイマー病の臨床的な進行を遅らせる効果を有さず、安全性や忍容性は他の適応症を対象とした試験の結果と一致することを示した。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2026年3月19日号で報告された。  evoke試験およびevoke+試験は、40ヵ国566施設で実施した二重盲検無作為化プラセボ対照第III相試験であり、2021年5月~2024年9月に参加者を登録した(Novo Nordiskの助成を受けた)。

経口GLP-1受容体作動薬orforglipronの期待と課題―セマグルチドを置き換えるか?(解説:永井聡氏)

CLEAR!ジャーナル四天王

経口GLP-1受容体作動薬であるorforglipronは、もともと中外製薬が開発した中分子化合物で、細胞内でG蛋白依存性シグナルを特異的に活性化する“バイアスリガンド”という新しい機序の非ペプチド製剤である。経口セマグルチドと異なり、胃内で分解されにくく、吸収を助ける添加剤を必要としない。そのため、空腹時の服用や飲水制限といった条件を課さず、日常生活における服薬の自由度が格段に向上することが特徴である。これまで本剤を用いた2型糖尿病を対象とするRCTは、プラセボとの比較であるACHIEVE-1、ATTAIN-2試験が発表されている。いずれの試験でも体重およびHbA1c値の改善は、週1回セマグルチド注射製剤に匹敵する効果が報告されている。

早期TN乳がん術前療法におけるペムブロリズマブ投与時刻とpCRの関連/日本臨床腫瘍学会

医療一般

 免疫チェックポイント阻害薬(ICI)の投与時刻が治療効果と関連する可能性が示唆されているが、乳がんにおけるエビデンスは限られている。第23回日本臨床腫瘍学会学術集会(JSMO2026)では、早期トリプルネガティブ乳がん(TNBC)の術前療法におけるペムブロリズマブの投与時刻と病理学的完全奏効(pCR)の関連について後ろ向きに検討した2つの単施設研究の結果を、国立がん研究センター中央病院の齋木 琢郎氏とがん研究会有明病院の久野 真弘氏がそれぞれ発表した。

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