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2026-08-03 ~ 2026-08-06

2026/08/06

アトピー性皮膚炎への抗ヒスタミン薬、ルーチン使用を支持せず/BMJ

ジャーナル四天王

 アトピー性皮膚炎患者において、ヒスタミンH1受容体拮抗薬(抗ヒスタミン薬)の追加投与は、重症度およびかゆみについて臨床的に意義のある改善には至らない可能性があり、睡眠障害やアトピー性皮膚炎の増悪も軽減しないことが示唆された。また、第1世代の同薬剤は認知機能障害の増加および有害事象による治療中断を増加させる可能性があり、第2世代の同薬剤では認知機能障害リスクに差異があることも示された。カナダ・マクマスター大学のAlexandro W.L. Chu氏らが無作為化試験のシステマティックレビューおよびネットワークメタ解析の結果を報告した。

HIV-1感染者への週1回配合剤、1日1回薬に非劣性/NEJM

ジャーナル四天王

 ウイルス学的抑制を維持しているHIV-1感染者において、週1回投与の配合錠イスラトラビル/レナカパビル(ISL/LEN)は1日1回投与の配合錠ビクテグラビル/エムトリシタビン/テノホビル アラフェナミド(B/F/TAF)に対して、HIVウイルス量の抑制維持に関して非劣性であることが示された。ドイツ・ボン大学病院のJurgen K. Rockstroh氏らISLEND-1 Study Teamが日本を含む12ヵ国106施設で実施した第III相の二重盲検無作為化実薬対照非劣性試験「ISLEND-1試験」の結果を報告した。1日1回投与の配合錠はHIV-1感染者の治療を一変させたが、服薬アドヒアランスに関する課題が効果を限定的なものとしていることから、研究グループは長期作用型経口薬との組み合わせが投与頻度を抑えた新たな治療選択肢となりうるかを検証した。NEJM誌オンライン版2026年7月29日号掲載の報告。

断水時の熱中症や災害関連死を防ぐポイント/3学会合同記者会見

医療一般

 2026年8月3日、日本救急医学会、日本災害医学会、日本生気象学会の3学会合同による緊急オンライン記者会見『避難生活における熱中症予防の留意点』が開催された。本会見は、令和8年熊本地震の被災地において、猛暑とライフライン障害(断水・停電)が重なる中、避難所や復旧作業現場での「熱中症」および「災害関連疾病」の予防・対策・処置について、各専門家が最新の知見と緊急提言を発信するために実施された。  被災地での災害関連死を防ぐためには、避難所環境の改善から二次災害(エコノミークラス症候群[深部静脈血栓症]、感染症、誤嚥性肺炎などの発生)予防、そして熱中症対策が今回の災害では重要になる。

長鎖脂肪酸代謝異常症患者のエネルギー代謝を改善/ウルトラジェニクス ジャパン

医療一般

 希少疾患分野に特化し、治療薬の研究開発・製造・販売を行うウルトラジェニクス ジャパンは、希少疾患である長鎖脂肪酸代謝異常症(LC-FAOD)について、2026年5月21日に治療薬トリヘプタノイン(商品名:ドジョルビ内用液100%)を発売した。この発売によせ、都内でメディアセミナーを開催した。セミナーでは、LC-FAODの診療やトリヘプタノインの概要などみついて専門医がレクチャーを行った。  「エネルギー代謝の破綻にどのように向き合うか-長鎖脂肪酸代謝異常症とトリヘプタノイン-」をテーマに村山 圭氏(順天堂大学大学院医学研究科 小児科学講座 /難治性疾患診断・治療学 教授)が、LC-FAODの病態や診療の実際、トリヘプタノインの特徴や臨床試験の概要などを説明した。

抗精神病薬の治療反応と関連する生物学的マーカーは?

医療一般

 精神疾患において抗精神病薬治療に反応しないことと関連する神経生物学的マーカーを明らかにすることは、転帰予測や新たな治療標的の特定に役立つ可能性がある。英国・キングス・カレッジ・ロンドンのBridget King氏らは、個々の参加者データおよびメタ解析を用いて、抗精神病薬治療に反応しない精神疾患患者と反応する患者との間で、神経代謝物質の差異を検討した。JAMA Psychiatry誌オンライン版2026年6月24日号の報告。  1980年1月1日〜2025年11月1日までに公表された研究を対象に、Web of Scienceより検索した。2024年8月以前に特定された適格な21件の研究の著者に対し、個々の参加者データの提供を依頼した。

日本人高齢者、ゴルフと認知機能が関連

医療一般

 ゴルフは身体的、認知的、社会的要求を伴う多面的な活動であるため、高齢者の身体的および認知的機能の維持に関連している可能性があるが、ゴルフの継続期間や頻度と認知機能との関係は明らかになっていない。そこで、国立長寿医療研究センター老年学・社会科学研究センターの島田 裕之氏らは、高齢者におけるゴルフと認知機能との関連、継続期間や練習パターンとの関連を検討した。その結果、高齢期にゴルフを継続することは認知機能低下リスクが低いことと関連しており、またゴルフ歴が長いほどリスクが低いことが示された。Acta Psychologica誌2026年8月号に掲載。

ブラシ検査で口腔扁平上皮がんを高精度に検出

医療一般

 新たな研究で、口腔扁平上皮がん(OSCC)を1時間以内に診断できる非侵襲的なブラシ検査が、がんの検出率向上につながる可能性が示された。ブラシで採取した細胞からRNAを抽出し、対象とする遺伝子のmRNA発現量を調べる多遺伝子アッセイ「qMIDSV3」により、OSCCを感度95.7%、特異度95.1%で検出できたという。英ロンドン大学クイーン・メアリー校分子口腔腫瘍学教授のMuy-Teck Teh氏らによるこの研究結果は、6月23日付で「Biomarker Research」に掲載された。  米国がん協会(ACS)によると、米国では2026年に、口腔・中咽頭がんの新規患者数は約6万480人、これらのがんによる死亡者数は約1万3,150人になると予測されている。

わずかな天候の変化もメンタルヘルス関連の受療行動に影響

医療一般

 日常的に起きている些細な天候の変化であっても、メンタルヘルス関連の医療利用に影響が生じることを示唆するデータが報告された。英イースト・アングリア大学のRichard Elson氏らの研究結果であり、詳細は「Frontiers in Psychiatry」に6月30日掲載された。論文の筆頭著者である同氏は、「猛暑のような異常気象だけでなく、日々の天候状況もメンタルヘルス関連の受療行動に影響を及ぼす」と述べている。  気象の変化がメンタルヘルスに影響を及ぼすことは既に報告されている。しかし、既存の研究の多くは熱波などの異常気象に焦点を当て、関連性の評価指標にも自殺などの深刻な臨床転帰を用いており、日常的な気象条件の変化とメンタルヘルス関連の医療利用との関連については、エビデンスが限られている。

2026/08/05

筋層浸潤性膀胱がん、周術期EV+ペムブロリズマブが有効/NEJM

ジャーナル四天王

 シスプラチンベースの化学療法の対象となる筋層浸潤性膀胱がん患者において、周術期(術前・術後)にエンホルツマブ ベドチン(ネクチン-4を標的とする抗体薬物複合体)+ペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)を投与すると、術前補助療法としてシスプラチン+ゲムシタビンを投与した場合と比較して、無イベント生存率(EFS)と全生存率(OS)が有意に改善し、病理学的完全奏効率も有意に良好であり、一方でGrade3以上の有害事象の発現率は高かった。米国・マウントサイナイ・アイカーン医科大学のMatthew D. Galsky氏らKEYNOTE-B15/EV-304 Investigatorsが、米国、欧州連合、その他の地域(日本を含む)の158施設で実施した非盲検無作為化実薬対照第III相試験「KEYNOTE-B15/EV-304試験」の結果を報告した。研究の成果は、NEJM誌2026年7月23日号で発表された。

進行扁平上皮肺がんにおける免疫チェックポイント阻害薬+血管新生阻害薬の二重特異性抗体ivonescimabの効果(解説:田中希宇人氏/山口佳寿博氏)

CLEAR!ジャーナル四天王

非小細胞肺がん(NSCLC)の約25~30%を占める扁平上皮がんは、腺がんと比較して治療選択肢が限定的であり、肺がん領域の大きな課題である。免疫チェックポイント阻害薬(ICI)により予後は改善したものの、長期生存を期待できる症例は依然として限られている。腺がんにおいて抗腫瘍効果を発揮してきたベバシズマブなど血管新生阻害薬の併用は、扁平上皮がんにおいては中枢型病変や空洞形成、大血管侵襲に伴う致死的な出血リスクとなっている。このような背景の中、注目されているのがPD-1とVEGFの両方を標的とする二重特異性抗体(bispecific antibody)ivonescimabである。ivonescimabは、PD-1とVEGFの両方が存在する腫瘍微小環境において結合親和性が飛躍的に高まる協調的結合(cooperative binding)という特殊な構造特性を有する。全身性のVEGF阻害による毒性を抑えつつ、腫瘍局所で強力な免疫活性化と血管正常化を同時に引き起こす設計となっている。

orforglipronはSGLT2阻害薬を超えた存在になるか?:ACHIEVE-2試験から(解説:永井聡氏)

CLEAR!ジャーナル四天王

orforglipronは、空腹時の服用や飲水制限といった条件が不要で、食後投与が可能な経口GLP-1受容体作動薬である。本剤の2型糖尿病に対する実薬対照RCTとしてはすでにACHIEVE-3試験が発表されており、低用量(12mg)でも経口セマグルチド14mgに対して有意なHbA1c低下を示し「勝利」を収めている1)。今回取り上げるACHIEVE-2試験は、メトホルミンでコントロール不十分な2型糖尿病患者を対象に、orforglipron(3/12/36mgカプセル)とSGLT2阻害薬ダパグリフロジン10mgを比較した国際多施設共同試験である。結果は、orforglipronが全用量においてダパグリフロジンに対し血糖降下作用の非劣性および優越性を示し、再び「完全勝利」となった。

「令和8年熊本地震復旧・復興応援プログラム」を開始/READYFOR

医療一般

 大規模災害や突発的な危機が発生した際、被災地域の医療機関が直面する最大の壁の1つが「初動資金の確保」である。設備損壊や緊急用資材の調達など、発災直後から資金のニーズは多発する。一方で、公的補助金や保険金の給付は手続きや審査に時間を要するため、実際に着金するまでタイムラグが生じることが少なくない。  この公的支援が行き届くまでの「時間のギャップ」を埋め、緊急時のつなぎ資金を獲得する選択肢として機能するのが、寄付型クラウドファンディング(以下、CF)である。

実臨床におけるレカネマブとAChE阻害薬の有用性比較

医療一般

 アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害薬は、アルツハイマー病の症状を緩和する。一方、レカネマブは、アルツハイマー病の進行を修飾する可能性が示されている。しかし、レカネマブの安全性や臨床的影響に関するリアルワールド・エビデンスは、依然として限られている。台湾・Mackay Medical UniversityのChuo-Yu Lee氏らは、軽度認知障害(MCI)またはアルツハイマー病の患者を対象に、レカネマブ投与を開始した場合とAChE阻害薬を投与した場合の安全性および有効性を比較するため、本研究を実施した。Alzheimer's Research & Therapy誌オンライン版2026年6月22日号の報告。

医師の4割が抱える歯の悩みとは/医師 1,000 人アンケート

医療一般

 近年、口腔疾患は糖尿病、脳梗塞、動脈硬化に伴う心筋梗塞など、全身疾患リスクとの関連性が見いだされたり、高齢者の健康寿命を縮めるさせる10大原因の1つとしても問題視されたりしている。このような状況を踏まえ、日本でも2026年度より『歯周病検診マニュアル2023』1)や歯科健康診査票を用いた歯周病検診がスタートし、国を挙げて国民の歯周病の早期発見・重症化予防に乗り出している。

軽症~重症の成人アトピーへのデルゴシチニブクリーム、用量反応的な有効性を示す/BJD

医療一般

 アトピー性皮膚炎(AD)患者において、0.5%デルゴシチニブ軟膏は基剤軟膏と比較して有効性の改善をもたらし、良好な安全性プロファイルを示している。米国・ジョージ・ワシントン大学のJonathan I. Silverberg氏らは、軽症から重症の成人AD患者を対象に、デルゴシチニブの用量反応関係、有効性、および安全性を検討した二重盲検基剤対照第IIb相試験を実施。結果を、British Journal of Dermatology誌オンライン版2026年7月22日号に報告した。

COVID-19後の眼症状、通常検査では見逃される異常が明らかに

医療一般

 軽症の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)罹患後に12週間以上持続する目の症状に関する新たな知見が、リンショーピング大学(スウェーデン)実験眼科学教授のNeil Lagali氏らにより、7月8日付で「Nature Communications」に報告された。この研究によると、軽症のCOVID-19罹患後12週間以上、最長3年にわたり、強い目の痛みや光過敏(まぶしさ)、読書時の見えづらさ、ピントの合わせにくさといった症状に悩まされる患者が存在し、通常の眼科検査ではこうした症状の原因となる異常は見つからないものの、特殊な検査で神経や免疫の異常が確認されたという。Lagali氏は、「こうした患者が訴える眼症状の原因は、標準的な眼科検査では確認できず、異常を見つけるには特殊な検査を行う必要があった。その結果、パズルのピースがつながるように症状の原因が明らかになった」と述べている。

話せる言語数が多いほど脳年齢は若い?

医療一般

 言語を学ぶことには思わぬメリットがあるかもしれない。新たな研究で、複数の言語を話す人は、1つの言語しか話さない人と比べてAIで推定された脳年齢が若い可能性があることが示唆された。バスク認知・脳・言語センター(スペイン)の副科学ディレクターであるLucia Amoruso氏らによるこの研究結果は、欧州神経科学会連合フォーラム(FENS Forum 2026、7月6~10日、スペイン・バルセロナ)で発表された。Amoruso氏は、「簡単に言えば、話せる言語数が多い人ほど、脳年齢が実年齢より若い傾向が見られた」と述べている。

子どもの頃の逆境体験、成人後の市販薬乱用と関連

医療一般

 近年、市販薬の過量服薬(オーバードーズ)が社会問題となる中、幼少期の逆境体験がその背景に関与する可能性が示された。日本の成人約2万5,000人を対象とした全国調査の解析により、子どもの頃に虐待や家庭機能不全などの逆境体験を多く経験した人では、成人後の市販薬の習慣的乱用との関連が認められた。特に、電子たばこや加熱式たばこの使用者では、その関連がより強く認められたという。研究は、福島県立医科大学神経精神医学講座の森湧平氏、東北大学大学院医学系研究科精神神経学分野の長岡敦子氏らによるもので、詳細は6月2日付の「Psychiatry and Clinical Neurosciences Reports」に掲載された。

2026/08/04

AHA/ACC脂質異常症GL改訂、スタチンによる1次予防の対象が大幅に拡大/JAMA

ジャーナル四天王

 米国心臓協会(AHA)/米国心臓病学会(ACC)による2026年版の脂質異常症ガイドラインでは、アテローム動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)の推定リスクおよび1次予防においてスタチンが適応となる集団について新たな推奨事項が提示された。米国・ピッツバーグ大学のTimothy S. Anderson氏らは、2018年版から2026年版への変更により、ASCVDの1次予防を目的とするスタチン療法の対象となる米国の人口が推定2,150万人拡大し、結果として30~79歳の非妊娠成人の半数以上が現在、1次予防におけるスタチンの適応となっており、新たな適応集団の多くは、ASCVDの推定10年リスクが3%未満(平均値3.1%)であることを示した。研究の成果は、JAMA誌オンライン版2026年7月20日号に掲載された。

フィネレノンは糸球体疾患由来のCKDに対しても腎保護的である可能性がある(解説:栗山哲氏)

CLEAR!ジャーナル四天王

本論文は何が新しい? フィネレノン(商品名:ケレンディア)は、非ステロイド型ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(mineralocorticoid receptor antagonist:MRA)であり、ミネラルコルチコイド受容体(MR)の活性を抑制する。従来、本剤は糖尿病性慢性腎臓病(CKD)を適応とし、心・腎保護を目的に使用されてきた。今回のFIND-CKD試験では、新たに非糖尿病性CKD患者を対象として、フィネレノンの腎保護効果が評価された。FIND-CKD試験の結果は、非糖尿病性CKD患者全体を対象とした主要解析を報告したNEJM論文(Heerspink HJL, et al. N Engl J Med. 2026 Jun 4. [Epub ahead of print])と、糸球体疾患を有するCKD患者を対象に事前規定された探索的サブグループ解析を報告したJAMA論文(本論文)の2報として公表されている。

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