1.
米FDAが喘息の2剤配合吸入薬を承認
2023/02/09 医療一般
米FDAが喘息の2剤配合吸入薬を承認
https://www.carenet.com/news/general/hdn/55791
一般名 | ブデソニド吸入剤 |
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YJコード | 2290701G3031 |
剤型・規格 | 経口剤・22.4mg1瓶(200μg) |
薬価 | 1471.20円 |
製薬会社 | |
添付文書 |
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1.
米FDAが喘息の2剤配合吸入薬を承認
2023/02/09 医療一般
米FDAが喘息の2剤配合吸入薬を承認
https://www.carenet.com/news/general/hdn/55791
2.
COPDガイドライン改訂―未診断者の早期発見と適切な管理を目指して
2023/01/23 医療一般
COPDガイドライン改訂―未診断者の早期発見と適切な管理を目指して
https://www.carenet.com/news/general/carenet/55762
3.
非専門医向け喘息ガイドライン改訂-喘息死ゼロへ
2023/01/12 医療一般
非専門医向け喘息ガイドライン改訂-喘息死ゼロへ
https://www.carenet.com/news/general/carenet/55691
4.
ステロイド薬の使用で脳の構造が変化する可能性
2022/09/27 医療一般
ステロイド薬の使用で脳の構造が変化する可能性
https://www.carenet.com/news/general/hdn/55051
5.
メポリズマブ、好酸球性喘息の小児患者で増悪を低減/Lancet
2022/08/31 ジャーナル四天王
メポリズマブ、好酸球性喘息の小児患者で増悪を低減/Lancet
https://www.carenet.com/news/journal/carenet/54970
気管支喘息。
成人:ブデソニドとして1回100~400μgを1日2回吸入投与する。なお、症状に応じて増減するが、1日の最高量は1600μgまでとする。小児:小児には、ブデソニドとして1回100~200μgを1日2回吸入投与する。なお、症状に応じて増減するが、1日の最高量は800μgまでとする。また、良好に症状がコントロールされている場合は100μg1日1回まで減量できる。<用法・用量に関連する使用上の注意>症状の緩解がみられた場合は、治療上必要最小限の用量を投与する。
(禁忌)1.有効な抗菌剤の存在しない感染症、深在性真菌症の患者[症状を増悪する恐れがある]。2.本剤の成分に対して過敏症(接触性皮膚炎を含む)の既往歴のある患者。(原則禁忌)結核性疾患の患者[症状を増悪する恐れがある]。(慎重投与)感染症の患者[症状を増悪する恐れがある]。(重要な基本的注意)1.本剤は気管支拡張剤並びに全身性ステロイド剤のように既に起きている発作を速やかに軽減する薬剤ではないので、毎日規則正しく使用する。なお、本剤による著明な改善効果は通常1~2週間以上の継続投与で得られる。2.本剤の投与開始前には、患者の喘息症状を比較的安定な状態にしておく。特に、喘息発作重積状態又は喘息の急激な悪化状態のときには原則として本剤は使用しない。3.気管支粘液の分泌が著しい患者には、本剤の肺内での作用を確実にするため本剤の吸入に先立って、分泌がある程度減少するまで他剤を使用することが望ましい。4.本剤の投与期間中に発現する急性の発作に対しては、短時間作用性気管支拡張剤等の他の適切な薬剤を使用するよう患者に注意を与える。また、短時間作用性気管支拡張剤等の使用量が増加したり、効果が十分でなくなってきた場合には、喘息の管理が十分でないことが考えられるので、可及的速やかに医療機関を受診し治療を求めるように患者に注意を与えると共に、薬剤の使用量が増加したり効果が十分でなくなってきた状態がみられた場合には、生命を脅かす可能性があるので、本剤の増量あるいは気管支拡張剤・全身性ステロイド剤を短期間併用し、症状の軽減に合わせて併用薬剤を徐々に減量する。5.喘息患者において、感染を伴う喘息症状の増悪がみられた場合には、ステロイド療法の強化と感染症の治療を考慮する。6.本剤の投与を突然中止すると喘息の急激な悪化を起こすことがあるので、投与を中止する場合には患者の喘息症状を観察しながら徐々に減量する。7.全身性ステロイド剤と比較して可能性は低いが、本剤の高用量を長期間投与する場合には、副腎皮質機能低下等の全身作用が発現する可能性があるので、定期的に検査を行うことが望ましく、また、異常が認められた場合には、患者の喘息症状を観察しながら徐々に減量するなど適切な処置を行う。8.全身性ステロイド剤の減量は本剤吸入開始後症状の安定をみて徐々に行う(減量にあたっては一般のステロイド剤の減量法に準ずる)。9.長期又は大量の全身性ステロイド療法を受けている患者では副腎皮質機能不全が考えられるので、全身性ステロイド剤の減量中並びに離脱後も副腎皮質機能検査を行い、外傷、手術、重症感染症等の侵襲には十分に注意を払う(また、必要があれば一時的に全身性ステロイド剤の増量を行う)。10.本剤を含む吸入ステロイド剤投与後に、潜在していた基礎疾患であるChurg-Strauss症候群にみられる好酸球増多症がまれに現れることがあるが、この症状は通常、全身性ステロイド剤の減量並びに離脱に伴って発現しており、本剤との直接的な因果関係は確立されていない(本剤の投与期間中は、好酸球数の推移や、他のChurg-Strauss症候群症状(しびれ、発熱、関節痛、肺の浸潤等の血管炎症状等)に注意する)。11.全身性ステロイド剤の減量並びに離脱に伴って、鼻炎発現・鼻炎増悪、湿疹発現・湿疹増悪、蕁麻疹発現・蕁麻疹増悪、眩暈発現・眩暈増悪、動悸発現・動悸増悪、倦怠感発現・倦怠感増悪、顔のほてり発現・顔のほてり増悪、結膜炎発現・結膜炎増悪等の症状が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には適切な処置を行う。12.全身性ステロイド剤と比較し可能性は低いが、吸入ステロイド剤の投与により小児成長遅延を来す恐れがあるので、本剤を長期にわたり投与する場合には、身長等の経過の観察を十分に行う。(相互作用)本剤は、主として肝代謝酵素CYP3A4で代謝される。併用注意:CYP3A4阻害剤(イトラコナゾール等)[副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合と同様の症状が現れる可能性がある(CYP3A4による本剤の代謝が阻害されることにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある)]。(高齢者への投与)一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与する。(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[動物実験で催奇形作用が報告されている]。(小児等への投与)低出生体重児、新生児、乳児又は4歳以下の幼児に対する安全性は確立していない(国内での使用経験がない)。(過量投与)過量投与により副腎皮質系機能低下することがあるので、このような場合には患者の症状を観察しながら徐々に減量するなど適切な処置を行う。(適用上の注意)1.吸入前:本剤の投与にあたって、吸入器の操作法・吸入法等を十分に説明する。2.吸入後:口腔カンジダ症又は嗄声の予防のため、本剤吸入後に、うがいを実施するよう指示する(但し、うがいが困難な患者には、うがいではなく、口腔内をすすぐよう指示する)。(その他の注意)1.外国における疫学調査で、吸入ステロイド剤投与によりまれに白内障が発現することが報告されている。2.海外で実施された二重盲検試験において、ブデソニド群(本剤1日400μg)ならびにプラセボ群にランダムに割り付けられた軽~中程度の喘息罹患児<5-13歳>の平均身長を評価したところ、投与開始2年後の時点ではブデソニド群の平均身長がプラセボ群に比べて低かった(プラセボ群と比較した平均身長差:-1.3cm)。また、その後の長期観察を行った疫学調査においても、成人期(女性18歳以上、男性20歳以上)の平均身長に同様の差が認められた(プラセボ群と比較した成人期の平均身長差:-1.2cm、95%信頼区間:-1.9、-0.5)。(取扱い上の注意)1.薬剤交付時:次の事項を患者に説明する。1).本剤の投与に際しては、医師の指示による用法・用量を守るよう指示する。また患者自らの判断で吸入量の増減、吸入の中止を行わないよう注意する。2).本剤は既に起こっている発作を抑える薬剤ではないことを説明する。2.患者への説明:1).患者に本剤を交付する際には、包装中に添付している患者用説明文書「パルミコートタービュヘイラーを使用される患者さんへ」の内容を患者に説明のうえ、その文書を本剤とともに患者に渡す。2).初めて本剤を投与する患者には、本剤が十分に気道に到達するよう、吸入方法をよく説明したうえ、吸入の訓練をさせる。3.保管及び手入れ:1).使用後は必ずキャップ(カバー)を閉めて保管する。2).マウスピースの外側を週に1~2回乾燥した布で清拭する(水洗いはしない)。(参考)本剤のブデソニド用量は、容器(タービュヘイラー)内で量り取られる薬剤量として表記しており、シムビコートタービュヘイラーのブデソニド用量は容器(タービュヘイラー)から放出される薬剤量として表記している。両薬剤の用量対応は、次のとおりである。パルミコートタービュヘイラーとシムビコートタービュヘイラーのブデソニドに関する用量対応:1.パルミコート200μgタービュヘイラー容器内で量り取られるブデソニドの用量(metereddose):1吸入200μg、2吸入400μg、4吸入800μg、8吸入1600μg。2.シムビコートタービュヘイラー容器から放出されるブデソニドの用量(delivereddose):1吸入160μg、2吸入320μg、4吸入640μg、8吸入1280μg。
承認時までの成人を対象とした臨床試験及び特定使用成績調査における総症例1,171例中48例(4.1%)56件に副作用が認められた。主な副作用は嗄声11例(0.9%)、咽喉頭疼痛6例(0.5%)、咳嗽6例(0.5%)、口腔カンジダ症3例(0.3%)、咽喉刺激感3例(0.3%)、悪心3例(0.3%)であった(再審査終了時)。国内で実施された小児を対象とした臨床試験において、安全性評価対象123例中4例(3.3%)5件に副作用が認められ、主な副作用は、嗄声2例(1.6%)であった(用法・用量追加承認時)。小児を対象とした特定使用成績調査において、安全性評価対象277例中5例(1.8%)10件に副作用が認められた。発現した副作用は、急性扁桃炎、気管支炎、及び口腔カンジダ症等の各1件(0.4%)であった(再審査終了時)。その他の副作用1.過敏症:(1%未満)発疹、蕁麻疹、接触性皮膚炎、血管浮腫等の過敏症状[このような症状が現れた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う]。2.口腔・呼吸器:(1~5%未満)嗄声、(1%未満)咽喉頭症状(咽喉頭刺激感、咽喉頭疼痛)、咳嗽、口腔カンジダ症、味覚異常、口腔感染・呼吸器感染、*気管支痙攣[*:短時間作用性気管支拡張剤を投与するなどの適切な処置を行う]。3.消化器:(1%未満)悪心。4.精神神経系:(1%未満)神経過敏、情緒不安、抑うつ、行動障害、不眠。5.その他:(1%未満)皮膚挫傷。発現頻度は成人を対象とした臨床試験及び特定使用成績調査(再審査終了時)及び国内で実施された小児を対象とした臨床試験の合計より算出した。なお、成人を対象とした臨床試験及び特定使用成績調査(再審査終了時)及び国内で実施された小児を対象とした臨床試験で認められなかった副作用については1%未満に記載した。
1.喘息抑制作用(1)ブデソニドは、喘息モデルへの吸入投与により、即時型及び遅発型喘息反応(ヒツジ)並びにアセチルコリン(イヌ)及びセロトニン(ラット)吸入刺激による気道過敏反応をそれぞれ抑制した。(2)外国人の成人気管支喘息患者を対象とした臨床薬理試験において、ブデソニド(1日用量1000μg、加圧式定量噴霧式吸入器)は、吸入投与により、即時型及び遅発型喘息反応を抑制した。また、1日用量1600μgをタービュヘイラーによって吸入投与したとき、メタコリン、メタ重亜硫酸ナトリウム及び5’‐AMPによる気道収縮反応を抑制した。更に、ブデソニド(1日用量1200μg、加圧式定量噴霧式吸入器)の吸入投与により、気道上皮病変の改善並びに治療開始後1年以内に気道過敏反応性の改善が認められた。2.抗炎症作用(1)ブデソニドは、invitro試験系において、喘息の肺気道炎症反応で重要な役割を果たす各種炎症性メディエーターの産生及び遊離を抑制した。また、ブデソニドは、各種動物モデルにおいて、吸入、気管内又は局所投与により、気道内好酸球数増加、血管透過性亢進、炎症性肺浮腫形成及び気道粘液繊毛輸送能低下に対して抑制作用を示した。(2)ブデソニドは、外国人健康成人の皮膚血管収縮試験(皮膚蒼白度を指標)において、ベクロメタゾンプロピオン酸エステルの約2倍の局所抗炎症作用を示した。また、外国人の成人気管支喘息患者への吸入投与により、気道上皮における好酸球及びリンパ球等の炎症細胞を減少させた。(3)ラットにおいて、吸入ブデソニドは気道組織の細胞内で不活性な脂肪酸エステルを生成し、不活性なエステル体は気道内局所に長時間保持され、細胞内リパーゼの作用によって活性なブデソニドが徐々に遊離され、持続的な局所抗炎症作用を示した。3.全身への影響(1)ブデソニドは、モルモット、マウスなどの動物モデルにおいて、ベクロメタゾンプロピオン酸エステルに比して、局所投与時の抗炎症作用が強く、下垂体-副腎機能抑制を含む全身作用は弱かった。(2)外国人の健康成人を対象とした臨床薬理試験において、ブデソニド(1日用量800及び2500μg、加圧式定量噴霧吸入器)の吸入投与による健康成人の骨代謝及び下垂体-副腎機能に及ぼす影響はベクロメタゾンプロピオン酸エステルより弱かった。更に、外国人成人気管支喘息患者にタービュヘイラーを用いて1日用量1600μgを6週間吸入投与しても下垂体-副腎機能に影響を与えなかった。(本剤の承認された用法・用量は、通常成人にはブデソニドとして1回100~400μgを1日2回、症状に応じて適宜増減するが、最高用量は1日1600μgまでである。)
[成人]1.軽症から中等症の日本人気管支喘息患者172例に本剤を1日量200μg、400μg、800μgもしくはプラセボを、1日2回、6週間投与したとき、朝のPEF値の投与前からの増加量はそれぞれ43.8L/分、53.4L/分、70.1L/分及び16.2L/分であり、用量依存的な肺機能の改善が認められた。2.ステロイド依存性の中等症から重症の日本人気管支喘息患者91例に本剤を1日量800μg、1600μgもしくはプラセボを、1日2回、6ヵ月間投与したとき、経口ステロイド剤の減量率はそれぞれ35.4%、59.8%及び8.5%であった。3.ベクロメタゾンプロピオン酸エステルとの比較試験において、日本人気管支喘息患者152例に本剤を1日量200μg又は800μg、1日2回、6週間投与したとき、いずれの投与量においても、朝のPEF値は投与期間を通じて、投与前に比べて有意な増加を示した。4.日本人気管支喘息患者28例に本剤を1日量800μg、1日2回、6ヵ月間投与したとき、rapidACTH試験において血漿コルチゾール値に変動はみられなかった。[小児]1.フルチカゾンプロピオン酸エステルを参照薬とした第III相試験において、軽症から重症の日本人気管支喘息患者120例に本剤を1日量200μgもしくは400μgを、1日2回、6週間投与したとき、正常予測値に対する朝のPEF値は、投与前に比べて有意な増加を示した。2.第III相試験からの継続投与試験(長期投与試験)において、軽症から重症の日本人気管支喘息患者に本剤を1日量100μg、200μg、400μgもしくは800μgを54週間投与(第III相試験の投与期間を含む)したとき、肺機能及び喘息症状に関連した評価項目において、投与前からの改善が投与後54週間まで維持された。