日本人統合失調症患者、遅発例と早期発症例の特徴は:自治医大 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2013/12/11 遅発性統合失調症は、DSM-Ⅳには記載がないものの、その臨床的特徴について多くの研究で報告されている。しかし、とくにアジア諸国において、遅発性統合失調症に関する研究は限られている。自治医科大学の安田 学氏らは、疫学調査により遅発性統合失調症と早期発症統合失調症を比較し、その臨床的特徴について検討した。Psychogeriatrics誌2013年12月号の報告。 対象は、1993年4月~2006年3月までに自治医科大学附属病院の精神科病棟に入院した統合失調症患者316例。初発年齢40歳以上を遅発群(38例)、初発年齢40歳未満を早期発症群(278例)として2群に割り付けた。性差、抑うつ症状の有無、統合失調症のサブタイプ、病前性格、婚姻歴、初発時の職歴を両群間で比較した。 主な結果は以下のとおり。 ・全症例における平均初発年齢は、男性23.9±8.2歳、女性28.0±13.5歳であった。 ・遅発群の特徴は、「女性」「妄想型」「抑うつ症状」が多く、病前性格は「内向的」が少なかった。 ・また、遅発群では、発症前の社会適応性が高く、神経遮断薬の使用が少なかった。 関連医療ニュース 日本人統合失調症患者における自殺企図の特徴は?:岩手医科大学 日本の統合失調症入院患者は低栄養状態:新潟大学 日本発、統合失調症大規模臨床試験スタート:東京女子医大 (ケアネット 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Manabu Yasuda, et al. Psychogeriatrics : the official journal of the Japanese Psychogeriatric Society. 2013 Dec;13(4);244-9. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 認知症患者の抗精神病薬使用、複数の有害アウトカムと関連/BMJ(2024/05/02) 小児~成人期のnon-HDL-C高値、中年期の心血管イベントと関連/JAMA(2024/05/02) 境界性パーソナリティ障害と統合失調症の幻聴の違い~システマティックレビュー(2024/05/02) 医師の共感スキルが高いほど患者の腰痛が改善(2024/05/02) 習慣的な運動が不眠症症状を抑制(2024/05/02) 遊びや社会的な活動は犬の脳機能の維持に役立つ(2024/05/02) 腸内での酪酸産生菌の増加は感染症リスクの低下と関連(2024/05/02) 妊娠中のナッツ摂取が子どもの「仲間関係の問題」を予防?(2024/05/02)
Manabu Yasuda, et al. Psychogeriatrics : the official journal of the Japanese Psychogeriatric Society. 2013 Dec;13(4);244-9.