1.
コロナ罹患後症状患者、1年以内の死亡/重篤心血管リスク増
2023/03/29 医療一般
コロナ罹患後症状患者、1年以内の死亡/重篤心血管リスク増
https://www.carenet.com/news/general/carenet/56153
一般名 | 組換え沈降9価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン(酵母由来) |
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YJコード | 631341CG1023 |
剤型・規格 | キット類・0.5mL1筒 |
薬価 | 0.00円 |
製薬会社 | |
添付文書 |
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1.
コロナ罹患後症状患者、1年以内の死亡/重篤心血管リスク増
2023/03/29 医療一般
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https://www.carenet.com/news/general/carenet/56153
2.
経鼻投与の百日咳ワクチン、単回でも感染抑制の可能性/Lancet
2023/03/28 ジャーナル四天王
経鼻投与の百日咳ワクチン、単回でも感染抑制の可能性/Lancet
https://www.carenet.com/news/journal/carenet/56165
3.
3回接種後の効果、ファイザー製/モデルナ製各160万人で比較/BMJ
2023/03/27 ジャーナル四天王
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https://www.carenet.com/news/journal/carenet/56157
4.
複雑化する薬剤・治療を横断的に概説、『がん免疫療法ガイドライン』改訂/日本臨床腫瘍学会
2023/03/24 医療一般
複雑化する薬剤・治療を横断的に概説、『がん免疫療法ガイドライン』改訂/日本臨床腫瘍学会
https://www.carenet.com/news/general/carenet/56130
5.
日本におけるオミクロン期のコロナワクチンの有効性は?/長崎大
2023/03/22 医療一般 日本発エビデンス
日本におけるオミクロン期のコロナワクチンの有効性は?/長崎大
https://www.carenet.com/news/general/carenet/56107
ヒトパピローマウイルス6型、ヒトパピローマウイルス11型、ヒトパピローマウイルス16型、ヒトパピローマウイルス18型、ヒトパピローマウイルス31型、ヒトパピローマウイルス33型、ヒトパピローマウイルス45型、ヒトパピローマウイルス52型及びヒトパピローマウイルス58型の感染に起因する次の疾患の予防:子宮頚癌<扁平上皮癌>及び子宮頚癌<腺癌>及びその前駆病変(子宮頚部上皮内腫瘍1(CIN1)、子宮頚部上皮内腫瘍2(CIN2)及び子宮頚部上皮内腫瘍3(CIN3)並びに子宮頚部上皮内腺癌(AIS))、外陰上皮内腫瘍1(VIN1)、外陰上皮内腫瘍2(VIN2)及び外陰上皮内腫瘍3(VIN3)並びに膣上皮内腫瘍1(VaIN1)、膣上皮内腫瘍2(VaIN2)及び膣上皮内腫瘍3(VaIN3)、尖圭コンジローマ。<効能・効果に関連する接種上の注意>1.HPV6、11、16、18、31、33、45、52及び58型以外のHPV感染に起因する子宮頚癌又はその前駆病変等の予防効果は確認されていない。2.接種時に感染が成立しているHPVの排除及び既に生じているHPV関連の病変の進行予防効果は期待できない。3.本剤の接種は定期的な子宮頚癌検診の代わりとなるものではない。本剤接種に加え、子宮頚癌検診の受診やHPVへの曝露、性感染症に対し注意することが重要である。4.本剤の予防効果の持続期間は確立していない。
9歳以上の女性に、1回0.5mLを合計3回、筋肉内に注射する。2回目は初回接種の2カ月後、3回目は6カ月後に同様の用法で接種する。<用法・用量に関連する接種上の注意>1.接種間隔:1年以内に3回の接種を終了することが望ましい(なお、本剤の2回目及び3回目の接種が初回接種の2カ月後及び6カ月後にできない場合、2回目接種は初回接種から少なくとも1カ月以上、3回目接種は2回目接種から少なくとも3カ月以上間隔を置いて実施する)。2.同時接種:医師が必要と認めた場合には、他のワクチンと同時に接種することができる(なお、本剤を他のワクチンと混合して接種してはならない)。
(接種不適当者(予防接種を受けることが適当でない者))被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合には、接種を行ってはならない。1.明らかな発熱を呈している者。2.重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者。3.本剤の成分に対して過敏症を呈したことがあることが明らかな者。4.前記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者。(接種要注意者(接種の判断を行うに際し、注意を要する者))被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判定を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応及び有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種する。1.血小板減少症や凝固障害を有する者[本剤接種後に出血が現れる恐れがある]。2.心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者。3.予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者。4.過去に痙攣の既往のある者。5.過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者[免疫抑制療法、遺伝的欠損、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染あるいは他の要因のいずれかによる免疫応答障害を有する被接種者は、能動免疫の抗体産生反応が低下することがある。また、HIV感染患者に対する本剤の安全性、免疫原性及び有効性は十分に評価されていない]。6.本剤の成分に対してアレルギーを呈する恐れのある者。7.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人。(重要な基本的注意)1.本剤は「予防接種実施規則」及び「定期接種実施要領」に準拠して使用する。2.被接種者について、接種前に必ず問診、検温及び診察(視診、聴診等)によって健康状態を調べる。3.被接種者又はその保護者に、接種当日は過激な運動は避け、接種部位を清潔に保つよう指導する。また、局所の異常反応や体調の変化、更に高熱、痙攣等の異常な症状を呈した場合は、速やかに医師へ連絡するよう指導する。4.ワクチン接種直後又は接種後に注射による心因性反応を含む血管迷走神経反射として失神が現れることがある。失神による転倒を避けるため、接種後30分程度は座らせるなどした上で被接種者の状態を観察することが望ましい。5.発生機序は不明であるが、ワクチン接種後に、注射部位に限局しない激しい疼痛(激しい筋肉痛、激しい関節痛、激しい皮膚の痛み等)、しびれ、脱力等が現れ、長期間症状が持続する例が報告されているため、異常が認められた場合には、神経学的・免疫学的な鑑別診断を含めた適切な診療が可能な医療機関を受診させるなどの対応を行う。6.本剤と他のHPVワクチンの互換性に関する安全性、免疫原性、有効性のデータはない。(相互作用)併用注意:免疫抑制剤(コルチコステロイド、代謝拮抗剤、アルキル化剤、細胞毒性剤)[抗体産生反応が低下する可能性がある(本剤は、被接種者に抗原を接種し、抗体を産生させることを目的としているが、免疫抑制剤等により、免疫機能が低下することから、これらの薬剤との併用では、十分な免疫応答が得られない恐れがある)]。(高齢者への接種)高齢者に対する有効性及び安全性は確立していない。(妊婦・産婦・授乳婦等への接種)1.妊娠している婦人には接種を避けることが望ましいが、予防接種上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種する[妊娠中の接種に関する安全性は確立していない]。2.本剤及び本剤に対する抗体がヒト乳汁中へ移行するかは不明であるため、授乳婦には予防接種上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種する。(小児等への接種)9歳未満の小児に対する有効性及び安全性は確立していない(使用経験がない)。(接種時の注意)1.接種時:1).本剤は筋肉内注射のみに使用し、皮下注射又は静脈内注射はしない。2).冷蔵庫から取り出して室温に戻し、使用前には十分に振り混ぜ均等にし、できるだけ速やかに使用する。3).使用前には異常な混濁、着色、異物の混入その他の異常がないかを確認し、異常を認めたものは使用しない。4).注射針は被接種者毎に取り替える。5).注射針の先端が血管内に刺入していないことを確認する。6).「シルガード9水性懸濁筋注シリンジ使用方法」に従い接種準備を行う。2.接種部位:1).接種部位は、通常、上腕三角筋とし、当該部位への接種が困難な場合は、大腿前外側部への接種を考慮する。臀部には接種しない。2).接種部位はアルコールで消毒し、同一部位に反復して接種することは避ける。3).筋肉内注射に当たっては、組織・神経等への影響を避けるため次記の点に注意する。(1).針長は筋肉内接種に足る長さであるが、組織や血管あるいは骨に到達しないよう、各被接種者に対して適切な針長を決定する。(2).神経走行部位を避ける。(3).注射針を刺入したとき、激痛の訴えや血液の逆流がみられた場合は直ちに針を抜き、部位をかえて注射する。(取扱い上の注意)誤って凍結させたものは品質が変化している恐れがあるので、使用しない。(シルガード9水性懸濁筋注シリンジ使用方法)本剤は筋注用である。1.冷蔵庫から取り出し、室温に戻してから速やかに使用する。1).誤って凍結させたものは品質が変化している恐れがあるので使用しない。2).ワクチン名、製造番号、最終有効年月日を確認する。3).最終有効年月日が過ぎたものは使用しない。2.予防接種(筋注用)の注射針を用意する。1).注射針は添付されていない。2).シルガード9の接種は、23~25Gの注射針が推奨される。これより細い針は懸濁液が通らない可能性があるため勧められない。3).針長は筋肉内注射に足る長さであるが、組織や血管あるいは骨に到達しないよう、各被接種者に対して適切な針長を決定する。3.包装箱からシリンジを取り出し、プランジャー(押子、内筒)が緩んでいないか確認する。1).プランジャーとガスケットの接合は、ねじ込み式のため、取り扱い時に接続が緩む恐れがある。2).緩んでいる場合には、キャップを押さえ、プランジャーを時計回りに回転させてガスケットにねじ込み、しっかり固定する。3).緩んでいる場合でも、しっかり固定することにより安全に使用できる。4.異常がないかを確認してから、振り混ぜて均一にする。異常な混濁、着色、異物の混入などが認められた場合は使用しない。5.シリンジのキャップを外し、用意した注射針を時計回りにねじ込み、しっかり固定する。1).シリンジ本体を持って、先端部にあるキャップを時計と反対回りにねじって外す(その際、シリンジ先端に触れない)。2).次に、ルアーロックアダプターをしっかり保持したまま、注射針を時計回りに回転させてねじ込み、しっかり固定する。(1).ルアーロックアダプターを保持せず注射針を回転させた場合、ルアーロックアダプターが注射針と共に回転し、しっかり固定できない恐れがある。(2).注射針の取り付けが強すぎたり、弱すぎると、針基が割れたり、シリンジ先端と針基に隙間が生じて液漏れを引き起こす恐れがある。6.注射針キャップを外し、全量を筋肉内注射する。1).シリンジ内の気泡を除去する場合には、注射液を減じないように注意する。2).皮膚面に垂直に針を刺し、上腕の三角筋に筋肉内注射する。当該部位への接種が困難な場合は、大腿前外側部への接種を考慮する。3).三角筋又は外側広筋に針が十分達するように刺入する。4).静脈内又は皮下には接種しない。7.使い終わったら、医療廃棄物として適切に廃棄する(シリンジ及び注射針は、医療廃棄物扱いである)。(保管上の注意)遮光、2~8℃、凍結を避ける。
国際共同試験(001試験、16~26歳女性、ガーダシル水性懸濁筋注シリンジ(以下、ガーダシル)対照)承認時:注射部位の副反応は、本剤接種後5日間に7,071例中6,414例(90.7%)に認められ、主なものは疼痛6,356例(89.9%)、腫脹2,830例(40.0%)、紅斑2,407例(34.0%)、そう痒感388例(5.5%)、内出血137例(1.9%)、腫瘤90例(1.3%)、出血69例(1.0%)であった。また、ガーダシル接種後5日間に7,078例中6,012例(84.9%)に認められ、主なものは疼痛5,910例(83.5%)、腫脹2,035例(28.8%)、紅斑1,810例(25.6%)、そう痒感282例(4.0%)、内出血134例(1.9%)であった。全身性の副反応は、本剤接種後15日間に7,071例中2,090例(29.6%)に認められ、主なものは頭痛1,033例(14.6%)、発熱357例(5.0%)、悪心312例(4.4%)、浮動性眩暈211例(3.0%)、疲労166例(2.3%)、下痢87例(1.2%)、口腔咽頭痛73例(1.0%)、筋肉痛69例(1.0%)であった。日本人においては、注射部位の副反応は、本剤接種後5日間に127例中104例(81.9%)に認められ、主なものは疼痛104例(81.9%)、腫脹57例(44.9%)、紅斑51例(40.2%)、そう痒感12例(9.4%)、出血5例(3.9%)、腫瘤4例(3.1%)、熱感2例(1.6%)、知覚消失2例(1.6%)であった。また、ガーダシル接種後5日間に127例中101例(79.5%)に認められ、主なものは疼痛100例(78.7%)、腫脹53例(41.7%)、紅斑48例(37.8%)、そう痒感14例(11.0%)、熱感4例(3.1%)、不快感3例(2.4%)、内出血2例(1.6%)であった。全身性の副反応は、本剤接種後15日間に127例中15例(11.8%)に認められ、主なものは頭痛5例(3.9%)、発熱4例(3.1%)、悪心3例(2.4%)であった。国内試験(008試験、9~15歳女性)承認時:注射部位の副反応は、本剤接種後5日間に100例中95例(95.0%)に認められ、主なものは疼痛93例(93.0%)、腫脹42例(42.0%)、紅斑33例(33.0%)、そう痒感4例(4.0%)、出血3例(3.0%)、熱感3例(3.0%)であった。また、全身性の副反応は、本剤接種後15日間に100例中14例(14.0%)に認められ、主なものは発熱3例(3.0%)、頭痛2例(2.0%)、悪心2例(2.0%)、感覚鈍麻2例(2.0%)、腹痛2例(2.0%)であった。1.重大な副反応(本剤又はガーダシルの自発報告で認められた副反応)1).過敏症反応(アナフィラキシー(頻度不明)、気管支痙攣(頻度不明)、蕁麻疹(頻度不明)等):接種後は観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行う。2).ギラン・バレー症候群(頻度不明):四肢遠位から始まる弛緩性麻痺、腱反射減弱ないし腱反射消失等の症状が現れた場合には適切な処置を行う。3).血小板減少性紫斑病(頻度不明):紫斑、鼻出血、口腔粘膜出血等の異常が認められた場合には、血液検査等を実施し、適切な処置を行う。4).急性散在性脳脊髄炎(ADEM)(頻度不明):接種後数日から2週間程度で発熱、頭痛、痙攣、運動障害、意識障害等が現れることがあるので、本症が疑われる場合には、MRI等で診断し、適切な処置を行う。2.その他の副反応(頻度不明:国際共同試験、外国臨床試験、本剤又はガーダシルの自発報告で認められた副反応)1).全身症状:(1~10%未満)発熱、(頻度不明)無力症、悪寒、疲労、倦怠感。2).局所症状(注射部位):(10%以上)疼痛、腫脹、紅斑、(1~10%未満)そう痒感、出血、熱感、腫瘤、知覚消失、(頻度不明)内出血、血腫、硬結。3).精神神経系:(1~10%未満)頭痛、感覚鈍麻、(頻度不明)失神(強直間代運動を伴うことがある)、浮動性眩暈。4).筋・骨格系:(1%未満)四肢痛、(頻度不明)関節痛、筋肉痛。5).消化器:(1~10%未満)悪心、(1%未満)腹痛、下痢、(頻度不明)嘔吐。6).血液:(頻度不明)リンパ節症。7).感染症:(頻度不明)蜂巣炎、インフルエンザ。8).呼吸器、胸郭及び縦隔障害:(頻度不明)口腔咽頭痛。
本剤はヒトパピローマウイルスのL1たん白質からなるウイルス様粒子(VLP)を含有する。このVLPは野生型ウイルス粒子に類似したたん白質粒子であるが、ウイルス由来のDNAを含まないため、細胞への感染能及び増殖能はない。このたん白質粒子はHPVに関連した疾病の原因にはならない。HPVはヒトにのみ感染するが、ヒト以外の動物のパピローマウイルスを用いた試験から、VLPワクチンは液性免疫を惹起することにより、その効果を発揮すると考えられる。
〈有効性〉〈HPV31、33、45、52及び58型関連の有効性〉国際共同試験成績(001試験)16~26歳の女性14,204例(本剤群:7,099例、ガーダシル群:7,105例)を対象とした無作為化ガーダシル対照二重盲検試験を行い、本剤の有効性を評価した。本試験のフォローアップ期間の中央値は3回接種後43ヵ月、最大値は3回接種後67ヵ月であった。なお、本試験には日本人女性254例(本剤群:127例、ガーダシル群:127例)が組み入れられた。有効性の解析は、1年以内に本剤接種を3回とも受け、治験実施計画書からの重大な逸脱がなく、また該当する各HPV型に対して、初回接種前に未感染(PCR陰性及び血清反応陰性)であり、かつ初回接種前から3回目接種の1ヵ月後(7ヵ月時)にわたり、PCR陰性の状態を維持した被験者[Per‐ProtocolEfficacy(PPE)]集団で行った。有効性の評価は7ヵ月時の来院の後から実施された。全集団における主要評価項目のHPV31、33、45、52及び58型に関連したグレード2以上の子宮頸部上皮内腫瘍(CIN2/3)、上皮内腺癌(AIS)、外陰上皮内腫瘍(VIN2/3)及び腟上皮内腫瘍(VaIN2/3)の発生率の低下に、本剤は有効であった(表1)。日本人集団でこれらの病変の発生は、本剤群及びガーダシル群共に認められなかった。全集団におけるHPV31、33、45、52及び58型に関連したグレード1の子宮頸部上皮内腫瘍(CIN1)、グレード2以上の子宮頸部上皮内腫瘍(CIN2/3)又は上皮内腺癌(AIS)、並びにグレード1以上の外陰上皮内腫瘍(VIN1/2/3)、腟上皮内腫瘍(VaIN1/2/3)又は尖圭コンジローマの各病変の発生率の低下に、本剤は有効であった(表1)。また、日本人集団でHPV31、33、45、52及び58型に関連したCIN1/2/3、AIS、VIN1/2/3、VaIN1/2/3又は尖圭コンジローマの発生例数は本剤群で0例(観察人年:376.6)、ガーダシル群で2例(観察人年:384.6)であった。表1HPV31/33/45/52/58型に対する予防効果注1)(001試験:全集団成績)--------------------------表開始--------------------------評価項目本剤ガーダシル予防効果(%)(95%CI)被験者数発生例数観察人年被験者数発生例数観察人年HPV31、33、45、52及び58型関連CIN1/2/3、AIS、VIN1/2/3、VaIN1/2/3、又は尖圭コンジローマ6,016319,002.16,01710318,886.897.1(91.8、99.2)CIN2/3、AIS、VIN2/3、又はVaIN2/36,016119,005.16,0173018,976.696.7(80.9、99.8)CIN2/3又はAIS5,948117,407.05,9432717,427.296.3(79.5、99.8)CIN25,948117,407.05,9432317,430.995.6(76.3、99.8)CIN35,948017,407.05,943517,438.1100.0(-0.2、100.0)CIN15,948117,407.05,9436917,390.698.6(92.4、99.9)VIN1/2/3、VaIN1/2/3又は尖圭コンジローマ6,009118,975.66,0121618,972.693.8(61.5、99.7)VIN2/3§又はVaIN2/36,009018,976.06,012318,988.0100.0(-71.5、100.0)注1)予防効果=(1-(本剤群のイベント発生例数/本剤群の観察人年)/(ガーダシル群のイベント発生例数/ガーダシル群の観察人年))×100(%)§VIN2/3の発生はなかった。--------------------------表終了--------------------------〈HPV6、11、16及び18型関連の有効性〉国際共同試験成績(001試験)PPE解析対象集団において、全集団におけるHPV6、11、16及び18型に関連したCIN1/2/3、AIS、VIN1/2/3及びVaIN1/2/3、尖圭コンジローマの発生率は本剤群及びガーダシル群共に低かった(表2)。日本人集団でこれら病変の発生は両群共に認められなかった。また、PerProtocolImmunogenicity解析対象集団(〈免疫原性〉の項参照)において、本剤3回目接種1ヵ月後のHPV6、11、16及び18型の各抗体価の幾何平均(GMT)はガーダシルに対して非劣性であった(表3)。日本人集団においても同様の結果であった(表3)。表2HPV6/11/16/18型に関連した生殖器疾患発生率注2)(001試験:全集団成績)--------------------------表開始--------------------------評価項目本剤ガーダシル被験者数発生例数観察人年発生率被験者数発生例数観察人年発生率CIN1/2/3、AIS、VIN1/2/3、VaIN1/2/3、又は尖圭コンジローマ5,883618,582.50.05,898718,631.70.0注2)100人年あたりの発生率を示す。--------------------------表終了--------------------------表3各HPV型(HPV6/11/16/18型)のGMTの比較(Month7)*--------------------------表開始--------------------------本剤群とガーダシル群の比較測定法(cLIA)本剤ガーダシルGMT比(本剤/ガーダシル)(95%CI)∥nGMT(mMU/mL)nGMT(mMU/mL)001試験:全集団N=6,792N=6,795Anti‐HPV63,993893.13,975875.21.02(0.99、1.06)Anti‐HPV113,995666.33,982830.00.80(0.77、0.83)Anti‐HPV164,0323,131.14,0623,156.60.99(0.96、1.03)Anti‐HPV184,539804.64,541678.71.19(1.14、1.23)001試験:日本人集団N=127N=127Anti‐HPV693839.7100621.21.35(1.04、1.75)Anti‐HPV1193611.1100607.31.01(0.80、1.27)Anti‐HPV16962,672.71032,223.41.20(0.96、1.51)Anti‐HPV1899688.7109471.91.46(1.11、1.93)*本解析はPPI集団で行われた。∥全集団では非劣性の基準はGMT比(本剤/ガーダシル)95%CIの下限値が>0.67であると定義され、4価すべてに対して非劣性が示された。日本人集団に対する統計的検定は定義されていなかった。N:少なくとも1回本剤の接種を受けた被験者数n:当該解析に寄与した被験者数CI:信頼区間、GMT:抗体価の幾何平均、mMU/mL:milli‐MerckUnits、cLIA:CompetitiveLumineximmunoassay--------------------------表終了--------------------------〈長期有効性試験〉9~15歳の女性(872例)を対象とした002試験のフォローアップ試験(002‐20試験)を実施した。PPE集団において、3回接種後11.0年(中央値10.0年)までワクチンに含まれるHPV型に関連する子宮頸癌、CIN2/3、AIS、VIN2/3、VaIN2/3及び尖圭コンジローマの発生は認められなかった。16~26歳の女性(001試験、1,782名)では、PPE集団において、3回接種後7.6年(中央値4.4年)までワクチンに含まれるHPV型に関連するCIN2/3の発生は認められなかった。〈免疫原性〉抗体価と長期間にわたる本剤含有HPV型に関連する感染、病変及び疾患の予防効果との相関性については現時点では明確ではない。免疫応答001試験、002試験及び008試験の免疫原性の解析は、事前に規定した期間内に本剤接種を3回とも受け、6ヵ月時と7ヵ月時の来院の間隔が事前に規定した基準を満たし、治験実施計画書からの重大な逸脱がなく、また該当する各HPV型に対して、初回接種前に未感染(血清反応陰性)であり、さらに001試験及び002試験に組み入れられた16~26歳の女性については初回接種前から3回目接種の1ヵ月後(7ヵ月時)にわたりPCR陰性の状態を維持した被験者(Per‐ProtocolImmunogenicity(PPI))集団を対象として行われた。006試験の免疫原性の解析は、各HPV型に対して、初回接種前に未感染(血清反応陰性)であり、さらに初回接種前から3回目接種の1ヵ月後(7ヵ月時)にわたりPCRが陰性状態であることを問わない以外は、PPI集団と同じ基準の集団を対象として行った。国際共同試験成績(001試験)本剤の免疫原性に関し、16~26歳の女性(本剤群:6,792例、ガーダシル群:6,795例)におけるHPV6、11、16、18、31、33、45、52及び58型の抗体価を評価した。本剤3回目接種1ヵ月後の各HPV型のGMTは全集団と日本人集団で同程度であった(表4)。また、本剤3回目接種1ヵ月後の各HPV型の抗体陽転率注3)は全集団において99.6%~100%の範囲であり、日本人集団ではすべてのHPV型について100%であった。注3)抗体陽転率は、各HPV型のVLP特異的抗体が、初回接種前に陰性から接種後に陽性となった被接種者の割合を示すもので、HPV感染に対する予防効果を示す被接種者の割合ではない。なお、各HPV型のVLP特異的抗体はcLIA法で測定した。表4各HPV型のGMT(001試験)*--------------------------表開始--------------------------全集団(N=6,792)日本人集団(N=127)nGMT(95%CI)mMU/mLnGMT(95%CI)mMU/mLAnti‐HPV63,993893.1(871.7、915.1)93839.7(696.3、1,012.7)Anti‐HPV113,995666.3(649.6、683.4)93611.1(516.4、723.3)Anti‐HPV164,0323,131.1(3,057.1、3206.9)962,672.7(2,269.6、3,147.3)Anti‐HPV184,539804.6(782.7、827.1)99688.7(563.3、842.0)Anti‐HPV314,466658.4(636.7、680.9)104672.3(552.4、818.2)Anti‐HPV334,702415.9(405.6、426.4)109398.3(344.8、460.2)Anti‐HPV454,792252.8(246.2、259.6)111258.5(224.8、297.3)Anti‐HPV524,455379.7(371.6、388.0)98306.3(267.5、350.7)Anti‐HPV584,486482.5(469.9、495.3)95459.6(399.9、528.3)*本解析はPPI集団で行われた。N:少なくとも1回本剤の接種を受けた被験者数n:当該解析に使用した被験者数GMT:抗体価の幾何平均、mMU/mL:milli‐MerckUnits--------------------------表終了--------------------------国内試験成績(008試験)9~15歳の日本人女性100例を対象として本剤3回目接種1ヵ月後のHPV6、11、16、18、31、33、45、52及び58型に対する抗体反応を評価し(008試験)、001試験の日本人集団における本剤3回目接種1ヵ月後の抗体反応と比較した。9~15歳の日本人女性のGMTは、すべての型で16~26歳日本人女性(001試験)のGMTを上回った。また、本剤3回目接種1ヵ月後の抗体陽転率注3)はすべての型で100%であった。外国試験成績(002試験)9~15歳の女性(646例)及び16~26歳の女性(468例)を対象として本剤のHPV6、11、16、18、31、33、45、52及び58型に対する抗体反応を評価した。本剤3回目接種1ヵ月後の各HPV型の抗体陽転率注3)は9~15歳では99.8%~100%の範囲で、16~26歳では99.5%~100%の範囲であり、すべての型で、9~15歳の女性のGMTが16~26歳の女性のGMTを上回った。外国試験成績(006試験)過去にガーダシルを接種した12~26歳の女性(921例)を対象として本剤の免疫原性を評価した。ガーダシルの最終接種から本剤の初回接種までの間隔は約12~36ヵ月であった。本剤を接種された解析対象集団の3回目接種1ヵ月後のHPV6、11、16、18、31、33、45、52及び58型に対する抗体陽性率注4)は98.3%~100%の範囲であった。注4)抗体陽性率は、各HPV型のVLP特異的抗体が陽性であった被接種者の割合を示すもので、HPV感染に対する予防効果を示す被接種者の割合ではない。なお、各HPV型のVLP特異的抗体はcLIA法で測定した。免疫反応の持続性本剤の接種スケジュール完了後の免疫反応の持続性は、安全性、免疫原性、有用性について少なくとも10年間にわたり追跡される集団において検討されている。9~15歳の女性(002‐20試験)では、10年の抗体反応の持続性が示された。3回接種後10年のHPV6、11、16、18、31、33、45、52及び58型に対する抗体陽性率注4)は80~97%の範囲であった。16~26歳の女性(001試験)では、少なくとも5年の抗体反応の持続性が示された。3回接種後5年のHPV6、11、16、18、31、33、45、52及び58型に対する抗体陽性率注4)は78~100%の範囲であった。試験終了まで各HPV型に対する抗体反応に関係なくすべての被接種者において有効性は持続した(最大3回接種後67ヵ月まで、中央値43ヵ月)。HPV6、11、16及び18型のGMTは本剤とガーダシルで少なくとも42ヵ月、同程度であった。9~15歳の日本人女性(008試験)における免疫反応は本剤初回接種後30ヵ月まで認められている。妊娠に対する影響妊娠中の婦人を対象として対照群を設けて適切に実施された試験はない。しかし、国際共同試験及び外国の臨床試験において、妊娠の転帰が判明している婦人(人工妊娠中絶を除く)のうち、自然流産、後期胎児死亡又は先天異常であった妊娠の割合は、本剤群では12.9%(174/1,353件)、ガーダシル群では14.4%(187/1,303件)であった。これらの割合は一般に認められる割合と同程度であった。さらに、推定受胎日が本剤又はガーダシル接種の30日以内と30日を超えた場合に分けて妊娠を評価するため、サブ解析を実施した。推定受胎日が接種後30日以内の妊娠では、本剤及びガーダシル群において先天異常は認められなかった。一方、推定受胎日が接種より30日を超えた妊娠では、本剤群において30例、ガーダシル群で23例の先天異常が認められた。観察された先天異常の種類は、接種と妊娠の時間的関係にかかわらず、一般に認められるものと一致した。以上より、本剤が受胎能、妊娠及び出生の転帰に有害な影響を及ぼすと考える根拠はない。