ALK/ROS1肺がんにおけるlorlatinibの国際第I相試験の結果/Lancet Oncol

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 ALKまたはROS1非小細胞肺がん(NSCLC)の患者の多くは、TKI療法に感受性であるが通常は耐性となり、CNS転移も多い。この研究はALKまたはROS1変異陽性の進行NSCLCにおける既知の耐性について、前臨床で有望な活性を有し、脳移行性の高いALK・ROS1-TKIであるlorlatinibの安全性、有効性および薬物動態学的特性を分析することを目的としたもの。米国Massachusetts General HospitalのAlice T Shaw氏らによる報告がLancet Oncology誌に掲載された。

 この国際多施設、オープンラベルシングルアーム第I相用量漸増試験の対象患者は、18歳以上のALKまたはROS1陽性の進行NSCLC患者。lorlatinibの用量は、10mg~200mg×1/日または35~100mg×2/日の経口投与で設定された。主要評価項目は、治験担当医評価による1サイクルの間の用量制限毒性、副次評価項目は安全性、薬物動態など。

 主な結果は以下のとおり。

・2014年1月22日~2015年7月10日までの間に54例の患者が登録された。
ALK陽性は41例/54例(77%)、ROS1陽性は12例/54例(23%)、不明1例であった。
・28例/54例(52%)の患者が2つ以上のTKI治療を受け、39例/54例(72%)の患者がCNS転移を有していた。
・頻度の高い治療関連有害事象は、高コレステロール血症72%、高トリグリセライド血症39%、末梢神経障39%、浮腫39%であった。
・200mg投与で、1例の用量制限毒性が生じた(Grade2の神経認知有害事象による服用不可)。
・最大耐性量は認められなかった。
・第II相推奨用量は、1日1回100mg×1/日とされた。
ALK陽性患者の場合、奏効割合は46%。2つ以上のTKI治療を受けた患者では42%であった。
・クリゾチニブの前治療患者7例を含むROS1陽性患者の奏効率は50%であった。

 この第I相用量漸増試験では、ALK陽性またはROS1陽性の進行NSCLC患者においてlorlatinibが全身性および頭蓋内転移の双方に効果を示した。

■参考
NCT 01970865(Clinical Trials.gov)

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(ケアネット 細田 雅之)

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