泌尿器科の海外論文・最新ニュースアーカイブ

アザチオプリンや免疫チェックポイント阻害薬などに重大な副作用追加/厚労省

 2026年9月29日、厚生労働省より添付文書の改訂指示が発出され、アザチオプリンや各種免疫チェックポイント阻害薬(ICI)、トシリズマブなどに対して、「重大な副作用」などが追記された。  免疫抑制薬のアザチオプリン(商品名:アザニン、イムラン)では、「可逆性後白質脳症症候群」および「肝類洞閉塞症候群(SOS)/肝中心静脈閉塞症(VOD)」が追記された。頭痛、意識障害、痙攣などの症状が現れた場合には、MRIなどによる画像診断を行うとともに、投与を中止し適切な処置を行うよう追記された。

単純性膀胱炎へのセフェム、第3世代vs.第1/2世代~日本の4万例を解析

セフェム系薬は単純性膀胱炎に対して用いられるが、第3世代は第1/2世代と比べて経口バイオアベイラビリティが低く、臨床効果に差が生じる可能性がある。そこで、谷口 順平氏(東京大学)らは、日本のレセプトデータベースを用いて、女性の急性単純性膀胱炎に対する経口の第3世代セフェム系薬と第1/2世代セフェム系薬(セファレキシンまたはセファクロル)の有効性を比較した。その結果、経口の第3世代セフェム系薬は、セファレキシンやセファクロルと比較して、腎盂腎炎診断または抗菌薬の追加使用の複合アウトカムが多かった。ただし、この差は主に抗菌薬の追加使用によるもので、腎盂腎炎診断には差がなかった。本研究結果は、European Journal of Clinical Microbiology & Infectious Diseases誌オンライン版2026年8月7日号に掲載された。

高過ぎるテストステロン値は心房細動リスクを高める?

 「低テストステロン」は注目を集めている健康トピックであり、年齢を重ねた男性に対し、テストステロン(T)がまさに「若返りの泉」であるかのように宣伝されている。しかし、T値が高過ぎるのも、心臓の健康には良くないようだ。新たなレビューで、T値が低い男性と高い男性はいずれも、不整脈の一種である心房細動(AF)のリスクが高まる可能性が示唆された。米カンザスシティ退役軍人医療センターのRajat Barua氏らによるこのレビューは、9月1日付で「Journal of the Endocrine Society」に掲載された。

タダラフィル使用で緑内障リスク上昇の可能性

 勃起不全(ED)や下部尿路症状の治療に使われるタダラフィルが、緑内障リスクの上昇と関連する可能性を示した研究結果が報告された。下部尿路症状の治療にタダラフィルを使用している男性では、使用していない男性に比べて緑内障や高眼圧症を発症するリスクが高かったという。台湾大学病院のChien-Chih Chou氏らによるこの研究は、8月4日付で「British Journal of Ophthalmology」に掲載された。  タダラフィルは、ホスホジエステラーゼ5(PDE5)阻害薬に分類される薬剤で、肺動脈性肺高血圧症、ED、下部尿路症状の治療に用いられている。

骨盤リンパ節郭清のAI支援、医師の認識能を向上/国立がん研究センター、Jmees

 骨盤リンパ節郭清においてAIによる支援は外科医の重要な解剖学的構造の認識を向上させることがわかった。  骨盤リンパ節郭清は、大腸がんや子宮頸がん、前立腺がん、膀胱がんなどの手術において、がんのリンパ節転移の確認とともに、転移のあるリンパ節を切除し再発を防ぐ重要な手術手技である。しかし、骨盤内には血管、神経、尿管などの重要な臓器および組織が存在しており、これらを損傷すると重大な合併症につながる可能性がある。そのため、手術には高度な解剖学的知識と技術が求められる。

限局性前立腺がん治療、5分割SBRT vs.中程度寡分割IMRT/JAMA

 前立腺がんの治療では、近年、放射線治療の使用が増加し、照射の期間や毒性に対する社会的関心も高まっている。NRG Oncologyの研究グループは、期間を短縮した照射法の安全性と有効性を確立するために一連の無作為化試験を進めている。米国・サウスフロリダ大学のRodney J. Ellis氏らNRG-GU005 Collaborative Authorsは、その1つである「NRG-GU005試験」で、中間リスクの限局性前立腺がんの治療において、5分割の体幹部定位放射線治療(SBRT)は中程度寡分割強度変調放射線治療(MH-IMRT)と比較して、腸管症状の悪化が少なく、尿失禁や性機能は良好だが、尿路刺激/閉塞症状の悪化に差はなく、無病生存期間(DFS)に関しては有意に低いことを示した。

ペムブロリズマブ投与後の好酸球割合、irAE発現リスク評価の手掛かりに

 免疫チェックポイント阻害薬はがん治療に大きく貢献している一方、免疫関連有害事象(irAE)への対応が課題となっている。今回、転移性尿路上皮がん患者を対象とした研究で、ペムブロリズマブ投与3週間後の好酸球割合が、irAE発現リスクを評価する手掛かりとなる可能性が示された。研究は名古屋市立大学大学院医学研究科臨床薬剤学分野の小田切州広氏、同大学医学部附属西部医療センター泌尿器科の内木拓氏らによるもので、詳細は7月1日付の「Cancer Medicine」に掲載された。

デュルバルマブ、高リスク筋層非浸潤性膀胱がんの適応追加/AZ

 アストラゼネカは2026年8月24日、デュルバルマブ(商品名:イミフィンジ)について、カルメット・ゲラン菌(BCG)との併用で「高リスク筋層非浸潤性膀胱がん」の適応に関する製造販売承認事項一部変更の承認を取得したと発表した。高リスク筋層非浸潤性膀胱がんに対する免疫療法併用レジメンの承認は、国内初となる。  本承認は、BCG未治療の高リスク筋層非浸潤性膀胱がん患者を対象とした国際共同第III相試験「POTOMAC試験」の結果に基づくもの。

PSMA陽性前立腺がん、177Lu-PSMA-617併用が有用(PSMAddition試験)/Lancet

 PSMA陽性の転移のあるホルモン感受性前立腺がん(mHSPC)患者において、177Lu-PSMA-617(ルテチウム[177Lu]ビピボチドテトラキセタン)を、標準治療のアンドロゲン除去療法(ADT)+アンドロゲン受容体経路阻害薬(ARPI)併用に追加することで、画像診断に基づく無増悪生存期間(rPFS)が延長した。米国・Weill Cornell MedicineのScott T. Tagawa氏らPSMAddition Investigatorsが、世界20ヵ国169施設で実施している第III相無作為化非盲検優越性試験「PSMAddition試験」の中間解析結果を報告した。著者は、「有害事象の発生割合は高かったものの、177Lu-PSMA-617と標準治療の併用に関連する新たな安全性の懸念は認められなかったことから、177Lu-PSMA-617の追加はmHSPCに対する新たな治療選択肢となりうる」とまとめている。Lancet誌オンライン版2026年8月6日号掲載の報告。

既治療の進行腎細胞がん、ベルズチファン+レンバチニブがPFS改善(LITESPARK-011)/Lancet

 抗PD-1/PD-L1療法後に増悪した進行淡明細胞型腎細胞がん患者において、ベルズチファン+レンバチニブはカボザンチニブと比較し、全生存期間(OS)に有意差はなかったものの無増悪生存期間(PFS)を有意に延長し、安全性プロファイルは単剤投与の場合と同程度であったことが、米国・Memorial Sloan Kettering Cancer CenterのRobert J. Motzer氏らLITESPARK-011 Investigatorsが実施した「LITESPARK-011試験」で示された。著者は、「ベルズチファン+レンバチニブは、抗PD-1/PD-L1療法後の進行淡明細胞型腎細胞がん患者に対する新たな標準治療となりうるだろう」とまとめている。Lancet誌オンライン版2026年8月12日号掲載の報告。