父親の年齢と統合失調症や双極性障害との関連

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 これまでの研究では、出産時の父親の高齢化と統合失調症や双極性障害のリスク増加との関連が報告されていた。この関連は、父親の精子におけるデノボ突然変異によって引き起こされるとする仮説や、高齢時に子供持つ父親の心理社会的特徴に関連するともいわれている。イスラエル・Chaim Sheba Medical CenterのMark Weiser氏らは、これらの仮説について検証を行った。Psychological Medicine誌オンライン版2019年3月4日号の報告。

 イスラエルのドラフトボードレジストリ、精神科入院レジストリよりプロスペクティブ集団ベースコホート研究を行った。対象者数は、統合失調症患者4,488例、双極性障害患者883例を含む91万6,439例。オッズ比(OR)および95%信頼区間(CI)は、ロジスティック回帰モデルを用いて算出し、予測因子として父親の年齢、アウトカム尺度として統合失調症または双極性障害による入院リスクを使用した。分析モデルは、最初は未調整で行い、次に長子誕生時の父親の年齢で調整を行った。

 主な結果は以下のとおり。

・未調整モデルでは、出産時の父親の年齢が45歳以上だと、子供の統合失調症(OR:1.71、95%CI:1.49~1.99)および双極性障害(OR:1.63、95%CI:1.16~2.24)のリスクが高かった。
・しかし、長子誕生時の父親の年齢を考慮すると、父親の高齢化は、統合失調症(OR:0.60、95%CI:0.48~0.79)または双極性障害(OR:1.03、95%CI:0.56~1.90)のリスク増加と関連が認められなかった。

 著者らは「父親の高齢化と子供の統合失調症および双極性障害リスクとの関連は、父親となる年齢の遅れによる心理社会的要因または一般的な遺伝変異によることが示唆された」としている。

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(鷹野 敦夫)

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