膠原病・リウマチ科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:15

セクキヌマブ、乾癬性関節炎の症状改善/Lancet

 乾癬性関節炎に対し、ヒト抗インターロイキン17Aモノクローナル抗体セクキヌマブの皮下投与が有効であることが明らかになった。英国・グラスゴー大学のIain B. McInnes氏らが397例を対象に行った第III相無作為化二重盲検プラセボ対照試験の結果、報告した。300mg、150mg投与ともに半数以上の人が目標とした改善率(米国リウマチ学会20%改善率:ACR20)を達成したという。Lancet誌オンライン版2015年6月26日号掲載の報告より。

リウマチ患者の治療満足度はコミュニケーションで向上

 米国ファイザー社は5月28日(現地時間)、世界13ヵ国の成人関節リウマチ患者3,600人以上を対象に行った調査の結果を発表した。同社の日本法人であるファイザー株式会社が6月8日に報告した。データによると、患者と医療従事者の関係、そして関節リウマチとその治療に対する患者の認識が疾患管理に影響する可能性が示唆されたという。

関節リウマチ、生物学的製剤で重度感染症リスク増大?/Lancet

 関節リウマチ(RA)患者への標準用量・高用量の生物学的製剤投与は、疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)服用に比べ、重度感染症リスクを1.3~1.9倍に増加することが明らかにされた。低用量の投与については、同リスクの増加は認められなかったという。米国・バーミンガム退役軍人医療センターのJasvinder A. Singh氏らが、メタ解析の結果、報告した。生物学的製剤がDMARDsと比べて、重篤感染症のリスクを増大するかについては、これまで相反する報告が示されていた。Lancet誌オンライン版2015年5月11日号掲載の報告より。

関節リウマチの予後・治療反応と関連する遺伝子/JAMA

 関節リウマチ(RA)患者では、HLA-DRB1ハプロタイプ遺伝子が疾患感受性と関連しており、放射線学的重症度、死亡、治療反応とも関連していることが明らかにされた。関連が認められたのは、HLA-DRB1ハプロタイプ遺伝子座の11にアミノ酸バリンが認められるタイプであった。英国・マンチェスター大学のSebastien Viatte氏らが、RA患者の複数のコホートを基に分析し報告した。なお今回の結果について著者は、他コホートで同様の所見がみられれば、次のステップとしてRA治療におけるHLA-DRB1ハプロタイプの位置付けを評価すべきと述べている。JAMA誌2015年4月28日号掲載の報告より。

RAへのTNF阻害薬、漸減戦略は有効か/BMJ

 低疾患活動性の関節リウマチ(RA)患者に対し、腫瘍壊死因子(TNF)阻害薬の投与を疾患活動性に応じて段階的に投与間隔を延長して投与量を減らす方法は、通常の一定量を継続して行う方法に比べ、有効性について非劣性であることが示された。オランダ・Sint MaartenskliniekのNoortje van Herwaarden氏らが、180例について行った非盲検無作為化非劣性試験で明らかにした。BMJ誌オンライン版2015年4月9日号掲載の報告より。

ベーチェット病の口腔潰瘍にアプレミラストが有効/NEJM

 ベーチェット症候群の特徴的な病変である口腔潰瘍の治療に、アプレミラスト(apremilast、国内未承認)が有効であることが、トルコ・イスタンブール大学のGulen Hatemi氏らの検討で明らかとなった。ベーチェット症候群の他の粘膜病変には、陰部潰瘍や丘疹膿疱性、結節性の病変などがあるが、再発を繰り返す口腔潰瘍は身体機能を損ない、QOLに多大な影響を及ぼす。従来薬の効果は十分ではないため新規薬剤の開発が求められており、口腔潰瘍に有効な薬剤は他の病変への効果も有する可能性が示唆されている。アプレミラストはホスホジエステラーゼ4を特異的に阻害する低分子量の経口薬で、とくに免疫細胞内のサイクリックAMPを上昇させることでさまざまな炎症経路に作用するという。NEJM誌2015年4月16日号掲載の報告。