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2026-08-10 ~ 2026-08-13

2026/08/13

週1回皮下投与のzenagamtide、2型糖尿病に対する有効性は?/Lancet

ジャーナル四天王

 2型糖尿病患者において、zenagamtide 0.4~40mgの週1回皮下投与はプラセボと比較して、ベースラインから36週までのHbA1c変化量において、臨床的に意義のある改善がみられ、その差は統計学的にも有意であった。安全性および忍容性プロファイルは、他のGLP-1受容体作動薬およびアミリン受容体作動薬と同程度であった。米国・テキサス大学サウスウェスタン医療センターのPablo Mora氏らが、36週の第II相多施設共同無作為化並行群間二重盲検プラセボ対照用量設定試験の結果を報告した。

非糖尿病CKDへのフィネレノン、eGFR低下を有意に抑制/NEJM

ジャーナル四天王

 非糖尿病の慢性腎臓病(CKD)成人患者において、非ステロイド型ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬フィネレノンはプラセボと比較して、32ヵ月間にわたる推算糸球体濾過量(eGFR)の低下を抑制したことが示された。オーストラリア・ニューサウスウェールズ大学のHiddo J. L. Heerspink氏らFIND-CKD Investigatorsが、国際共同第III相二重盲検無作為化試験の結果を報告した。先行の無作為化試験において、フィネレノンは2型糖尿病およびCKDを有する患者における腎・心血管アウトカムを改善したが、糖尿病を伴わないCKD患者への効果は明らかになっていなかった。NEJM誌2026年8月6日号掲載の報告。

婦人科腫瘍の循環器合併症~血栓症と高血圧~/日本婦人科腫瘍学会

医療一般

 婦人科がんと循環器疾患の関連は深い。第68回日本婦人科腫瘍学会学術集会にて、大阪がん循環器病予防センターの向井 幹夫氏は「婦人科腫瘍学と腫瘍循環器学の連携」と題し、両者の密接な関係について紹介した。  婦人科腫瘍患者は、閉経後の動脈硬化リスク上昇に加え、卵巣摘出後の外科的閉経や薬物治療により心血管イベントリスクが増大する。中でも、CATへの対応は婦人科腫瘍の診療においてきわめて重要である。  がんはTissue Factor(TF)やサイトカイン、さらにマイクロパーティクルを分泌して凝固系を活性化し血栓を形成する。がんはこの血栓を利用して転移するのである。がん自体による血栓形成以外に、薬剤による血栓形成も問題となる。婦人科がんで汎用される内分泌薬やパクリタキセル、タキサンなどの化学療法薬は血栓症合併リスクが高い。

日本における初発統合失調症患者に対するLAI抗精神病薬の投与パターンが判明

医療一般

 長時間作用型注射(LAI)抗精神病薬は、統合失調症治療の継続性を支える可能性がある。しかし、日本における初発統合失調症におけるリアルワールドでのLAI抗精神病薬の開始パターンについては、十分に明らかにされていない。京都大学の宮川 亮祐氏らは、JMDCレセプトデータベースを用いて、日本における初発統合失調症患者に対するLAI抗精神病薬の投与パターンを明らかにするため、本研究を実施した。Schizophrenia Research誌オンライン版2026年7月7日号の報告。  2005年1月~2024年3月のJMDCレセプトデータベースを用い、初発統合失調症に近似するレセプトベースの代理コホートを対象に、縦断的記述疫学研究を実施した。

日本人Lp(a)の実態解明、2つのカットオフ値を提案(LEAP研究)

医療一般

 日本人のLp(a)濃度分布やLp(a)の心血管疾患(CVD)との関連を明らかにするために国内で実施されている多施設共同後ろ向き観察研究(LEAP研究)。2025年の第57回日本動脈硬化学会総会・学術集会での発表時には、日本人におけるLp(a)濃度分布と冠動脈疾患(CAD)をはじめとする併存疾患の関連性について、具体的に示されていなかった。今回、本研究の筆頭著者である山田 知明氏(東京科学大学病院 医療情報部)らはそれらを明らかにし、Journal of Atherosclerosis and Thrombosis誌2026年8月1日号で報告した。

PPI長期使用、即時中止vs.漸減中止

医療一般

 長期投与中のプロトンポンプ阻害薬(PPI)は、症状改善後も漫然と継続されることが少なくない。一方、中止後の症状再燃への懸念から、減量しながら中止すべきか、あるいは即時中止でも問題ないかについては十分なエビデンスがなかった。今回、多施設ランダム化比較試験により、臨床的に安定した胃食道逆流症(GERD)患者において、PPI(P-CABを含む)の即時中止と漸減中止の有効性を比較した結果、両群の中止成功率に有意差は認められなかった。順天堂大学消化器内科の北條 麻理子氏らによる本研究はJournal of Gastroenterology誌2026年8月号に掲載された。

AIを用いたMRI解析で従来検出困難だった多発性硬化症の皮質病変を検出

医療一般

 多発性硬化症(MS)では脳の皮質に生じる病変(皮質病変)が身体機能障害や認知機能低下と深く関連しているが、従来のMRI検査では皮質病変の可視化に限界があった。しかし、新しく開発されたAI(人工知能)を活用したMRI画像解析手法により複数のMRI画像の情報を組み合わせて解析することで、従来のMRI検査では見えなかった病変を検出できる可能性が示された。  論文の筆頭著者である米バッファロー大学神経学および生物医学情報学分野のMichael Dwyer氏は、「従来のMRI画像を見ても、通常は皮質病変を確認することはできない。しかし、AIは画像間のごくわずかな違いを検出できるため、非常に強力なツールとなる。

男性は女性より進行がんで診断されやすい

医療一般

 がんによる死亡率は女性よりも男性の方が高いが、その理由の一端を説明し得る新たな研究結果が報告された。同研究によると、男性は女性と比べてがんが最初に発生した部位(原発巣)から近傍のリンパ節や他臓器へ広がった段階でがんと診断される可能性が高いことが明らかになったという。この研究は、米国立がん研究所(NCI)のBeth Maclin氏らによるもので、詳細は「Cancer Epidemiology, Biomarkers & Prevention」7月号に掲載された。  この結果は、男性ではがんの発見が遅れ、治療がより困難で死亡につながりやすい段階で診断されることを意味していると研究グループは指摘している。

2026/08/12

LDL-C上昇の成人が世界で46億人に増加、高齢化で疾病負担増/JAMA

ジャーナル四天王

 心血管疾患は、早期死亡の主要な原因であり、LDL-C値の上昇は介入可能なリスク因子とされる。LDL-Cに関連する疾病負担を評価することは、心血管疾患の予防および治療戦略を策定するうえできわめて重要と考えられる。米国・ワシントン大学のChristian Razo氏らGBD 2023 LDL Cholesterol Collaboratorsは、世界疾病負担(GBD)研究の一環として、1990~2023年におけるLDL-C値上昇(35~54mg/dLとの比較)に起因する虚血性心疾患および虚血性脳卒中の疾病負担を、世界、地域、国ごとに推定し、人口増加、高齢化、曝露量の変化などが疾病負担の傾向に及ぼす影響を定量化した。研究の成果は、JAMA誌オンライン版2026年7月29日号で報告された。

うつ症状の変化の評価、PHQ-9の閾値「6点」は妥当か/BMJ

ジャーナル四天王

 患者健康質問票(Patient Health Questionnaire:PHQ)-9は、臨床現場で広く使用されている精神保健アウトカムの指標であり、PHQ-8およびPHQ-2はその短縮版である。英国国民保健サービス(NHS)のTalking Therapiesプログラムでは、治療中の患者における病態の変化の評価にPHQ-9の信頼性変動指数(reliable change index:RCI)の閾値6点(測定誤差を超える変化が起きたことを95%の信頼性で示す最小可検変化量[minimal detectable change:MDC][MDC95]に相当)を使用しているが、その確実性を裏付ける分析結果は報告されていないという。カナダ・マギル大学のYutong Wang氏らDEPRESsion Screening Data(DEPRESSD)PHQ Collaborationは、PHQ-9、PHQ-8、PHQ-2のMDCの評価を行い、年齢、性別、参加者の医療環境、大うつ病の有無によってMDCが異なるかを検証した。研究の成果は、BMJ誌2026年7月23日号に掲載された。

日本人の乳がん検診の障壁は「痛み・恐怖・予約」~Xの投稿を解析

医療一般

 乳がん検診の受診率が米国(70%超)と比較して日本(50%未満)で停滞している現状を背景に、SNS投稿の言葉から異文化間における検診の障壁を比較評価したインフォデミオロジー(情報疫学)研究のデータを、名古屋市立大学の寺田 満雄氏らが報告した。解析の結果、英語圏では主に制度的・経済的負担を反映している一方、日本では「痛み」「恐怖」「予約」が密接に関連する心理的・身体的障壁が支配的であることが示唆された。Journal of Medical Internet Research誌2026年7月31日号に掲載。

認知症リスク低下と関連する野菜の種類は?

医療一般

 野菜や果物の総摂取量および摂取する野菜や果物の種類と認知症との関連を示すエビデンスは、依然として限られている。中国・浙江大学のLiyan Huang氏らは、3つのプロスペクティブコホート研究およびメタ解析を用い、野菜や果物の総摂取量およびサブグループ別の摂取量と認知症リスクとの関連を検討した。The American Journal of Clinical Nutrition誌オンライン版2026年6月27日号の報告。  本研究は、Health and Retirement Study (HRS)、Framingham Heart Study Offspring Cohort (FOS)、Whitehall II Study (WHII)のデータを用いて実施した。

心・脳血管疾患の既往やNSAIDs使用はパーキンソン病リスクを高めるか?

医療一般

 心・脳血管疾患の既往はパーキンソン病(PD)のリスク増加と関連することが示されているが、逆の因果関係による可能性が疑われていた。一方、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)はPDリスクを低減させると考えられてきたが、過去のエビデンスは一貫しておらず、背景にある血管疾患による交絡の可能性も懸念されていた。英国・University of OxfordのClare Wotton氏らは、女性約82万例を対象とした大規模前向きコホート研究「Million Women Study」のデータを用いて解析を行った。その結果、虚血性心疾患および脳血管疾患の既往はPD発症リスクの有意な上昇と関連しており、逆の因果関係だけでは説明できないことが示された。

尿検査により前立腺がんの監視療法を正確にモニタリング

医療一般

 低悪性度前立腺がんの非侵襲的モニタリングに尿中バイオマーカー検査を用いることで、生検および画像検査の必要性を減らせる可能性があるという研究結果が、「The Journal of Urology」に5月20日掲載された。  米ヴァンダービルト大学医療センターのJeffrey J. Tosoian氏らは、監視療法(AS)中の患者における生検の必要性を判定するため、直腸指診を行わない尿検査を開発し、検証した。ASの一環として生検が予定されているグレードグループ(GG)1の前立腺がん患者330人を対象に、生検の必要性を判定する尿検査の診断性能および臨床的影響を、マルチパラメトリックMRI(mpMRI)と比較した。

膵臓がんワクチン、高リスク者の9割で免疫応答

医療一般

 膵臓がんは、特に発症リスクを大幅に高める遺伝子変異を受け継いだ人では、「サイレントキラー」となり得る。しかし、こうした高リスク者における膵管腺がん(PDAC)の予防に新たな希望が見えてきた。米ジョンズ・ホプキンス大学シドニー・キンメル総合がんセンターのElizabeth Jaffee氏らは、PDACやその前がん病変で高頻度に認められるKRAS変異を持つ細胞を免疫系が認識して排除するよう誘導するワクチンを開発し、その小規模試験の結果を、「Cancer Discovery」に7月16日付で報告した。試験では、PDACの遺伝的リスクが高い20人のうち18人でワクチンによる免疫応答が確認され、その免疫応答が長期間持続することも示されたという。

緑内障手術後、約3人に1人で眼瞼下垂――濾過手術でリスク高く

医療一般

 緑内障手術後には眼瞼下垂(まぶたが下がる症状)が生じることがあるが、その経過は十分に分かっていなかった。今回、患者を1年間追跡した研究で、約3人に1人に眼瞼下垂がみられ、特に濾過手術では術後1年まで進行する可能性が示された。研究は、神戸大学医学部眼科学教室の奥住奈南美氏、盛崇太朗氏らによるもので、詳細は6月25日付の「Graefe's Archive for Clinical and Experimental Ophthalmology」に掲載された。

2026/08/11

抗凝固療法が必要な症例に、PCIを行った後の至適な抗血栓療法とは(解説:山地杏平氏)

CLEAR!ジャーナル四天王

抗凝固療法が必要な症例に経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を施行した際の抗血栓療法では、虚血イベントを抑制しながら、いかに出血リスクを低減するかが重要な課題となっています。これまでWOEST、PIONEER AF-PCI、RE-DUAL PCI、AUGUSTUS、ENTRUST-AF PCIなどの試験により、経口抗凝固薬にP2Y12阻害薬を加えた2剤併用療法は、3剤併用療法と比較して出血リスクを低減できることが示され、その安全性が確立されてきました。一方で、この2剤併用療法をどの程度の期間継続すべきかについては、依然として明確なエビデンスが不足していました。

ベンゾジアゼピンの投与量と死亡リスクとの関連

医療一般

 フィンランド・トゥルク大学のHanna Sarkila氏らは、フィンランド人の集団において、ベンゾジアゼピン系薬剤およびZ-drug(以下、BZD)の使用を新たに開始した患者を対象に、5年間のフォローアップ期間中における用量依存的なBZD使用とすべての原因による死亡および原因別死亡リスクとの関連を調査した。Acta Psychiatrica Scandinavica誌オンライン版2026年6月21日号の報告。  対象は、2004~05年にBZDの使用歴がなく、2006年にBZDの使用を開始した患者。薬剤調剤に関する情報はPRE2DUP法を用いてモデル化し、調剤のたびに更新される時間依存性変数として扱った。

超多剤併用高齢患者の処方を減量・中止させるには

医療一般

 高齢になると多数の併存疾患が存在し、このため処方される薬剤も多く、いかに減量・中止するか、いわゆる「ポリファーマシー」が課題となっている。ポリファーマシーを成功させるには何が必要であろう。このテーマについて、オランダ・SIR薬局業務・政策研究所のGert Baas氏らの研究グループは、高齢患者の処方薬の減量・中止について、臨床的服薬レビュー(CMR)が薬剤数に影響を及ぼすかどうかを調査した。その結果、研修を受けた薬剤師によるCMRは薬剤数に影響を及ぼすことがわかった。この内容はAge and Ageing誌2026年7月2日号に掲載された。

苛立った患者への対応で救急医が疲弊

医療一般

 救急外来といえば、人気ドラマ『ザ・ピット/ピッツバーグ救急医療室(原題:The Pitt)』が思い出されるが、現実の米国の救急外来では、日々のさまざまな出来事によって医師が疲弊し、その結果、医療の質の低下につながる可能性が、新たな研究で示唆された。医師のストレスの大きな要因の一つが、苛立った患者への対応であることが示されたという。米マサチューセッツ大学アマースト校社会心理学教授のLinda Isbell氏らによるこの研究の詳細は、7月12日付で「BMJ Quality & Safety」に掲載された。

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