日本におけるスボレキサントの市販後調査結果

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 MSD株式会社の浅井 有子氏らは、スボレキサント錠剤の日本における市販後調査結果の報告を行った。Drugs in R&D誌オンライン版2018年12月14日号の報告。

 対象は、日本におけるスボレキサント初回投与の不眠症患者。観察期間は、投与開始後6ヵ月以内とした。医薬品の有効性および安全性に関する情報を収集した。評価期間は、2015年7月21日~2017年8月12日までとした。目標患者数は、3,428例であった。

 主な結果は以下のとおり。

・安全性解析対象3,248例における平均投与期間は、113日であった。
・投与開始後6ヵ月時点での継続投与患者は48.6%(1,577例)であり、51.4%(1,671例)は6ヵ月以内に中止または脱落していた。
・投与中止または脱落した患者の30%以上は、症状改善のために投与が中止されていた。
・症状改善のために投与を中止した患者における平均投与期間は、62日であった。
・安全性解析対象患者における薬物有害反応発生率は、9.7%であった。主な薬物有害反応は、傾眠(3.6%)、不眠(1.2%)、めまい(1.1%)、悪夢(0.8%)であり、これらはすべて既知のものであった。
・顕著な薬物有害反応は、新たに観察されなかった。
・最終全般総合評価対象患者2,439例において、睡眠が改善したと医師が判断した患者は74.0%であった。
・最終全般総合評価患者2,424例における改善率は73.2%であり、医師の判断による改善率と同程度であった。
・臨床効果(患者の睡眠日誌または医師の評価)、睡眠潜時中央値の減少(ベースラインの60分から50分に減少)、総睡眠時間の増加(ベースラインの300分から360分に増加)は、投与開始後1週間で観察され、効果は6ヵ月間持続した。
・年齢やスボレキサントの使用理由にかかわらず、同様の効果が認められた。

 著者らは「本調査は、対照群を用いない探索的観察研究であり、人口統計学的特性や他剤の影響など、結果に影響を及ぼす可能性のある因子を考慮する必要性があるかもしれない」としながらも、「日常臨床において不眠症を治療する際、スボレキサントは有用な薬剤である可能性を示唆している」としている。

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(鷹野 敦夫)

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