有酸素運動+レジスタンス運動は、血糖変動を改善する

提供元:ケアネット

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公開日:2013/04/24

 

 有酸素運動(AER)、または有酸素運動+レジスタンス運動(COMB)が2型糖尿病患者の血糖変動にもたらす影響を検討したデータが、ブラジルのFranciele R. Figueira氏らにより発表された。血糖変動の測定には、持続血糖測定装置(CGMS)が用いられ、MAGEなどの指標を用いた従来の分析方法に加え、スペクトル解析や記号解析を用いた非従来型の分析方法にて評価された。

 この結果、AERとCOMBの両方が短期間で血糖値を低下させること、COMB実施後に血糖変動が改善されることが示された。2013年4月11日PLoS One誌で公開された報告。

 本試験は2型糖尿病患者14例(平均年齢:56±2歳)を対象とした、クロスオーバー無作為化比較試験。

 参加者は有酸素運動(AER)群、または有酸素運動+レジスタンス運動(COMB)群に無作為に割り付けられ、CGMSを装着した。両群とも運動は午前中に行われ(CGMS装着から24時間後)、最低7日間続けられた。血糖変動の分析には、標準偏差、分散、MAGE、血糖変動係数によって評価される従来型の分析手法と、スペクトル解析や記号解析によって評価する非従来型の分析手法とが用いられた。

 主な結果は以下のとおり。

・ベースラインにおける空腹時血糖値とHbA1c値の平均は、それぞれ139±05mg/dL、7.9±0.7%であった。
・AERとCOMBの実施直後に16%に及ぶ血糖値の低下がみられ、約3時間持続した。
・2群を比較したところ、運動から24時間後の血糖値、分散、血糖変動係数は同等であった。
・記号解析の結果、COMB運動により、0 V(変動なし)パターンの増加がみられ(COMB前vs後:67.0±7.1vs 76.0±6.3、p=0.003)、1 V(変動数1)パターンの減少が観察された(COMB前vs後:29.1±5.3vs 21.5±5.1、p=0.004)。

(ケアネット 佐藤寿美)