以前は無害と考えられていた膝関節の石灰化は、変形性膝関節症(OA)を悪化させる一因となり得ることが、米ボストン大学医学部教授のTuhina Neogi氏らによる研究で明らかになった。関節の石灰化により骨と骨の間でクッションの役割を果たしている軟骨がすり減り、関節へのダメージが促される可能性のあることが示唆されたのだ。この研究の詳細は、「Arthritis & Rheumatology」に2月19日掲載された。
OAは膝関節の軟骨がすり減ることで痛みや変形が生じる疾患で、患者数は、米国で約3400万人、世界では6億人に上る。研究グループによると、現状では、OAの進行を止めるのに有効な治療法はないという。