患者と保護者にワクチンの安全性を説明するために、医師が学んでいること

提供元:ケアネット

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公開日:2012/12/07

 

 医師は、ワクチンの安全性に関する懸念について患者・保護者と話し合うことにかなりの時間を費やす。米国・スタンフォード医科大学のClea Sarnquist氏らは、医師がそうしたコミュニケーションに関してどのようなことを学んでいるのか、および学びたいと思っているのかについて調査を行った。Journal of Public Health Management & Practice誌2013年1月号の掲載報告。

 調査は、ワクチンの安全性についてのコミュニケーションに関して、米国医師の学習ニーズをよりよく理解すること、主に現在受講しているコミュニケーショントレーニングを定量化し、受講選択の好みを明らかにすることを目的とした。

 フォーカスグループの調査とサーベイによる混合研究法を実施。全米から連続サンプルとして、303人の小児科医と内科医にオンライン参加をしてもらい、匿名サーベイを2010年3月~6月に行った。また、47人を対象に9つのフォーカスグループ調査を行った。

 主な結果は以下のとおり。

・調査には、小児科医239人(80.2%)、内科医30人(10.1%)、複数科を標榜する小児科医29人(9.7%)が含まれた。
・20.6%の医師は、レジデンスプログラムでワクチン安全コミュニケーションについては「何も学んでいない」と回答した。
・好みの学習法(最も一般的に活用していた学習法でもある)は、講義とロールモデル/症例検討であった。
・電子媒体による教育法は、要求が低かっただけでなく、実際の利用もとても少なかった。
・95%以上の医師は、ワクチン安全コミュニケーションは、自分たちのキャリアにおいて「非常に重要である」あるいは「ある程度重要である」と考えていると回答した。
・レジデンスプログラムにおいて、ワクチン安全コミュニケーションについての教育を改善することは、自己学習機会を提供すると同時に、医師としてのキャリアアップにもつながるだろう。

(ケアネット)