1.
複雑化する薬剤・治療を横断的に概説、『がん免疫療法ガイドライン』改訂/日本臨床腫瘍学会
2023/03/24 医療一般
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https://www.carenet.com/news/general/carenet/56130
一般名 | タラポルフィンナトリウム注射用 |
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YJコード | 4299404D1028 |
剤型・規格 | 散剤・100mg1瓶 |
薬価 | 345789.00円 |
製薬会社 | |
添付文書 |
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1.
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2023/03/24 医療一般
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2.
治療前の抗菌薬で免疫チェックポイント阻害薬の有効性が低下/JCO
2023/03/15 医療一般
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https://www.carenet.com/news/general/carenet/56064
3.
進行悪性黒色腫、術前・術後のペムブロリズマブは有効か/NEJM
2023/03/14 ジャーナル四天王
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https://www.carenet.com/news/journal/carenet/56087
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腎がん術後補助療法、ニボルマブ+イピリムマブはDFS延長せず(CheckMate 914)/Lancet
2023/02/28 ジャーナル四天王
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https://www.carenet.com/news/journal/carenet/56008
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第20回日本臨床腫瘍学会の注目演題/JSMO2023
2023/02/22 医療一般
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https://www.carenet.com/news/general/carenet/55960
1.外科的切除等の他の根治的治療が不可能な場合、あるいは、肺機能温存が必要な患者に他の治療法が使用できない場合で、かつ、内視鏡的に病巣全容が観察でき、レーザ光照射が可能な次記疾患:早期肺癌(病期0期又は病期1期肺癌)。2.原発性悪性脳腫瘍(腫瘍摘出手術を施行する場合に限る)。3.化学放射線療法又は放射線療法後の局所遺残再発食道癌。<効能・効果に関連する使用上の注意>1.原発性悪性脳腫瘍及び局所遺残再発食道癌の場合、臨床試験に組み入れられた患者の組織型等について、添付文書の【臨床成績】の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行う。2.局所遺残再発食道癌の場合、外科的切除又は内視鏡的治療(EMR/ESD)等の根治的治療が可能な場合にはこれらの治療を優先する。3.局所遺残再発食道癌の場合、次記の病変に対する有効性及び安全性は確立していない:1)壁深達度T3の病変及び壁深達度T4の病変、2)長径が3cmより大きい病変、3)周在性が1/2周より大きい病変、4)頚部食道に及ぶ病変。
1.早期肺癌、化学放射線療法又は放射線療法後の局所遺残再発食道癌:タラポルフィンナトリウムとして40mg/㎡を1回静脈内注射する。静脈内注射4~6時間後にレーザ光を病巣部位に照射する。2.原発性悪性脳腫瘍:タラポルフィンナトリウムとして40mg/㎡を1回静脈内注射する。静脈内注射22~26時間後にレーザ光を病巣部位に照射する。<用法・用量に関連する使用上の注意>1.注射液の調製法:1バイアルに日局生理食塩液4mLを加え、よく攪拌して溶解する。2.原発性悪性脳腫瘍の場合、術中蛍光診断薬又はカルムスチン脳内留置用剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。3.局所遺残再発食道癌の場合、レーザ光照射翌日に内視鏡観察を行い、残存及び潰瘍の有無を確認し、残存病変を認めた場合、静脈内注射22~32時間後に追加のレーザ光照射を行う。<レーザ光照射に際しての注意>MeijiSeikaファルマ株式会社製又はパナソニックヘルスケア株式会社製のPDT半導体レーザ(波長664nm±2nm)を使用し、次記条件にてレーザ光照射を行う。PDT半導体レーザの使用に当たっては、当該機器の添付文書及び取扱説明書を参照する。1.早期肺癌、化学放射線療法又は放射線療法後の局所遺残再発食道癌:1).照射パワー密度:150mW/c㎡。2).照射エネルギー密度:100J/c㎡。(前記照射条件における照射時間は11分7秒間となる)。2.原発性悪性脳腫瘍:1).照射パワー密度:150mW/c㎡。2).照射エネルギー密度:27J/c㎡。(前記照射条件における照射時間は3分間となる)。<光線力学的療法に際しての留意点>1.全般的留意事項:1).本療法は局所的な治療法であり、レーザ光照射部位以外には効果がない。2).手術中の患者の眼、皮膚が光に曝露されないようにカバーで覆うなどの保護手段を施す。3).無影灯等の手術用照明は必要最小限とする。2.早期肺癌:1).早期肺癌における本療法が適応となるのは、長径1cm以下で内視鏡的に末梢辺縁が確認でき、生検標本で浸潤が気管支軟骨層までにとどまる腫瘍である。長径が1cmより大きい腫瘍、内視鏡的に末梢辺縁が確認できない腫瘍で外科的切除など根治的治療が可能な場合はこれらの治療を優先する。2).レーザ光照射時の留意事項(1).早期肺癌における腫瘍の浸潤範囲に留意し、腫瘍周辺部まで十分にレーザ光を照射する。(2).早期肺癌において呼吸性移動、心拍動等により、レーザ光照射が不十分になることがあるので注意する。逆に、早期肺癌において病巣部位以外に照射してしまうと組織障害の恐れがあるので、レーザ光照射に際しては、病巣の周辺部以外の正常組織への照射は、極力抑えるように注意する。3).早期肺癌における本療法施行後は、定期的に内視鏡検査、細胞診、組織診等を行い、病巣の経過を観察する。3.原発性悪性脳腫瘍:1).原発性悪性脳腫瘍においてレーザ光の組織内への透過深度及び1回の照射範囲は限定的であることから、臨床試験に組み入れられた患者の腫瘍摘出率を考慮し、手術により腫瘍を最大限に摘出した上で、残存が疑われる部位にレーザ光を照射する。2).原発性悪性脳腫瘍におけるレーザ光照射に際しては、レーザ光を遮蔽可能な部材により、正常血管など照射対象以外の部位を被覆する。4.化学放射線療法又は放射線療法後の局所遺残再発食道癌:1).レーザ光照射時の留意事項(1).局所遺残再発食道癌における腫瘍の浸潤範囲に留意し、腫瘍周辺部まで十分にレーザ光を照射する。(2).局所遺残再発食道癌において呼吸性移動、心拍動、蠕動又は攣縮等により、レーザ光照射が不十分になることがあるので注意する。逆に、局所遺残再発食道癌において病巣部位以外に照射してしまうと組織障害の恐れがあるので、レーザ光照射に際しては、病巣の周辺部以外の正常組織への照射は、極力抑えるように注意する。2).局所遺残再発食道癌における本療法施行後は、定期的に内視鏡検査、組織診等を行い、病巣の経過を観察する。
(禁忌)1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。2.ポルフィリン症の患者[症状を増悪させる恐れがある]。3.肺癌において、腫瘍が気管支軟骨層より外側に浸潤している患者[レーザ光が十分到達しない可能性があり、肺癌において、腫瘍が気管支壁外に浸潤している患者では気管支穿孔の危険性がある]。4.肺癌において、太い気管の広範な病巣又は気管狭窄を来している患者[呼吸困難、窒息を起こす危険性がある]。5.肺癌において、亜区域支より末梢側に腫瘍のある患者[一般にレーザ光照射が困難とされている]。6.食道癌において、化学放射線療法又は放射線療法前のCT検査で腫瘍が大動脈に浸潤<AortaT4>していると診断された患者[食道大動脈瘻を発現し、死亡に至る可能性がある]。(慎重投与)1.光線過敏症を起こすことがある医薬品を併用している患者[患者を薄暗い室内で過ごさせるなど十分な管理を行う]。2.肺癌における気管癌の患者[気管癌の患者へのレーザ光照射後に、肉芽形成に起因した気管狭窄による呼吸困難が現れたとの報告がある]。3.肝障害のある患者[排泄が遅延し、高い血中濃度が持続する恐れがある]。4.高齢者。(重要な基本的注意)1.全般的留意事項:1).本剤の投与により光感受性が高められた結果、光線過敏症を起こすことがあるので、本剤投与後2週間は、直射日光を避けさせ、遮光カーテン等を用いて照度500ルクス以下に調整した室内で過ごさせる(日本工業規格の照明基準総則(JISZ9110)では、保健医療施設の照度範囲について、病室75~150ルクス、食堂200~500ルクス、一般検査室・診察室・薬局300~750ルクス、手術室750~1500ルクスと規定している)。また、投与後3日間はサングラスをかけさせる。2).本剤投与2週間経過後に指、手掌背部を直射日光で5分間曝露させたとき、紅斑、水疱等の光線過敏反応を示した場合には、更に1週間直射日光を避けさせるなどして、異常がみられなくなるまで同様の試験を繰り返す。なお、光線過敏反応が消失後も投与後4週間以内の外出に際しては帽子、手袋、長袖等の衣類やサングラスの使用により日光を避けることが望ましい。3).本剤を用いて光線力学的療法を繰り返し実施した場合の安全性は確認されていないので、再度本剤を投与する場合には休薬期間を1カ月以上おき、光線過敏反応が起こらないことを確認してから実施する。4).パルスオキシメータ等の光を測定原理とする検査測定機器を長時間継続的に装着した場合、装着部位に水疱等の反応が生じることがあるため、継続的装着を可能な限り避け、検査が必要な時点での一時的な使用に限る。2.早期肺癌:1).早期肺癌における本療法は対象部位にレーザ光を的確に照射する必要があるので、内視鏡技術に熟達した医師が実施する(なお、対象症例は転移がなく、他の治療法よりも光線力学的療法が有用と判断される症例に行う)。2).治療にあたっては、早期肺癌においてリンパ節転移のないことを確認する。リンパ節転移が疑われる早期肺癌の場合には、他の療法を併せて行うか、又は他の療法に変更する。3).早期肺癌においてレーザ光照射部位の穿孔を避け、かつ腫瘍浸潤の深さがレーザ光が十分到達する深さであることを確認するため、気管支軟骨層までに腫瘍がとどまっていることをCT、気管支エコー、生検等により確認する。4).早期肺癌においてレーザ光照射後は喀痰、血痰、咳、咽頭痛、発熱、呼吸困難等の随伴症状が現れることがあるので、このような場合には適切な処置を行う。5).早期肺癌において過剰にレーザ光を照射した場合、照射部炎症反応に伴う照射部紅斑、照射部浮腫等の症状が現れることがあるので、過剰に照射しないよう留意するとともに、症状が現れた場合は適切な処置を行う。3.原発性悪性脳腫瘍:視覚誘発電位(VEP)測定時の光刺激により、網膜等に損傷を引き起こす恐れがあるので、VEPを測定する予定の患者への本剤の投与は避ける。4.化学放射線療法又は放射線療法後の局所遺残再発食道癌:1).局所遺残再発食道癌における本療法は対象部位にレーザ光を的確に照射する必要があるので、内視鏡技術に熟達した医師が実施する。2).局所遺残再発食道癌において本療法施行当日朝から絶食とし、補液による管理を行う。局所遺残再発食道癌において食事摂取が強い炎症を惹起し組織を脆弱化させ、食道穿孔を生じる可能性があることから、レーザ光照射翌日まで絶食とし、補液による栄養管理を行う。局所遺残再発食道癌においてレーザ光照射翌日より内視鏡検査を行い、レーザ光照射部位に深掘潰瘍がある場合には引き続き絶食・補液管理を行う。3).局所遺残再発食道癌におけるレーザ光照射後は食道痛、嚥下障害、食道狭窄等の随伴症状が現れることがあるので、このような場合には適切な処置を行う。4).局所遺残再発食道癌における化学放射線療法又は放射線療法前のCT検査で、腫瘍が食道の隣接臓器に浸潤していると診断された場合には、腫瘍の状態に応じて、本療法の適用に関して慎重に検討する。(相互作用)併用注意:1.光線過敏症を発現することがある薬剤(テトラサイクリン系薬剤、スルホンアミド系薬剤、フェノチアジン系薬剤、スルホニルウレア系血糖降下剤、チアジド系利尿剤、ニューキノロン系抗菌剤、非ステロイド系消炎鎮痛剤、フルオロウラシル系抗悪性腫瘍剤、メトトレキサート、グリセオフルビン、メトキサレン等)[光線過敏症が発現する恐れがあるので、本剤と併用、又は本剤投与の前後にこれらの薬剤を投与する場合には、直射日光を避けさせる(本剤は光感受性を高める作用があるので、これらの薬剤との併用により光感受性が増強される恐れがある)]。2.光線過敏症を発現することがある食品(クロレラ加工品等)[光線過敏症が発現する恐れがあるので、本剤と併用、又は本剤投与の前後にこれらの食品を摂取する場合には、直射日光を避けさせる(本剤は光感受性を高める作用があるので、これらの食品の摂取により光感受性が増強される恐れがある)]。(高齢者への投与)高齢者では一般に生理機能が低下していることが多いので、患者の状態を観察しながら、慎重に投与する。(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[動物実験(ラット)で大量投与により胎仔骨化遅延が報告されている]。2.授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させる[動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている]。(小児等への投与)低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。(適用上の注意)1.投与経路:本剤は静脈内注射のみに使用する。2.調製時:1).他剤<日局生理食塩液を除く>との混注は避ける。2).本剤は防腐剤を含まず光に不安定なので、溶解後は遮光し速やかに使用する。(その他の注意)1.モルモット抗原性試験において一部の動物に掻鼻がみられ弱い抗原性が認められたとの報告がある。本剤を繰り返し投与する場合は、アナフィラキシー様症状等の発現に注意する。2.海外の臨床試験において、ホルター心電図を用いた観察で、心室性頻拍や完全房室ブロック等の不整脈が発現したとの報告がある。(保管上の注意)冷所。
早期肺癌の臨床試験において、安全性評価対象例49例中34例(69.4%)、105件の副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主なものは、喀痰増加20件(40.8%)、血痰15件(30.6%)、咳13件(26.5%)、咽頭痛7件(14.3%)等の呼吸器系障害、CRP上昇12件(26.1%)、発熱6件(12.2%)等の一般的全身障害、ALT(GPT)上昇6件(12.2%)等の肝臓・胆管系障害であった(早期肺癌承認時)。原発性悪性脳腫瘍の臨床試験において、安全性評価対象例27例中18例(66.7%)、60件の副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主なものは、γ-GTP上昇16件(59.3%)、ALT(GPT)上昇13件(48.1%)、AST(GOT)上昇10件(37.0%)、Al-P上昇7件(25.9%)、LDH上昇6件(22.2%)等の肝機能検査値異常であった(原発性悪性脳腫瘍承認時)。化学放射線療法又は放射線療法後の局所遺残再発食道癌の臨床試験において、安全性評価対象例26例中26例(100.0%)、109件の副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主なものは、CRP上昇21件(80.8%)、食道痛14件(53.8%)、血中アルブミン減少9件(34.6%)、発熱8件(30.8%)、リンパ球減少7件(26.9%)、ALT(GPT)上昇5件(19.2%)、AST(GOT)上昇5件(19.2%)、γ-GTP上昇3件(11.5%)、好中球増多3件(11.5%)等であった(化学放射線療法又は放射線療法後の局所遺残再発食道癌承認時)。1.重大な副作用1).呼吸困難(2.0%:頻度は、早期肺癌の臨床試験に基づき記載した):早期肺癌において、レーザ光照射後、肉芽形成に起因する気管狭窄による呼吸困難が現れることがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には、適切な処置を行う。2).肝機能障害(32.4%:頻度は、早期肺癌の臨床試験、原発性悪性脳腫瘍の臨床試験、化学放射線療法又は放射線療法後の局所遺残再発食道癌の臨床試験に基づき記載した):AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、血中ビリルビン上昇等を伴う肝機能障害が現れることがあるので、肝機能検査を行うなど患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、適切な処置を行う。2.その他の副作用:次記副作用が現れることがあるので、このような異常が認められた場合には、症状に応じ、適切な処置を行う(頻度は、早期肺癌の臨床試験、原発性悪性脳腫瘍の臨床試験、化学放射線療法又は放射線療法後の局所遺残再発食道癌の臨床試験に基づき記載した)。1).皮膚:(5~20%未満)光線過敏症、(5%未満)皮膚そう痒。2).血液:(5~20%未満)血中アルブミン減少、リンパ球減少、(5%未満)白血球減少、好中球減少、リンパ球増多、白血球増多、単球増多、ヘモグロビン減少、血小板減少、血中カリウム上昇、好中球増多、ヘモグロビン増多、乳状血清。3).腎臓:(5%未満)BUN上昇、蛋白尿。4).呼吸器:(5~20%未満)喀痰、血痰、咳、咽頭痛、(5%未満)しゃっくり、低酸素症。5).消化器:(20%以上)食道痛、(5~20%未満)嚥下障害、食道狭窄[頻度は、化学放射線療法又は放射線療法後の局所遺残再発食道癌の臨床試験に基づき記載した]、(5%未満)下痢、嚥下痛、上腹部痛、悪心、嘔吐、便秘、食道炎。6).その他:(20%以上)CRP上昇、(5~20%未満)発熱、(5%未満)心電図異常(房室ブロック、洞性頻脈)、倦怠感、胸部不快感、低カルシウム血症、背部痛。
(1)薬理作用本療法は、ヌードマウス移植ヒト肺癌(5、10mg/kg、静脈内投与)、ヒト膠芽腫由来細胞株(T98G、A172及びU251)及びヒト食道癌由来細胞株(TE‐5及びTE‐10)に対して抗腫瘍効果を示した。(2)作用機序及び作用特性タラポルフィンナトリウムにレーザ光を照射することにより一重項酸素が生じる。この一重項酸素が腫瘍細胞に直接障害を与えること、あるいは腫瘍血管に障害を与えることにより、抗腫瘍効果を示すと考えられる。
(1)早期肺癌早期肺癌の臨床効果は、病変別は表2、症例別は表3のとおりである。表2早期肺癌に対する腫瘍縮小効果(病変別)--------------------------表開始--------------------------照射エネルギー密度著効病変/評価病変著効率(%)奏効病変/評価病変奏効率※(%)100J/cm236/4285.740/4295.2※奏効率:(著効+有効)/評価母数--------------------------表終了--------------------------表3早期肺癌に対する腫瘍縮小効果(症例別)--------------------------表開始--------------------------照射エネルギー密度著効症例/評価症例著効率(%)奏効症例/評価症例奏効率※(%)100J/cm232/3884.236/3894.7※奏効率:(著効+有効)/評価母数--------------------------表終了--------------------------なお、光線力学的療法施行後1年の追跡調査(国内臨床試験の全例を対象)では、確認できた34病変のうち、2病変で再発が確認され、1年以内の再発率は5.9%であった。全体(39病変)では、6病変で再発が確認され、調査時点(追跡症例数36例、追跡期間中央値832日、範囲457~2012日)での全体の局所再発率は15.4%(6/39病変)であった。(2)原発性悪性脳腫瘍術前画像診断により原発性悪性脳腫瘍が疑われる患者を対象に、臨床試験を行った。光線力学的療法施行12ヵ月後の全生存率を主要評価項目とした。有効性解析対象22例のうち、中央病理診断による組織型は、膠芽腫13例、退形成性星細胞腫3例、退形成性乏突起膠腫及び退形成性乏突起星細胞腫各2例、膠肉腫及び退形成性変化を伴う毛様細胞性星細胞腫各1例であった。腫瘍摘出率は、全摘出8例、亜全摘出11例、部分摘出3例であった。術中に光線力学的療法を施行し、術後放射線化学療法等の標準治療を行った際の12ヵ月全生存率は、有効性解析対象22例では95.5%、初発膠芽腫13例注5)では100%であった。注5)腫瘍摘出率は、全摘出5例、亜全摘出8例であった。(3)化学放射線療法又は放射線療法後の局所遺残再発食道癌化学放射線療法又は放射線療法後の局所遺残再発食道癌患者を対象に、臨床試験を行った。なお、全身化学療法が適応となる遠隔転移又はリンパ節転移を有する患者は除外された。本試験に登録された26例全例が有効性の解析対象とされ、主要評価項目である中央判定による局所完全奏効率[95%信頼区間]の結果は、88.5[69.8、97.6]%(23/26例)であった。