高齢者の多くが、加齢に伴い生じるさまざまな心身の不調に対処するために代替医療を使用しているが、そのことを必ずしも医師に話す必要はないと考えていることが、米ミシガン大学が実施した「健康的な老いに関する全米調査(National Poll on Healthy Aging)」から明らかになった。
この調査は、米国民を代表するパネルからランダムに抽出した50〜80歳の米国成人2,277人を対象に、2022年1月から2月にかけてオンラインまたは電話により行われた。完了率は68%だった。
この調査によると、調査参加者の66%が、体の痛みや精神的ストレスを緩和するために、統合医療の一環として代替医療を少なくとも1つ以上使っていた(38%が現在の使用者、28%が過去の使用者)。また、21%が「代替医療に興味を持っている」と回答し、「代替医療を使ったことがなく、興味もない」と答えた参加者は13%にとどまっていた。最も頻繁に使用されている代替医療は、マッサージ療法とカイロプラクティック(共に41%)であり、その他では、瞑想とマインドフルネス(27%)、ヨガ(24%)、鍼(16%)の使用頻度が高かった。現在、代替医療を使用している人は、男性よりも女性で多く(31%対44%)、また、年齢層別では、65〜80歳よりも50〜64歳で多かった(35%対41%)。しかし、医療従事者に代替医療を使っていることを話した人はわずか18%であった。