産婦人科の海外論文・最新ニュースアーカイブ

若年婦人科がん40年にわたる死亡率・罹患率の変化(NORDCANレジストリ)

 北欧諸国における若年(0~49歳)の婦人科がん患者を対象とした国際コホート研究の結果、子宮体がん、卵巣がん、子宮頸がんそれぞれ独自の動向が示された。  本研究は、スウェーデン・カロリンスカ研究所のCharlotta Riese氏ら(PredictAYAコンソーシアム)によるものであり、Gynecologic Oncology誌オンライン版2026年8月19日号で発表されている。  子宮体がん、卵巣がん、子宮頸がんは中高年女性に多くみられるが、若年女性においては特有の危険因子(肥満、経口避妊薬の使用、HPV感染など)や臨床的特徴を持つため経時変化が異なる可能性がある。しかし、若年層に焦点を当てた長期的な疫学動向は十分に解明されていなかった。

在胎不当過小児、生後14日以内開始の多面的介入が発育を改善/JAMA

 在胎不当過小(SGA)児において、生後14日以内に開始した多面的介入が、12ヵ月齢時の体重および年齢別体重Zスコアの改善に結びついたことが、インド・Society for Applied StudiesのRanadip Chowdhury氏らSmall Babies Trial Study Groupによる無作為化試験の結果で示された。世界中で年間約2,300万児がSGA児として生誕しており、南アジアにおける有病率は40%だという。SGA児は低栄養や発達遅滞のリスクが高く、成長や神経発達を促す多面的介入が必要と示唆されており、研究グループは、正期産生誕SGA児の乳児期に実施する、母子への多面的介入の有効性を検証した。JAMA誌オンライン版2026年7月27日号掲載の報告。

胚移植の成功率を高めるための3つの手法、その効果は?

 体外受精(IVF)での胚移植は治療の最終段階であり、成功率を高めるためにさまざまな方法が試みられている。例えば、移植時の子宮の角度を改善する目的で膀胱を充満させる方法、移植前に子宮頸管粘液を除去する方法、カテーテル留置後に胚を装填する方法(アフターローディング法)などである。しかし、加藤レディスクリニックの産婦人科医である秋野亮介氏らが8月6日付で「Cochrane Database of Systematic Reviews」に発表した研究で、これらの3つの手法の有効性を裏付ける確実性の高いエビデンスは得られていないことが示された。秋野氏は、「ある意味では、エビデンスよりも慣習が診療を動かしている例と言える。

2型糖尿病・糖尿病予備群、更年期症状の負担が大きい可能性

 2型糖尿病または糖尿病予備群の女性では、更年期の症状がより強く現れる可能性を示唆するデータが報告された。乙支大学校(韓国)のYou Lee Yang氏らの研究によるもので、詳細は「Menopause」に8月4日付で掲載された。2型糖尿病または糖尿病予備群の女性は、非糖尿病群に比べて、更年期に経験する自覚症状の数が多く、重症度のスコアも高いという。  この研究は、韓国の40~64歳の女性296人(平均年齢55.02±5.55歳)を対象に行われた。空腹時血糖値とHbA1cに基づき、220人が2型糖尿病または糖尿病予備群と判定され、これを「糖尿病群」とし、残りの76人を「非糖尿病群」とした。

子宮内膜症で2型糖尿病のリスクが46%上昇

 子宮内膜症の女性は2型糖尿病発症リスクが46%高いことを示すデータが報告された。米ジョージ・メイソン大学のMaggie Fuzak Nunziato氏らの研究によるもので、詳細は「Diabetologia」に8月6日付で掲載された。論文の筆頭著者である同氏は、「これまでの研究の多くは、子宮内膜症を独立した疾患として捉えており、2型糖尿病との関連性はほとんど報告されていなかった。われわれの研究結果は、子宮内膜症が生殖機能以外の健康面にも影響を及ぼす可能性があるという認識を深めるものだ」と述べている。

細菌性腟症の女性、性感染症の検査陽性と関連

 細菌性腟症(BV)がある女性では、BVがない女性と比べて性感染症(STI)の検査で陽性となる可能性が約3倍高いことが、米Quest Diagnostics社のDamian Alagia氏らの研究で示された。研究グループは、BVの治療を受けている女性は、類似した症状が現れることのあるSTIについても検査を受けるべきだとする米疾病対策センター(CDC)の指針を裏付ける研究結果だとしている。詳細は、7月23日付で「O&G Open」に掲載された。  Alagia氏は、「今回の研究から得られたデータが、この臨床分野で大いに必要とされているさらなる研究を促すことを期待している。

禁煙中の妊婦、産後禁煙維持支援の有効性は?/BMJ

 禁煙維持支援プログラム「BabyBreathe」は通常ケアと比較して、妊娠中に禁煙していた妊婦の産後禁煙維持率を有意に増加させることはなかったが、計画どおり支援プログラムを受けた妊婦のみを対象としたper-protocol解析では有意な増加が示された。英国・University of East AngliaのCaitlin Notley氏らBabyBreathe site research associatesが、プラグマティックな多施設共同無作為化非盲検比較試験の結果を報告した。結果を踏まえて著者は、「今後なすべきは、プログラムを忠実に実施することや、社会経済的地位の低い集団への適用に重点を置くことだろう」とまとめている。BMJ誌2026年8月18日号掲載の報告。

父親の超加工食品摂取が新生児の体格に関連か

 健康な妊娠の準備というと、通常は母親に焦点が当てられる。しかし、新たな研究で、父親の超加工食品(UPF)の摂取量は新生児の身体計測値と関連する可能性が示された。サンパウロ大学(ブラジル)のDaniela Sartorelli氏らによるこの研究結果は、「Nutrition Research」7月号に掲載された。Sartorelli氏は、「赤ちゃんの誕生前後を通じて、母親の栄養状態や健康についてはこれまでも注目されてきたが、父親の食生活がもたらす影響についてはほとんど語られてこなかった。この研究結果は、それが子どもの健康にも極めて重要であることを示している」と述べている。

がんの既往歴/家族歴のある女性、原発性肺がんリスク高い

 喫煙歴にかかわらず、がんの既往歴や家族歴を有する成人女性では、新規に原発性肺がんを発症するリスクが有意に高まることが、米国・カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)East BayのCarissa A. Villanueva氏らによる大規模後ろ向き研究で明らかになった。JTCVS Open誌2026年8月号に掲載。  本研究は、Kaiser Permanente Northern Californiaの2010年1月1日〜2022年12月31日の電子健康記録データを用いた。研究開始時点で肺がんの既往がない18歳以上の成人女性で、期間中に1年以上の加入歴を有する約280万例を抽出。

プラチナ感受性再発卵巣がんの卓越奏効例、PARP阻害薬中止の影響は/JAMA Oncology

 PARP阻害薬による維持療法を受け、卓越奏効(exceptional response)を示したプラチナ感受性再発卵巣がん(PS-ROC)患者を対象とした国際コホート研究の結果、卓越奏効者ではPARP阻害薬を中止しても無増悪生存期間(PFS)は悪化せず、長期的な骨髄系腫瘍の発症も低頻度であると報告された。本研究はオーストラリア・Prince of Wales Hospital and Royal Hospital for WomenのLucy Haggstrom氏らによるもので、JAMA Oncology誌オンライン版に2026年6月25日付で発表されている。